Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと映画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2012*05*14(Mon)
秘密 メロディ6月号感想4(薪さんのこと)
次は薪さんです。

最後の笑顔は綺麗でした。
でも全体的な背景を考えると
やっぱなんか色々哀しかったです。
やっぱり救われなかったんだなあとか
これから先のこととか
色々思うとしんみりしちゃいます。

あれは一人堕ちていく決意を決めて歩き出した現実に
とりあえず落ち着いただけの
少しだけ笑える余裕が出来ただけの
排他的な笑顔じゃないか。

薪さんを取り巻く環境は何も変わっていない。
薪さんが生きると決めたのは
青木のためだ。
自分のためじゃない。
青木のために未来を作るというささやかな目標が
もう一度だけ彼を立ち上がらせた。

青木のために何か出来るということだけが
薪さんの生きる糧になっているんだ。
本当の意味での幸せじゃない。

いずれ第九の渦の中心になっていくというのは
かつて克洋くんと語り合った未来であろうし
そして今第二期第九メンバーも思い描く未来だろう。
それらを目指して
薪さんは再び歩み始めた。

でもそれも誰かのためであって
自分の願いだと自分で誤魔化しているだけだ。

本当の薪さんは何処?

本当の薪さんの願いはやっぱり秘密からの解放だったのだろう?
罪の贖罪だろう?
でもそれはもう赦されないことだから
もう自分のことは願わないんだ。

それでも薪さん、笑ったね。

それが物語のラストで示されて
美しくもあり残酷なその未来に
とても胸がつかえた。

でもきっと
それが薪さんの愛し方であり
少なくとも矛盾のない穏やかな気持ちなのだ。

深く清純な気持ちが伝わる。
薪さんが
ソレを抱えてソレと共に生きると決めたなら
それが現状で得られる最善の未来なのだろう。
そうしか生きられないことも私も知っている。
だけどこんな結末しかないのは
やはり過酷な未来を見せ付けられたようだ。

先月号の感想記事で
99%の想いを乗せて考察したのは
そっちが事実であって欲しかったという私の願いが込められている。
こんなことぐらいでこの闇から抜け出せる訳が無いと
諦めている私に
薪さんが・・・・この物語が何か全く別の答えを出してくれるなら
私もいつか救われるかもと願った。

でもそんなのは幻想なのだ。
過去から解放されることは有り得ない。
この罪を背負っていくしか
生きていくとこは出来ない。

なんのためにと問えば
そこは自分なりの意味が見つけられた時だ。

結局人が生きるって
やっぱり何かのためだったり誰かのためだったりする。


そんな訳で
薪さんについて思った事は以下のこの4つの側面から。
でも今回はごっちゃになっています・・・。(しかも多分最大の長さだと・・・何処かで一旦切るべきか・・・)
1.タッキーとのこと
2.青木とのこと
3.雪子さんとのこと
4.岡部さんとのこと


まず冒頭。
薪さんが語りだすタッキーの話は
何だか近い所に居たからこそ
通じ合えていたあの時間を
薪さんも否定していないように見えた。

自分の行為で
事件に於ける真相自体、不透明なものに格付けてしまった上に
同時に
自分の過去・・・克洋くんとの真相もまた
闇に葬ってしまった。

それを懺悔するかのような告白である。
別に誰かに赦して欲しいとか思っている訳ではないけど
そうすることしか出来なかった自分を
責める自分も居て
受け容れ難い自己矛盾から
吐きだしたかったのだろう。

でも思うんだけど
否定する自分も囲みつつ
タッキーの誇りを守ったあの行為は
しかしもう一度やり直すことが出来ても
繰り返してしまうのだろう。

何度巡り合わせられても
同じことしか出来ない。
薪さんはそういう人だ。
本当に優しい人だ。


それでも心の内に留めておくだけでなく
岡部さんには打ち明けたのは
やっぱり「岡部さん」だからなのだろう。

前回の自己決壊シーンを考えれば
時が経たとはいえ
やっぱり一度限界に達した心境は
そう簡単には回復しない。
一人で抱えるのが今はしんどくて
口を開いたのだと思う。

