Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと漫画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
03≪ 2017| 12345678910111213141516171819202122232425262728293004/ ≫05
2017*04*05(Wed)
相棒-劇場版IV- 首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断 感想
ラストシーンまで見てグッとくるものがある。健気な愛が切ない物語だった。
最後の最後に動機の面で愛情の報われなさと神聖さに一捻り加えたことで、私的には評価があがりました。
憎み、恨み、何度裏切られても、それでも消えなかった愛情は実に重たく切なかったです。
悪くない余韻でした。


『相棒-劇場版IV- 首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断』
2017年度作品



そんな訳でそろそろ公開終了になっちゃうのでようやく行ってきました!
面白かったですv

まさか右京さんがカエルみたいに飛ぶとは思わなかったよ。
本当に撃たれたーッ!!
決してイケメン俳優さんではないだけに、両手上げて飛びあがるもんだから妙に滑稽で
逆にその必死さや真剣さが映像化されていてガン見でした。

物語は、相棒らしく政治・テロ・国家批判。テーマは護るのは国家か個人かといったところか。
好きだねー。こういうネタ。
相棒らしくって笑ってしまうのだが、でも今回ラストにそれを一捻りしてくるので
見応えありました。
人生って悲しいなと思わせられる一作だ。


大まかなあらすじ。
英国の日本大使館で起きた惨劇から始まるおどろおどろしいプロローグであり
これがかなりのインパクト。
死体がごろごろしているR指定したいくらいのエグさであった。
華麗な洋館が舞台なので、余計に毒殺という手法がポルターガイストみたいだった。

白いワンピースの少女がそれを目の当たりにするんだが、痛々しくて見ていられない。
そしてこの少女は現場から拉致された。

国際犯罪組織のリーダーであるレイブンっていうテロリストが高額な身代金を当時要求して来たが
政府は拒否した。
事実関係が掴めないだの、テロには屈しないだの、そんな理由。

7年後、また政府に身代金が要求されてくる。
ビデオに映っていたのは当時の女の子。誘拐された女の子は活発な少女に成長していた。

政府は今回も要求に応じないまま要求期限の時刻が迫る。
「日本人の誇りが砕け散る」といった組織の声明が何を指すのか?が映画の根幹だ。



結局それは、50万人の観客が集まる国際スポーツ競技大会の凱旋パレードを狙ったテロ計画だったと
右京さんが突き止めるのだが
犯人側が政策にも計画にも政治的にも知謀に欠け、世界を股に掛けるくらいだろうに、巨大悪という印象は薄い。


ただ、その少女と行動を共にする黒衣の男――彼が実行犯なんだが
冒頭から雨の中バイクかっ飛ばしたり、肉体派にクールに登場してくる。
これを北村一輝さんが演じてらっしゃるのだが、もぉぉ実にイイ!
めっちゃダークヒーローなカッコ良さだった!

アウトサイダーに落ちてしまったような目つきと、低めの声でぼそぼそ話すトーンが痺れて
くっそカッコ良かったです。
こんな渋い人だったかな?
癖のある髪の毛や肌の色なども似合っていて、良いキャスティングだった。


ちなみにキーマンとなる誘拐された少女・鷺沢瑛里佳の成長した7年後を演じたのが
山口まゆさんだったが、これもナイスキャストだった。
長い髪と舌足らずな幼稚さを持ちながら、快活に飛び跳ねるボーイッシュな感じが
ちょっと萌えキャラ風で、非常に愛らしい感じに仕上がってた。
尻やウエストのラインを強調した服と動作だったのも良い。カメラアングルに拍手。
追いかけるのに、わざわざガードレールを飛び越えるとか、ちょっとおしとやかさが無かったのがいい。
ぷりぷりとした肉感が彼女の性格と演技力不足を補足していた気がした。


50万人の観客が銀座に集結している本日、国を背負った英雄たちの前で
もし毒物が撒かれて惨劇となったら。
そんな悲劇は平和ボケした日本人は誰も想像していないだろうというのが犯人側の魂胆だ。

確かに日本でテロが起きる具体的なメリットがあまりないだけに
彼が危惧する恐怖もまたリアリティ薄いよなと私は思ってしまったのだが
そんな平和ボケした感想こそが、今回の犯人の一番の主張なのだろう。

一応動機としての、犯人が無差別テロを企てた理由として
戦争中の原体験から、今の平和が突然奪われることは決して非現実じゃないと
現在の日本の平和ボケぶりに喝を入れるということを述べてくる。


その描き方が少々わざとらしいが国に裏切られる流れは辛酸だ。
置き去りにされた孤島、帰国したら両親は死亡、自分も死亡扱いで無戸籍になっていた事実。
国のために、国を背負って戦時下へ向かったのに
国はこうやって見殺しにする。

そういう下地を映画は視聴者にこれでもかと植え付ける。

大戦の帰還困難者の苦難を描き、その体験と、7年前の国に見捨てられた少女
現在ももう一度見捨てられようとしている、この二の舞。
故に彼らの裏切りへの憎しみはいかほどのものかと思わせられる。

でもそれと国がテロに屈しないという理由で身代金を払わないことは別問題なんですよね。
国家が持つのは税金であり、テロ対策は別次元の話。
拒否した政府を「国民の命よりテロとの戦いに勝つことを優先した」言わせる。
あたかも国民より個人利益を優先するみたいな言い方で終始させ
それ以上の深い掘り下げはしてこない。

