Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと映画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
10≪ 2017| 12345678910111213141516171819202122232425262728293011/ ≫12
2016*11*11(Fri)
逃げるは恥だが役に立つ 第5話 感想
諸行無常な中でそれでも日々を生きていく人の強かさや不足感が優しく包み込まれ
なんてハートウォームな仕上がりなんだろうか。
そもそも契約結婚の理由も、就労、人生を自らの力で生きて行こうとする直向きさから発生してきたもので
(今や見る影もないが)上手くいかないことばかりだし、報われないものだらけだけど
それでも日々を生きていくという個の美しさみたいなものが、めちゃくちゃ沁みる。

そこに人の見え方の違いを付与することで多面的な世界構造が成り立っていて
それがまた切なさと無常さを呼んだ。
平匡さんの世界を見る目は本当に角がなく純粋で、そして冷静だ。

あの時本当はこうだったんだということを時を経て知ることができたって
その時の痛みは消えないし、安心はするけど時は取り戻せなくて。
そういう喜びの裏もまた哀しみである人生の厚みを、切り取ってくる。

このドラマのそういうところがほんと突き刺さる。



第5話。
論理的に感情を整理する平匡さんの思考がすべての回。
基本私もこういう理屈っぽい人間なので、そこもキモチイイのかもしれない。

前半は新婚の雰囲気演出と、疑似恋人効果による格差是正を目的に
ハグするだの恋人繋ぎだの、何やってんのという印象。
可愛いのだが、可愛いだけで終わらないのが、このドラマ。

後半30分がすごかった。


かつて一度だけ両親とピクニックに行ったという苦い思い出。
それが時を経て、偶然にも母親にとっては良い思い出だったということを知らされるシーン。

「僕はピクニックは一度だけ。小三のときに。父は工場をやっていてほとんど休みがなく」
「その一度が幸せな思い出なんですね」

本当はピクニック先で瓦蕎麦を巡って両親が喧嘩して、折角作ってきたお弁当を父が食べないと言い張って。

「仕方ないので、僕が一人で・・・美味しい美味しいって、言いながら重箱いっぱいの蕎麦を必死に食べた
 地獄のような思い出・・・それ以来、瓦蕎麦は食べれません・・・」


胸が痛かった。
蕎麦を必死に食べたその健気な優しさが、ただ大人の感情の底に埋もれてしまうこの現実が。

両親が口喧嘩して、母親の親切が仇となって、そんな母親を不憫に思い
必死に瓦そばを食べまくって他人の感情を大切にした平匡少年。
そのあと、眠ってしまったから知らなかったけど
大人は・・・つまり両親は然程深刻ではなく、二人で本物の瓦そば食べに行っていて
母親にとって生涯あれほど美味しい蕎麦はなかったという最高の思い出に変わっていた。

そういうの、凄く良く分かる。

大人って意外に無神経で、感情の揺らぎにも慣れているし、所詮男女の諍いであるから
割と、またかで流せるんだけど
子供って感情に敏感で、喜怒哀楽に反応が顕著だ。

母親が傷ついてしまったのではないか、酷く心を痛めているのではないか
両親が離婚してしまったらどうしよう。
それは自分がどうなるかというより、離婚で父や母が更に傷つくことに同情や哀れみを覚えているのに近い。

必死に不安な心を押さえて気を使う。
子供だから気の効いたことなど何もできないけど、でも確かに寄り添い心を痛めているのだ。
そういうことに、親は気付かない。

そういう必死の努力も、こうして時を経て、実は・・・と知らされた所で
その時の傷痕が癒えるわけではない。
そうだったのか、良かったと思う一方で、気付かれず救われなかった傷痕は疼いたままなのだ。
不用意で軽はずみな大人の感情の裏で、子供は色んな繋がりを学んでいく。


そういうことを、淡々と受け止め、置いてきぼりにされた平匡さんが
表情を変えずに、晴れた空の下で電話の前と後で何も変わらず座っているから
もうなんか見てて胸が苦しくなってしまった。

「僕は父の望むようにはなれない」と言っていた彼だからこそ
伝わらなかったもの、擦れ違ってしまったもの、もっと沢山あるのではないかと想像させられ
それはより哀愁を漂わせる。

そういう何気なく日常の中で流されてしまう人の感情の柔らかい部分を
実に上手に繊細に切り取ってくるから、このドラマ好きだ。
その世界を見る視点が気に入っている。


その上で、ドラマは更に家族というものの形を幾重にも繋いでくる。

今日がたまたま母親の誕生日だということを思い出した平匡さん。
電話してみればというみくりの提案に、素直にコール。
その時、みくりにはやっさんから着信が。

やっさん、離婚届出しに行ったらしい。
「あたし間違ってるのかな、子供のために我慢するべきだったのかな、浮気された私が悪いのかな」

それに対し、やっさんは間違っていないとしか言えなくなるみくり。
対称的な夫婦を対比させるベタだけで巧妙な設定である。
まさかやっさん、こんな役目キャラだっとは・・・(そこもびっくり)