その意味をちゃんと見抜いて受けとめた岡部さんも
愛情深い人である。


ところで
ここで語られている薪さん視点のタッキーは
確かに美化されてはいるけれど
それでも私もタッキーに
薪さんと似たような印象を持った。

タッキーは最初から「元通り」になんてならないことを
あの場の誰より一番覚悟していたように感じている。
薪さんが言うように
「望んで」すらいたとするならば
それはもしかしたら
最初から、なのかもしれない。
このカニバリズムで狂わされた、最初から。

二重スパイだったという驚きのカミングアウトもあったが
そういうのも含めて
もうどうとでもなれと堕ちていきたかったのかも。
最期まで守りたかったあの景色が
二度と戻らないのなら
他の全てのものに無関心になり恨み憎み
自暴自棄にも近い感じで
何より自分を否定し続けた一生だったとしても
そういうのって何か分かる。

そんな人生の末路に
薪さんに出会って羨ましくて
その手で終わりにしてほしいって思っていったのか。
なんかやるせない。

それはきっと薪さんが・・・薪さんだけが
感じとれてやれたのだと思う。
それに自分が憧れた汚れ無い存在にトドメをさして欲しい心境もまた
薪さんに一番身に覚えのあるところだろう。

「僕の罪を肩代わり」という指摘も
美化されているようでありながら
これも半分真実かもしれない。

もちろんタッキーが薪さんを罪から救おうなんて
本気で考えた訳ではないだろう。
だがしかしお前がトドメを刺し自分の誇りを守ってくれるなら
お前を生かす代わりに罪を少しだけ軽くしてやる、ぐらい
思う可能性はある。

それに問題なのは
何故薪さんがその点に気付いたかということである。

何故なら多分
薪さんが青木に殺されたいと願った時
恐らく自分も同じ事を考えたと推察されるからだ。
つまり青木の身に起きた罪を
全部自分で抱えたままあの世へ持って行こうと思っていたのだと
感じる。

「お前のその手は汚れていないのか」
タッキーがそう言った時言葉を返さなかったのは
誰よりも薪さんがそれを肯定していた。
お互いに誰より自分達は似ていると感じ合っていたと思う。
この二人は
汚れたまま命を以って全てを終わりにしたいと共感していたのだと思う。

だからタッキーが死にたがっていて
薪さんに引き金を引かせるために
あの挑発する告白を始めたことは
誰の目にも明らかだった。

その本音を
一番近い薪さんが誰よりシンクロしていた筈である。
だからきっと
薪さんが語るこの仮説は
半分は真実なのだと思う。


・・・・・だとするなら
あの告白は挑発のための嘘なのかという話にもなってくるけど
告白事態は真実だと私は思う。
嘘にしては具体的過ぎたし。

死ぬ前に真実を残したと考える方がしっくりくる。
死の間際に
しかも薪さんに向けて
今更嘘などつく理由もないだろう。
挑発のためとはいえ。

そう思う根拠としては
薪さんが唯一察しきれていないのは
タッキーが自分と近いだけでなく
タッキーもまた薪さんを認めていた・・・好きだったという
本心だ。

人に好かれることのない
疎まれるだけの人生だから
つい自分の魅力や価値を過小評価しがちで
思いもしないのだろうが
タッキーも薪さんが好きだったから
最後に真実を告白したのだと思う。
薪さんだったから口を開いたのだと。

認めていて汚れ無い存在だと焦がれていたから
薪さんに未来を託せたのだろう。

仮に薪さんが言うように
データをリークすることが最初から勘付いていたことだとしたら
尚更
己の人生の最期に立ち会う人間が薪さんだった事に
最初から何かを感じとっていた筈だ。

それは脳を撃ってくれと懇願したことからも
分かる。
他の誰でもなく薪さんに
自分の秘密を守って欲しかったのだと思う。


岡部さんに制止され
似たようなタッキーの「本当に甘ったるい」が木霊して
全く懲りてないなと言わんばかりの自嘲気味な横顔は
本当に淋しそうだった。

もう逢えない自分の半身を求めるようでもあり
同じ様に自分を諌める岡部さんに
滝沢の面影を見た様でもある。



次に公園で青木に結婚を促すシーン。

ここで薪さん視点としては
薪さんが結婚をしない理由として
やっぱり滝沢説が事実だった事が語られているが
でもそれも結局薪さんサイドの意見であって
やはり克洋くんが結婚を渋った真実にはなっていない。

