Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと漫画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2017*05*17(Wed)
CRISIS 第6話 感想
小栗旬さんの情感豊かな演技力が駄々漏れで、ラストの結末にまた胸貫かれたー!
ああぁぁ~、やってくれる。

切れあるアクションで身体全体をバネのように使ったかと思えば
強かな男の脂ぎった目をし、そのくせ、捨てられた子犬のような仕草と脆弱さ。
なんとも盛り沢山に表情を変えてきて、小栗さんのその繊細ながらセクシーな魅力に魅入ってしまう。
カッコ良すぎである。

他方、物語はラストで珍しく未然に悲劇を防げたかと思いきや、まさかの獄中死。
え、これ、葬られたの?それとも自殺されたの?

逮捕が追い詰めた悲劇に言葉もない・・・。


組織社会の構造悪の中で人生論を考える彼らを繊細に描いていて大変見応えがありました。
見方(視点)を変えたら実に重たく密度の高いドラマだった。

前回で気が付いたけどこのドラマってやっぱり
初回から見てきて思っていたように、どんな事件が起きてどう解決していくか、なんて視点で見ていたら
掠ってしまうのだ。←個人主観です
誰一人ちゃんと逮捕しない部分に言及するのはナンセンスなのだ。
どう解決していくか、その着地点はなんて部分は所詮オプション。
装飾みたいなものであって、事件の中で稲見や田丸が何を喋ったか?がメインなのである。←だから主観です


今回だって、ホームセンターでのアクションシーンはぶっちゃけ笑ったw
麗しい立ち姿とキレのある動きに魅せられつつ
相手役の役者さんの見事なやられっぷり、リアクションに爽快感さえ貰いつつ
ホームセンターで暴れるなよw
しかも5人揃ってヌンチャク?みたいなの出してきて
どこのヤクザもんだよw ってかそれ持参している辺りがw
したら稲見&田丸も出してきて
お前らもかよw

せーの、で一斉にアクションスタート。決まり過ぎてて笑っちゃうw行儀の良い悪役さんであるw
もう演出さんが遊んじゃってるとしか思えないw



そんな第6話。
流行のテロである。
地下鉄、宗教団体・・・もう使われるキーワードがあの事件を模しているとしか思えない既視感である。
フィクションであると分かっていても、あの時の記憶が生々しい世代なので
正直それをドラマに用いることに不用意な禁忌を破ったような不快感さえ抱いてしまう気分だった。

だがドラマはそこに、潜入捜査の怖さも平行させてくる。
これが程良い中和剤となっていて、悲劇の相乗効果でもあって、物語の濃密にしていたと思った。


某宗教団体に潜入捜査して、テロ実行の情報を流したのに、何故か警察は動かなかった。
上司に握り潰されたのか、アクシデントがあったのか。
情報を流した後、逃げ出さないように何もない空間に三日間閉じ込められ
三日後外に出たら世界は変わっていなくて
分かったのは、自分は警察に見捨てられたということと、テロをしなければ今度は自分が殺されるという現実。

その時、その男・里見が決死に上げた情報を揉み消した相手が、三か月前、警視総監に着任。
だから報復を与えるために、里見は潜伏していた身を表に出してきた。


「これがテロの怖いところだ・・・」by田丸

誰もかれもが怪しく怖く見えてしまって、何を信じて良いか分からなくなる。
怖くなるくらいに感情移入してしまう不気味さで演出してくるテロ説明は
まるであの当時のメディアをパクったノンフィクションのよう。
テロネタは昨今のドラマ・映画で良く使われるが
今回の話ほど、現実味を帯びて再現していたタイプは初めて見たなぁ。

そんな仄暗い設定の中、そのテロを企てたのが、元警察官(公安)という流れに持ってくるのが絶妙だ。

そうか、それで前回の稲見の潜入捜査ネタが活きてくるわけですね。
納得。
稲見は辛うじて戻ってきたが、戻れなかった人間の末路を描くお話と変わる。
テロを対面的に描き、悪いものとして成敗する正義を描く話は多いけど
相手が、あっち側に行っちゃった人間というところに、返って生々しさとリアリティと
このお話の怖さがありました・・・。


