Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと映画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2017*02*18(Sat)
カルテット 第5話 感想
だから何って物語をここまで秀逸な環境で仕上げてくるなんて想像もしてなかったです。
本当に他ドラマだったら1話で纏め切れそうな内容をダラダラと5話も費やした。
だが息を飲むほどの圧巻の出来栄えにもう言葉もなくテレビの前で正座である。

第5話。
同じ所でぐるぐる回っているような迷走感で内容的にはほとんど進展はない。
カルテットとして今後方向性をどうしようかとう模索と
まきまきの秘密に絡むすずめちゃんの嘘が少し解れただけのお話。
それだけなのに!

なのにもう何とも言えない密度の高い画ヅラが続き、向き合う人々の生々しさにも緊迫感もあって
どう転ぶかをハラハラして見ているんだけど
毎回どうにも転がらないっていうか!

だけどじわじわと描かれる薄暗い社会描写など、価値観や思想感は私好みで
1時間を集中してみてしまう。
苛つくほどのテンポの遅さも、取り留め無い会話も、慣れてくると気にならないものだ。

カルテット4名の距離感はそういえば5話分を経て少しベクトルが内面を向いてきたか。
そんな程度。
そんな程度の中に含まれる、世情描写がもうイっちゃってるのである。


カメラさん、演出さん、美術さん・・・その辺のセンスの良さも抜群である。
素人でも分かる。溜息でちゃう。

例えば今回絶賛したい2つのシーン。
どちらも、役者さんの卓越した演技力とか、練られた脚本なんかが重要ファクターなんだけど
それをきっちりと受け取っているカメラさんや照明さんの視聴者を煽るカットの作り方っていうの?
人物をどの角度から撮るかとか
どの大きさでインさせるかとか
台詞の合間に誰の、どの映像をどのくらいの尺で挟み込むかとか。
その全てをBGMなしの役者の演技力だけで構成するセンス・・・!

そういうのが完璧過ぎてもう胸がいたい!!


まず言及したいのは今回の功労賞・来杉有朱ちゃんでしょう!!
ここにきて一気にキャラが立っていた~。
まきまき、すずめちゃん、アリスの三人の女による追求シーンは
全部セリフで説明してくる女の修羅場である。

ここの台詞如何では、ヒステリックで安っぽいだけの、口やかましいシーンでしかなかった。

だけど「嘘は吐かないんですか?」「嘘吐いたことないんですか?」と
まあ、嫌われて元々という度胸の元に、ガンガンまきまきを追求し自白を引き出そうと奮起するアリスちゃんの糾弾は
ぶっちゃけ、めちゃめちゃイラっとさせられた。
ストレートにムカつく女の、完全なる形態であった。

つまりはそれだけこの役者さんの声のトーンやらテンポやら、挿入カット、チョイスされた台詞などが
これ以上ないくらい秀逸だったという証なわけで
役者・吉岡里帆さんの技量の見せどころでした!
うっまかった!

正直、ドラマの肝となるシーンってメインよりも脇がどれだけ分厚い演技をしてくるかに掛かっている場合も多く
今回も正にそういうシーンでして
明確な牽引は彼女だったなぁと思った。

顔を引き攣らせながら冷静を保っていうのか、唖然としているのか、不信感よりも戸惑いを表わすまきまき。
その中途半端な表情と、それを見せるカメラのタイミング。
口を挟みながら庇おうとしているのか、自己保身か不安定なすずめちゃん。
すずめちゃんが必死に制している横で、執拗に食い下がるシーン、その重なる声の中で
すずめちゃんのの声の方を聞き取るまきまき。

そこで視聴者に抱かせる、ほんの少しの優越感とアリスに対する根強い嫌悪感。
もうどこをとっても絶妙・・・!!


転がったボイスレコーダーが全てを説明していくシーンもすごい。
ここでこのアイテムかと思わせた。
大体回りくどい台詞だけでのらりくらりと進むドラマの中で
敢えて、言い逃れできない証拠を物的なもので用意するこのセンス。

その場で再生されることで、誰かが盗聴していたこと。
誰かが自分を友情ではない態度で交際していたこと。

その前で跪き、涙を流すすずめちゃんの涙が全てを物語っていて
まあ、すずめちゃんにしてみれば最悪なタイミングって所なんだろうが
人物個人にシンパシーを抱かせるドラマじゃないだけに彼女の心の痛手は結構希薄で然程痛手は無い。
とにかく嘘がばれるお膳立てがあまりにドラマティックでした。


