Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと映画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2016*03*26(Sat)
寄生獣 第1巻(文庫版) 感想
きもい~きもい~、でもちょっとかわいい~。ぐろい~ぐろい~、でも惹かれてきた~。うわあぁぁ~。混乱。
・・・というのが初見の正直な感想。

流石、名作と謳われているだけあって、素晴らしい滑り出しと環境設定・展開図であった。
台詞の選択や展開の間などに無駄がなく且つ絶妙で、漫画としての骨格がそもそも特上だ。
や、素人読者目線ですが。

白紙状態の読者を、どう、この奇妙な世界観に引き込むかに於いて
情報の小出し具合だとか、焦らし具合、適度なタイミングなどが、もう巧妙すぎて
完全に作者の手の平の上である。
まな板の上の鯛である。
最後まで読まざるを得なくさせる魔力がありました~。


というわけで!
時期を大幅に外し、今更ながら寄生獣に手を出してしまいました。映画もアニメも未視聴。


『寄生獣』
月刊アフタヌーンに1990年1月号から1995年2月号にかけて連載された作品。全64話。
岩明均著


地球外生命体が人間の体内に侵略・寄生し、その脳を乗っ取ることで辛酸な事件が起きていく物語。
命に対する哲学的なテーマ性も組み込まれるということで
非常に重たい作風も私好みだ。
こういう読み応えのある漫画を読んだの久しぶりである。

・・・のだが、何分、絵がきつい・・・。

画力が残念と思わされる要素は主に二点。
往年の昭和流行を想起させるような絵柄の古さは萌えも燃えも感じさせない。
連載が随分と古いことを一見で察知させるほどの古さである。
漫画である以上、絵も重要なファクターであり、幾ら中身が面白くとも、ここが雑だと勿体なくないか?
あ、だからそれは時間軸の問題か。当時はこれでフツーなの?
その意味ではもう割り切っちゃうしかない。

とか思ったら、1990年かよ!平成2年だよ!昭和がまだそこにある時代だよ!
んじゃ~しゃーないか。

まず、女の子が聖子ちゃんカットである。
今どきあのボブはないだろう・・・可愛くねぇぇ~。既にババ臭い。
主人公シンイチは、逆に既にやつれた中年サラリーマンのような七分カット。ジジ臭い。
これで二人共高校生設定ってんだから、現代漫画が如何に可愛さ&甘さを追及した結果、低年齢化しているかが
垣間見える。(そうか?)

この顔で、誰と誰がいちゃいちゃするか?なんていう二次妄想を掻き立てられない時点で
作品への裾野は半減するだろう。仮に恋愛を期待している訳ではなくとも。
勿体ない。・・・ってだからこれは昔の漫画だ。


更にもう一点。
グロ系である。それは何となく察していたし、覚悟は決めていた。しかも私は割と平気な方である。
でもそれは内臓ぐちゃぐちゃの方のグロであって、爬虫類系はヤだよ!!真剣に!!
ここは大誤算。

何故脅威の強調絵が、クモだのカマキリだのなんだ・・・・。←文字を見るのも嫌。
足が4本を越えるものは全部イヤだ・・・この先このキモさに耐えるのか・・・・。

顔がパカッとマシンの如く開くのはいいんですけど
それが6つぐらいに分かれて、それぞれが触手ではなく頭部っぽくなるのが
もうこの上なくキモイ・・・。
目ん玉がクリクリしてるから、これキモカワイイの部類に入るのか?そうなのか?
ええぇえぇぇぇ~・・・・・。

ミギーはちっこく可愛いが、あとは頭部が花弁のように開く描写は、マジきもい・・・(泣)
だが、絵柄に付いてのこの二点さえ呑み込んでしまえば、驚くほどお釣りがくるクオリティである。



物語の具体的な内容については、まだ一巻めで、登場人物紹介程度のさわりだから今後に期待するとして
ちなみに文庫版一巻は、シンイチの両親が夫婦旅行に出かける所までだった。