序盤の、もう一度テロを起こしてくるのでは?と警戒を強める警察と
たまたま目的はそう見えるけど本音は復讐だった里見の狙いの違いが面白い。
そこに捜査進行の面白さを見せ、視聴者をテロ犯として誘導し
そして潜入捜査をキーワードに、物語を反転させる。

でもそれが悲劇の始まり。
後手に回っていたチームが、前回の潜入捜査の経験を上げ
「こっち側に戻してあげましょうよ」って安易に優しさを掛けるから、ラストの結末が悲しく響く。

こちら側に戻る光を失った男を、こちら側に安易な人情で戻したら
元上司の警視総監の射殺に失敗して、捕まって、獄中て首吊り自殺・・・。

里見が哀れっつーか、予定どうりっていうか!

チームに里見を捕まえさせれば、始末することが出来ると誰かが睨んでいたってことなの?
里見が進んで自殺する意味ってないですよね?
こっわ!

自殺では無く葬られたってことですよね?
こっわ!

未然に仇討を防げて初めてラストはすっきり!かと思いきや、やっぱりそれで終わらせて来ないこの余韻・・。
後味悪・・・。


また、潜入捜査の怖さから人間の孤独や弱さを抉った部分もたまらない。
潜入で別人物になりきり、そのままそっちでアクシデントがあれば捜査員としてではなく
その組織の人間として何事も なかったかのように存在が葬られる。
無事戻ってくるまで個人情報も抹消。

徹底しているといえば徹底なんだろうが、都合の良い抹殺理由だな。
潜入捜査員の現実をさらりと説明していたが、それも重たい伏線である。

里見が語る過去も辛辣。
何にもない狭い部屋に閉じ込められた過去。
きっと助けに来てくれると信じてたのに、来てくれなかった絶望感と失望感。

前回危うい所で救われた稲見が田丸に
「あの時弾が当たって死んでたら、俺はヤクザとして葬られたわけですか」と聞くシーンは圧倒的。

「田丸さんは上の命令で口を閉ざしましたか」

消された足跡を見つけてやらなきゃって稲見は人情を見せ、連帯感出したのに
それが彼の命を奪う未来に繋がっていく。

里見は別人格として死んでいくべきだったのか。
里見としてこっちで殺されるべきだったのか。
どっちに転んでも誰も助けてくれない現実に、彼らの立場の重さもあるし
このドラマが訴える背景の腹黒さと冷徹さが、実に徹底的だ。

「お前が本当に警察官だとするなら・・・リンチを受けて殺されたとしてもテロを実行すべきじゃなかった」
「確かにそうだな、理屈は正しい。後は・・お前がおんなじめにあったとき、本当の答えが分かるだろう」

生の人間らしい台詞と空々しい理想論の応酬は虚しさだけが残り
テロを企てたことへの反省だとか罰だとか、そういう浅いことを考えている視聴者に
こちらへ戻し救った筈の里見が留置所で首つり自殺。

正しいと思って行動したことを、尽く否定してみせる現実を静かに広げて見せる脚本に
胸に鉛のようなものだけが残される。

うわあぁぁ・・・・なんたる世界観。
確かにこういう話は珍しく、興味深いです。

小栗さんの弱さと強さを同時に表現した危うさがとにかく素晴らしい。
相対する西島さんの渋さも艶があり、懐の強さを思わせる。
でも出来るならもうちょっと西島さんにも活躍してほしい。(クライマックス用だろうが)

「ちょっと付き合え」なーんて二人で地下鉄に向かう時の小栗さんの?って顔とか
「続きは後だ」って制する田丸に「・・はい」と素直に返事する声とか
なんか尊敬し懐いている感じが出ていて、二人の距離感がちょっと見えてきたのは良かったです。
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