Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと映画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2016*09*04(Sun)
映画「秘密-THE TOP SECRET」感想前半
すんげえグロイ・・・!ここまでエグイ映画初めて見た・・・・!

観に行ってきましたー!評価がこれほどまでに真っ二つになっている映画である。
見て色々納得です。
こりゃ地上波放送はないな。ヤバイシーンをカットするのは大変難しそう。
至るところがエグすぎて、ある意味R-12で大丈夫なんかと思ってしまった。
R-15くらいにはしておいた方が良さそうな画ヅラの数珠繋ぎ。
映像がとにかく奇天烈な映画で色々容赦ない。


秘密 -トップ・シークレット- 2016年公開
監督/大友啓史 脚本/高橋泉、大友啓史、LEE SORK JUN、KIM SUN MEE
原作/清水玲子「秘密 -トップ・シークレット-」(白泉社)



原作既読。アニメ未視聴。
原作単行本派なので基本原作を知っている作品はドラマ化されようが映画化されようがアニメ化されようが
観に行かないのだが、あまりに評価が割れ過ぎてて何をしでかしたんだと興味を持った。


まずは大枠からの感想です。
(拝見してませんが多分多くの秘密ファンとは全然違う視点なので、ファンの方は読まない方がいいです…)


◆演出面
全体的な印象としては、統一された少し暗めの画面と、やけに真っ白なMRIの対比が凄まじく
メリハリのある映像に仕上がっていた。
赤を差し色にしていて、冒頭、第九とは何かをブラック画面に赤字で説明する箇所からして
もう象徴的だ。

グロイところには必ず赤が差し込まれている気さえした。
血の色とか。幻覚の赤い波とか。

画面も大半は明度を落としたブルー系で統一され、陰湿な雰囲気が大仰なほど漂っている。
遊び心など一切感じさせない。
クッションとして空や風景といった閑話カットもなく一気に畳み掛けてくる気負いのようなものは圧倒的だ。
男くさい造りになっていて、硬派な警察ドラマを作ろうとした意思が伺える。
観客に媚びた部分がないのも、そのせいだろう。

そうやって徹底的に辛口のスパイスを詰め込んだ味付けになっているのにも関わらず
通常の刑事ドラマや警察映画にある、あのどこか高尚で厳格な犯しがたい権力の象徴というか
人智の及ばぬノーブルな気高さという雰囲気はあまりないんですよね。
よくある警察ものっぽくない。
出てくる人物たちに気品がないからか、どちらかというともっと下々の庶民的な切り口で
エリートさを一切感じさせてこない。

残忍な世界観とあの高潔な権力を同居させると
確かに法の中で固定された突き抜けられない世界になるので、敢えてこうしているんだろう。
興味深いところだ。


画面が多々に揺れるのも、しんどい世界観で、とにかく疲れる。負荷が高い完成度だ。
激しく揺さぶられ、恐ろしいものに踠く世界観がそういう息苦しさ、見難さからも無意識に伝わってきて
台詞やシーンでは伝えて来ない造りに、ちょっと面白いなと思った。

あと音でけえ。

ここは監督さんの意見を聞いてみたいところだが、音を大きくする箇所がやたら多い。
それも負荷を高める一環になっているのだが、その意味で全体的にギスギス感が漂う反面
音としてのインパクトは逆に薄くなっていた気がする。
車や生活音だけでなく、普通に効果音なども、観客の心を動揺させるかのように無駄にデカイ。

やたら多い音は、一貫性もなかった気がするので(この人物のときだけとか、このシーンのときとか)
ちょっと作為が汲み取れなかったのは不覚。


カットの繋ぎ方が、これまた荒削りだ。
時間軸などを丁寧に追ってくれないため、シーンが飛んだことも時間軸の変化が汲み取れない。
そこに幻覚も入るから、もうこちらの脳が現実と夢の境を失っていく。
青木がMRIを受けていて、でももうその映像分析結果報告とか、え、いつ終わったの?という感じ。
いきなりかなり時関経過があっただろうシーンが普通に繋げられてくる。