でもこれを理由に薪さんが結婚を断念していたのが事実だとすると
そのことに克洋くんが気付いていない筈もなく
となると
雪子さんが薪さんに惹かれていることに躊躇い
結婚を思い留まらされたと解釈したのは
無論、青木視点であっただけの可能性が高い。(過去記事で言っているヤツ)

その直前「つよし君が好きだった」と
雪子さんは衝撃の告白をしているが(これについてはまた今度)
そのことで克洋くんが指輪を渡し損ねた理由としては
弱い気がする。

だって恐らく雪子さんが薪さんを見つめていたのは
何もこの時に限ったことじゃないだろうからだ。
何より克洋くんがそんな理由で躊躇う程の気持ちじゃないと
信じたい(私の)願望が強い。

まあそこはともかく
タッキーから見ても薪さんの立場は危うかったのだとすれば
その点や、薪さんも常に雪子さんと共にある点も
克洋くんは全部ひっくるめて
一人で悩み婚約という結論を出したように思う。

だけど気付かなかったのは
雪子さんもまた薪さんを心配しているとか
雪子さんと薪さんの繋がりとか
そういう自分視点以外の部分だったのではないかと言う気がするのだ。


↑こういうことグルグル考えていると
やっぱり薪さんは救われなかったんだなあと目の当たりにさせられる。

Act.9までで言う所の秘密からの解放は
根本的には成就されなかった。
でもほんの少しだけ
もう一度生きていこうと思えた瞬間だったのではという一案が
正解だったように思う。(つまり残り1%の方)

青木に語る夢が
実に儚く、風に消されそうに響く。

もう嫌だと全てを投げ出したいまで追い詰められながら
それでも生きると留まれたのは
青木が泣くからっていうのもあっただろう。
自分のために泣いてくれる人がいて
待ってくれている人がいることも
留まれた一因だろう。

もう一度生きるだけの理由が必要だった。
それこそが青木の存在なのだと解釈するのが妥当だ。
この先を青木のために生きていきたいと思い付いて
青木のために何か出来る自分に気付いて
生きることを決められたように見える。

大切な人のために
自分が役に立てるってとんでもない至福である。
疎まれ邪魔なだけの命が役立てるのなら
生きてみてもいいと
素直に思えたに違いない。

だからこの意味に於いて
薪さんにとっての幸せって
青木の幸せということになる。

でもそれは本当の意味での幸せではない。
青木も気付いている様に
深層で願う本音を
他人に投影しているだけだ。

そうしなければ生きられないということだ。
自分では絶対叶えられないって
もう諦めている。
それは結局以前と何の変化も起きていないことを示している。


秘密(情報)ってそういう性質のものなのだろう。
知ってしまった以上
もう元には戻れないんだ。
それはつまり
薪さんに解放と言う救いは永遠に来ないことを暗示する。

だから辛い。
誰も救えないのだと思えて
辛い。

せめて寄り添うことで
ほんの少しだけ安らかな眠りを願うことぐらいしか
方法はないのだろう。
そしてこの先薪さんが自分で切り開く未来が
果ては自分の立場さえ楽にする付加価値をもたらすことを
切に願う。


そう考えてふと思ったのが
薪さんが青木を避けていた理由である。
最初は照れ臭くてバツが悪くて
顔を合わせられないのかなと思った。
まあ十中八九そうだと思うけど。

でもあの時
青木が力任せに抱きしめた時
青木は「もう二度と舞には会えないけどそれでも良いとすら思った」と感じていて
それは抱きしめられた薪さんにも伝わったんじゃないかと思う。
だとしたら
それを察した薪さんがそれを阻止せんと
避けたのかもしれない。

こちら側に来るなと警告したのかもしれない。

青木の「それでも良い」は
見方を変えれば
岡部さんにも通じる共に堕ちる覚悟だったとも取れる。
しかし薪さんが青木へ望むのは
平凡で普遍的な平和的幸せだ。
こちら側へ足を入れるなと示したかったのかもしれない。

