Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと漫画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2015*06*23(Tue)
天皇の料理番 第9話 感想
ザリガニはそこに繋がるのかーっっ!!

あの無駄に力が入っていたフランソワーズの出会い編は
このための伏線だったんですね!
つまり、篤蔵ならではのパリの味といいますか。
篤蔵がフランスへ飛んで、どう変わったのか。
そこの変化がこれまで分かり難かったのですが、何を得たのか?と考えると
前後の違いがこんなにもクリア。


今回は素直に面白かったです!ストーリーも軽さがマッチしていて勢いがあって
篤蔵の、失敗してはならないという一世一代の大勝負の緊張感が漲ってました!
うん、やっぱりこのドラマはこういう軽いタッチの方が主人公が引き立つ。
更に、特に今回はさり気ない台詞のチョイスが素晴らしく、ちょこちょこ胸を突かれました。

「励めよ」と背中を押してくれた兄やんに雄姿を知らせたいと必死になる篤蔵の想いが何てピュアなのか!
全てを終えて、兄やんと同じように見上げるお天道様。←やっぱり兄弟・・・v

「兄やん、読んでくれたかの・・・
 兄やん、わし、ちゃんと出来てましたか?あなたの誇りに、なれてましたかぁ・・・」

自分勝手でめちゃめちゃだった篤像が、無償の見返りない愛に支えられて
やっとここまで来たんだな~と思うと、時の流れって恐ろしい・・・。
愛を惜しまず与えれば、ここまで人は育つと言いたいのか。
キャラ変わってるよ!(笑)

あの身勝手で適当に生きてきただけの篤蔵に、こんな成長が見られるなんてーっ。
もしやこのためのアホ設定だったのかーっ。

誰かの想いを背負って戦うって重い。
それを叶えようとする人の性の美しさ。
「俺、ちゃんと出来たかなぁ」と空を見上げる篤蔵の心境に
本気で心打たれました・・・!
篤蔵の、このたった一言に滲む、兄やんへの澱みない愛が、ピュアすぎる~。

一周りオトナになって、周囲との融合も図れてくる、成長感溢れる終盤戦でした。



いよいよ始まった、宮内省大膳長としての初勤務。
ところが与えられた仕事は、日々のメニューではなく、近々行われる御即位の御大礼。
2000名が出席する、母国を諸国に知らしめる大役だった。

何故そこに篤蔵が選ばれたのか。
「お前はオテル・リッツを知っているからだ」 by宇佐美さん

フランス料理の最高峰オテル・リッツで、神様エスコフィエの元で修行をしていた経験・知識を求められた。
だから、明治天皇崩御の報せが舞い込んだ、この時期の依頼だった訳である。
技量もあるだろうが、それよりも、知識という希少性を求められたんですね。
色々タイミングが揃っていることが伺えて、運命ってコワイ。

ここで、諸外国に日本の力量、素質などを知らしめる。
そのツールが、この晩餐会――
という第9話。


当初、無難で確実なものをと、献立を提出するも、普通すぎると苦い顔をされてしまう篤蔵。
冒険をしたい訳ではなく、インパクトが欲しいという主旨も明確で
まあ、定番というか有り触れた展開ではある。

しかし、それに味を付けているのが、今回のキーワード・ザリガニ!!
Oh、イッツ、ザリガニ!

篤蔵がパリで学んだことって、そう、視聴者的にもオテルリッツではなくフランソワーズ。
そしてザリガニでした。
ザリガニにはフランスとフランソワーズとの想い出が溢れるほど詰まっており
正に、篤蔵ならではのアイディアとなる。

「おいしいんですか?」
「おいしいんです」

顔付き合わせて、拘りを見せる二人がちょっと笑った。

エスコフィエが「料理は音楽です」と言っていた、前回の芸術肌くさい不可思議な台詞も
ここで引用。
彼が歌った姿を思い出して、篤蔵も歌いながら、献立を1ヶ月かけて完成させていく。