幻覚に入ったシーンを予め説明しては確かに幻覚としての効果は薄れてしまうんだが
そうじゃなくて、何故ここでいきなりそいつの幻覚シーンに繋がるんだよっていう幅広い世界の同時進行。
物語の進め方も乱暴である。

そんな風にガンガン進めてくる流れはスピード感というよりは、もう勢いという感じ。
男の力でガツンと引っ張られる印象に近いものがある。


また、直接的にかなりガツンとビビらせる挿入も多く、事件の凄惨さをインパクトで表現していたことも
特徴的だった。
あの少年が7名一斉に自殺するシーンとか。そこに繋がると思っていなかった所に、いきなり落下してきたよ。
ヒュッという音がしそうな勢いで挟み込み、そして一時停止させる、
そのしっかりと恐怖を観客の網膜に映し込ませる意地の悪い手法。


『幻覚を見る=それも視覚情報として記録される』
ここの再現も当然の如く、色々と衝撃的。
まあ、ここはここぞとばかりにホラーテイストで作れる箇所だからこそ、CGもメイクも凝っていた。
気持ち悪さもあるが、おぞましいというか、禍々しさを感じさせる他人の闇は
いっそ貞子が可愛く見えてくるレベルで
忌々しさなどが詰め込まれたビジュアルに、一貫してこの映画の世界観を象徴している。

それを派手な効果音と共に見せられるのだから
確かに何かのトラウマになりそうだ。こっちが。


それだけ、人の脳を見るということは、衝撃的であるということ
それを快楽を持って遂行した貝沼の脳は比較対象としての高さを容易に想像させ
つまりは、台詞やシーンなどなく、貝沼の脳映像の破壊的影響力を暗示しているものと解釈した。
他人の脳に衝撃を与える演出でなければ、そもそもこの映画の根幹が揺らぐんですよね。

いっそ、もう観ている方としては、無感情な感覚に陥ってしまう。
多様な衝撃的事象が積み重なり、脳が思考停止してくるような。
どうにもならないことに、もう成す術をなくしてしまうような。
連打される映像に、非常に精神が、確かに消耗させられる。

そうやって描く真意こそが、容易に触れる事件の凄惨さや、人の脳内を覗いてまで炙り出した他人の世界であり
監督が描きたかったのは、人物描写やキャラへの共感性ではなく
こうした脳を見ることの禁忌的な圧力みたいなもので
倫理を犯す行為に対する罪深さを、台詞ではなく感覚として観客に植え付けたかったのかなと思う。



次に映像化において特に目を引いたのが
MRI捜査という奇抜なアイディアを映画の中だけで理解させようという涙ぐましい発想力だ。
実際のMRI捜査ってぶっちゃけデスクワークで、それこそ動きもなにもないんですよね。
脳スキャンも、チューニングしていくことで探っていく面白さは、脳の広さや奥深さを感じさせるアイディアだし
漫画なら面白味もあるものだが、実写となると、そうはいかない。
画面に動きがないシーンを延々と流したら、ダレる。

ここまで積み上げた折角のハードな世界観も台無しである。

それを補うためであろう、脳と脳を直接シンクロさせていた。
なるほど、これは面白い。
あの無数の配線はそのための装置か!

死んだ脳を取り出さず、そこに電流を繋ぎ、それを生きている人間の脳波と波長を合わせる。
このシーンは数字を読み上げてチューニングし、徐々に合わせていく感じがちょっとアクティブで
ドキドキさせられる。
どんな映像が見れるのか?というキャラ視点の期待感もあって、中々切迫感ある映像となっていた。


また、作中でさり気なく言われるが、脳の映像は主観的なものであるということを
人の脳を通すことで、つまりモニタという客観的な媒体に直接映し出さないことで
その主観性(偏り)を伝えていたのかなぁとも邪推しました。

原作では、脳を見ることの難しさ、客観性をどこに求めるかとか危険性などを
長いページを割いて丁寧に描写してましたが、流石に映画でそこまでは出来ませんからね。


そのスキャンシーン。
だがエグイ・・・!
脳を髪の毛ごとメス入れるわ、ベリベリと肉を剥ぐわ、骸骨を切断するわ・・・。
音もリアルっていうか、わざと他の音を削除し強調させている。
ここまであれだけ派手な効果音立てていたくせに、ここだけ肉の剥ぐ音だけかよ!
いいんだけど・・・。キモチワルイ。