でも、その僅かな紙面で痛切に理解させるのはキャラクターの魅力度だ。
とにかく主人公シンイチが魅力的。
こーんなオッサン臭いのに、読んでいく内にカッコ良く見えてくるから不思議だ。

そして相棒ミギーのキャラ。
コイツの飄々とした可愛さがもう、くっそたまらん!
ミギーって、発音は恐らく「み↑ぎー↓」なんだろうけど、「み↓ぎ↑ー」だったらウケるv
シンイチって呼び方もきっと可愛いんだろうな~。。声はちょっと高めの細い系がいい。


その二人への飽和的なまでの愛着を可能としているのは、台詞である。
ちょっとしたやりとりで発せられる言葉のチョイスが絶妙で、流し読みさせない捻出を感じさせる。
この二人のやりとりが、もうとにかくとにかく微笑ましいんだよ!

「おれの・・・・右手は?」
「食っちまった・・・・よ」

そんな衝撃的出会いなのにも関わらず、シンイチのリアクションが最高。

「朝になったってーのに!この悪夢が醒めてくんない・・・」

そこなのか!ww

「あれ・・・俺が片付けるわけ、これ・・・?」

散らかされた部屋に向けてぼやくシンイチの言葉もいい。

ミギーが、まだ生まれたての無垢な愛玩動物であるかのようなスタンスが
とにかく癒されるのだ。(いや、見た目はともかくだ)
徹夜で読書しているっていうのも可愛いし、勉強家って設定も面白い。
地球外生命体が、地球を熟読していく方法が、文字通り、書物の熟読なんて
なんて面白い発想。
現場主義じゃないんだ。


「言葉・・・まだ、少し・・・・できない。教えて・・・シンイチ」

これを、この右手が増殖したビジュアルで言うんだから、そのギャップ萌えってのもあるかもしんないv
ちょっと目玉オヤジを変態させたようなビジュアル。
目ん玉だけってのは、可愛いとキモイの正に線上なので、好みは分かれそうですが。

そういう漫画ならではの見た目のインパクトを抑え
とにかくとにかく秀逸なのが、何度も言うように、台詞なんである。
一言一言がほんっと、ツボを付いてくるチョイス。
作者さんのセンスをこれでもかという程感じる。

そして、頻繁に繰り返される「シンイチ、つめたい」って言う苦情シーン。可愛すぎる・・・。

二人のやりとりがもう、何度も読み返したくなる応酬なんですが
ちょっと素でのボケツッコミのノリもあって、ワザとウケを狙ってる風ではない所が
余計に可笑しい。


で、朝が来たらミギーは就寝し、その間はシンイチの右手として普通に機能するように設定されることで
つまりはお互いにストレスの無い共生関係を可能とする。
これが何より面白い対比だった。

つまり、その後出てくる他の仲間たちは、そんな共存なんていう選択肢が最初からない訳で
それを先にシンイチとミギーが不可抗力的にでも、いとも簡単に築いてしまった所に
差別化と旨味がある。
なるほど~と。


勿論最初っから仲良い訳ではなく、受け容れられないんだけど、徐々に理解し近付いていくとか
その辺りはもう異生物テーマ作品の王道である。
ということは、種の垣根を超えた共存、その葛藤と友情あたりがテーマかと思いきや
冒頭から平行に惜し気も無く展開される、野生的な捕食現場。イコール、殺人であるから、事は深刻だ。

しかもその食べっぷりが汚い・・・・。
頭から丸のみするくせに喰い散らかすんかよ・・・・。
ぐちゃぐちゃか!


