Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと映画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2017*03*09(Thu)
嘘の戦争 第9話 感想
嘘をテーマに色々な主観や解釈が入り乱れて非常に興味深い。
前回からは嘘に救われるというファクターが追加され、第9話はその完結章という感じ。

悔しさを噛み締めて吐いた9歳の嘘がもしなかったら浩一も殺されていただろうという流れから
今回は更に飛躍して
毎年成長を遂げるまで嘘に逃げた三瓶守が娘を捨てて自分の誕生日を祝ってくれていたことが判明。
例えそれが嘘でも贖罪だったとしても
娘に寂しい想いをさせ、その家族が壊れていったことは事実で
それを知って浩一が復讐を思いとどまるシーンは意外でもあり、悲しさに満ちていた。

憎しみが憎しみしか生まないのなら、ここで浩一が断ち切ることは清算になり
綺麗事に収まるけれど
浩一が抱えた寂寥感なんかは一生満たされないし、行き場を失うわけで
「それでも俺はその嘘に救われた」って言葉がとても重たく感じた。


正直、三瓶のしたことは、そんな月日だけで許されるものではないと私は思っちゃう方だが
どこかで一線を引かないとっていうのは、確かに正論である。
二科会長こそが醜悪であり、そこから人生を狂わされた人全員を恨んでいたら
確かに切りがない。

ここでも同じプロットで爽快に三瓶への人生の破滅を見せられ、三瓶が逃げたことで
どれだけ浩一が苦しんだか、思い知らせてほしかったんだが
こういうオチなら大満足だった。
復讐物は必ずどこかで自己哲学を覆し、平凡なメッセージ性にすり替わりドラマ終了となるものだが
そういう部分が付き合わされてちょっと萎えるなと思っていたのですが
これは良い。

続けて、三瓶が嘘を吐いていたのは真実を隠してしまったことだと匂わせて
最後の最後に、本当に吐いた嘘は
実の娘よりも浩一を取った誕生日という贖罪だ。

事件の真実隠蔽のことを視聴者にも恨ませておいて、最後に更にもう一回転!
こっちか!と思って、その巧妙さも感動。


また、逃げたということは同時に浩一の9歳の嘘も同じ罪だと暗に示してもいて
三瓶を責めることは、浩一自身を許せない鏡像にもなり得る。


・・・・・とここまで思ったら、、生きてくるのがまさかの楓ターンで
「父や兄がしたことを許してなんて言わない。でもせめて9歳の自分だけは許してあげて。
 それがあなたを救ったんだから」
っていう台詞が生きてくるわけで、なるほどーって思った。

嘘が良いか悪いかを平面的に描いてきたこれまでと違い
複雑に絡む人間心理の表裏を描いてくれたことで、逆説となるテーマがとても興味深かったです。

浩一が三瓶を恨むのは当然で、憎しみは連鎖していて
そんな流れをドラマはずっと描いてきていて
その意味では許すオチは弱い気もするんだけど、説得力はあった。


・・・・・・その影で、ぎゃーぎゃー騒ぐハルカがほんとウザいキャラになった・・・。
「お世話になった人まで嵌めようとしている・・・」って、何その突然の優等生発言。
まるでカモを選び、社会悪を成敗していたつもりだったの?
なんか最低だな。

その上、PCからデータが削除されていたことを知るシーンで
「え?なんでぇ!」ってデカイ声でウザい!
やられた・・!って瞬時に表情を鋭くさせるとか、そういう演技で充分だった。
察する演技の方がこのシーンにはあっていたと思うし
素人じゃないんでしょ、ぎゃーぎゃーと煩い。
浩一との対比がコンビに見えなくなっている。

浩一を逃がす時も、やたら視線で追ってみたりとか。
役者さんの実力というのもあるが、カメラさんのこのドラマのクオリティ理解が低い気がした。
そしてこの役者さんは喋らない方が雰囲気出ていて良かった。



一方、二科兄弟ターン。
晃がムカつく~。弟に申し訳ないと思うのは当然として、浩一を警察に突き出す手伝いを承諾。
そこは、贖罪として、俺が浩一くんを止めてやるんだ、くらい言って欲しかった。

隆は安定感あり過ぎて正直父親より貫禄たっぷりだな。
会社を護るため紛争する姿はとても気持ちが良く、潔い。
経営者って感じだ。
素直に応援したくなる。
自己利害よりも会社を背負う男としての両肩に乗る責任というものが、その表情の硬さに表れていて
隙を見せず適時対応する手腕も凄くカッコイイ。


楓はもしかしたら父親を裏切って浩一に寝返るかもと思ったが、そこまでの度胸はなかったか。
でも出てくる登場人物は適当なキャラがいなくて、きちんと考えられた相関図しかないのも
見ていてストレスがなくていいです。このドラマ。

役者さんのクオリティは高く、草薙さんは目が細くキツい印象なので
それを上手く活用しているカメラカットがとても効果的で凄いと思う。
あまり表情も作らない無表情な感じが安定しているし
それが本音を悟らせない浩一というキャラを補足していると思っていたが
ここ数回では、気持ちが表に出ないからこそ画面から滲み出る悲しみなどが強く
実は楓とのシーンでの「嘘が下手だね」なんて一言にも、かなりぐっとくるものがあった。

その他重要人物の二科兄弟がもうベテランさんなんで言うことないです。


嘘に対し嘘を貫きとおしたい二科一家。
嘘というテーマを多角的に取り上げ描いてくる本作は
例えそこに壮大なメッセージ性や倫理感などがなくとも、人の心の多様性を感じさせていて
その側面に於いてとてもしっかりと吟味されてきた脚本なんだろうなぁと心に刺さりました。


そうして開かれた記者会見。
望み通り、あの日の罪を告白するものかと思いきや、粉飾決算のカードを切って
それを使って浩一を社会的に追い詰める一手だった。

なるほど、そう来たかー!
ギリギリまで追い込んでも足掻いてくる、強敵に相応しい。

更に一番の証拠の自白テープまで身内の裏切りで失ってしまい
絶体絶命の浩一。

そうか、このための三瓶ターンかぁぁ!

確か二科を追い詰めるだけの証拠を父親から託されていたって言ってましたもんね。
ここに繋がるのか。
それを使って親子二代と友人・三瓶による二科の破滅って筋書きか・・・!

やばい、めっちゃ面白い。
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