Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと映画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2015*04*25(Sat)
アイムホーム 第2話 感想
大人の人生観が見えるドラマだ・・・。頑張ることが必ずしも幸せに繋がるとは限らない。

派手なパフォーマンスや主人公の主観的な価値観だけで進む物語にせず
主人公視点ながら客観的な話になっているのがいいです。
前向きに生きようとするだけでは掴めない踠く男の性が沁みます・・・。

会社のシーンでの多少の、努力が実っちゃった的な正義主義シーンでガス抜きさせながらも
包括的にはこれ、あまり青春ヒーロー物語じゃない気がしてきました。


そう思わせるのは、何よりも、ドラマ全体のテイスト。
全体的にトーンダウンさせた、不安感や絶望感を装う味付けにしているところや、明度を落とした画面など
とにかく好み~!
・・・じゃなかった、とにかく、お化け屋敷のような、パンドラの箱を開けるような
真実を知ることを、本人(主人公)の意志とは別に
恐怖として認識している製作者の視点が面白い。

記憶のない人間の覚束なさを表現しているのかもしれませんが
明らかにされる真実が必ずしも楽観的なものではないと示唆しているのだと考える。

探し求める地図は宝箱とは限らないのだ。


それを裏付けているなと思う、もう一つの根拠は、ストーリーが簡素なこと。
1話完結の物語は面白いし、それなりのクオリティなんですけど
何分、雑。

描かれるドラマはまたしても何処か苦しさを漂わせ
手放しでポジティブな視点で世界を見ているとは言い難いものを入れてくる。

このドラマのこういう作風が、とにかく私的ツボで
社会や人間の中での、生き難さみたいなものを、記憶を失くすという手法で
比喩的に描いているのではないかと思う。

でも、それを、重く悲愴的に描かない演出と役者陣が、細部ストーリーの緩さを補完していて
総合的に、あっさりと見られるサスペンス風になっている。
今の所、一個一個の話にガツンと打ちのめされるのではなく
早く次の鍵が知りた~い!・・・・・・・って感じ?←人間になりたぁいのイントネーション

例えば今回だって、友人との諍いをテーマにするなら
もっと心情的に叩きのめす言葉を言わせたり、久に苦悩させたりして
落とすも訴えるも深める脚本に出来た筈なのに
そうはしてこない。

ということは、このドラマは、鍵を巡る多角形なんだろうな。プロットが。

これも、その一角に過ぎないというスタンス。
別に、一個一個の角に、特別な重きを置いている訳じゃない。
或いは、逆に、徐々に開かれる記憶の扉のまだほんの序章って言ったことかもしれない。
お化け屋敷的な恐怖も、開かれ始めた最初より、来るぞ来るぞ~って辺りが一番怖いですし。

後になって、この何てことない物語の何処かが、全て一つになって形作るんじゃないだろうか。
(逆にそうじゃなかったら手緩いっ)

いずれにしろ、話の温さをスル―させちゃうくらいの、この引っ張り方が非常に狡猾だ。
これは、最後まで付き合わされて、ラストに明かされた衝撃の結末に
ちゃぶ台ひっくり返すパターンかもしれん・・・。
別の意味でドキドキしてきました。



そんな第2話です。
今回は友人の家とコンテナの鍵が開きました~。

それは、レンタルビデオの延滞が発覚したことが切欠だった。←延滞料金、一体幾らなのか・・・w
そのHビデオの監督こそが、久の親友の山野辺俊。

山野辺の部屋の鍵を使って、頻繁に部屋に入り料理をする久。

・・・もうね。この時点の二人の際どい心情差が、とことん絶妙。下向きに。
もう画面から漂う緊張感がハンパねぇ!