言いたいことは分からなくはないが
理屈派の私としては、こんな抽象的な表現しかなかったのかな、とちょっと苦笑い。
でも、物語ラストに、メニューを兄やんに読み上げるシーンがあるのですが
そのコースメニューが、聞いていると成程抑揚があって、メロディだと言いたい気持ちは何となく分かる。
例えば、温かいものが続いた後、冷たいものは刺激を受けるし
濃い味のあとに優しい味のものが来れば、飽きも来ない。

フレンチもイタ飯も確かにそういう感じでコースって進んでいくし
そういうことをもっと料理学として、解説入れて欲しかった。


あと、確か第2話辺りで、篤蔵が初めてフレンチを食べた時
食べにくい、美味しければいい、みたいな感想を述べていましたが
あの時、マナーに拘らない、独自のセンスを磨きだす料理人へ成長していく布石かとチロっと期待してたんですが
まあ、普通の料理人になっちゃいましたね。

なんだ、アレは料理のこと何も知らない素人って意味だけのシーンだったのか・・・残念。


日本に馴染みの薄いザリガニを2000人分調達する所まで考えていない浅はかさ等
ちょっと料理人としてはやはり穴が多く
篤蔵の料理人として、そういう詰めが甘いのは相変わらずかな~。
食材の調達なんて、基本中の基本じゃないか。

でも、そのために今は周りが奔走してくれる!

ザリガニの為に兵隊まで総動員されるのは、さすが天皇。
スケールが違うぜ。

みんなが協力して、来るべき晴れの日に向かっていくのは、ちょっと燃えてくる流れだが
保守派?が水を差してくる感じだし、集まってくる面々も然程協力的ではなく
篤蔵一人があくせくしている印象。
新参者だから、まずは腕を見ようじゃないかって魂胆?

その分、画面から出る緊張感と孤高感は高まっていって、見ているこっちがハラハラでしたよ!!


料理界は、流れ者が多く、ヤクザな世界という認識を最初に受けつけてきているので
それはここでも変わらない筈なのに、この辺、なんか随分大人しくなっちゃいました。
非協力的な態度は、相変わらずだが。
年下のくせに、位が高い篤蔵が気に食わないとか、そういう流れも入れてくるかと思っていました~。
流石にここまで出世してくる器では、人間も出来てるってことか。

一悶着起こさない篤蔵なんてーっっ!!(爆笑)
そんなの篤蔵じゃないっ。


ただ、今の篤蔵は、位は誰よりも上。
主厨の宮前さん他、宮中メンツはみな年上の先輩であるばかりか
今回のことで呼び出された、近辺の主要料理人・・・!
宇佐美さん、奥村さん、そして辰吉まで助っ人か!
うをー!
すげえメンツだ。

「嫌がらせですか・・・」

なんでだよw
敢えて憎まれ口叩いちゃう年若い篤蔵v


辰吉が、過去の手紙を渡してしまったことを、時を経て今謝罪しようとしたことも
意味深なシーンでした。
そんな過去に捕らわれたままの辰吉と、とっくに先へ進んで兄のためお国のために励む篤蔵。

そうやって周りと比較することで、篤蔵の器や成長が感じられる。
そういう間接的にキャラを表現する手法は初回からあった気がしますが
何分、最悪な不協和音だったドラマ序盤と異なり
篤蔵を持ち上げるようになった今は、その効果はより切れが出ていて、明晰。

なんか総合的に、じわじわと伝わってくるものがあって、人間模様がやたら沁みる。


調達した2000人分のザリガニが逃げだしてしまい、呆然とする篤蔵に
「厨司長、ご指示を」 by宇佐美さん

これは、冷や水を与えたようなキツイ声色でしたが、篤蔵を救うための台詞でもあったと思う。
みんなに動揺が走りだし、チームが乱れる前に、先制する。
我に返らせ、仕事を完遂させるための、一喝。
宇佐美さん、さすが、伊達に料理長やってない。

