Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと映画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2016*01*23(Sat)
ナオミとカナコ 第2話 感想
なんっかすっごいものを見た・・・!
役者陣が迫真の演技で凄まじすぎて、その迫力を以ってネガティブな展開を丁寧に描いているから
壮絶感がハンパないです。
繊細な描写にやられました・・・・。これは面白くなってきた。


カナコの旦那のDVがガチな第2回。
庶民の女が考えた殺人ゲームなんて、所詮たかが知れていると思っていたドラマだったのに
中々に緻密な人間描写で、のめり込まされる。
常に漂う、崩壊感に、画面から目が離せない。


役者さんの表情が、特に良いのが目を奪われる。
前回も言いましたけど、ダブル主演の内田有紀さんが、まず圧巻。
怯えて慄くだけの、抑圧させた人間を、実にリアルに表現されていると思う。
大きな目が恐怖の色に染まっていて、印象的なカットが多い。
か細い声を使うタイミングなども絶品で、全体的に統一された雰囲気が負のオーラ。

対するDV夫役の佐藤隆太さん。
彼は熱い演技と派手な笑顔で、濃いキャラのイメージが強いですが
その強さが、すっげぇ合っていると思った!
執着の強い横暴さを、恐怖さながらに転換している。
思えば、激しい感情は正も負も同質なのかもしれない。

エリート銀行マンで、成績も良い、見た目出来る男。
眼鏡を掛けたインテリ風な役作りも、神経質な感じが良く出ていますよね~。
何より、DVっていうと、ただ酒呑んで豹変したり、ただ殴って怒声を出したり、物投げたり~・・・
そういうイメージばかりが先行してますが
単調な暴力でないところが、実に背筋を凍らせる本物のDVの本質を見せていて、上手すぎる。

少し激昂した感じではあっても、暴れていても、どこか運動系の暴力ではなく
静かな怖さがヒタヒタと満ちていて、リアルに不気味だ。
上手いの一言しかない。


しかも今回、キレた後に、まさかのベランダ放置プレイ。

雨降ってるよ!
高層ビルだよ!
うひゃあぁあぁぁぁ・・・・・・・・。

そして翌朝、(自分はちゃっかりパジャマ) ただ一言。「朝食作って」

静かに感情を乗せずに、ただ一言。この言い方。このトーン。完璧すぎた・・・・っ。
温かい布団に包まれ、一人だけ熟睡するって、どんだけSなんか。
その神経が、想像させられて怖えぇ~・・・・。


言われるがままに、ごめんなさいと謝り続け、体温が戻りきらない身体を動かし、冷たい水でサラダを造る妻。
ブルブル震えながらかじかんだ手で卵を床に落とし、床を拭いているシーンでは
いつまた怒鳴られるのかという恐怖が充満していた。


この間の取り方や、カメラの角度が、もう絶妙すぎ!ドキドキっつーかハラハラっつーか!
二人共上手いです!

DV被害者は、相手が悪さを客観視出来ず、悪いのは自分の方だと考え耐えてしまうところに
本当の闇があるのだと、ドラマは冷徹に伝え、誠意がある気がします。
周囲もまた、どうするの?なんて心配するほどに、本人を追い込んでしまうこの負の連鎖は
本当に怖い。

加害者の加害行為がより激しくなっていくのではないか?と抵抗する気力から奪われ
自己尊厳を否定され、逃げる意識ごと奪っていく。
自己感情を自覚出来ないから、その意味で友人などの存在は、それを気付かせてくれる重大な対外視点だが
それさえも、追い込む理由となってしまうから
もどかしいし、元を断つしかないと思考が行き着くのも無理は無い気がした。


逆にDV加害者は、単なるはけ口でなくプライドを肯定してほしい顕示欲の塊であることが根底にあり
そのコンプレックスが暴走させている旨を、分かり易くしているのは・・・・・・・ドラマだからか。
この夫は、自己顕示欲が強烈で、頑張ったことを認めて貰えるのが当然と思っているんですね・・・。
妻を対等に見ていないから、妻は自分を評価するのが当然と。

でも普通のDV夫には、このような明確な理由は無い場合が多く
多分、理由なき怒りで暴力に出たりするんですよね。だからもっと性質が悪い。


DVと友情は、使い古されてきた定番モチーフですが
その王道をここまで丁寧に描いてくるとは思いませんでした。

お陰で、追い詰められていたカナコを、更に追い詰める正論の痛みも伝わり易かった。
そのカナコがもう一度信じようと夫に向き合い、打ちのめされる流れは
もう駄目だと絶望させるに充分で
殺意を抱くまで、その空論に縋りたくなるまでが、共感すら抱く説得力でした。
眼とかがいいんだよ・・・!

