Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと映画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2013*08*28(Wed)
ヴィバルディ 四季 イ・ムジチ アーヨ盤
ヴィバルディ ヴァイオリン協奏曲集<和声と創意への試み>作品8 から 
第一番~第四番 四季

フェリクス・アーヨ(violin) イ・ムジチ合奏団  録音 Vienna May 1959



ついについについに!フェリクス・アーヨの四季59年版を手に入れましたー!!!!
世界的ベストセラーになった名演です。
イ・ムジチの四季は
バロックブームの火付け役となり日本におけるクラシックレコード史上最も売れた作品として
多分今尚トップ。日本のクラシックの歴史で唯一のミリオンセラー。

本演奏の日本での売り上げは発売当初で90万枚。約100万枚。
これはクラシックとしては異例というか破格の数字。

イ・ムジチは コンサートマスターを変える度 四季の録音を行っていて
現在までに 6種類が発売され
日本でのその総売り上げは 累計で280万枚以上。
世界的には数千万枚とも言われている。

そんな 四季ブームの先駆けとなったことでも 有名なのが
この 59年に録音された フェリクス・アーヨ 二度目の演奏であるらしい。
実際は 3枚目(ミケルッチ)で 累計でミリオン突破ということで
正確には 本演奏は ブームの火付け役と 解釈した方が 良いのか?

そんなこと聞かされたら 誰だって一度は 興味を持つってもんです。

アーヨでは 二回の録音を 行っていて
一度目 56年 (モノラル)
二度目 59年 (ステレオ)

この二度目の録音で イ・ムジチの名を 世界に知らしめたらしい。

それでも 今まで私が 手を出してこなかったのは
3枚目の ミケルッチ盤が 非常に お気に入りであったことと、密林での入手が 不可能だったからだ。
現在 国内盤は廃盤となっていて 輸入盤なら入手は可能。

しかも フェリクス・アーヨ盤と言えば 正統派という意見が多く
どうも オーソドックスな 演奏をしているらしいと 聞く。
王道好きな私としては、そういう解釈は 望む所なのだが
ただ 滑らかな技巧や コテコテのお堅い演奏をされたら
面白味にかけるかなと思って 躊躇していた。

色とりどりの色彩が 溢れる この四季を、まるで 宮殿サロン風の 典雅に響く音色で 弾かれても
ちょっと 違うでしょーなんて偉ぶってみる。


で、聴いてみた印象なんですが。

成程。
ヴァイオリンの技巧が こりゃ滑らかだわ。
素人にも 違いが分かる程の 丁寧なテクニックだ。

こう・・・ほわっと膨らむ感じの 弾き方なんですね。
テンポも落ちついていて 音がみんな繋がって流れていくので
メロディに 身を委ねる感じで 聴き入ってしまう。
強いていえば 少し ゆっくりすぎか。

でも そんなのは 全然気にならない程度だ。

強弱がしっかりと付けられているので メリハリはある。
ただ それぞれの 季節的な主張は 濃くない。
音がレガートで 続いていくので 途切れる所のない メロディは 感情を 掻き乱されたり 振り回されたりという
そういう意外性がなく
一楽章毎に 一つのまとまりを 作り上げてしまっている。
一つの楽章が 終わるまで 呼吸が出来ない。
でも 単調という感じではない。

とにかく 他の盤のように 
こういう色を出すとか こういう部分が得意とか 特徴的とか
そういう差が まるでない。
どのメロディも どのパートも 一定以上のレベルを 維持し続ける。

あ~・・・・こういうところが オーソドックスと言われる 所以かもとか考える。


だから 春なんかは 
カルミレッリの様な サーモンピンク系統のカラーが 感じられはするが
低音部における おどろおどろしさとか 悲しみとかはあまり 強くなく
軽い 切なさ程度の 感情表現が 感じられるくらいだ。
第三楽章のラストの 低音部の誇張も、迫力はあるけど 恐怖を感じる程ではないんだよね。
パステルカラーで ミントグリーンのイメージかな。

夏の雷鳴が轟くようなフレーズでも 
カルミレッリの様な 激情を感じず 抑揚が少なく感じてしまう人も いそうだ。
その上 テンポも 抑え気味なので 煽られる感じではない。
三楽章の終盤は 盛り上げられているし 暗いパープルの雲が 広がるのが見える。
でも 少し カルミレッリより やっぱ 煽りが 弱い。

