Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと映画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2017*01*09(Mon)
相棒元日スペシャル 第10話「帰還」 感想
八嶋智人さんの怪演に尽きる。

一人で気合い入っていらしたかんじだし、ドラマのカラーも全部持っていった。
犯罪が暴かれるまでは常識人に見えていて全く私も意識していなかった上に
脚本も犯罪者の輪郭を非常に暈した独特の造りで、それで不覚にも誤魔化されてしまって
真犯人と分かった時の衝撃も大きかった~。

その上でのあのイっちゃってる八嶋智人さんのハイテンション。
演技が非常に面白かったです。


その他で言うと、今回は美術さんとか裏方スタッフさんの努力が目立っていて
本筋とは無関係の部分が非常に目を引いた。

自転車に乗る右京さん。
交番コスな冠城さん。
レア映像っていうか変な映像。

そしてあのボロマンション、団地の屋上。なんちゅー出入り口w
いい感じに朽ちた建造物と黴色である。

或いは赤い錆びた鉄橋。この味わいある田舎風情。

ロケが気合い入っているのか、なんか細部や小ネタが特徴的で面白かったです。
単なる田舎街じゃなかったのが目を楽しませた。

でも第一死体発見場所。給水タンクかよ・・・その水飲んじゃうのか・・・?うわあぁぁ~・・・想像しちゃった。



さて実際のお話。
東京都の外れの町交番に空きが出て、特命係が出向することに。
そこで起きる不可解な事件。
警察官が5名も失踪しているのに、上からの圧力でただの欠勤扱い。
更には彼らは脱法ハーブ栽培をしていた疑惑も浮上して、町全体に後ろ暗い空気が漂う。

しかもその町は、積極的に前科者を受け容れている町だった――


メインキャラの構図は変わりないものの、地方交番に出向というテンプレ変換は新鮮な味わいを齎してくる。
警視庁の特命係です~と名乗っちゃえばそれだけで格が出ちゃうのを
こんな地方交番名義だからこその、周りの警戒心の低さと蔑視視点がちょっと新鮮で
見下すゲストさんらとの対比が巧みにこちらの満足感を煽ってくるのが上手かったです。
面白い設定だった。


面白いと言えば、最近の相棒を見ていなかったから分からないのですが
上からの圧力があるために内密に、社さんと大河内さん、そして右京さんと冠城さんという即席4人タッグが結成。
これも斬新というか、奇妙な縁の結束で、ちょっとスペシャル感ありました。

黒水駐在所で大河内監察官や社さん達が顔突き合わせて密談・・・。
こんなところでこんなメンバーが集まるっていうね。
似合わない背景が何とも言えない画ヅラが求心力を高めてもいた。


最初から登場していたマタギみたいなおばあさん。
何かあるなと思っていたら、彼女が栽培者かい。
団地住民全員が冒される感じが気味悪かったです。

外界に興味のない住民、興味を失われた住民?
やる気のない交番。

全ての駒が揃って完成された奇妙で危うい事件ということか。
8年前の「虎の尾を踏んだ」という事件が今回の動機で
その主犯・タカハシの顔が出てくるのが二時間SPで一時間越えたくらいというぼやけた輪郭も
恐怖を増長させていた気がします。

何だろう、団地住民も結構ぞろぞろ出てくるんだけど
みんなが異様でみんながグレーという印象で話が進むからだ。
ひょっとしたら全員が関わった犯罪じゃないかという懸念さえ抱かせてくる。

「マリオがやらなかったら誰がやる。あの子こそ獣さ」

普通冷静に考えて死んだ人間が蘇ってくるとか信じないだろ。
冷静に考えて子供に犯罪押し付けて陶酔する大人は疑問だろ。
宗教や集団を馬鹿にしているようで、その盲目的なリスクを突き付けるの、ほんと好きだな相棒スタッフ。

このイっちゃってる雰囲気は実に相棒っぽいなぁと言う感じ。
彼を主犯に仕立て上げる土壌が、憎しみや蔑みなどではなく、信頼と愛情から出来ているっていう皮肉が
なんともいえない。

だがそれが最終的に収束感を高めてくる訳じゃないから、なんか中途半端なのだ。
悪習や因習のようなオカルトさを匂わせつつ
いきなりハイテク拉致実行かよ。
ちょっと付いていけなくなった・・・。