久は記憶を失って、何もかもが不確かな現実の中、孤独感を募らせていて
そんな時、縋れる筈の家族は仮面で
違和感は疎外感と恐怖感にさえシフトする中
無邪気に親友がいたことで、ようやく安らぎを見つけた気になってしまう。

「僕は嬉しかった。全てが曖昧な中でただ一つ確かなものを見つけた気がした」


だけど、そういうのは相手もそうだとは限らない。
無知とはいつに於いても罪なものなのである。


慕う久とは真逆に、顔を強張らせる山野辺。
「思い出さない方がいい事も、世の中にはあるぜ」

単に、記憶を探りに来ただけという状況なら、ここまでのギスギス感は生まれない。
久が無防備にも、唯一の憩いの場とでもいうように、最後の切り札みたいな感覚で
むしろちょっと嬉しい気持ちで逢いに行っているから
その温度差が際立つ。

子供が親を慕うように、そこに一点の曇りもないから
嬉々として勝手に上がり込む久の、ストーカーちっくな異常さもスル―して
(だって、毎回帰ったら台所で料理してんだよ、ちょっとお前も不気味だよ)
それが無残にも打ち砕かれる瞬間を、容易に想起させる。

あ~も~最悪なオチしか想像できない!冒頭からっ。
あ~も~こういう擦れ違い系、超好み~。

同僚だの、クラスメートなどではなく、敢えて親友という設定を出してきておきながら
こういう感情の温度差を持ってくる。
作者さんのサドっぷりが炸裂している・・・!
この作者さんの発想が、もうヤベェ。

この、寄りに因って頼った相手がジョーカーだったという運の無さが
今回の物語を重たくしていました。
別に、真実を知るだけなら親切な村人(ゲームなどで情報とかアイテムとかくれちゃう人)が出てきても
良いと思うんですよね。
だけど、このドラマはそう簡単には許さない。

ストーリーは手緩いけど、設定は手厳しい。

それは逆に、久がここまで、どういう生き方をしてきたかを示唆しているものとも言えて
そんな風に、現れる現実(真実)どれもが、痛みを伴ってくる。
その発想がもう好きすぎる・・・。こういうのめっちゃ好みー!
最後まで付き合うー!と叫んだのは勿論、クライマックスではなくこの入りのシーン。



そしてもうひとつ。
真実が暴かれた、終盤。
これがまた、グッとくるラストで!
単純に子供騙しみたいな仲良しこよしエンドにはしてこない。


何も知らない久が、無警戒に、むしろ無神経に山野辺の前で
ちょっと息が詰まるだのちょっとしんどいだの、妻に対する主観を安易に口にしてしまう。

「正直一番気が重い。傍にいると息苦しいんだよ」

悪意はないんだけど、悪意がないだけに性質が悪い久の態度に
山野辺はついに切れて
真実を映画の粗筋と称して告げていく。

山野辺にとって、その台詞は禁句だった。
何故なら、久の息詰まるとまで称する妻こそが、山野辺の片恋の相手で
それを知ってて久は奪った。

あぁあぁぁぁ~。さら~っと流しちゃったけど
よくよく考えると、結構どろどろな関係だぞそれ~~~。



ラスト、雨の中、決着を付けた二人の男の覚悟は
どちらも切なく、我がぶつかった暁には、傷痕しか残さない。
だけど、受け止めるのだ。
二人共、イケメンである。


そっと鍵を差し出す久。
「これ、返すよ。それからストーリーの続き、俺、思い出した」
「いいや、俺が言う。
 その女性は俺の片思い・・・いや永遠の憧れミューズだったんだ
 それを知っていて・・・・知っていたからこそ、お前は彼女を強引に奪った」

大人の男の渋さ爆発。

「俺が悪かった。言いすぎた。
 ・・・・ま、未だに燻っている四十男の、単なる妬みだと思って、忘れてくれ」
「必ず大切にする・・・!それだけは。それだけは確かだから」
「分かってるよ。
 SNSにアップされたの見たよ。イイ顔だった。あんな顔、俺、撮れねえよ・・・!」

でもそういう、その妻の顔は久には見えない。
ならば、それは、俺じゃない。その笑顔をさせたのは、本当は俺じゃない。

そもそもの記憶がないから、核心が見えないんですよね。
親友を裏切ってまで奪った女の顔だけが、仮面に見える。
それは何を意味しているのか。
どうやら、記憶を失う前の自分は、最低な人間だったらしいことはもう薄々感づいている。

負けず嫌いだから奪ったのか?好きだからじゃないのか?

