Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと映画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2016*05*21(Sat)
寄生獣 第7巻(文庫版) 感想
何か予想外の斜め上展開に、思考が付いていかなかった7巻。
軍隊出てきちゃったよ・・・。表紙まで血に染まったか。
これまで個人戦でミニマムに治まっていた話だったので、あまりの急展開の落差にクラクラだ。

そして漫画テンプレが某漫画とおんなじだ・・・(笑)
ん~いや、この作品が20年以上前のものと考えると、こっちがオリジナルか。
どうして男って、戦地に赴く前にはセックスに入るんだ。
そして晴れやかな気持ちで戦いの地へ向かう・・・。

複合要素を入れたキャラは何故か戦いの場に己の自己実現を求める・・・。
まあ、いいけどさ。

いよいよ最終決戦だ。ゾクゾクしてきた。程良い高揚感。


いよいよ事態が人間ターンになった第7巻です。
浦上という殺人犯絡みの件は、もっとこう・・・ミギーの存在を脅かすような展開を見せると思ってたから
斜め上展開に仰天した。
もっとシンイチの違和感を追求するような形で攻撃とかされ
それを庇うために止む無くミギーが姿を現して、それをまたシンイチが庇おうとして、二人が孤立する・・・とか。
親や周囲にもバレる切欠となって、それで周りの方がようやく意識を向け始める布石かなと。

「攻撃してみれば分かる!」
「な!しまった・・!」

「ミギー、待って、おれは大丈夫だから!」
「この人間を傷つけることは、わたしが許さん」
とかとかw

違った・・・。
二人の窮地を想像していたのだが、どうやらミギーの秘密は守られたようである。

少なくとも、平間刑事にミギーが知られる展開くらいは妄想してたので拍子抜けしたのも事実だ。
浦上が例え気付けなくても、平間刑事はシンイチに何らかの違和感を感じていたようだし
シンイチの秘密を知る、敵か味方か分からない存在的な。
ここから疑っていくのかな?と思ったら、無害と思われちゃった。

ミギーとシンイチのパターンが、人類にとって最後の希望と映るような理想論に繋げられた筈なのに
物語はそうはしてこない。
姿を現し、一旦拒絶されることで、理解と共存の道筋へのステップにも成り得たし
コロニー単位での集団的な理解への布石とも成り得た。或いはその逆も。

最後は人類VS寄生獣戦とまではならないだろうが
中間に立つ彼らが、何らかのヒントを人間に与えられるのではないかと思わせられるような展開だったので
これまでの過ごした時間が、それを証明できると思ったんだけど。
そういう期待を色々してたのだが。


そうしてこなかったということは、この作者さんはあくまでも寄生獣とは慣れ合う展開は求めていなさそうだ。
そういう温情展開にはしないということか。

うん、それはそれでいい。悪くない。
ここでバラさず、ラストに孤高に二人だけで戦いに向かったことを考えると
どうやらミギーの件は永遠に公にはならないんだろう。

そういうところ、すごく好きである。
勿論、平和的展開も時には良いんですけど
そういうのって、なんだかヒーローは選ばれた者だけの特権という自慢が鼻に付いて
救われた者もまた、一部の運の良い人たちと言う隔たりが残り
世の中そんなポジティブかなと違和感が残る。


浦上の視点はまたそんな中で興味深い切り口で目を引いた。

「未知の生物ってもんがどんなことするのか、多少期待してたのによ
 何のこたぁねぇ、おれのしてたこととたいして変わんねぇでやんの」

そうだよなぁ・・・。
人間を頭から齧り付く人間はいないかもしれないが
人間を殺す人間はいる。
目的と理由が違うだけで、果たしてそれは被害者にとって何の価値となるのか。

その辺のシビアな命題を打ち出し、田村玲子の遺した「我々はひとつの家族だ」という結論を
色々考えさせられる面白い展開であった。



事態はまさかの、市役所制圧。
探偵さんの遺したレポートがこんな大事になるなんてー!
なんて派手な展開。
正に軍圧する物々しさに、表紙まで紅く染まってるゼ・・・。

だがお陰で?というか幸いというか、シンイチ個人の問題などスル―されてしまった。
あれだけ6巻の終わりで、シンイチのピンチかと引っ張ったのに、この斜め展開。
ちょっとスカされた気分。

後一つ駒が足りない気がすると、戦争の場に高校生であるシンイチを呼びだす平間刑事。
それで後藤と再び再会するシンイチ。

コツンとゲンコツ入れるミギーが可愛い~vv

「ほらもうお前のせいでばれちゃったじゃないか」と言わんばかりの仕草。
でも怒ってなくって、きっと遅かれ早かれバレるという客観論と
シンイチなら止めてもここへは来ただろうなという相互理解と。
たったそれだけのシーンなのに、二人の関係が示されてて、悶える・・・。