みくりの中に矛盾を生みださせることで、それが同時に社会の難しさになっていて
それを寛容に受け止めることで平匡さんの深さがあって・・・。
ああ、もうっっ//////
平匡さんにいちいち泣きそうだ。
いっそ私が抱きしめたいっ。

「すいません、あたし、さっきと逆のこと言ってます」
離婚しなかったんなら、良かったんじゃないですかと平匡さんにあっさりと言っていたのは僅か数分前。
そんなみくりに平匡さんは静かに自分と母の思い出を話す。

「僕にとっては最悪でしたが、母にとっては生涯、一番美味しいお蕎麦だったそうです」

知らない所で知らない絆が存在していて、夫婦にしか分からない繋がりがあって
それは、最初「どうして母が父と離婚しないのかずっと不思議だった」という平匡さん自身の答えにもなっていて
この辺の流れはほんっと秀逸だった。

生涯最悪な思い出のまま35年来ている彼の無駄になっている傷痕や
勝手に彼だけが置き去りにされた35年前の時間旅行。
それは誰を責めるわけにもいかず、傷ついた子供が悪いのか。

だからこそ、自分は自分の家族を作ればいいという結論も仄かに匂わせていて
だけどそれを可能にする相手は彼にはなく。(今は)
隣にはみくりがいて。

世の中は無常だなぁ・・・。しみじみ。


そしてっっ!その流れで。

人の危うい絆を目の当たりにしてしまったみくりは、ゆりちゃんには正直に話そうかと提案。

「ゆりちゃんを騙そうとあれこれしてるのって酷いですよね、裏切りっていうか」
「今更ですね」
「すいません・・・貴重な休日を潰してまで平匡さんにこんなことまで付き合わせて・・・
 しまいにはロビーでハグだなんて、らしからぬ提案までさせて」
「この作戦の馬鹿馬鹿しさには薄々気づいてはいましたが」
「やっぱり」
「でも、ゆりさんに正直に話してしまったら、みくりさんは楽になるかもしれませんが
 今度はゆりさんが辛いんじゃないですか。それはつまり・・・・ゆりさんに罪悪感を肩代わりさせるということです。
 僕達の罪悪感は僕たちで背負うしかないんじゃないでしょうか」
「私達で」
「はい、僕たち二人で」

おとな・・・!
平匡さんが精神的にイケメンすぎてクラっときた!クラっと!


そして、感謝のハグをして、それをゆりちゃんにも見られて、全ては丸く治まったと。
もうこの劇的で華麗な流れが秀逸すぎて、感動すらした。
淡い二人の恋にもならない優しさに満ちた関係もこちょばゆいのだが
ただ単に恋にきゃぴきゃぴしている浅はかさではない人の繋がりの温もりというものが
このドラマにはある。
人のあったかい部分がじんわりと伝わってきて
見ているこっちがその温もりの向こう側にある寂しさというか温度の低い部分を
この冬の寒さと共に、妙に骨に浸み入られてきます・・・。
スバラシイ。

結婚したらこんな風に家族と時間軸というものを考えるようになるが
それを結婚もしていない彼らが単独で感じているピュアな様子が独特で
結婚していないからこその踏みこめ過ぎない違いが浮き彫りとなっていて、興味深くもあります。



・・・・・の、反面、ほんっと、他の部分が手抜きで雑なドラマでもある。
なんでなの?どうしてこんなに杜撰なんだろう・・・。
脚本が女性感情描写が下手くそなのか、メイン以外は手を抜く人なのか
或いは原作がこんなレベルなのか。
今回は特にそれが鼻に付いてドラマの面白味さえ相殺してしまった。

気になったのは二点。
まず、前回からチラチラと思っているのだが、このドラマ、総合プロットを行う人いないのか。
一話一話が独立していて、まるで別物のようである。
キャラがぶれていて、一貫性がまるでない。

例えばその、今回の山場である大事なピクニックシーンで。
平匡さんが一度だけピクニックに行きましたと告白するが
それに対し、みくりは「それが平匡さんにとって楽しい思い出なんですね」

はあっ?

家族、特に父親に対し何か確執を持っていることは知っているのだから一度だけというキーワードで
第三者の私だって、あれ?と思ったのに
何でそういう無神経な台詞が出るかな。
まるで知らなかったのならまだしも、これは無礼。

ましてそこ、家族顔合わせの儀を描いた第2話で重要なシーンであって
父親の話をした時にそれ以上踏み込んでは駄目だと察したみくりが話題を咄嗟に逸らすという仕草があって
それに対し平匡がみくりに一定の評価、好印象を抱くというとてもピュアで初々しいシーンだったのに
今回は引かないんだ・・・失笑。
なにこのガサツなかんじ。台無しじゃないか。

そういう前後関係が非常に連携が取れていない感じで製作されていて
そこが非常に不満です。
せめてキャラには一貫性を持たせてくれないと。視聴者はそこがどう発展するかを楽しみに見ているのに。



二点め。
恋人宣言の理由。
「私は恋人のおいしい所だけが欲しいんです!」
なんっじゃそりゃ???

