Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと映画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2016*03*19(Sat)
ナオミとカナコ 最終回 感想
すっごかったー!大満足!見た後のこの放心状態。
終わった直後は心臓バクバクしてて、これでどう寝ろと!手汗ハンパないんですけど!!


主旨をブレずに綺麗に閉めたラストにも大満足です。これほど瑞々しい直向きな精神ドラマがあっただろうか。
なんかもう胸が締め付けられて何も言えない・・・。
人が、現代社会の中で流されて惰性で生きていくのではなく
主体性を持って自分の力で逞しく命を開花させていく原始的な自己実現が
このうえなく人間が原始的に美しいドラマでした。

また、ドラマは自己実現のためなら他人を蹴散らせても良いのかと言う
社会性の面からすればとても辛酸な現実を提唱していて
それも興味深かったです。

そもそも、個人が生きるということと、社会で生きるということは、必ずしも合致しないのだ。
その辺の神話を殺人というモチーフに因って分かり易く崩壊させ
その上で、どこまでも傲慢に生きる彼女たちの生命の開花を、決して汚らしくも厭らしくも見せず
むしろ神々しいまでの清々しさで描いてきた点に、感服です。


自己利益だけのために動く彼女たちだけが報われる社会でいいのか?

そういう命題も突き付けられる。
確かにこの先の人生を思えば、打算的なことばかり思い浮かぶし
何より、達郎の家族は元より、ナオミとカナコ自身の家族も巻き込み悲しませる結末だ。

幸せは、そこまでして追求するものなのか?という重たい問いは一方で、
とても野生的な本能を見せていて
彼女たちだけが幸せになるのが嫌なら、自分も戦えば良いのである。
家族や周りを考えもせず、自分達だけ幸せになる為に海外逃亡を考えるその身勝手さに腹がたつのなら
自分も戦えばいい。

物語は、そうやって貪欲に戦った者だけが美酒を手に出来ると言っているようだった。

他人を押し退けて、突き落として、それでも目の前の綱を手に取れるか。
果たしてそれは、一人の命を犠牲にしてまで完遂されるべきものか?
考えてみれば、譲り合うとか助け合うとか、そういう社会コミュニティとは対極にある生き方を示唆していた。

それが悪いとは、最後まで思えなかったのが、面白いところだ。
というか、視聴者に(読者に)そう思わせたら、原作者の勝ちなんだろうなと。


後半、共感が得られないように、彼女たちの独善的な行動をピックアップするような流れに変わる。
だからといって戦う彼女たちに
戦いもしないで静観している自分に文句をいう資格は無いんだろうなと、ちょっと思わされた。

カナコの「達郎さんと別の方法で別れられていたら」という言葉は、このドラマの最後の理性なのかもしれない。
ナオミの母はダンナの暴力に耐え、やっと自分のやりたい事をやれる人生を手に入れた。
さり気なく挿入されたそれこそが、本来あるべき生き方だというのなら
DV被害者の迫害は、泣き寝入りして時を待てということか。

DVシェルターの可能性は序盤に潰していたので、何気に訴えていることは耳が痛い。
このドラマに於いて、シェルターに逃げ込むことは、家族を犠牲にするという意味で
殺人を犯すことと同義であるというのが上手い伏線である。

例え殺人をしなかったとしても、カナコは達郎から逃げ切れなかっただろう。
そして、耐えきれなかっただろう。


したり顔で簡単に殺人は駄目なんて口に出来ない重さを
殺人なんていうアンモラルな題材を対比させているアイディアが、とにかくとにかく、奇抜だった。



演出面でも、子供騙しな音楽に挿入カットなど、ベタすぎるのに、めっちゃ乗せられましたぁぁぁ。
スリルハンパねぇ。
彼女たちに感情移入するほどに、目を背けたくなる。
私、絶対犯罪には向かないんだなと心底思いました・・・(こんな綱渡りできない・・・)

特に斬新な手法を使われている訳でも、目新しい奇抜さがある訳でもないんですよね。
むしろ王道で古風。
なのに、センスの問題なのか、カットの長さやカメラワークやタメなんかが、もうストレートに爆発。
乗せられて乗せられてw

そのベタな手法は最終回も健在。
迫りくる警察の手と、出国審査の通過を合わせて、煽る煽る!
成田と思わせて羽田から出国っていうネタも面白い!
そうかー!今は羽田も国際線ですもんね~!←昭和の人間なので

これでもかってほど煽ってくるから、もういっそ笑っちゃう。すげぇ変な汗掻いたよ・・・・。

そこに被さる、陽子姉さんの絶叫!!

