Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと漫画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2015*10*28(Wed)
無痛 第2話/第3話 感想
〝人間にとって殺人という行為の前には簡単に乗り越えられない壁が在る。
その壁を乗り越えられるほどの過剰なエネルギーが放出される症状を犯因症と名付ける。
その兆候は顔を中心に全身に表出する――〟

見えない筈ものが見えてしまうという、なかなか面白い設定をベースに
正邪を対比させて描く人間模様が興味深い。
見る筈のないものということで、霊感的なものを想像してたら全然違って
ホラーじゃなくて、リアルじゃないけど学問的。

見える苦悩を描くのかと思ったら、それもまた違って
診える能力を格上の能力として、使うことで事件を解決するヒーローっぽい展開だった。


その中で、特に凝っていると思うのが、それらを鏡像のように対比させるリンクが複数絡み合っていること。
診える人―診えない人という図式だけではなく
このドラマには様々な極論的対立構図がある。

例えば、診える人の中でも、それを肯定している白神と否定的な為頼。
重要なキーワード『犯因症』という軸を介して、活動過多な殺人者と苦痛すら感じない無痛症。

私がおおぅ~!と注目しているのは
無痛というタイトルの逆説?が面白いかな。
犯因症は、過剰に痛みや熱を持つ者で、無痛ってその正反対だよな~と解釈でき
例えば3話では
殺人者にはなりたくないと怯える早瀬と、その対極にいる精神的にも苦痛を感じたことのないイバラが登場。

痛みを感じた事のない人間が果たして正か?という問いも湧きあがってくる訳で
対比させることで、視聴者に答えを委ねている姿勢は
観ていて色々考えるから、とても楽しい。

普通そういう構図を取るなら、中立な立場の人間が一人いる筈なのだが
それが、いないことをみると、このあやふやな世界観を視聴者に委ねているのかなとも思える。

それでいて、タイトルが「無痛」とくるから
尚更、犯因症は、ネガティブな捉え方をさせているけど、物語が進むにつれ
それは決してネガティブなだけではないのかも、という予感を仄めかす。

もっと最悪なのは
人を傷つけても何も感じない感情なのかな~とか。



診える側だけど、メンタル的に中立なのが、主人公・為頼。
そのブレないところで踏みとどまるキャラを、西島秀俊さんの圧巻の存在感が核を作っているドラマ。

初回観た時、刑事の相棒的役割の早瀬を小柄の伊藤淳史さんがきゃんきゃん騒いで演じていることに
かなりの違和感を感じたのだが
2話・3話と進むにつれ、その意味が次第に分かってくる。

正義感の強い熱血漢というだけの刑事役なら、確かにミスキャスト。
彼には、先頭切ってガンガン走るヒーローキャラは、似合わない。
少し台詞が棒読みであることもあって、感情の起伏が乏しいので
メンタル的には安定した、地味キャラ、オタクキャラをやらせると光る役者さんなのである。

しかもきゃんきゃん吠える意味がまるで分からず、1話はかなりアレルギー(違和感)があった。

でも、それで正解だと今は分かる。
彼を安定したよくある派手刑事として認識させないための、スタッフ・マジックだったのかなと。

彼の少し浮いた似合わない吠え具合は、その印象通り
キャラの脆弱性や懦弱への補足となっていて、彼が決して完成されたキャラではないことへの辻褄が合った。
特に3話ラスト。
自分が正義のために悪を憎み、どうして分かってくれないんだとばかりにイライラしているだけの弱い犬は
それが、犯因症だと告知される。

その後の、衝撃。
そして、受け止めきれない弱さや怯え、なのに、それを抑えられないメンタル的未成熟さ。
そういうのが、秋の夕暮れの広い空のカットの下、影となって表わされた
ラスト一枚は、ちょっと壮絶だった。