篤蔵は、いつも誰かに見守られている・・・。

そこからの「探せー!!」のドタバタ騒ぎは、篤蔵らしいミスで、笑っちゃいましたけど
そういう司令塔の頂点にいるのが篤蔵っていうのが、伝わるシーンでもありました。
なんかゾクってきた。

だってみんなが篤蔵の指示に従っている・・・!(感動)


ザリガニが逃げちゃったのは、ガーゼを見た瞬間に
直前の水音を気にする台詞から、直ぐに理由と犯人が分かるように誘導された、可愛いオチでした。

「あれは真心ですよね、お上に対する。わしはそういう料理人には辞めて欲しくありません」
「口煩そうございますよ」

馴れ馴れしくはないけど、確かに通じ合う職人世界の男の世界っ!
かっけー!

そうか、この軽い擦れ違いの協定関係を表現したかったから
そんなに濃いい諍いを用意しなかったんですね。
う~む、こういう所、バランスが取れているな~って思います。
見ていてスッと入ってくる。



そして、御即位の御大礼は立派な一国の料理であったと絶賛されて大成功を収め
それを見届けて、兄やんは静かに息を引き取った。
最後まで、お国のためと口にする辺りが、この時代の男の性と言いますか
そこに理想と価値を求め、身を捧げる奉仕的な姿勢こそが崇高っていう理念が感じられます。

それが、何ひとつ成し遂げられなかった、兄やん。
最後の声は聞こえませんでしたが、恐らく手紙に書いてある通りに
篤蔵が、立派になったことへの賛辞と、それを成し得たのは俺のおかげだという誇りを胸に抱き
誇り高く一生を終えたのかな~と感じました。


兄やんの死を聞かされた篤蔵。
そんな姿に掛ける言葉を見つけられない俊子。

「お邪魔やないで」
直ぐに遠慮して一歩下がる俊子を見抜いたこの一言。

「逢わんうちに逢えんようになるんやな人は・・・」
「連絡します」
篤蔵の痛みを知っているから、一番大事なことを言わせない心使いを見せる俊子。

何とも思いやりが沁みる・・・っ。


そして。
「折角逢えたんやし、俊子は一緒にいてくれんか・・・もうわしにはこりごりか?」

うっわーサイテー!!
なんて酷い台詞なんだ。
女を何だと思っているんだ。やっぱりこういう自己中心的な所は篤蔵だ・・・。
なんかちょっとほっとしている自分がいる・・。

心の寂しさを埋めるために、手近な女で手を打とうとしている・・・かのようにも捉えられる、身勝手な申し出。
別に、そこに情はあっても愛はなく
俊子を愛している訳でもないけど、今、一人になるのは嫌だから、俺のために傍にいてくれという
そんなニュアンスさえ、含まれる。
フランソワーズの時とはエライ違いだなw

お前の愛はどこに。

心の拠り所であり、ここまで支えてくれた存在であり、何より慕ってきて、いつも唯一人応援してくれた
優しい兄が、この世を去った。
その遣り切れない空白に付け込むような、利用するような台詞を
普通は言えなくて呑み込む。

でも言っちゃう。
言っちゃうのが篤蔵。
おおぅ~。


だがしかし。
「篤蔵さんより長生きします・・・・ほやから、安堵してください」

~~っっ!!!
俊子ーっ!
俊子ーっ!

男の弱さを見事に掬い取った上での、見事な切り返し!
女の方が一枚上手だった。(爆)

そんな心の隙間と本音を見事に打ち抜かれた篤蔵。
抱き締めることも叶わず、直向きな視線さえも堪えられず、みっともなさも見せられず
背中を向けて号泣。

なんってシーンなんだ!
なんって台詞なのか。
たった一言で、これだけのことを表現して見せてきたことに、完全ノックアウトです。
脚本家さんの技量を堪能した回でした!
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