その上で、アリスがすずめちゃんの秘密をマキにばらして「私たちはあなたの味方だから」なんて設定に持ち込む
アリスの強かさも嘘臭くてニヤリとさせられる。
白々しいことを言っているというのは、まきまきこそが気付いていそうだった。
すずめちゃんのこと、怒ってもいなさそうで
アリスとの対峙中に於ける動揺一つ見せないまきまきの態度が
小賢しいアリスの一人芝居を見抜いていたとも取れて
さり気なくアリスVSすずめちゃんの付き合いの深さを見せ付けているのかなとも妄想する。


いやぁ・・・なんかもう言葉もないよ。すごいの一言。
役者が揃うとこんなにもドラマは遊べるんだなあと思う。
ドラマってこういう楽しみ方もあるんだねって思わせられた。
・・・とここまで感嘆してて、観終わった後ふと振り返ると、物語がほとんど進んでいないというこの衝撃。

まさかの夫さんが最後に出てきましたけど
ここから夫さんとのターンになるのか?
正直まきまきは本当は殺しているかもって部分がドラマの緊張感の要でもあったので
夫さんは出てくれなくても良かった・・・。

そして声小さいつながりな夫さん・・・。


あと、カルテットの今後を示唆するような冒頭の演奏はちょっと沁みました。
社会人として仕事を受けたからには、最後までやり遂げるのがマナー。
話が違うと言って投げ出すのは簡単だし楽ですが
プライド傷つけられても、馬鹿にされても、使命をやってのけた姿に打たれました・・・!

みんなそうやって仕事してるんだもんね。
よくあることだ。

演奏家として、すずめちゃんの涙がプライドと誇り高き楽器への敬愛を捨てきれない感じが伝わってきたし
その中でも精一杯を出そうとしたのに
音源に合わせろという無礼な状況を強いられる。

「いきなり大きなホールでやらせてもらえることになって、嘘でしょって思ってたじゃないですか。
 それ、やっぱりそうだったんですよ。それが現実なんだと思います」

なんか、どうしようもないことが起きて、こっちがどんな気持ちになろうと
受け入れるしかないっていうまきまきの台詞は
自身の夫婦のことを暗示しているようでもあって
身に余る幸福を貰ってしまったけど、夢から覚めただけなんだなって思うしかなかったんじゃないかなとか
余計なこと、考えた。

そして。

まきまきの「そしたらやってやりましょうよ。プロの仕事、カルテットとしての夢をプロとして見せ付けてやりましょう」
その台詞、そしてそれに「はい」と応えるすずめちゃんの声。
くぅぅ~!

やっぱり実力と評価が全てで、無名なら驕りもはなはだしいのも確かで
分かりもしない社会の評価の辛辣さとか、驕っているようにさせられる社会とか
そういうのを冷静に淡々と描いていて良かったです。
どちらかにシフトした描き方だったりしたら、興ざめしてしまうところだった。

「志ある三流は四流だからね」っていう音楽家さんの台詞はキツイけど真理だとも思う。
良い・・というか見事な台詞だった。
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COMMENT


無駄な台詞は多いのに、必要な台詞はあえて言わずに画面を見てる視聴者に任せる。

松たか子さんがボイスレコーダーを持ち、何とも言えない表情・・・。
俯く満島ひかりさん・・・表情は見せずに涙だけで全てが分かる裏切り。

息をするのも忘れて見守る視聴者。

疲れた・・・。けど・・・凄いものを見てしまった感。

脚本家、坂元裕二の代表作になるであろう予感。
2017/02/18  | URL | ぴろぴろ #- [edit]


まったくです!必要な台詞がないからこっちの脳内が無限大に妄想広がっちゃってて
深読みし過ぎてしてしまっている嫌いがありますよね。その上で表情で訴える演技に追い込まれてる!
楽しいのは物語ではなくそういう空想の部分で、正直モチーフは本当につまらない&二番煎じ。
ラストに脚本家さんにも、そんなつもりはなかったんだよ~と手の平返されたらどうしよう(笑)

個人的にはまきまきが殺人をしていて、その罪をみんなで共有するに至る共犯物語でも
実は受け容れられる気さえしてました~(^_^;)


> 代表作になるであろう予感。

これも同感!
実は多分初めてこの方の作品に触れる気がします。お名前覚えておこう・・・。

疲れる・・・ものすごく私も疲れる。だけど凄いものを見てしまった感ハンパない。
観終わった後にこんな疲労感を残すような作品、久しぶりで満喫しております。
次回からの夫さんエピ楽しみですね!
2017/02/20  | URL | もくず #- [edit]
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秘密にする?

    
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