まさか、そこまでやっちゃう?と思っていたら、本当に肉を剥いで、切り取って脳をリアルに出してきたよ・・・。

漫画では脳だけがキャリーケースに入れられて送られてくるけど
死体ごと搬送だよ・・・!
その場で臓器切除だよ・・・!ぎゃあぁあぁぁぁ・・・・。
どんな猟奇技術だ。

原作者・清水玲子さんの美麗イラストではそういうグロさは、あるにはあるんだけどどこか神聖的なものもあって
大して気にしていなかったのですが
そうだよな、実際はこんな感じだよなと妙に納得してしまった。

綺麗すぎるから、意識させられなかった別の側面を、この映画は怖じ気ずに暴いてくる。


漫画では第九は一定の存在感を主張している組織で、作業もシステム化されてスマートに行われているが
映画では泥臭く、アナログ的に、具体性があって、よりリアルに感じられる。
実際はこうなんだろうなと、至る所で思わせられる造りなのが、いちいち面白かった。

なんか、映画設定では、第九が正式機関として認められるかどうかの最終試験段階ということで
そういうこともこういう泥臭い部分で表わしていたのかもしれない。


不満なのはセット。
第九のセットは白でしょう!!ここ譲れない!!

なんだあの、新聞社とか雑誌編集部みたいなデスク!ブルーがかった暗い室内であるのも疑問。
第九と言ったらあのだだっ広い空間に、無機質な病院みたいな殺風景さでしょう!
最先端技術を駆使した世界観を映像化しているのにも関わらず
第九セットに近未来感がなかったのは、尽く残念だ。

ましてや茶色・・・!くぅぅ、泣けてくる入り口。

パソコンモニタが殺伐と並んでいるのを想像しているのに、寄せ集まって書類に埋もれたような美術セット。
確かに警察仕事ともなれば、先入観としてそうなるのだろうし
白というのは、その後のMRI捜査で象徴的に使用したいカラ―だったのだろうから
使う訳には行かなかったのだろう。

でももうちょっと、配置とか・・・何かセンスを見せて欲しかった所だ。
昭和の叩き上げ刑事の吹き溜めじゃないんだ。発想が昭和なんだよ。
いっそスペース(宇宙)チックにしてくれた方が、まだ納得できた。
普通のオフィスワークより古臭く使用感があるセットに、ちょっと拘りは感じられない。
薪さんの上のあの巨大モニタ。スクリーンは良い感じ。



◆ストーリーというか世界観
テンポ良く、無駄なことは一切省いた流れは個人的には好感触だった。
特に、キャラクター描写を一切する気はない、事件だけに特化した造りは潔く、気持ち良い。
その証拠に、終始遊びの台詞が一個もない。
キャラクターが日常生活に関わる上で普通に発する、好みやぼやき、それこそ挨拶すら、ほとんどない。
役者さんに与えられているのは、事件や捜査に関することだけ。

そのことからも、描きたいのは第九の人間関係ではなく事件を通じた人の抱える秘密の部分なのだろうと
感じ取れる。


秘密という漫画の面白いところは
漫画で描かれる第九の人間性が、同時に描かれる事件性になんら関与しないことである。
このキャラクターだからこの事件を掘り下げたとかはない。

別に薪さんでなくても、一つの事件が訴える重さや深みはちゃんと独立した物語性を持っている。
そこが清水玲子先生の凄いところなのですが
だからこそ、事件を描くならキャラクターは誰でも良いわけで
事件性の方にシフトした造りはこの世界観で生きる男社会を真っ向から描いていたとも感じられた。

清水玲子先生のデッサンが綺麗なだけで、本当はこれ、美談でも美麗でもないんじゃなかとか
人物の優しさに隠されて、切なく終わっているけど、本当はそれで終わらせては駄目なんじゃないかとか
そういう、事件に対するリアルに事件の描写を求めた監督の解釈があって
第九らしい資質が分かるエピを幾つか取り出し描くことで
素通り出来ない事件への真面目な追及、覚悟が見える気がした。