単に稚拙な覚悟で決断したんじゃないんだという、真面目な決意が伝わりました。
この部分がターニングポイントでもあり、DVの恐怖をまざまざと目の前に突きつけられた気分でした。



一方、その殺害方法。
これまた壮大なミステリー展開がありそうで、興味を引き付けるのが上手い。
中々に凝ってきました。

失踪。身代わりの男。認知症。連帯保証人。ネットバンキング。

失踪した日付を偽装して、アリバイを確保するつもりか!
身代わりの彼に国外逃亡させる気かーっ!

認知症のおばあちゃんなら、ナオミへの信頼度の絶大で、彼が来たよと証言してくれる。
ネット振り込みの口座開設などの名目も出来た。
日付は曖昧でも、何らかの日付入り証明書かなんかを作成すれば、決定的証拠だ。

やべぇ。完全犯罪臭がしてきた・・・・。


いやいやいや、ドラマで報復肯定論は出さないと思うが
それにしたって、あまりに肯定的な描き方に、曖昧エンドになりそうな予感がしてきた。

負の要因というのなら、今は味方の中国人ファンキー・オバチャンだ。

連帯保証人になんか、簡単にならないのが通常観念だが
それをあっさり受諾するほど、あの中国人マスターを信用しているのかと、ちょっと疑問。
これが今後、正と出るか邪と出るか。

この中国人マスターの扱いが、国外パイプと捉えるのなら、悪くは無いのだが
どうも、殺人を肯定させるためにここだけ安易に利用しているようで
やっぱりモヤモヤする。
何故日本人設定では駄目だったのか。

殺人も、自分を護るための正当防衛だと言い切る根拠も
不法入国者を匿う理由も
何故だかここだけ解説なしに、ああやりそうだよね、で終わらせてしまっている。
その先入観が、教育的じゃない気がして止まない・・・。


あとは、何よりDV夫の姉の存在。
この人は、働く女性の鏡のようやキャリアウーマンで、姉弟仲も良い、カッコいい女性。
DV夫も、姉には信頼と尊敬を置いているように見える。

彼女の目を誤魔化すのは、困難だろう。
彼女に合わせずに、国外逃亡させるのが、狙いかな?



だが、壮大な舞台が整いつつあり、そこへ足を踏み込んでいくナオミの心理変化もまた
無理の無いストーリーで、面白い。

国内の失踪者は年間数万人。
警察は、事件性がない限り、探してはくれない。
殺人が反社会的行為なら、その正義を護る筈の機関の有用性のなさは、罪ではないのかと
問題提起してもいるよで、皮肉にニヤリとした。

また、警察は誰を信用するか?という面においても、意味深だ。
カナコの立場では、疑われるだろうが、ナオミの証言はどうだろう。
彼女がやり手のキャリアウーマンっていうのも、社会的信用という大きな武器になる。

この駒の揃っていく感じ!
ドキドキしてくる。


計画、実行とその過程を丁寧に描写しているドラマだと思いました。
他人の死を肯定するような、そんな反社会的なことをどう共感持たせるかは、重要なところなのに
(刑事ドラマでも告白編に重みを持たせないと動機の面で浅くなってしまいますからね)
ダメだとわかっていても、少しワクワクさせられる。
やっぱ殺人は駄目だよねってモラルをさておき、いっそ応援したくなってきた。
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COMMENT


原作は描き方がとてもリアルでした。
自分がまるでそこにいるような気持ちで結末まで読み進みました。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。
2017/07/28  | URL | 藍色 #- [edit]
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 「ナオミとカナコ」奥田英朗 
二人は運命を共にし、男を一人殺すことにした。 「わたしたちは親友で、共犯者」 復讐か、サバイバルか、自己実現か——。 前代未聞の殺人劇が、今、動き始める。 望まない職場で憂鬱な日々を送るOLの直美。 夫の酷い暴力に耐える専業主婦の加奈子。 三十歳を目前にして、受け入れがたい現実に 追いつめられた二人が下した究極の選択……。 「いっそ、二人で殺そうか。あんたの旦那」 ...  

2017/07/28 06:54  粋な提案



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