その辺を微妙にリンクさせたまま放置してしまうから、中身が恐ろしく薄っぺらい。

と思ったのだけど、そこからが良かったのだ。


その孤島で置き去りにされ、国に見捨てられ、戸籍まで奪われた男を
別戸籍のマーク・リュウとして、鹿賀丈史さんが演じていた。
登場当初はなーんか棒読みな演技が冷めていたのですが
ラスト、右京さんとの留置所での心理攻防は、実に熱い。


国に裏切られた男が、同じく国に捨てられた少女に同情して、かつての復讐をしてきた、とか
国の対応に不満を抱いた男が、憎しみのままにテロで国を滅ぼそうとした、とか
戸籍まで奪われて悔しかったんです・・・だから、彼女をまた見捨てる彼らを許せなかった・・・だの
そんな理由で終えていたら、私も冷めていた。

でも右京さんが、それでもどうして強行しようとしたのか?

実の娘が駆けつけても、彼は自爆テロを止めようとはしなかった。
彼女を撒き込むと分かっていても止めなかった。
つまりは彼女のために起こした復讐劇ではないのだと気付いたという。

「テロを企て、失敗した男として、死にたかったのではありませんか」

つまりはあれだけ悲惨な戦時下で両親を失い見捨てられても
同じように少女を未だ救おうとしない態度を見ても
それでも日本を愛していたという想いだけは消えなかったんだということで
テロに甘い日本のために、何か警笛して死にたかったんだと彼の行為が物語る。

ここまで来てようやく、冒頭のショッキングな画や、少女の立場、途中挿入された戦時下の映像などが
綺麗に繋がってきて
そこまで辛辣な目にあっても消えなかった国家愛みたいなものの深さが
人が人を思う愛情宛らに綺麗に積もってきて、沁みるのだ。

7年前の少女も、肌の色を嘲笑される人種差別を受けているオプションまであり
更には当時の英大使館事件の毒を入れた犯人でもある。
とにかく国を理由に孤立するシチュをこれでもかと積み上げてくる。
成程、このためか。

当時の彼女は人種差別を受けていて、だからこそ願いが叶う薬だと言われて、騙された。
そこで願ったのが「受け容れられたい」

いじめに遭って、それでも残るのが、憎しみでもなく恨みでもなく、そんな人たちに受け容れられたかった。
そんな健気な寂しさである事実が
そのまま今回のマーク・リュウの境遇を模倣していた。

要は彼女はリアルタイムのマーク・リュウだったんだろうな。


そんなに日本が好きか。
裏切られても、消されても、ウン十年消えない愛情がなんかもう切なくて。

でもそんなものだ。
人の心なんて、深い愛情なんて、何が起きてもそう簡単には消えたりしなかったりする。

だからこそ、命の最後まで生きて下さいという右京さんの声が
ようやく日本人として認められたそれのようで、錯覚させられるのも、ニクイ終幕だった。

そんな男の心はつまり、当時日本のためだといって命を掛けて戦って散っていった
両親の覚悟や正義を否定してもいないことになる。
懸命に尽くした両親の生き方を否定しないラストが、最後にじんわり沁みてきて
ああ、もう、大人って世知辛いなと。
しみじみ思う余韻が、ブラックアウトしたエンドロールに流れていった。


そこら辺の落ち所が大変気に入りました。
消えなかった愛情に理解を見せる右京さんに涙する鹿賀丈史さんの静かな涙も痛々しかった。
音のない烈しい口論も、怯える心のようで、満たされない咆哮のようで。
国に裏切られた、だから恨んだ、という単純な方程式だけでは陳腐だし使い古されている。

それでも愛国心を消せなかったという、幸福なようで不幸のような血の運命が
なんとも言い難い余韻を伸ばす。
憎しみを憎しみとして描かず、悲劇の一つに留めた結末を評価したい。


唯一雑だと思ったのは、相棒が相棒でないんですよね。
右京さんが死にたがるマーク・リュウを護るため狙撃手の前にカエルのように飛び出すが
相棒が護りきれないのがその象徴のようにさえ映る。
叫ぶ冠城くんの悲鳴染みた声も衝撃を物語っていて、映画としては良かったんですけど。

冠城くんの忠実な支持者でない関係が新鮮で、そこが今の相棒の面白さであり、未完成な分
まだ新たな絆へ到達していないと言える。
だからこそ勿体ない。
もう一度完全なる相棒と成長した二人でもう一本、映画がほしいところだ。


最後に。

会場は夜の回で行ったからだろうか、年配の方が多くてびっくりした。
たしか前作まではもっと相棒ファンって20~30代の若い人もいたような気がする。
なのに、定年間近な老夫婦だの、オジサンばかりだったぞ?どういうことだ。
今の相棒ってこんな年齢層に支えられているのか?

女性もいるにはいたが、50代くらいの主婦友達っぽい連れなどで
ちょっと意外でした。
公開終了も近いが、割と混んでいたのはファンとして嬉しいところ。


恒例!私的いたみんチェック!
ごめん、今回はもう、あのびっくり顔だけでおなかいっぱいですvvv
スクリーンアップに驚愕のいたみん、笑ってしまったv かわいいぞ!

まさかのいたみんの失態で無線機が使えなくなるというねw
そんなこともあるさ。
関連記事
スポンサーサイト
[ aibou ] CM0. TB0 . TOP ▲