本当はもっとエグイよねっていう、読者たちが見て見ぬふりした側面の切り取りみたいなものを
あからさまに突き付けることで
この作品が提唱する、尤も見難く根深い人間の抱える秘匿部分を抉りだして見せたのではないだろうか。
その上で原作者の巧妙に推し隠そうとした、綺麗なものや切なく美しい世界観の内側の
本当は隠し持っている無意識の醜い部分をも指摘し
原作者さんまでをも含む人間の汚い部分を見せ付けられたような、そんな気もする。
少なくとも、綺麗事を一刀両断した監督の皮肉みたいな叫びは受け取れた。

なんか色々凄いなぁと感嘆する方が大きい。


秘密という原作で描かれる、他人の秘密を暴くリスクや重さは
シリーズの中で人物を通してじっくりと描かれる大切な軸だが、映画では事件を通して描こうとする。

事件に向かい暴く刑事たちの行動には、秘密を暴くリスクへの恐れなど
綺麗事を言っていて真実へ辿り着けるのかという鬼気迫る強迫観念すら感じさせてくる。
確かにそこに記憶へのリスペクトはないかもしれないが、薪さんが克洋くんの脳を最終的に見る決断も
逃げていては何も解決しないのだという人生の覚悟さえ伺わせる。
刑事としての在り方もまた、男の生き様だ。

ツッコミたい箇所も私にだってあるにはあるが、あの勢いと映像の悪しきさと禍々しさの前に迫力負けだ。
生理的嫌悪感に訴えてくる気持ち悪さや禍々しさには手抜きがない。
そこに、監督の作品への誠実さと提唱は感じました。

訴えたいのは、人の秘密を覗き込むリスクだとか重さな訳で、そこは対面鏡な気がする。
清水玲子先生も優しく切ない世界観の中で描いてきたのはやはりそういう人の惨さやグロさであって
それを言えたなら、この映画は成功である。(気がする)



◆キャラクター
雪子さんかっわいーvvv
ちょっとウケた。

キャスティングもあまり把握しない、事前情報もほとんどなしで観に行ったので
彼女が雪子さんだとはちょっと思えなかったくらいである。
栗山千明さんの女性的な部分も相まって、なんだか線の細ささえ感じられてしまった。
こういう女性なら、可愛げがある。

ショートカットの栗山千明さんの雰囲気がそれに華奢さも加わった感じで
かなり良かった。似合ってるよー!

漫画の雪子さんは、私はそんな嫌いじゃないが、なんていうか、もっとガサツでゾウ足みたいな無神経さというか
なんかもっと根太い何かがある人なのにね。(偏見)


青木。
そっっくりー!!
いやいやいや。そっくりー!!性格はともかく、一番似てると思ったキャスティングである。
まんまじゃん!
よくもまあ、こんなイケメン&髪質までそっくりな人を見つけてきたもんだ。
岡田将生さん。

彼をイケメンと思ったことはこれまで一度もなかったのだが、細眼鏡まで青木で
むしろ漫画よりカッコイイ男に仕上がっていた。
髪形も良く似せたなぁ。
いやもう、クリソツ!笑っちゃうくらい!

ただ性格はかなりのイケイケくんで、野性味あふれる野心家風味。
漫画の青木ってどちらかというとおっとり系であるので、かなり男臭いテイストは違和感感じる人はいそう。

でも、主役というか話のナビゲーターでもある青木をおっとりに描いたら
この映画の質が落ち、台無しだ。
先にも触れたが、この映画で描かれるのは、事件を通じて人の秘密を模索する危機溢れる世界観である。
おっとり系では相殺されちゃうんですよね。
青木だって普通に男で刑事なんだから、一部はまあこんなもんもあるかもしれない。

むしろ漫画でもこのくらいの気概があった方が、いずれ薪さんの最高の部下と成長した暁には
頼れる中堅へとなれるのになぁと妄想してしまったくらいだ。
性格が違うと異論を唱えるひとはいるだろうが
漫画みたいなままに映画の短時間であんな風貌だったら、気持ち悪いだけになると思う。
ここは男の戦場だ。