うをー!出てくる真実は絶対悲劇だってー。

夜の観覧車をバックに、傷つけてしまったこと、自分で閉ざした絆、仕出かした自分の罪・・・。
親友を裏切った自念で流した涙は、世知辛く、やるせない。
親友のお人好しな優しさが痛く
でも、そんなことまで忘れて思い出せない自分が許せなく
潔癖で完璧な彼には耐え難い現実だろう。

罪さえ、忘れてしまうなんて。


・・・ここで言っているのは、優しさとか相手の愛情とか
そういうポジティブなことを自分が忘れてしまい、申し訳ないって悔む記憶喪失モノは多々あるけど
罪を抱えて生きていく覚悟を決めた筈なのに
その罪ごと忘れてしまったことへの自責の念を募らせる話であり
そういう角度からの話ってあんまりないから新鮮だ。

記憶は人生であって
それは楽しいものと同じくらい哀しいものも含まれている筈で
そのネガティブな方にタクトしているところが、面白い。


良識や人間本質に気付いていくのは定説だが
主人公がそれをポジティブに受けとめられる心境にあるとも限らない。そこには必ず痛みがあって。

大の大人がそれなり生きていたら、良かろうが悪かろうが、そう簡単に
スイッチが切り替わる如く変身できる訳ないだろ。
過去は背負わなきゃ駄目なんだ。
背負うってこは、痛みだ。
そういう作者の声が聞こえてきそう。


演出も控えめで、台詞も少なく役者も控えめだから
浮き上がるのは。交差する二人の男の感情。
お互い、荒ぶれて責めたり、醜く罵ったりしない所が、逆に痛い。
イカス・・・!沁みるぜ~。

なかなか良いクロスエンドにまで持ってきていますよね~。堪らない~。
悪くない。



ところがだ!
それをまた、抒情的にががーんと盛り上げてくる訳ではなく
むしろ、ここで終わったら、単なる泣かせドラマとして、なーんだという冷めた思いも芽生えただろうが
ドラマはそこを頂点としつつも、終幕としない。

思えば、それ程、心煽られるBGMや誇張演出をされている訳でもなく
どこまでもさっぱりと、ある意味淡々とドラマは流れていく。
そのまま、日々は巡っていくという人生の無常感も感じるし
そのまま、さっさと次の鍵へともう視点は移っていく。

つまり、多角形の一角がネガティブなのではなく
(今回がそういう側面も打ち出したバラエティに富んだ人生の一部っていう訳ではなく)
統括的に久の記憶全部が決して明るいものではないというスタンスが
こういう所でも見受けられる訳で。

まあ、人が興味持つのは、他人の自慢話ではなく不幸話だって言いますからね。
深い意味はないのかもしれませんが
非常に興味深いし、人生全てに棘がある人生解釈が、興味深い。

これらを以って、一体製作者は何を結論としてくるのか。


山野辺との確執も、浦島太郎の一角に過ぎないと言わんばかりに
ラストに、暗い画面でトランクルームを映し出すカットへ。

・・・・そうか、これが久にとっての玉手箱に当たると言いたい訳ですよね。
訴えたいのは、過去への反省ではない訳だ。
その骨格が面白い。気に入りました。



「そして、二人きりの夫婦水入らずは、どこかぎこちなかった」

久の記憶がなく、記憶が消えていく恐怖を、『浦島太郎』に准えているのも、上手い導入でした~。
ってか、浦島太郎って300年後でしたっけ・・・?あれ?
しかも、あんな風に、ラストで「大切なものは月日だった」とか言うっけ?
・・・まあいいや。

「何で開けちゃいけない玉手箱を渡したの?」by良雄
それって、つまり“何で開けちゃいけない玉手箱を残したのか?”って飛躍するんだろうか。


「村に戻った浦島太郎は、知ってる人が一人も居なくてすごく寂しかったんだろう。
だから開けてはいけない玉手箱を開けてしまった」

トレジャーランドに良雄と行ったことが、妻には内緒。
もしかして別の人間と行ったのだろうか?
いずれにしても、妻とのパンドラの箱のようである。


その妻。
なんだか1話から、どこか人間味が薄く、機械的に造られている違和感バリバリです。
一見、愛する夫に献身的に尽くす妻。妻からすれば、悲劇のヒロイン・・・・的な視点が浮かびますが
何だか、それこそがフェイクな気がしてきました・・・。

「私は今の久さんの方が好きだから」←この台詞!