ようやく青木にも少しだけ
薪さんの置かれた世界が見えた瞬間でもあった。
今振り返れば
抱きとめた瞬間は
確かに同じ場所になれたように見える。

それはこの物語に於いて
絶対に越えられない壁をついに消せた青木の成長(?)の瞬間だ。
それは孤独に戦い続けた薪さんが
対峙する世界からも気付いてくれた人がいるという
ようやく報われた瞬間でもある。

それだけで
薪さんは充分に有り難いと思ったのではないだろうか。

自分のことを誰かが見ていてくれるって
それだけで力になるものだ。

だから薪さんも心から嬉しくも思い
だから一瞬の足止めにもなったのだろう。
死へ向かう最後の一線を踏み止まれたのだろう。

でも青木はそれでも良いと同じ覚悟を決めたなら
そのまま何処までも突っ走ってしまいそうだから
同じ過ちはさせないために
薪さんは止めたのかも。
青木を堕とさないために
止めたのかも。

だって青木はまだ間に合うんだから。
自分はも手遅れだけど
青木はまだ引き返せる所に居るんだから。

違う未来を進んでいって欲しいから
手を触れられなかったのだろう。

ここでも伸ばした手が宙を彷徨い行き場を失う仕草は
触れてはいけない壁がそこにあるように見える。
同じ世界へ引きずり込みたくない
薪さんの清浄な優しさが見える。



それは雪子さんとの電話でも言えることだ。
彼女の事もまた突き放した。

「これでようやく受け容れられる」
それを薪さんも好ましく聞いただろう。
ほっとしたと思う。
やっぱり何より気がかりなのは
雪子さんのことだと思うから。
(繰り返すけど彼女のためではなくどちらかというと克洋くんのために)

だけど
それで薪さんがあの時代を終わりに出来たとは思えない。
終わりになる日が来る訳がないだろう。
終わりになんて出来る訳が無いじゃんか。

誰かの人生を自分の手で勝手に終わらせたのに
自分は切りの良いところで妥協するなんて
そんな自分勝手が赦される訳ないでしょう。

あの薪さんがそんな自分勝手を赦すとも思えない。

・・・・・この拒絶は
結局雪子さんも青木も
向こう側の人間なんだと思い知らされた。
悲劇の被害者であって
恨む対象が別にある健全な対象者である。

その不条理も罪も同時に自己に混在する矛盾など
到底理解できない二次的被害者なのだ。
薪さんの本当の苦渋など
想像すら超えるのだろう。

誰かを恨んだりすれば済んだ
雪子さんや青木とは
そもそもの立場が違う。

恨みや苦しみを
自己の内部から外部へ向けられるだけ
人は感情を解放できるのだ。
恨みも罪も全て自分へ向かうしかない矛先は
自身への刃にしかならない。
そして内部へ向かう分
行き場はなく昇華する隙間もない。

そういう感情はいつまで経っても燻ぶり続ける。
特に潔癖な薪さんが
自分だけはこの罪を死ぬまで背負って行こうと思いを馳せても
当然な理屈だろう。

何を以って終わりにして良いのか。
それは多分克洋くん本人に贖罪できた時だけである。
いや・・・・彼が赦すと言っても
薪さんは自分を戒め続けるだろう。


だからつまり
これで終わりに出来たのは雪子さんだけで
ここで終わりにしたのは彼女だけで
ここから先は
薪さんが一人であの過去を背負っていくという
そういうシーンだ。

彼ならそういう決意を固めていると思う。
そして雪子さんにさえその本心を隠し
そういうことにしておこうと決した。

彼女にこれ以上深い入りさせないために。
もう彼女には
この時代を終わりにして欲しくて。
彼女を救うために。

薪さんってそういう人じゃないか。


このようにして
薪さんはみんなから線を引いて遠退いてしまった。
一線を置いてケジメを付けた。そういうシーンである。
それがとにかく哀しく辛かった。

そして今姿も消そうとしている。

「またそうやって薪さんだけが」
それに気付いた分
青木も大分変わった。
それが見えるようになっただけでも
大きいと思う。
それは薪さんも本当はちょっぴり嬉しいだろう。