新人なのに物怖じしない物言いだとか、生意気な感じが出ていて、無鉄砲な部分は良く描写されていたと思う。
彼の不完全さが物語の危うさとなり、先走る人間の浅はかさは物語に良く組み込まれていたと思う。
本当は薪さんを盲目的に慕う忠誠の部下に成長するのだが
まだ新人設定だったし、この映画にそんな裏情報は不要だろう。

事件にひたすら邁進する熱血刑事って感じでした。
でもなんで両親まで既に死亡設定なんだろう。別に彼の背後は暗くしなくても話に矛盾は出なかった。
というか、活かし切れていなかった気がする設定。


オリジナルキャラ。
何故こいつが居る?何でこんなオリジナルを入れたのか。
後から考えると、青木では不十分だと考えられたためだろう。
この映画にこそマッチした一課の刑事・真鍋。
大森南朋さん。

彼の存在感が映画への切迫感だとかざわつきだとか、不安感だとか焦燥だとか
そういう負の感情を全て体現されていた気がする。
彼の存在はデカイ。
青木では改変しきれなかった雰囲気の補佐的存在なんだろうと思われる。
恐らく監督は、この物語の構想を得た時、こんな人物にナビゲートしてほしかったのでは。
そういう世界観である。

ただ、それだと第九メンバーに熱い男はいないので、苦肉の策で、青木と半分こってことになった辺りか。
っていうか、彼視点で物語を進めた方が余程すっきりしていた気がした。



本命・薪さん。
生田斗真さん。
横カットで上目遣いでモニタを眺めるシーンとか、ちょっと目の見開き加減などがそっくりに見えた。
でも彼はイケメンじゃないんですよね。
目の雰囲気は似ているんだけど、鼻が団子でちょっとオタフク顔なので、美しくない。

美しさはこの映画には不要である。
不要であるが――・・・・・もうちょっと綺麗な人でやってほしかった。

また、彼が貝沼の脳を見た唯一の生き残りということで、精神を少し病んでいる感じを出したいのか
時々発作を起こすんですが・・・
何故太腿注射???
なんかアナフィラキシーショックとか糖尿病とかの類の持病に見えてしまった。
普通に安定剤を腕に注射では駄目だったのか。吸入器とかさ。

彼の特異な役作りはあまり造り込まれていなかったなという印象である。
いっちばん重要なのに!

・・・と思ったが、よくよく考えたら、この映画は青木と真鍋の物語が軸となっている。


事件性の方にシフトしたこの物語構造は、男社会を真っ向から描いていて
そうであるならば、いっそ、薪さんの優しさだとか青木のいずれの忠誠だとかは
事件の殺伐さや悲観性を排除するものでしかなく
潔くキャラクター視点にしなかった監督の采配は、悪くなかったと私は思う。

清水玲子先生の作品が訴えている素晴らしさはキャラクターだけでないと、声高に叫んでもいるようだ。
キャラクターが織り成す人間模様は
いずれ克洋くんを巡る愛情交錯に向かうが、それさえも、事件の前には私的事項である。



露口絹子。
父親の方は違和感なかったです。あんな感じで良かった。
でもまさかのセリフなし!椎名桔平さん!
娘の絹子。蛙みたいな少し目が離れている顔なのであまり美人ではない。
敢えて色気もない、美人ではない女性にこそ男は群がるという、男女格差を主張している印象だ。
返って異様さや不気味さが増していたように思う。
声は可愛い。
舌ったらずな感じが、私の中の何かのスイッチを押しそう。

でも、なーんか、彼女じゃ役不足というか。
少なくとも雪子さん役の栗山千明さんの方がインパクト濃く
同じ女性である雪子さんに画面で負けていては駄目でしょ。話のキーマンなんだから。
他に適任いなかったのか。



第九研究員。
何故女性がいる・・・!
いやもう、キャラよりもストーリーよりも、私はこういう部分が違和感。
映画として、ここに女性がいないと確かにもう男だらけで花も瑞々しさもない潤いのなさが画面に出てしまう。
分かる。分かるんだが・・・!

第九はその捜査の困窮さから、何人もの人間が耐えられず辞めていった場所であり
作中でもそう触れられるし
なのに何故名もないコイツが生き残れる・・・!