何その脚本ー!!サイコー!
もうね、このドラマで吉田羊さんの女優としての才能を確信致しました。
ここまでもちょこちょこ見掛けた女優さんでしたが、存在感や迫力という意味ではここを抜く物は無い。
恐怖の象徴、社会の砦として、主役二人よりも圧倒的でした。


尚、細かいことを言えば切りがないのも、このドラマの特徴。
警察の任意同行時点でのあの取り調べはないだろう・・・ムカついた~。

また、李さんの外人設定は、こう繋がるのかと終盤に来て納得しましたが
(アメリカと韓国以外の国へ行ってしまえば、帰国は叶わずとも、もう自由)
それよりも、「とてもとても水が綺麗なところです」という言葉に
故郷への愛着と、ナオミとカナコの未来が呼応していて、なんだか泣きたくなりました。

どうせ逃げ切れないのだからという視点で見ていたため
その儚さに余計酔った・・・。


そんな追手の手強さを潜り抜け、ついにナオミとカナコは出国審査通過。
でも飛行機は飛び立つ前。

あぁあ~・・・ここまでか。

爽やかに自分たちに迫る追手に気付かず、未来を夢見て歩く二人の姿が、何とも言えない余韻を残していて
胸が詰まりました。
やっぱり、殺人を犯したら、社会の中では犯罪であり、逃げ切れるものではないんですよね。
自己実現だと全ての利己を肯定してしまったら、法治国家が崩壊してしまう。

でもドラマはそこを映さず、ここで幕切れ。

その先の二人の第二の戦いは、また別のお話という訳ですね。
そこからどう自らを護るために必死に戦っていくのか。とても未来が勇ましく、躍動に満ちています。
納得です。
ラストも、大変気に入りました。

このラストを、悲劇の末の同情で見るか闘争の対価としての共感で見るかに因って
また視聴者の観点も変わりそうである。



・・・・と思っていたら、原作ではなんと逃げ切れた設定とのお話。
そうなのかー!

そもそも、出国審査を通過したら、そこからは海外という認識なので警察は手が出せないのだと知った。
だから日本の法律が課せられないから、税も課せられない(免税)。
国外逃亡って、飛行機乗って、現地の土を踏んでからっていう小学生みたいな認識でしたので
勉強になりました・・・。


そしてそれを踏まえると、それはそれで面白い。
つまり、このドラマは彼女たちの自己実現を最後まで完遂させたということになる。

このドラマは無力の個人の戦いの記録であるからして、その意味では結末は関係ない。
描かない方が、テーマ性の輪郭がはっきりする。
だが、敢えて結末まで描くことで
今度は、社会の未成熟さを痛烈に批判してもいるように感じ、面白いと思った。


彼女たちのしたことは犯罪で、彼女たち視点で見てきたから、犯人だと分かっているが
警察目線でいえば単なる容疑者。
旦那が行方不明で、防犯カメラに大きなバックを二人で運んでいるのが映っていただけの状況証拠だ。

ラストのラストに、遺体が発見された。
そんなに簡単に見つかる場所だったのかよー!という突っ込みはさておき
捜査から、本人断定も、全て彼女たちの出国当日のお話。

普通、そんなに間に合わない。

遺体の身元確認も行われていない時点で、逃亡の危険性があると踏んでいるからといって
逮捕状はおりないだろう、普通。

つまり、限りなく黒に近いグレーであり、グレーである以上、日本法治は無罪なのだ。
悔しくても、ムカついても、二人は逃げ切ることが出来る。
疑わしきは罰せずがこの国のルールである以上、ルールを押し付けるのなら、こちらもルールで動くべきだ。

ずさんで稚拙な殺人計画だったからこそ、捕まってしまったらあまりにも普通過ぎるとも言える。
逃げ切ってこそ、問い掛けるものが大きいとも言えるドラマである。


また、警察は失踪人すら死体が出ない限り動かないという事情がナオミを動かしたように
達郎の失踪に関し、警察が後手に回ったのも、中々に痛烈な刑事批判も感じる。

結局この原作者さんは何が言いたかったかに於いて
自由を手に入れるために個人が成すべきことと、自己防衛の境目が、多分、見る人によって
物凄く幅広いスパンで心揺さぶるんだろうなぁと思う。
物語の最後に、自分で自分を護り、果てに関わった他人によって助けられたということは
作者さんにしては神話を加えたという気がしてならない。


私はこのスリルに耐えきれなかったので、もう二度と見る気はないが(ってか見れない)
だから私的お気に入りにランクインはしないけど
スリルが大丈夫な人には見ることをおススメするドラマでした。
ここまでしたんだからこそ、テキスト染みた結末じゃない法治国家を越えたラストも受け容れられる。
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