罪を冒した人間の罪悪感と、残る不信感を利用した人物が別にいると言いつつ
この輪郭もまた後半まで引っ張る焦れったさはとても秀逸で面白かった。

さっきも言ったが
今回の一連の事件は誰が何の役に関わっているのかが本当に判りにくい。
それが最終的な主犯の輪郭を呆けさせてもいる訳で
お陰ですっかり善人顔してた町長さんに私も騙されてしまった訳ですが
(でも終わってから冷静に考えると確かに消去法で彼しかいないな・・)
全体的なストーリーを象るわけなので、良いか悪いかとはは言えずとも
その分、ストーリーもぼやけてしまっていたし、刑事ドラマとしての肝である解決シーンの爽快感とか
そういうのが全くなかった。


更に眉を潜めたいのが
警視総監のあっさりの死亡。
おいおいおい、日本の防衛機能のトップですが。

現職の警視総監があんなにアッサリ誘拐&殺られるとはありえなさすぎて嘘臭い。
しかもこの四方田警視総監。
武道の達人であるという設定で、なのに彼を素手でブチのめす少年・マリオ。
スーパーマリオかいっ。

地方テレビのキャスターの女性まで生きていたらそれこそ失笑ものだった。



黒水署の署長さん。
なんか印象的な役者さんだった。きっとそういうのでキャスティングされたのかも。

「警視総監に逆らうことになる・・・・いっちょやるか」

おおぅ!
ここから見せる黒水署の活躍模様もちょっとヒーローものっぽくて良かった。
やれば出来る子たち。
あんたたちが無能だからこんな隙が出たんだという突っ込みを言わせない風土もポジティブで良い。


話のテーマに拡げられていたのは前科者の社会復帰。
一度失敗した人間に日本社会が厳しいのは現実で、彼らが求める優しさや居場所というのは
真摯な訴えではあった。
だからこそ、彼らだけの町が形成されれば結束力も高まり、今回の様な土壌が育つ種は
確かにあるのかもしれない。
でもそれを、こんな形で俯瞰視点や客観視も出来ない様な描き方をされれば
折角のメッセージ性も何ら意味を成さないだろう。

脚中で触れられていたように
犯罪が起こる度に最初に疑われるのは同様の罪を犯した前歴のある人間であるのは捜査の基本である不条理は
本当に忌むべき悪習なのか?
前科者の再犯率は決して低くない。
そっちの方が強烈な印象を残し、彼らが無実だったとしても、そこに同情票は集まらない造りとなっている。
だとしたら、それをテーマに添えて、何を訴えたかったのか。
最後にきて、その命題が霞んでしまった印象だった。


また、それを加速したのが、彼らに与えられた理不尽な現実などではなく
町長になって得た力と自由が彼を暴走させた。
動機がないからこそ、この奇妙な町の昔語りのような事件を組み立ても出来てはいるのだが
う~~~~んって感じ。
さっぱりしてて良いとは思うけど浅くて余韻もくそもない。


「こんなにも簡単にピースが揃っちゃったから。だからやってみたくなった・・・」

今どきの犯罪っぽくはあるし、明確な正義のなさが、明確な正義をもっていた少年との対比にでもなれば
まだ面白かっただろうに。
表題との接点もイマイチ良く分からない。
加害者か被害者か。どちらかに焦点を当てたストーリーであるならまだしも
客観視点で不穏な空気感に取り巻き、恐怖演出をしてきたのだから
霧が晴れるように、最後は何らかの軸をしっかり見せないと、散漫のままに終わってしまった印象しか残らない。

犯罪被害者でもない町長を犯人としたことで、それはよりぼやけていく。

犯罪者の社会復帰に警鐘したかったのか。
犯罪者の現状に警笛したかったのか。


右京さんが言うように、町長さんは確かに人生の楽しみを知らないで終えるのだろうが
その嫌味すら通じないイっちゃってる乖離が凄まじく
それはそのまま加害者の集まるあの町にも言えるなと思った。


ゴージャスさや浸み渡る説得性の不足は否めず、インパクトは弱い。
フューチャーする人を間違えた?
でもその弱さを、八嶋智人さんが見事に辛口に仕上げてきたという出来栄えでした~。
割と楽しめました!
そして映画は行く。

あと。
冠城さんはカイトくんとは違い一線をふみとどまれる相棒って意味合いなのかな。


私的いたみんチェック。
今回は出番少なかったけど、まあこんな回もあっていいや。
存在感は可愛く出ていました~満足~♪

「警部殿もお元気そうでなにより」

死体が出てようやく本庁が出てきて、あっさり再会w んもぅ、このくだり好き。
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