確かに天地は生き残ろうと模索できた唯一の女であったが、この映画には不要だろう。
第九で生き残るハードルの高さが示されなくなるからだ。


そして一番ツッコミたいのが、何故岡部さんより今井がでしゃばる・・・!(爆笑)

今井。何気に良いポジションであった。
岡部さんなんて台詞ほぼなしだぜ!まともなことしゃべったの、たぶん開始一時間過ぎてからだぜ!
すげえよ!あの岡部さんの存在をここまで邪険に出来る監督・・・!
似合っていたのかどうかすら判別する隙すらなかったよ!

だが、今井はもっと爽やかイケメンの印象が濃く、なんでこんな蛇みたいなネクラ系なのか。
理系オタクの偏見が形になっている印象だった。
ここまででしゃばるのならそれこそもっと、薄いイケメンで良かったのに。


んで・・・・・実際のストーリーなんですが。
すいません・・・・ここまで偉そうに書いておきながら、後日とさせてください・・・。
理由は折りたたみで。



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すいません。実は最後まで観ていないんです・・・。
途中で気分が悪くなってしまって、残り30分、40分・・・多分、そのくらい、観てないです。
薪さんが克洋くんの脳を見ると宣言し、装置にセットされたあたりで抜け出しました・・・。
だから後日リベンジしにいくか、時間がなかったらレンタルですかね。

気分が悪くなった理由は映画のせいではありません。
確かに映画は気分が悪くなるようなカットが多用され、かなりハードでした。

でも原因は映画館の方。
空調の効きが悪く、妙に湿度が高くて。
その上完全指定席で、両隣りになんとでぶっちょの男の人・・・!
熱いっていうか、空気悪いっていうか、酸素足りないっていうか、お腹も空いてた気もするし。
んで、吐き気がしてきてしまって。

寄りによって両脇まっちょ!
ありえねぇ!!


会場は割と年齢が高めの男性客が目立ったのも面白かったです。
かなりのご年配の方も多めで、だけど女子高生もいるんですよ。映画の日だったし。
幅広い客層で、作品の関心度の幅広さを感じさせられましたv

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COMMENT


このコメントは管理人のみ閲覧できます
2016/09/04  | | # [edit]


ご無沙汰しております~!秘密映画について誰かと語り合いたかったのでまた話しかけて下さり嬉しいですv
感想を楽しみにして頂いたとのこと、照れ臭いやら恥ずかしいやらでありがとうございます!
拙宅はかつて9割秘密ブログだった手前、ちょっとこの記事を上げるのに勇気がいったのですが
好意的に受け止めて頂きほっとしました。


第九セット。
ですよね!あの茶色い扉は嫌ですよね!(笑)ちょっと感性の乖離が大きすぎた個所でした。
人物描写よりも事件に拘った造りは、これも二面性を持つ「秘密」だろうと私は思えたのですが
やはりファンとしてはキャラクター重視みたいですよね。挫折もその辺が理由でしょうか。

私は原作見た時からキャラより物語が凄いなぁって思っていた部分が大きかったので
すんなりと受け入れてしまい、やっぱり特異かな?
でも色々刺激の強い映画でびっくりしちゃいました。
あと気になってるのはもうオチだけです。


サブリミナル効果でもあったんでしょうか(笑)まさかの同じシーンでの離脱w
最後尾の席で問題なしと思ったのか左隣の人はスマホを何度も見るのも光がうざかったです。サイアク。
全部をしっかり見れていないとやっぱり気になっちゃいますよね。

エアコンの件。ご心配頂きありがとうございますv 覚えててくださったのですねv
今年も36度とか指してますけど割と平気なのが不思議です。
でもやっぱり夏の疲れはあったのかもしれません。
ほんと悔しいので結構本気でリベンジする予定です。都心はまだやってますけど早めの方が良さそうですね。

オチが映画の全てを決めますからね~それ次第ではまた違ったこと言いだしているかもしれません(苦笑)
また語り合いたいです。(^^)/
2016/09/05  | URL | もくず #- [edit]


こんばんは。
いつぞやは『相棒』談義でがっつりからませていただきました。
どうもご無沙汰しております。

映画『秘密』ですが、わたしもほぼ同じような感想を持ちました。
よ、良かった。完全アウェーだと思っていたので……(´Д⊂グスン
たしかに大傑作ではないでしょうが、それほど駄作でもないように思います。
それにしても相変わらず圧巻のレビューですねー。
こんなにキチンと言葉にできるなんてホントすばらしいです!