ベッドの上で、ぐぅ~んと延びて顔を覗き込むコマとか、すごく好き。

ミギーとシンイチの関係は、最早お互いを護る理由がそれぞれ利害だけで成り立っているとは
もう思えないような繋がりが見えて、そこが凄く好きなんだ。
シンイチを必死の護るのは確かにミギー個人の自己防衛なのかもしれないけど
それだけじゃなく気遣っているとことか。

まあ、だからこそ、妙に仲睦まじいから、ラスト泣かすために別れられそうで嫌だよ・・。
死なないでー。


軍隊と寄生獣とのぶつかり合いは、確かにえげつない戦いではあったものの
攻撃事態に目新しいものはなかった。
シンイチが昔やったように、心臓を潰せば勝ち。

ただ、スキャナで分かるっていうのは面白いアイディアだ。
じゃ、こいつら、健康診断受けたら一発アウトなんだなw
そうか~頭部は骨格も透けているのか~。

確かに6巻で、田村玲子が顔を半分失った状態で街中を走りまわりパニックを起こしていたが
あれもシュールな絵だったが(笑)
笑いを取ること以外にも、そうか、頭部に骨はないという証明でもあったか。

この漫画の、こういうところが上手いんだよな~、ほんと。
事前に出した情報を後で応用してくる。嘆息しちゃう。


戦争の中で、目新しいことは、まさかの市長広川は人間・・・。
なんとまぁ。(@_@;)

寄生獣としてミギーのように勤勉家なのではなく、なんだよ、元々人間としての演説知識だったか。
極端な思想の持ち主だったがために、利用というか、奉られたということか。
ここは流石にちょっとびっくりだった。

となると、このクーデターも益々意味深になってきますよね。
そもそも純粋な人間VS寄生獣だったのかと。
主旨が微妙にスライドされている上手さが、この戦争の場で明らかになり
問い掛けていることが、これでもかと明確だ。


そして、強さに意味を見出した後藤と、ターゲットとなったシンイチ。
怯えるシンイチは村野に縋り、ここでついに二人は結ばれる。

これもまた、面白いシーン。
普通えっちなんて、らぶらぶ要素満載で心の一致を描くのが多いが、ここは違う。
男の傲慢さと、本能的な咆哮を、性行為で表わすのは、何、昔の漫画のテンプレなのか。
これまで、どうも村野にはイマイチ共感性がなかったのだが
それが返ってこのベッドシーンの温度差を生みだしていて、上手いと思った。

愛など、あるんだけど、ない。
二人の温度は同じじゃない。

それは、生きたいという本能的な衝動は、一人の人間の傲慢な自己主張に過ぎないのだと
冷たく言い放ってもいるように見える。

自分が生きるために周りを踏み潰すのは、果たして、罪なのか?

シンイチはミギーと生きるために出来ることを考えてはいるけど
まだ社会性とか、人としての常識とかに囚われていて、ミギーとは意見が擦れ違う。
だけど、考えているからシンイチに共感出来るんじゃなくて
やっぱり、個人感情を優先させることを、それほど否定することはないんだろうなっていう
多くの人の本音を引き摺り出しているから、シンイチに同情できるんだろうな。

ミギーの意見とシンイチの意見が、表向き擦れ違いながらも
こうして事件を通じて徐々に近づいていっているのも、興味深いところ。
それが決して、お互い歩み寄るという、理性的なものではなく
戦いを見ている内にお互いの意思が変化していくという、クールさがいいんだよ。
変にベタベタさせないというか。


それをまた、ミギーとの会話の中で悟らせるのではなく
村野とのえっちの中で分からせるから、読者に与えられるのは、内向きの自己完結だ。
なんか色々寂しいんですよねぇ。
上手い。

重たい葛藤を、世界大戦とか、そんな大事な世界観にしないでさらりと描いている
絶妙な逸品だ。
もうめっちゃ気に入っている。完璧に私的永久保存版入り決定作品。

もうラスト、二人が別れることにならないかだけがもう心の危惧である。
いやだよ~~~、君のために命を落とすとか、そういう犠牲展開・・・。


それからやっぱり村野うざい・・・。「負けない」とか、簡単に言うあたりがいらっとする。

さり気なく運転しちゃうミギーv
「シートベルト締めろよ、マジでな・・・」
「ミギーいつの間に車の運転なんか」
「わたしは一日で日本語をマスターしたんだぞ」

確かにwww
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