Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと映画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2013*10*02(Wed)
ピアノソナタ第13番イ長調 D664 シューベルト
ピアノソナタ 第13番 イ長調 D664
ラドゥ・ルプー(piano) 録音1991年12月 Salle de Chatonneyre Corseaux Switzerland



ピアノソナタ第13番がかっこいい!すごくマイナーなナンバーだと思うんですけどかっこいい!
しかもルプーさん限定で。
もちろん私の中の最高曲は第19番だし次が第17番です。ここは譲れないっ!
でもその次くらいには良いんじゃないかと思うレベルです。

今までだってこの曲は聴いたことがありましたが
その他大勢に埋もれているという感じで流し聴きしていました。

しかしこのルプーさんの奏でる13番は秀逸です。
如何にもシューベルトっていう色を残しつつも子守唄みたいな側面も残せる技術が見事としか言いようがない。

何人かのソリストで聴きましたけどルプーさん以外はスル―してしまうレベル。
でもルプーさんの第13番は足を止めて振り返ってしまうレベル。
すごい・・・!


シューベルトというと 暗い深緑の森の中っていうくらい静まり返った 恐怖を感じさせるものだが
この曲は 長調だからか、少し 趣向が変わっている。

冒頭 まるで子守唄みたいに始まる 優しく綺麗なだけのメロディは
まるで シューベルトらしさを 感じさせない。
高音も メゾピアノくらいに抑え気味に 流していって
切なさとか 悲しみとか そういう負の感情が ないのが、逆に 驚く。

シンプルに綺麗な世界を見て 世界は美しいと信じていて
無邪気に 庇護の元 天真爛漫に走る子供が 見えそうだ。
もう びっくりだ。

うっそだーっっ!!!
こんなの シューベルトじゃないー!!


ところが ところが、それで 終わらないのがシューベルト。というか ルプーさんの弾き方。

第一楽章後半 カウント4:00ほど過ぎ。
ようやく 恐怖を 実体化させてくる。
明るいまま 身体を強張らせてくる。
陽射しは照っているのに 得体の知れない何かに 怯えさせてくるように。

元々 シューベルトの恐さって
低音部と高音部の 差による幅広さと
その部分を 強調するような クレッシェンドに 掛かっていると思うんだけど
それが この曲で 一番巧く出来たのが、ルプーさんだと 思う。

第一楽章後半で ようやく陰りを演出出来たと 書いたが
よく聴けば ルプーさんの弾き方だと、最初から 低音部だけは 意識して 暗さを仄めかしているのが 分かる。
子守唄のように始まるメロディの中に、チラリと 覗かせてくる この影が もうたまんないっっ!
幸せな生活の中 それでも容赦なく 不幸が訪れる前触れを、ちゃんと 弾き分けている。

そういう所が ものすごく 巧いと思う。
シンパシーがハンパないです。


第二楽章の 眠りにつく夜の静寂も、最早 暗澹としている。
ピアニッシモで 締めくくられるラストは なんかも う駄目だ・・・・という気にさえさせられる。

そして 第三楽章。
明るい感じに 戻って 軽快なリズムで 始まるが
こちらが手負いなので もう第一楽章ほどの 邪気ののなさは 感じられない。
次第に盛り上がっていくメロディが、少しずつ 感情を煽っていって、クレッシェンドになると 恐怖がマックスに達する。

ルプーさんの弾き方は とても丁寧で 
転がるような玉を 思わせる技巧も、この曲に とても よく似合っていると 思う。
そして何より この曲に於ける 強弱の付け方が 見事である。
強弱の大きさ・・・・・そのサジ加減が丁度 嫌味無く 無理なく 聴く者の感情に 沿っている。
テンポも速めで 激しく上下する メロディがそれに 良く合わせられ、曲を 盛り上げている。

ラストのラストで ちょっと 盛り上がりに水を差された様な?裏切られた感があるけど(いきなり 終わっちゃうので)
でも チャンチャン♪と 締めくくって 余韻を残さない。

だから 逆に さっきまでの 激しい上下のリズムは 何だったのか、ハッと 夢から覚めるみたいだ。
そして 第一楽章の 子守唄みたいな 出だしを 思い起こし
全ては 自分の夢だったかもという不思議な気分にさせられる。

それが 出来ているのが、ルプーさん だけなんだよー!
すっげーっっっ!!!!

例えば アシュケナージさんなんて
可憐に始まり ピアニッシモで 美しくまとめている。
強弱の付け方が 弱いため 明るい中にある闇という、シューベルト特有の 恐怖が 消されてしまっている。
遠く楽しい過去を 優しく思い出しているだけの、カナリア色の 世界が 広がっているだけだ。

また 第一楽章後半カウント4:00過ぎの 姿を現す闇も、全然 恐くない。
スピードは ルプー盤と 然程変わりはないが、タッチが 少し重く 勢いが殺がれてしまっている。
強く大きな音を出す部分だけ タメを 作っているのかも。

丁寧に 大事に弾いているのが 分かるが
この曲に 限ってはその点が 裏目に出て感情の煽られ感が 弱くなってしまっている。
というより 全体的に 美しくまとめてきたよねって感じ。他の曲番は そうでもないのに。
ピアニッシモの部分が 多く取り入れられ、迫力も 薄い。


ケンプ盤は 更にタメてきていて しかも テンポも少し下げた?
可愛らしい感じに 解釈しているとも思う。
陽気な感じが シューベルトらしさを 余計削ぎ、滑らかな まったりとした 感じ。
強弱も 控えめなので、低音部の迫力も欠けてしまい 全然 恐くない。
そして 第一楽章後半のカウント4:00も、テンポを落として しっかりと腰を据えているので
気持ちが 煽られないんだよね。

しかもやはり ピアニッシモの部分を多くしていて
シューベルトの悲しみとか恐怖が、時の無常感程度の 寂寥感になっちゃっている。
クレッシェンドも わざとらしささえ感じる ルプー盤と比べ控えめに表現されており 迫力が無い。
タッチも 柔らかい。
これは 彼の技巧等の 問題ではなく、多分 この曲を そう解釈しているのだ。

他の曲番では ちゃんと 強弱の激しさとか タッチの力強さとか
曲の重さを 表現できているのもありましたし。


いや、うん。どれもキレイでいいんですけどね。
でも こんなのシューベルトじゃないーっっっ!!!!!
恐くないシューベルトなんて~!しくしく。

別に いつもの 暗い森のような ダークグリーンの世界観を永遠に求めたい訳ではないけど
これじゃ ツマンナイのも 確かだ。
今までスル―してしまうのも 仕方ない。

もしや ルプーさんの弾き方の方が 亜種なのだろうか?
子守唄のように優しさを 滲ませながら、迫りくる悲劇を 仄めかす。
それが シューベルトだよ~。
そんな 如何にもって感じに 解釈(アレンジ?)してくれたのがルプー盤でした。
いやぁ~気に入りました!
第13番。見直しましたよ!

コッチの方が 断然良いよ!!ルプーさん好きだ!

こうなってくると 今度は ブレンデルさんで 聴いてみたいです。
でも彼 録音してなくないですか?見つからないんですよね~・・・・
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