だからこそ危機感をもったのだと考えられる。

それにあんな風に噛みつく様に欲しがられて
薪さんも悦びを得た筈だ。
きっとこの先を生きていけるって思える程に。
別離の際
相手が淋しがってくれると
不思議と相手は満たされるものだから。


そういう背景を見て
そんな自分が大切にしたい二人が
この先幸せに暮らしていく姿を実際に見られたら
幸せだろうなぁって薪さんは思ったんだろう。

それはなんか分かる気がする。
でもとても哀しい色を帯びている。

薪さんは孤独のまま消えることを願うんだ。
その身を役立ててくれれば幸せと云わんばかりに
世界から目を閉ざすのだ。


だからこそ私も
絶対に青木と雪子さんには幸せを歩み始めて欲しい。
そんな薪さんの願いに呼応するように
青木も雪子さんも薪さんのことを胸に刻みつけている。
これからも強く想い続けるだろう。

そうやって誰かの心に残れるのなら
それは誰にも気付かれず生きるより
幸せなことなのかもしれない。

これだけ綺麗な終幕を見せられて
薪さんの明るい未来が保証されなかったその点だけが
唯一の心残りである。


誰も一人じゃ生きられない。
過ごしていく中で複雑に絡み合い影響し合った数々の絆は
溶け合ったまま未来をも紡いでいく。
距離では解けない密度が今
頼もしくも見える。
薪さんを包む糸が今は濃く映り
羨ましく見える。

それでも薪さんの身にこびり付く秘密は
彼を人から遠ざけてしまう。
お互いの間にそびえる壁を乗り越えて尚
深く広い隔たりを誇示された。

それが色濃く照りついて
心が締め付けられる。
それでも笑う薪さんに
熱いものが込み上げてくる。

そんな時代を経て
それでも薪さん笑うんだ。

なんかもう色々気持ちがいっぱいになってしまった。



そんな薪さんの末路を見せられて
結局、この哀しい結末に唯一救われるのが
やはり人知れず薪さんと共に戦ってきてくれた
岡部さんの存在だった。

冒頭の
直後の青木の悩みが平凡すぎて笑っちゃうほどの落差があって
もちろんここに時差があるのは承知の上で
それでもこのシーンの密度差は強烈だ。
でもその差こそが
生きる世界の差なのだと訴えているように思う。
薪さんが守りたい光と己との差なのだと
描き分けているのだろう。

そんな世界からほんの少しだけ自分のことを顧みてくれた青木のあの抱擁が
薪さんのこれからを支えるほんの少しの糧なんだ。
それだけで充分なんだ。
こんなささやかな温もりで自分を満たしていけるのか。

でもそれも分かる。
人が生きる上で願うものって
本当はとてもちっぽけなものなのだ。
それで充分なのだ。

そしてそれさえ叶わずに
泣きながら生きていく人もいる。

多分きっとその程度のことでさえ
薪さんにとっては貴重な財産なのだ。
それにありったけの感謝を込めて
青木を押し返すのだろう。

それが薪さんの愛情の表わし方だ。

これと同じ事を以前・・・・9巻辺り?で
同じ様に岡部さんにも思った。
いざとなったら今までの感謝を込めて切り離すのだと
考えていた。
そう見えた。

でも病室で
ぽつりぽつりと話す薪さんの本音は
少なくとも今は一人では立てない心許なさを感じさせている。
わざわざ岡部さんにだけは打ち明けたことからも
そしてそれを
誰にともなく呟くように洩らしてることからも
そう感じる。

自分ももう一度歩き出す目標も見えたことだし
歩き出すからには絶対青木を幸せに導くぞという決意もあって
その道連れとして
今は岡部さんを付き放せないかもしれない。

少なくとも今は。
何となくそう見える。

彼は薪さんと同じ目線で同じものを見て
常に隣に在りながら
共に戦ってきてくれた。
現に今も戦ってくれている。

青木のように未来を夢見て先へ踏み出すのではなく
この闇の中に留まり
未だ戦おうとしてくれている。

自分のためではなく誰かのために。
それは薪さんと同じ目線の色を帯び
同調してくれていた。

理解してくれている人が一人いる。
傍に居る事を厭わない想いがしっかりある。
何処までも堕ちていく覚悟と
何処までも付いていく力量を
兼ね備えてそこに在る。

それは辛辣な時代の中の
数少ない救いであった。



<参考までに>
Act.9の情熱的抱擁おける暴走妄想がコレ↓↓↓
99%
残り1%
1%の捕捉
克洋くんと雪子さんの婚約を巡る暴走妄想がコレ↓↓↓
CopyCat1(6巻)
CopyCat2(6巻)
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COMMENT


