Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと漫画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2015*10*21(Wed)
ドラマしんがり~山一證券 最後の聖戦~第4話 感想
1997年4月 本社に大蔵省セックの立ち入り
7月 地検強制捜査
8月 小橋顧客室長刺殺 会長、社長辞任
9月 井本前社長逮捕
10月 顧問弁護士の妻刺殺
11月 旧経営陣が遺した者が負の遺産だったことを知る

僅か数カ月の山一暗転タイムテーブルを冒頭に説明し、いよいよやってきました、11月末の三連休。
市場取引が一時止まる週末を狙って大蔵省が飛ばしの事実を公表すると。
それを受けて、いよいよ伝説級に語り継がれることになった、あの自主廃業の記者会見です。

興味深かったのは、ここぞとばかりに、美談にしてくると思ったんですよね。
あの山一の社長会見は、ある意味、四大の一角が崩れたという時代の節目以上に
我々一般人には、社長の必死さが目に付いた。
だからこそ、お前ら経営陣の不始末の結果だろうが!という憤りと共に
何とも言えない虚しさみたいなものも重なり
だからこそ、印象的に語り継がれることになったのだと思っていた。

ところが脚本は、記者会見の扱いを、責任の所在を迷走している社長というスタンスで扱い
あくまで、正義の使者ではないんですね。
異常にあっさり、しかも視点も社長らではなく第三者的に、さらっと。

更に、大蔵省の発表前に、東京経済新聞の朝刊一面トップに抜かれたため
何だか覚悟を決めて壇上に上がった訳ではなく
時代の波に翻弄されて、あれよというまにそうなった、という印象。

内部事情は大分違うんですね~。
ヒーローはギョウカンメンバーだけか。
彼らをピックアップした物語っていうこのドラマの潔い姿勢は、山一の崩壊を美談にはするつもりはない厳しい視線も
見えました。


そんな第4話。
2600億円!という莫大な不良債権の実態に、唖然とする臨時取締役会。
口外するなと言う能見社長の言葉に、役員らは更に反発を詰める。


能見社長的には、この時点で大蔵省証券局長とは密談を繰り返していた。
つまり、外に漏らせばそのまま大蔵省の足を引っ張る&自主廃業を確定的なものにする、ということで
とにかく必死に事態を更生法適用に持って行きたかったんだろうと思われる。
何とかして、なかったことにしたかったのか。
そうして事なかれにして、誰にもバレないままに揉み消してしまいたかった。

まさか、この100年続いた山一の歴史を自分の代で消すことになるなんて
歴代社長に顔向けできませんもんね。
また、額が額だけに、ビビるのも、無理はない。

この辺の突如トップに座らされた能見社長の戸惑いと、出世レースに入っていなかっただけはある器の低さが
とても良く分かる客観的人物描写。
同時に、能見社長らと役員の間の溝も良く分かる描写で
これが、後のあの記者会見の解釈の違いにも影響している。

つまり社長らと役員らの力関係は、役職的には社長>役員だが
この件に関して、社長らの腑抜け具合は会長、大蔵、と続き、ここでも同じで、社長<役員。
あの記者会見も、能動的なものではなく
社員は悪くないという名言?も、社員の反発を回避しようとする脆弱さが齎した
言わされた台詞、なんですね~。



どうも大蔵省より先に政府にも情報が入っていたということで、証券局長の機嫌を更に損ねてしまう。

「永田町にも漏れていた」
「国会議員・・・ですか」
「山一側から漏れたとしか考えられない」
「公的資金注入とか、なんとかなりませんか」
「もう手遅れです。24日には大蔵省として飛ばしを発表し、山一を業務停止にする予定です」

もう事態は自主廃業を確定的へ。

山一がそんなに簡単に潰れてたまるか、という自社ブランド信仰は、崖っぷちに立たされた社長らさえも
何だか、切なくみせた。
崩れる山に取り残された人々が、神の山を信じる気持ちは
先に船を降りた前会長・前社長らにはない、一蓮托生の誇りを感じさせる。


そこで迎えた11月の三連休。
・・・・株式業界の常識ですね~。前クールで学んだよ。
取引が一時ストップする週末を狙うと、株価変動への影響を避けられる、と。


ところが、週末の最中、東京経済新聞の朝刊一面トップに抜かれる!
直後には、この事態を受けて、松岡証券局長の緊急記者会見が開かれることに。


新聞に先に抜かれた、とか、飛ばしのことを先に永田町が知っていたとか
前にもファックスでジホウがヤバイとか・・・
緘口令が敷かれた筈の自主廃業なんて、正に密室での勧告だったのに
何故、合併や公的資金援助などを飛び越え、自主廃業をスッパ抜けたのか。