敵・田宮良子とAが表れて、目的が一致していく辺りからは、もうめっちゃ私好みー!
特にミギーに頼りっぱなしなシンイチって構図が良かった!
言葉なき、信頼と同盟なんて、なんて燃えるシチュエーション。

危険回避能力がない人間を、ミギーが護っていくという構図が、ニヤニヤする。
普段、シンイチの方が主導権握っているのに
人間の・・・現代人の生物的な戦闘能力の低さを嘲笑しているようでもある。


シンイチがAと直接対峙するクライマックス。
人間感情として、見過ごせないという消極的な姿勢のシンイチと、破壊神ばりのAの攻防は1巻の見物であるが
そこでも二人シンイチとミギーの漫才は面白い。

「あああ!バケモンだ!あらためて見るとほんとバケモンだ!」

触手が映えて完全体となった寄生生物に、その感想はどうなんだwシンイチw
だが、この発言を受けて

「おれっ、ひっ、人殺しじゃないのか!?」
「人じゃないだろ、あれは」

冷静にミギーに突っ込み入れられるw

確かに寄生生物は頭部だけを乗っ取っているわけで、身体は元の人間の物だ。
殺したら殺人罪が問えるのか!?という微妙な問題が浮上する。
個体としての人間ではなく、人間は脳だけという哲学的解釈になるのか?
だとしたら、腕や足は勿論、内臓は単なるパーツ扱い?

生物学的というか生命倫理的な問いが重たい・・・。


更に、この物語がシンイチとの主従関係だけに閉ざされたなら
未知生物や異生物交流は他作品でも良く見掛けるテーマであるから親和感は強い。
でも、そのパラサイトである従と人間である主を描くに辺り、単に支配や友情という要素だけで全面的に押し切ったら
それこそ在り来たりなんですよね。
pkmnだってある意味そうだ。

他方、寄生されて人類が乗っ取られるのを阻止に終始するのであれば、それは恐怖の具現化であり
単なる恐怖漫画だ。
でも物語は、まずこのミギーとの共闘関係を構築する所から始まる。
それだって新鮮味があるわけじゃないですけど、でも、己に寄生してしまってもう取り返しがつかないと言う所に
切迫感と絶望感もあって、振りきれていた。生温くなくていい。

加えて、人間という生物を、第三者から考察したような視点は
人間存在を問い掛けているとも言える。
人間とはかく言う生き物なのだ、とでもいわんばかりな。

そういう視点も、とても面白かった。
色んな楽しみ方が出来、奥行きがあって、楽しかったです。


そして、Aとの対決の決着勝因は
「Aは我々を二人と見るだろうか・・・」というミギーの問いの答えそのものだった。
ここが堪らないカタルシスなんである。
つまり、共闘なんですよね。

「そうだ、シンイチ。われわれに出来てAに出来ないこと。それは分業だ」

このルールが最大の武器となる展開を超希望。
Aが人間を侮っていたから、シンイチを警戒することなく、隙を見せたというオチは
共存というテーマともリンクしていて、とても胸が梳いた。



漫画技法的なことは私は素人ですが、そういう一般読者にも
格段に上手い!と感じさせる何かがありました。
読ませる漫画ですね。
コマの配置とか、ストーリーのスピードとか。
バトルシーンの迫力は当然として、それ以外の付加価値が高いです。

また、寄生生物はどういう種類のものなのか、その属性を物語の中で明かしていく
その謎の部分と説明の部分の配分も、焦らされるレベルに絶妙でした。
初期プロットが上手いんだと思う。

例えば、寄生された個体には勝てるのか、どう戦うのか、周りの個体はどういう思想なのか。
そういうのを、接触することで見せるだけでなく、ミギーとの会話の中だとか、学校生活だとか
色んなシーンを変えて説明してくれて、しかも、その間にコミカルなシンイチとミギーの会話が混ざるから
もう、無駄がないの一言なのである。

その中で、とにかくユーモラスな会話劇があるから、もう盛り沢山な印象であった。


二人の友情は、赦されるものではないのか、それとも共存は可能なのか?
そういう強いテーマを見せておきながら、シンイチとミギーという個体の間では共闘は可能としている捩じれが
ホント絶妙な配置だと思います。今更な感想なんでしょうけど。

その抗えぬ恐怖との戦いの物語に終始していくんだろうけど、別の答えも期待させるわけで
結末まで一気読みしたいくらいである。
こんな絶望的な展開、今後どうなるかが非常に楽しみだ。

なんか派手な捕食シーンも含め、色んな意味で衝撃的な漫画でした。
とりあえず、二巻、買ってくる。
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