>薪さんの未来

うーん。そうかも。
ただ笑顔はさっぱりしてましたよね(^^)

それに幸せじゃないというよりは幸せだと勘違いしていることに
薪さんも気付いていないで走り続けている無茶ブリ感が強い気がします(>_<)

それでも笑えただけマシなんですよね。
ずっと泣いていたからとりあえず安心しましたね~(^^)



>心に引っかかるネック

分かる分かる。
その点は暈かされてしまいましたからねー。

でも「一生」じゃないかもですよ?
薪さんの尽力次第で薪さんにも許される日が来るかもです。
結局自分で何とかしなけりゃならないのは哀れですが・・・。
薪さん自身がそれを本当に望むかという問題もありますが・・・(笑)



>青木の抱擁

私はこれは抱きしめたというより抱きとめたと言う方が近い気がします。
愛を込めた訳でもなくただ崩れ落ちるのを掬い止めたというか。
射殺を止めるためというか。

だからどちらかというと青木も
抱擁自体より言葉の方に重みを置いていたように見えます。
好きっていう・・・。
もちろん救われたのは事実なのでこれからの支えにはなるんでしょうね~(^_-)
確かにそういう支えが一つでもあるって良かったです(*^_^*)



>後のこと

岡部さんに託してというのは
確かに!!

仰る通り心置きなく行けたでしょうが
青木のこととか心配はしていそうですw

あーでもばっさりかもしれないね!www薪さんのことですから!w
2012/05/16  | URL | もくず #- [edit]


このコメントは管理人のみ閲覧できます
2012/05/18  | | # [edit]


はじめまして。ご訪問有難う御座います<(_ _)>

とんでもない、お声をかけて下さり本当に嬉しいです(*^_^*)
しかも過去記事にも目を通して下さっていたのですね❤
うわ~嬉しいぃぃぃぃ\(~o~)/
いっぱい褒められてもう恐縮です。真っ赤です////
更に共感もして下さる部分もあるということで
何だかとてもはしゃいでしまっております。



>結局薪さんは線を引いている

あ~やはりそうお感じになられましたか!
あの展開ではそう見えますよね~。
しかも全部の糸を断ち切って旅立ったかのように見えちゃったので
私ももう気持ち掻き乱されまくりでした(>_<)

最後の生き残りみたいなものですから
仰る通り他の誰が赦しても当事者として最後まで責任を全うする気なのでしょうね。
そしてそれに誰も巻き込まない強固な意思を感じますよね。

ただその点についても清水先生は確信犯でしょうから
そのためのラスト一話なのかもしれないですね。



>青木くんの記事

うわーうわーごめんなさーいっっ!
青木ファンの方に読まれると思うと申し訳ないです~(>_<)
色々言いたい放題ですみません~。

薪さんの方がもっと好きなのでいつもついつい辛口になっちゃいました(>_<)



>室長物語

これもお恥ずかしい////
暴走してしまいました・・・。普段の頭の中はこんなアホなことばかりですよ~(笑)
でも笑って貰えて良かったです。!(^^)!

青木くんには是が非でも立派な室長をこなして欲しいものです。
前途多難ですよね。若いから。
いきなりで本当に大丈夫ですかねぇ・・・とても心配です。

あとついでに曽我さんも心配です。


ところで・・・・
あのぅ、そのHNに見覚えが・・・っっ!!!
っと思ったら某大御所ブログ管理人さまですよね!
きゃーっっ////\(゜ロ\)(/ロ゜)/

そんな御方に話しかけてもらい凄く光栄です。
何度もお邪魔させて頂いております。
チキンなので素通りでしたのに
こうしてお話することが出来すごく嬉しかったです。
夢のようです(^^)
本当にありがとうございました(^^)/
2012/05/18  | URL | もくず #- [edit]
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