ストーリーに埋め込まれた情報に関してはさらっと一回観ただけでは
回収しきれなかった疑問がいくつか残っている感じなので
(長丁場だったし、たしかに音がデカすぎてそれに気を取られすぎた)
DVDが出たらちょっと確認してみようと思ってます。

ところで、わたしは絹子の配役については悪くなかった印象を持っています。
演技経験がなさそうなところが透けて見える感じでしたが
あのビジュアルがその辺を補充しているというか異様な説得力を感じました。
でもまあ人相ちょっと悪すぎかな?お若いおじょうさんだけど。

感想の後半戦、楽しみにしています(・ω・)ノ

あ、秘密と関係ないんですけど、『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』って
ご覧になってなかったですかね?
て、もう明日最終回なんですけど……
これ、わたし原作もスキで、ドラマの方もけっこう気に入ってました。

2016/09/05  | URL | K@zumi #pULoeKa6 [edit]


ご無沙汰しております~!またコメント頂けて嬉しいです!

映画の感想、同意見側ということで、私もホッとしました~。(^^ゞ
言う程駄作ではないですよね。原作を知らなければ余計によくある映画だった気がします。
事件に関わる刑事としても秘密という設定としても。

某大手感想投稿では低評価であることも踏まえ、ちょっとファンを敵に回したかもと
ドキドキしながら記事にしたので安心しました。

ストーリーについてはオチを知ってから改めて思考を纏めたいですが
確かに情報量が多すぎて、しかも音で気を削がれるし(笑)
脳内で把握しきれなかった部分は多々ありますよね。

レビュー、褒めて下さりありがとうございます。(照)
感じたことをただ列挙していっているので文章がくどかったり、言葉が稚拙なのが恥ずかしいですが
皆様の読解力に助けられておりますv


絹子。
確かにそうかも!美人だったら逆にその美形さ、形に視点が向いた表面的な評価で終わりそうでした。
なんで?って思わせた時点で、既に異常な、異様な説得力はあったように思います。


ON
見てた。見てました。でも途中脱落しちゃった。浮気して裏のしょ~~~もないラブを見た。
K@zumiさまがそう仰るなら見続ければ良かったかな。

台詞と骨格が浅くて・・・(-"-) 心理を探る物語なのに浅い台詞でどうすると。
脚本家さんが幼稚すぎたのかな。
コンビ役の暴力的な稚拙さと心の傷が深く見えず、違和感があったんですけど、どうでしたか?
真夏の暑さがなければ付き合えたな~・・・。

触れるなら原作を読んだ方が面白そうですね。
2016/09/07  | URL | もくず #- [edit]


何度やっても不正な投稿になってはじかれてしまいます。
おそらくあんなことととかこんなこととかがあかんのやろうとは思いますが。

『ON』について書こうと思ったら、あんなこととかこんなこととか抜きには無理なので、ああどうしよう。

非公開コメントなら大丈夫なんだろうか……

困りました(;´д`)


2016/09/09  | URL | K@zumi #pULoeKa6 [edit]


ご、ごめんなさい、あまりのお困りのご様子が可愛らしく、ちょっと笑ってしまいました・・。
でも分かる・・!拙宅というよりFC2の規制で勝手に弾かれちゃうんですよね。
記事では平気な語句もコメントとなると色々制限があるみたいで。
殺とか死とか入っていると駄目っぽいし・・(ーー;)

じゃ、刑事ドラマにコメントできないじゃん!って私も以前やられて思ったことがあります(泣笑)

非公開・・・、試したことないですが多分駄目なんじゃないか・・・。コメントとして一括制御されていそう。
パチはどうなんだろう?まだこっちの方が出来そうな気が。ん~、駄目かな。

いっぱい努力してくださって、ありがとうございますv
お気持ちは確かに受け取りました!(^O^)/
あ、あとまた相棒が始まりますね~!
2016/09/10  | URL | もくず #- [edit]
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