家事労働党。恋人候補。そして恋人当確・・・今回は選挙ネタか。
「小賢しい私にしか出せない方法です!」
開き直ってるw

「寂しいから壁を壊そうと考えました。それが恋人革命です。
 恋人という役割にシフトチェンジすることで平匡さんの自尊感情を埋めると言う心理療法的アプローチ。
 同時に私自身の心の寂しさを埋める!
 小賢しい私にしか思い付かない一挙両得の作戦です!」


うん、ネタとしては面白かったし、ガッキーの棒読みに近い高めなんだけど落ち付いた声で
理性的に解説されるから、まあ、うん、特に引っ掛かりもせず流せましたけど
正直、理由としては最悪である。
ってか、意味分かんない。
説明が下手くそすぎやしないか。

このドラマは、男性心理に対する繊細な描写を切り取れる一方、女性感情に対しては非常に荒削りだ。

「平匡さんは自尊感情が低いから認められる相手が必要」?
はぁ?
偽りの疑似恋愛を提案するほうが無礼ですけども。
嘘でもそれを体験すれば変われるって、独り善がりも良いとこだ。
大きなお世話。
どれだけ侮辱すれば気が済むのか。はっきりいって気分が悪い。
何様のつもりなのだろう。


この部分、既に自らの中に恋があり、だけど見込みがないから、これを利用して
嘘の恋人候補をこんな形で提案してみた・・・とかなら
その小賢しさも可愛らしいんですが、みくりに対し、具体的な恋愛描写は少ない。
ただただ傲慢なだけにしかなっていない。

前回ラストで突然恋人依頼してきて、その根拠と返事で注意をひっぱったのだから
ここは最大の肝、話の軸である筈である。
なのにこの理由。
しっかりとした理屈付けがされていないと、その後の輪郭がぼやけてしまって
そこまでしてみくりが恋人になりたい意味も分からないし、真剣度も微妙である。

職場環境改善?平匡さんの更生?いずれにしても、何にしても気分が悪い。


また、同じ女性目線という意味では
ゆりちゃんの行動を、勘違いする社員たちというシーンがありましたが
これも悪いが全然笑えない。安易すぎて。
さあ、笑え!という企みが見えて逆に萎えます。
でなければ、女性社員がそう勘違いさせるだけの伏線をもっと丁寧に尺を割くべきだ。


ゆりちゃんの退社時とか、窓の外が真昼間みたいですけど、これ、季節いつだっけ?
なのに平匡さんが帰ってくる時間はとっぷり日が暮れているし。
勿論、すっごく遅くなったというタイムテーブルの表現かもしれませんが
それにしたって、すんごい時差。
別にここ、そんなに時間経ってなくても話繋がりましたよね?


そんなことより、さり気ない会話の中でとか、仕草でとかで笑わせてくれる方がよっぽど上品。
例えば、必死にハグして見せつけようとしていた時はスル―され
ありがとうのハグをしていた所は偶然見つかっちゃうとか、さり気なく彼ららしくて良かったです。

ハグネタも、平匡さんにとって、異次元の世界が拓かれている感というものが凄くよく表わされていて
そういうところは非常に繊細で面白いのに
何故女性恋愛描写になると、こんなにも適当になるんだろうか。
中途半端なドラマである。


夫婦仲が疑われるのは自分たちにラブラブがないから。まずはハグをしましょうと提案され。

「みくりさんの恋人の定義とは」
「癒されたいときありませんか?」

って二人して首を傾げてるvv

職場でも傾げてる・・・vv
「自分の人生にハグの二文字がなさすぎて」
童貞告白してんぞ。
そこに同僚が背中から抱きつかれ。
「一瞬にして35年が埋まりましたよ!」←この言い方ww

「落ち付け・・・好きというのは相対評価であって絶対評価ではない。勘違いするな」
ハグにうろたえる平匡さん。

そこにゆりちゃんから疑われていることもあり、いよいよ事態は追い込まれ。

「やってみましょう。まずは、ハグから」
「えっ、いきなり!?」

手を繋ぐ方がという平匡に、恋人繋ぎはこうだと、指絡ませるやつを披露。

「だんだんハグの方がマシな気がしてきました・・」
「でしょ!衝撃波が来たら抱き締めてください。カウント、ワンツースリーで終了です」
「そんなプロレスみたいでしたっけ、ハグって」
「まずは形からです」

何この会話ww

「やり遂げましょう、新婚感!」
「醸し出しましょう、親密感!」

オトボケカップルとして、めちゃめちゃお似合いだな、もう!
なーんかもう至る所でくすりとさせられ微笑ましい。
こういうので充分である。
関連記事
スポンサーサイト
[ dramaⅤ-autumn ] CM0. TB0 . TOP ▲
COMMENT
コメントする














秘密にする?

    
この記事のトラックバックURL
http://mokumoku254.blog.fc2.com/tb.php/1097-814dac14
trackback