何だか、前は噛み合っていなかったとも取れる。
夫が事故にあったことにも極力触れないようにしている(そういうシーンがない)のも
偶然ではなくて
これ、久は妻が好きなんじゃないんじゃないか?本当に。
そして妻は、久の記憶が無くなったことで、嘘の家族を作り上げたんじゃないか?
これ幸いに。

山野辺の一件についても、何だか避けたい話題のような素振りでしたし
山野辺への対抗心から、自分を利用して好きでもないくせに結婚して
でも妻は、久に惚れているのは事実だったから、これはチャンスだと――

なーんて。ちょっと強か過ぎますかね。
そんなこと妄想しちゃいました~。


「玉手箱に入っていた大切なもの、それは太郎の竜宮での月日だったのです」

文字通り、久の月日が悪夢のように暴かれるのだろう。
もう嫌な予感しかしない。


え~そんな訳でして、総合的には。
まだ見方を掴みきれていない所があって振り回されてはいますが、トータル的に満足です。
展開の速さが、煮詰めてこない物語のアクの無さをカバーもしている。
何より、最後にパズルのピースが合わさるように暴かれるのであろう真実が、とことん楽しみだ。


あと、よくよく聞いていると、これまたさら~っと流されていくのですが
台詞もちょくちょく凝っていますね~。

冒頭、前回の妻の「本当に良雄が自分の子供だと思っている?」っていう台詞を受けて
「あれ以来、妻はそのことに触れない。僕が妻に触れることもなかった」
これって、掛けているんですよねぇ?
妻が話題に触れないってことと、久が妻に性的行為やハグをしてないっていう・・・。

また、良雄が前回より打ち解けてきている変化がちょっと表現されていて
「おかあさーん、たろう変なの見てるー」
「たろうってなんだよっ」
このやり取り、可愛かった。子供は直向きに向き合えば、大人と違って真っ直ぐだと言いたいのかも。


過去を振り返る事で自己反省を繰り返す・・・。
記憶障害や、利害追求を失い尊厳もプライドも失くした、見限られた男が
馬鹿にされながらも自分の真実の姿と目を背けたい過去を追求した結果
人間として良識に生まれ変わっていく・・・・。

なーんて子供騙しみたいな流れにしていかないテイストが
最高に気に入りました。



一方。
会社サイド。
前回と異なり、爽快感は残るものの、どこか歪な取って付け。
こんな辻褄の合わないようなシーンは必要だったのか?
第一営業部から見放された弱小企業の尻拭いを任された第13営業部。
企業内容を調べて、大学とのタイアップを提案したということで、信頼を勝ち得たということでしたが
あまりにも、早過ぎで、ちょっと浮いていました。

確かに久は「先方の時間が夜しか取れないんだよ」と度々口にしており
それが、あの社長さんとの面会だったことが後になって理解できますが
代休の一言で伏線になると思うなよ。

視聴者の心が付いていきません~。
もっと丁寧な誘導をしてくれないと。

しかし、その和解シーンが、第一営業部のライバルくんの表彰と対比させて描かれていたことを考慮すると
もしかしてこれは、家路久の有能ぶりを強調するシーンではなく
このクダリが、後日何らかの伏線になっていくのかもしれない。
それこそ、記憶の暴露に付与される、二重三重に打ちのめされるネタの一つとして、とか。

事実、会社にも、久の記憶が戻ると都合が悪い人間が何人がいるような描写がある。
恨みを買っている可能性も充分範疇だ。
もしかしたら、記憶が戻って一番困るのは、あの勅使河原なのかもしれない。

ということは、あの事故ってひょっとして、人災・・・・?え・・・・・(@_@;)
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