アドリブ入れられるよりは ずっと良いし
レガートにより 気持ちを 途切れさせないので 緊張感はあると 思う。
平面的という訳ではなく、きちんと まとめられた 印象が とにかく強い。
とにかく レガートで 一気に最後まで 引っ張っていくので
デクレッシェンドの部分では 息が詰まる。

どの季節に特徴があるとか この季節が巧いとか、そういうのもない。
どの部分も 丁寧で 高度に 綺麗に纏められていて上品。とても 聴きやすい。
全体的には イエロー系のカナリア色とか そういう系統。

強いていいうなら この人の演奏では
春や秋のような 伸びやかな 広大な世界観を 表現するのに 長けているのだと思う。
春の喜びの歌 始まりの瞬間
秋の収穫の歓喜 眠りにつく長い夜
そういう 人間のポジティブな面が 優しく歌いあげられていると 思う。

礼儀正しく きちんとした常識ある 大人イメージ。
どんな人間にもある 醜い感情や 汚い部分は 隠し・・・・・
ん~・・・・・そもそも メロディに感情を 乗せ過ぎない。
そんな弾き方。

それに ピアニッシモで続くフレーズは 見事かも。
間の取り方?というか 間隔の取り方が巧くて、息が詰まる。
人間感情より 人の人生や生活の営みを 表現しているようだ。


ただ・・・・っっっ!!!!
ただね・・・っっ!!!!

惜しいーっっっ!!!!

私が 四季で一番重要視しているのは 前も言ったけど 冬です。
誰が何と言おうと 冬です!
ここで 四季の良し悪しを 判断するといっても 過言ではないっ!!

その冬の出だし。
一番好きなのが カウント1:00過ぎ。
急激に始まる クレッシェンドと 畳みこむ ヴァイオリンの高いフレーズっっ!!!

そこが レガートで全体を弾いてきたアーヨさんらしく
ここもレガートで 乗りきられたっっ!!!
うーわー惜しいぃぃぃ~<(`^´)>
惜しいっていうかぁぁー!!なんか違うー!

いや違うか?ヴァイオリンじゃない?バックで流れる重低音の楽器に 切れが無いんだ!!!
何?誰?コントラバスとかチェロ辺り?

うーわーもったいねえぇぇぇぇ!!!
ここだけは 歯切れよく 弾けて 追い込む感じに叩きこんでくれないと!
他が 高レベルなクオリティを 維持していただけに、本当に惜しい。(そんな感想は私だけか)

冬の三楽章ラストなんか それまでとはうって変わった 暗い世界観を ばーんと表現してきているのに
珍しく ダークカラーの 群青色辺りの世界を 全面的に押し出せているのに
もったいないーっっ。

夏でさえ ここまでの迫力は むしろ抑えていたかのような この流れで
ここにきて ようやく 人間感情の醜い部分も曝け出し、自己を解放した感じになれたのに。
惜しいなぁ。悔しいなぁ。

とにかく 全体を覆う様に仕上げてきた 滑らかな技巧やレガートが 裏目に出てしまった
もったいない部分でした(>_<)


私的評価は やはり ミケルッチが 一番ですが、いやでも うん。聴けて良かった。
これはこれで 完成度の高い 素敵な演奏でした。
やっぱ イ・ムジチすごいよ!
四季で その名を 世界に売っただけあるわ。さすがっ!!!
ただ 現在のリーダー アントニオ・アンセルミでの 四季の録音は 行っていないらしいですねー。


余談ですけど、四季が 日本でブームになったのは
日本は 季節の四季がはっきりしているので 受け容れられやすかったという一説がある。
その四季に対する 日本考え方もヴィバルディの感覚も 近いのかなと思う。

マイナーネタで 申し訳ないが
ジョージ・ウィンストンのオータムでは
秋は 物悲しく センチメンタルなものとして 描かれていたりするし
それに対して ヴィバルディは
秋は実りの季節で 歌い踊り 眠りにつく・・・・そんなイメージを 感じる。
土地柄によって 季節の解釈って 全然違うんだなーと どーでもいいことを 考えました(^^)
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