Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと映画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2016*12*04(Sun)
ドラマスペシャル検事の本懐 感想
がっつりとドラマを堪能した~って気分です。とてもしっかりとしたドラマで見応えありました。
最近ちゃちいドラマしか見てなかったから余計大満足。
今クールにぶっこんでくるとは毛色が違いましたよ。

何より役者陣が素晴らしかったです。
演技合戦と言わんばかりの才能乱舞で、技術力を結集していて圧倒されたし、終始統一感がありました。
変に若手とか事務所とかの柵のない人選だからこそ画面から出る迫力が違う。
上川さんの舞台俳優宛らのクライマックスの発奮は流石という貫禄。
それを目減りさせない演出と画質。その世界観。

もう言うことないですよ!
笑わない上川さんのずっしりとくる演技が全てを牛耳っていて
些細な物語の違和感など些細なことだ。


『検事の本懐』
柚月裕子の短編推理小説集。

上川隆也さんが硬骨のヒーロー・佐方貞人を演じるシリーズ第3弾で
弁護士になる前の検事時代のお話らしい。

ぶっちゃけ、もう時間が立ち過ぎて前の話とか設定とか忘れているので、その辺はどうでもいい。
そこそこ面白いドラマだった記憶がある~程度の感覚で見てみたら、やっぱり面白かった。

ただヒロインが変わったことには気が付いた。
これがまた、違和感ある棒読み演技で。
今回の相方、検察事務官・加東栞役を演じたのは本仮屋ユイカさん。
このドラマの難点のひとつだが、何故毎回ヒロインだけが奇抜なんだろう・・・。
彼女の演技だけが下手くそで、台詞もなんか変で、浮いていた。
それだけが心残りである。


ヒロインは駄目だが、他の役者さんと配置はもう完璧。
まず、佐方とは同期でライバル検事の庄司真生役で松下由樹さん。

二大巨頭となる配役が上川さんと松下さんとくる、この重厚な布陣。
フレッシュさはまるでないわ、地味だわ、華もないんだが、ベテラン二人の頭角は画面に並ぶだけで
台詞なくとも世界観が伝わっちゃう。
すんげー。
この抜擢した人、センスに感動。


そして、今回のゲスト役者さんたち。
これがまた凄かった。ハマってて!

別ドラマで何度かお見かけしたことはあるものの、名前は存じ上げなかった俳優さんで
重要参考人の葛巻利幸役で手塚とおるさん。
おどおどした性格と、権力に屈しちゃう脆弱性、正義が悪かに揺れる感じが
なんかもうぴったり!あの目の大きい表情とか!

そんな彼を過酷な取り調べで自殺に追い込むほど無常な男、特捜部の主任検事・輪泉琢也役で、正名僕蔵さん。
登場時から彼の少し高めのヒステリックな感じは何でだろうと思っていたら
そうか、そういうことだったんですね。
彼の問答無用の、強引な捜査で追い詰められて自殺されてしまう。

まあ、だったら彼を処分しろよと思うんだが
そこはともかく、台詞や威圧的な態度だけでなく、この声!
なるほど、確かにメンタル壊しそう。
そう思わせられるだけの見事なチョイス。


そして今回は佐方の父の話も並行して描かれるのだが
そっちサイドで重要人物であった、佐方の父が顧問弁護士を務めていた広島の建設会社小田川建設の元従業員の
清水亮子役で、黒田福美さん。
年老いた女性の末期の雰囲気がとても胸に浸みる名演技だった。

そういうベテラン勢で占められたドラマだっただけに、最後まで緊張感も続き
圧巻の壮年期の大人たちの物語が綴られていた。
時の無常感とか無情さとかも出ていて、凄く良かったです。

人生を賭けてやり遂げたその幾つかの命は、なんかもう、言葉が出ません。
生き抜いてきた大人ならではの世界観でした。



・・・と、演技力に圧倒されて、些細なことはもう流れちゃったのですが
それじゃレビューにならないので、少しだけ物語について。

いやいやいや、これだけの技術力の結集を見せ付けられ結晶化した物語であるのだから
脚本までしっかりとしたものだったら、叫んでいたかもしれん。
相変わらず理屈で考えると詰めの甘いドラマであった。勿体ない。

逆に言えば、詰めが甘くとも、ここまでドラマを仕上げることは出来るのだという証明でもあると言っておきたい。


内容は佐方さんと庄司さんが東京地検特捜部の応援に行く所から物語は始まる。
扱われる題材は贈収賄事件。
収賄疑惑、闇金ルート、使途不明金・・・・その額三億。
誰がどうやって、何のために裏金を受け取り使用したか?というのが争点。