すげえ空。

今回は何とか抑えられたけど、次は?
そういう不安定さは、伊藤淳史さんの見た目的な雰囲気で、物凄く覚束なさとかが出ていました。
ん~、なるほど!って思った。


他キャラで言うと
伊藤英明さん演じる白神のキャラが、いまいちオーラがなくて、為頼との二人っきりのシーンなんか
なんの箔も出やしねぇ。

伊藤さんは貫禄ある風貌なのですが、キャラが薄い・・・。
同じ、診えるという設定なのに、何故こんなに無味乾燥なんだ。



さて。
ストーリーですが、そんな複数のラインを捩じらせた、すごく興味深い設定を持ってきているのに
何故このダルイ展開なのか。
とてもNHK「破裂」と同じ原作者さんとは思えないよ・・・・。

確かに節々の台詞や、1話完結で持ってくる事件は、医療的な良い角度からの切り口だとは思うんですよ。
扱っているテーマが重たいですよね。

1話は事件性が強かったのでともかく
2話なんか、医療費が払えない低所得者にスポットを当てていて
追い詰められた感じが、ラストの切なさを表わしていたし
3話も、1話とリンクして統合失調症や刑法39条の問題点を否定的に捕えている観点が面白かったです。

け~ど~さ~~~。

何このだる~いスピード感。
時々クラシックのBGMとか、すげえ空のカットとか、演出は凝っていますし
刑事ドラマなだけに、事件描写は流石に緊迫感がある。

でも、全体的には生温い。
これは、もう完璧脚本が下手なんだと思う。監督がとかではなく。
ドラマ内に、ここぞ!という山場とテーマが希薄なんですよね。

さっきも言いましたが
白神と為頼の、病院に引き抜く話&能力への解釈の話なんて
ある意味、このドラマの肝とも言えるのに
何故こんなにタルイ?

だら~~~~と長々しゃべりやがって。

早送りしたくなったわ。
だから、白神のキャラをもっと濃くするとか、カメラワークを変えるとか
もう少し変化と起伏を付けて、緊迫感を出して欲しいですよ。

ある意味、正義と主張がぶつかり合う、思考と思考の真っ向勝負のシーンじゃないか。
火花散らせとまでは言いませんが
もっと、こう、「破裂」ん時みたいに、ビリビリくる感じの演技にはならないもんだろうか。

西島さんの一貫した苦悶キャラはいいんですよ。
(そして時々ほこっと笑うとこがいい・・・)
だから、問題は伊藤さんののぺっとした喋り具合というか、白神の無味乾燥なキャラというか。


事件モノと医療モノを合体させたような部分があるけど
どっちもがっつり掘り下げてはいないことからも
このドラマが描きたいのは、人間関係。そこで惑う人々の関わりだと思うんですが
そういう部分に、ガツンと重みがないってどういうことだ。

おかげで中身がスッカスカ。
各話を振り返って、書くことがないよ・・・・。

「破裂」とのあまりに落差に泣けてくる・・・。(ーー;)


描いていることは重く、訴えている、委ねるテーマ性も面白いものを持ってきているので
もう少し観ようと思います。
それを補足するような、OPがいい!痺れる~vv

カットもモノクロの世界~!!
色のない世界というのは、イコール、感情のない世界の模写なのかなと飛躍邪推。


伊藤さん演じる早瀬がどうなるのか?が、一番の見所なのかなと思う。
その意味でも、全く別の顔が表れるかもしれず
この違和感あるキャスティングは、やはり正解なんだと思えます・・・。


ところで、この世界に於ける、診える眼。
「知識と経験で見えるようになる」
マジかよ!
第六感的な、超能力じゃないのかよ。

「犯因症。エネルギー過多。強い憎悪が脳に集中する感じ」
あぁ、なんか分かるような気がする。
カーッとなって我を忘れて暴挙に及んでしまう感じ?

為頼の「診える」という描写の描き方は、レントゲンみたいでちょっと面白い。
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