Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと漫画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2015*10*06(Tue)
金田一少年の事件簿R 7巻 感想
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血のように紅い桜がモチーフのお話なのに、何故かブルーで統一された表紙です。
収録話は吸血桜のラストまで。
なんとも後味が悪いしんみりとしたお話でしたので、クールカラーは合っていると思えば合っている。

バック手抜きすぎるだろ、とは思うものの、横顔のはじめちゃん雰囲気は良いですね~。
でもデッサン狂ってませんか(泣)額?頭部?が長すぎ。


哀しい結末となってしまった吸血桜殺人事件。
例に因って細かい指摘は本誌レビュー時でしてますので、軽く総合感想的なものを。

このお話は、まず金田一プロット(笑)が変化球でして
画一的な事件模様でなかったことが、連載当時も目を引きました~。
大概のミステリーでは、殺される側になんらかの殺されてしまうだけの理由があるのですが
今回の被害者たちは、皆、改心して、更生している。

法的なお勤めを果たした上で社会復帰もしている彼らに、今更、罪があるのかどうか。

深く考えると、とても重たいテーマでした。


一方、加害者となる人間。
いつもなら無理も無い過去に虐げられていて、だから殺しちゃったのねと理解を示したくなる部分もあるのですが
今回は、上記のように、被害者側の更生・モラルを問うお話になっていため
物凄く衝動的。
確かに、酷い仕打ちを受けた過去があるのですが
殺意はむしろ、衝動的且つ運命的に発せられた。


子供の頃、兄がクラスメートのいじめを受けて、殺されてしまった。
それによって、母親が鬱状態に。
うっかり包丁を置きっぱなしにしていただけで
その母の自殺を誘因してしまう。
母に、包丁を抜いてと頼まれ、良く理解出来ないまま、抜いてしまう。

小学生で、腹や腕に突き刺した包丁は、抜いてはいけないって、どこまで常識だろう・・・・、

そして、それを苦にした父親が、無理心中を決行。

だけど、一人だけ生き残ってしまう。
何その悲運。

なんて悲運の連続なのか。
そのどこにも、自我意識の誘導と言う部分が、ほぼないんですよね。
どれもが、流されるままに、周りが、運命が、彼女を追い詰めた。


そして、記憶を失った彼女は、その封印した記憶が夜な夜な悪夢として表れ、苦しみ
そうして、今――

この吸血桜の下で、かつて兄を死に追いやった原因と、再び出会ってしまう。
兄の存在を思い出したことが、多分、切欠となり、全ての記憶が一気に戻った。
今、ここで。


この不運もまた、彼女自身が望んで呼び寄せたものではなかった訳ですよ。
運の悪さというか、運命の皮肉と言いますか、その辺の奔流がとにかく甚だしい。

彼女は後に語っている。彼らが許せなかったのではなく
「青桐夏美を消すためよ・・・!」

彼女を殺意へ追い立てたのは、復讐という悪意ですらなく
その、追い詰め追い込んだ、運命そのものへの断罪だった。


その上で、彼女を直接殺意へと直接駆り立てたものは
当時3名の内の、ちょっとサドっぽくて、絡んできた一人。斧田。


これもまた、3名側の視点から見ると、遣り切れないものが残る。
確かに最初の切欠を作ってしまった。この斧田は、酔っぱらったセクハラ男だったかもしれないですが
これって、普通だったら、オフザケの域で済ませられる範疇のものだ。
勿論、女性側からするとセクハラ問題として
冗談なら何やっても良いのか?という難しい男女格差も出てきて
一概には言えない。

どこまでが悪意で、どこからが犯罪なのか?

そういう課題も見せつつ
3人に於けるスタンスは、社会復帰しても罪人の烙印はそのままなのか?という命題。
更には、1人がこうだからって、他の2人も同様だということになるという偏見。


なんちゅーパンチの強い悲劇の連打!

その辺の重たいテーマが重複して、ちょっと読後感がハンパないお話です。
ただ、哀しいことがあったのだということをヤケに強調される他話より、ずっと切々と胸にくるものがある。
久々に濃厚な人間の・・・社会の負の部分を見せられました~。
その分、その重たさが、金田一シリーズとしては久々に良い余韻を遺していて
私は気に入っている一作となりました~。

欲を言えば、これでもう少しキャラクターを生かす流れにしてくれたら、もっと良かったんだけどな~。
剣持のオッサンは、被害者救済に意欲的な人物だったから、尤も、という気はするけど
折角の佐木2号なんて、もっと活躍してほしかったなぁ。


ラスト。
元々の、吸血桜の伝説として、鬼方医師の顛末も明らかになるラスト。
こっちもセクハラ?・・・ある意味最低な猟奇医師で
不可抗力とはいえ、人殺しとなり、この桜の番人のような宿命を負わされた、藍染と虎元。

二人が結婚もせず、独身を貫いたことは
この殺人による戒めで、好きなのに好きとも言えなくなってしまった、その悔恨が
余韻に輪を掛けていて、たまらない。

敢えて、結婚も恋人にもさせなかったエンドに感服。


多くの人の運命を狂わせた顛末を、唯静かに見続け、今年も紅い花弁を付けた、老木。
その木の下で、並んで寄り添う老人らの背中と
同じように、今を生きるはじめちゃんと美雪ちゃんの並んだ背中のカットが
対比させられているようで、沁みます。


※ラクガキ
暗い話だったのに、いちゃいちゃラクガキ。お姫様だっこ。
こんくらいは、この二人は普通に照れずにやってそう。変なとこでやること早い無自覚カポー。
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