東京地検はその疑惑の渦中にいた重要参考人、事業団の経理担当役員・園部勝也が自殺してしまったことで
捜査の糸口が途絶えていたという状況。

その自殺に追い込んだのが、上記した主任検事・輪泉琢也の強引で横暴で決めつけた取り調べのせいであって
そんな風に地検が既定路線で捜査を行い、自分たちの筋書きに容疑者たちを自白させていくことに
当然のように佐方は反発。
・・・・・という、内部軋轢の物語。

同時に、佐方の父親が獄中死したことも時間軸を遡らせながら描いていく。


問題は、その父親の事件が今の贈収賄に何ら関係性が持たされていないことだ。
最後まで信念は曲げるなと言い残し死んだ父の遺志を継いだように
佐方もまた、上からの圧力には屈しない。


中盤までは複数の軸と主題を描いているのにも関わらず混乱はさせられず
丁寧に精査された脚本で、物語に引き込まれた。
どうなっちゃうのか?それだけが気になって、ガン見である。

葛巻が佐方を信じて逃亡を止め出所するまでの理由が
佐方を取り調べた別人男性を母親の死に目に合わせるために嘘を吐いて逃がせてくれたエピ。
それを持って、男が佐方を説得するのだが
そこまでに1時間を掛けている、じっくりと佐方の魅力と才能に迫る構造も、申し分なかった。

ここで人情的な人との繋がりの重さを描き、ラストで、あのフリーライターに「人情的なのは大っきらい」とか
言わせちゃう脚本も好きだ。

また、最後に、クビになっちゃう筋書きは面白く、佐方抜きで事件が解決するラストシーンは
ちょっと風変わりで面白かった。
既定路線で英雄譚見せられてもつまらないし。

画面も前編暗めトーンで一環性があったし、人間臭く撮っているのも特徴的でした。
ちょっとした煙草のシーンとか。
年老いた肌の色褪せた感じとか。凄く雰囲気あった。


でも最後の決め手となるのが
菓子折りの紙袋に文庫本が入っていたか否か?
重さで分かるとか、うう~ん・・・。
偶然座った席で袋が入れ替わったというところまではかなり面白いアイディアなのに
それは、嵌められた訳でもなく、単なる勘違いとか・・・。

更に最終的に証言となったのは、愛人が持っていICレコーダー。

女は強かだな。・・・とかいう以前に、なんか弱い。ネタがちゃちい!!
女がこっそり録音していたとかならともかく。


ただそこに、父親の横領疑惑が重ねられ、彼は恩返しのために疑われることを厭わず金を配達し
別件で罪を裁けなかった自責の念から自ら実刑を受けた。
その不器用な生き方と、そうまでして護った女性の人生の灯し火が、綺麗な余韻だったと思えた。
これでそこそこクライマックスのインパクトが保たれていた。

佐方父のバックグラウンドの重みが判明して
「人は、絶望しても笑うんです」

最後の言葉は、中々に重たく、そこに重ねられる女性の懸命に生き抜いた人生の終わりが重なって
「もう思い残すことはありません。私は幸せでした」

社長さんは女性妻には出来なかったし、女性は夫に死なれ娘だけを一人で育てた。
佐方父はそんな二人の間を保ち横領疑惑を掛けられ獄中死した。

結局誰も幸せでなかったような気がする三つの人生が、最後に交差させたのは沁みる。
それでも懸命に生き抜いた命だけが感覚として伝わり
そこに佐方父の貫きたかった本懐と、佐方息子の曲げられなかった本懐が相乗効果で高まって
確かに不器用な男たちの戦う背中を伝えたかったのかなとか思う。


この余韻と、横領事件の方がまったくリンクしなかったのが、勿体ない。
別に無理にリンクさせることはないんですが
ただ、あまりにも別物って感じで終わって、ただ単に父と息子の信念への覚悟が伝わっただけで
そこから発展しなかったので。

家族のために嘘を強要され、それを引き受けた葛巻の決意も
「もうどうしていいか、分からないんです・・・」
崩れ落ちる彼のその胸中を、なんか、もう少しピックアップしても良かった気が。
もっと言っちゃえば、息子のお祝いエピとか、完全スル―じゃないか。
要らなかった気がする。若しくはもう少し最後にワンカット。


ずっしりと重いストーリーだったことは確かで細部まで凝ってくれたら迫力もあっただろうなと思います。
ラストが散漫としちゃって、折角のクライマックスも台無しとまでは言いませんが、使いこなせなかったかな~。
でもそこそこ面白かったです。満足。
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