何か、山一にも内部告発がいたみたいですね。
いちいち伏線みたいな、暗躍している動きが投下されるんですが
これ、ちゃんとラストで回収してくれるんだろうか・・・・。


大蔵省の会見。
「飛ばしの法令違反がある以上更生法の適用は難しい。
 また、会社更生法を使ってでも、山一の債権は無理だと判断しました」

なるほど、そういうことか~。
この事実を、社長からではなく、メディアを通じて知る社員たち。
そら、混乱もするわ。


その混乱と、社会の混乱に、能見社長は、もう一度ギョウカンに飛ばしの全てを調査するよう指示。

ここでまた内部調査か・・・ここまできたら世論を納得させるためにも普通はもう外部調査だけど
そこらへんが昭和。


また、そうやってラストまで潰れた船に残ることに、意味さえ見出せず葛藤するギョウカンメンバー。
一体山一で知らない間に何が起きていたのか。
それを知りたいけれど、そんなことを知った所で何が戻ってくる訳じゃない。

他の社員はみな、さっさと再就職先を考えて行動しているのに
何故、俺たちだけが残らなきゃならないんだー!
「飛ばしが事実である以上、ジホウが山一を潰したのに、そのジホウがさっさと再就職考えるなんて」


・・・そうか。心情的にはそうなるのか。
ここも、実はちょっと意外でした。

当時の拙いあやふやな記憶によると、廃業してしまった山一のために
もっと証券市場は同情的で、再雇用を率先し
同じ業種の会社らが、山一社員を何百人受け容れる、とか、記事になってきた気が。
先の記者会見と合わせ、ああ、良かったねぇという印象の方が強かったです。

でも、蓋を開けると
飛ばしの不正行為を、ジホウが知らない筈がなく
でも証券会社における花形部署であるジホウから、再就職先は決まっていく。

勿論、ここはちょっとズルイ描き方で
山一全員が不法行為を行った訳ではないのと同じで
ジホウ全員が飛ばしに関わっていたとは、限らない。
だから、もっと、仲間意識を強く打ち出し、他業者との対比の方を浮き出しにして
「それでも、うちらを貰ってくれる企業があって良かったよ~」
「だよな、不正をした以上、業界から追放されても仕方なかった」とか
そんな会話が成されるかと思ってた~。

あくまでギョウカンらは、〝俺たち無関係〟顔なんですね~。
無知のヒーローか~。

分からなくもないし、ここまでジホウとの温度差はきちんと描かれていたので、不自然さもないですが
企業マンとして、ちょっともう少し仲間意識はなかったのかな、とか
同じ泥船に乗ってる相棒じゃないか、とか
そんな違和感も少し感じました。


そして!
それでも、やっぱり、何が起きたのか、知りたい、その一心で
最後まで山一に残ることを決めたギョウカンメンバー+取締役の林。
そうして、最後の聖戦に挑んだグループがいよいよ決起される。

おおぅ~!
この、ラストの覚悟を決める潔さは、ちょっと痺れるものがありました。
男たちが立ちあがったー!
描き方も上手かったです。

こんなになっても好意的ではない他部署(特にジホウ)に対し
今後、このメンバーでどこから崩していくのか、楽しみになりました。



なかなかスピード感もあって、渋いドラマです。
ただ、一つ文句を言うなら、今話。
梶井ら、各家庭のクダリや、調査に乗り出す意思を固めるまでの家庭シーンは、要らなかった。

このドラマは、最初からドキュメンタリータッチで、事件を追うように進められている。
だからその分、主人公ら心情変化を極力避けた、ノーマルな位置からの目線になっていて
だからこそ、偏向的な話でありながらそこを意識させない造りになっているのだ。

ここで、梶井の迷いだの、家庭の混乱や、立場なんか入れられても
浮いちゃって。
同情すら出来ない。
だって、唐突すぎて、これまでだって、その他心理に寄り添うような描写は一切ないのに。

だったらここは、いっそ、混乱する支店の状況をもっと入れて
山一という一角が崩れた大きさを、もっと物語る造りにしてほしかったです。
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