Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと漫画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2016*05*09(Mon)
火の粉 第6話 感想
ホント良くできたドラマだなぁと思って観ています。みんな歪んだ世界だ~。
一貫してまったりと進む雰囲気にブレがない作りとか、平和から炙り出すリアルな狂気とか、丁寧だなぁともう感嘆。

特に今回は、琴音とのシーンが秀逸でした!

琴音と武内の関係は他の敵対とは種類がちがっていて
武内の、単なるサディストじゃない感情の含みというか深みが描かれ
よりこの物語の根深さを感じさせられました。

今回でいうと、琴音もまた、武内の好意も厚意も無にして、突っぱねたのに
「長年僕の厚意を無下にした人たちを見てきました。貴女にはそれが感じられません」

一律に自分の気持ちを受け取らなかったからアウトって訳じゃないんですね、子供みたいな平坦感情ではない。
感じ取っているのか、論理的思考が卓越しているのか
琴音の愛情の裏返しは、きちんと受け取っている。
それを見る限り、武内に人の心が分からない無頓着さは感じず、むしろ愛情深い慈悲を感じさせ
なんだか、琴音にとってはヒーローのようにさえ見受けられる。
誰も救えない琴音のもどかしさを、武内なら救って上げられるんじゃないかと、変な錯覚が起きちゃって。


女心の難しさを用いて、琴音に嫌いだの必要ないだの言わせ
それが全部、武内を遠ざけるための琴音の愛情だということを、見抜かせる、その観察眼。
だからこそ、梶間家の些細な感情の揺れにも敏感に反応し、少しでも疎ましく思われていたら
それを感じ取ってしまうのだろう、という視聴者理解の助けにもなっている。

伏線として、琴音の存在感がここで明確になり、とてもよく練られている。

恋をした琴音の存在を「不思議」と武内は表現していましたが
もしかしたら、そんな無垢な愛情が一番、武内には効くのかもしれない。
突破口になりそうな予感。


それを補足させるかのように出てきた、武内母の存在!

やーっぱり死んでいたか!
なーんとなく、ビデオメッセージを暗闇で作っているときから、そんな予感はしてた。
全く出て来なかった=存在を匂わせなかったことも、不自然でしたしね。

ここで、その母が夫・・・つまり武内の父に当たる男から、暴力的なことを受けていたということが判明。
DV被害者で、それを見て育った武内は、だからこそ人の厚意を無下にする人間に必要以上の嫌悪感と苛立ちを
覚えるのでは?という推測を与えてきた。

そこに琴音の存在ですよ!
これをどう料理するのか?非常に楽しみである。
単なる情に溺れる結末に何かしないでほしい。


で!
それをまた、まさか、山梨(でしたっけ?)の山奥から墓ごと梶間家の向かいに移動させるという不気味シーンで
それを説明してくる、このドラマのスリラー性。
もう言葉もないよ!
素晴らしいよ!

武内もまた単なる被害者として描くという王道を描く気はないんだろうなぁ。


その一方で、物語もいよいよ進み始めました!
梶間家当主、そして元裁判官の勲が、ようやく武内の犯罪に気付いたことで
梶間家の空気が張り詰めている~。
それを、雪見さんにだけ「君は正しかった」と伝えることで、梶間家の危機感が高まった。

雪見の存在は、理解者なのか?と思いきや、意外とそうではないこのドラマ。


でもその前にまず!!このシーン、可笑しいでしょ!

「判決は間違っていた・・・!」

いやいやいや、待て待て待て。
判決は正しいでしょう。その辺を裁判官がごっちゃにしてどうすんの。ヘンな誤解を生みそうな発言だ。
検察が有力な証拠を出せなかったのなら、日本では無罪なんですよ。
それが日本の法律であって、法治国家の基礎なのに
何とち狂ったこと言っちゃってんの!??

そう勲に言わせるこの、狂気に落とされた空気感!
画面のピリピリ感が良く出ていて、魅入りました~。

みんな、どこか、狂ってる・・・。
冷静ならば、ここは、「裁判は真実を暴けなかった」とかそんな台詞が適当だったでしょうね~。


で、その上で、更に狂っているのが、それを聞いた雪見さん。
今回はこの女にどれっっほど苛々させられたか!!

あれほど武内が家の中に上がり込んでくることを知っているだろうに、「どうするんですかぁ!」とか
大声で言ってみたり
旦那が資格勉強している背中に、堂々と世間話振り出すし
ほんっと、自分のことばっかりだな!
最低である。

妻としても最低であったが、女として(人間的魅力?)としても、最低だ。
空気読めよ、少しは。

事実を知って、またあからさまに武内に敵意をむき出しにして
禁句と分かってて「結構です」を言うし
これだけ神経質な武内に対し、監視カメラ付けてみるとか
それで自分は家族のために尽くしてます的な陶酔感。

こんなの家族のために危機回避努力してるって言えます?単なる知能的未熟でしかないでしょう。

初め、あからさまな敵意は、そうすることで矛先を自分に向ける策略かと思ったんですよね。
そうすれば子供は護れる、とか、家族に意識が向かない、とか。
でも全然違うー!
本気で勝手な行動起こしてるー!
うわ~ばかだー!

警察は証拠がなけりゃ動かないからこそ、こんな事態になっているのに
それで、池本旦那が失踪したこと知っているのに
警察に、根も葉もない、埒の明かない戯言をグダグダと。
可笑しいのはお前だー!


更に、旦那に死なれたばかりの琴音に、「それ武内さんに言ったんでしょ」
なんって無神経な女なんだろう。

「自分のことばっかりじゃん!」

全くだ。

琴音が何も知らないのは仕方ないが、死んでしまえと思った旦那が〝不慮の事故〟で本当に死んでしまう。
そんなデリケートな状況下に、唯一慕っているであろう武内の悪口とか、無神経にもほどがある。
普通言わない。
コイツは、通夜の席で故人の悪口を言えるタイプだな。

琴音がとことん可哀想に見えた。
それが同時に、琴音に対する武内の執着の色をも暈して見せ
なんだか、人の異常性って、どこを持って決めるんだろうとか考えた。

・・・というところまで視聴者心理を丁寧に導き
その上で、琴音のプロポーズを、「僕にはもう家族がいますから。梶間家という家族が」
という、なんとも常識範囲外の言葉で断らせる。

怖い。けど、異常な愛情って、なんなんだろうとか・・・。


常識的なようで、雪見もまた全然ノーマルじゃない、この歪んだ世界観に
いつの間にか引き摺り込まれている、このドラマの吸引力。
恐ろしいです・・・。

それをまた、優香さんが、あたし何か悪いことしてます?むしろ被害者なんですぅって顔して
飄々と演じるのが、尽く上手くて!
顔の表情を余り変えず、声のトーンで演じている感じが、とても心理描写を伝えてきていて
阻害なく、物語に振りまわされてました~。

そしてそして!
役者といえば、もうユースケさん!
この人の無表情は優香さんの無表情とは違って、凍りついた能面みたいな無表情。
頬一つ動かさず、淡々と台詞を回す感じが、もうさいっこーにイイ!
うそくさ~~~って思わせられている時点で、もう視聴者は彼の配下に。


このドラマは、「私こそが普通」であると思っている歪みが齎す狂気が充満していて
その闇に、いつの間にか視聴者も取り込まれていて
確かに武内が狂人なのは理解していても
梶間家の旦那や母親の、すっかり取り込まれている感じや
唯一真実を知っている、勲と雪見まで、気づけば我々日常とはやはりちょっとズレていて
それに気付かないでいる不気味さが、なんとも言えない味です・・・。
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