Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと映画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2017*03*31(Fri)
NHKニュース7武田アナ!ラスト!
本日が武田アナの最後のニュース7でしたー!雄姿をしかと見届けました・・!
お疲れさまでした!ありがとうございました!大好きでした!

最後の挨拶。
あるかなと思ったけど、やっぱり少しだけ尺をとってありましたね。
笑顔がすごく印象的でした。
暖色ネクタイも祝賀ムード?
さっぱりした終わり方で、とても胸に残りました。でも寂しい。
ラストのラスト、尺が余ったのか、付けくわえたように、声抑えめで「失礼します」がたまらなかった。
何だか番組から去っていきますって言ってるみたいだった。

無理やりはにかんでいたようにも見えたなぁ・・・。
でもこの笑顔が好きだった。温和そうなこの笑顔を9年間。心の支えでした。


実は彼の声の質やトーンやスピード感、丁寧さなどが大好きで!
7時になると必ず聞ける「こんばんは。ニュース7です」の落ち付き感がたまらなく大好きだった。

これが日々の私を支えていたと言っても過言ではない。

9年間、彼の初登場は残念ながら記憶にないのだが
実は当時私、ものすごっく精神的にまいっていた時期で、プライベートもぐちゃぐちゃで
身体も壊し、とても普通じゃなかった時期だった。
そんな中、支えとなったのが武田アナの声でした。

毎日必ず同じ時間に同じ口調で聞こえてくる「こんばんわ、ニュース7です」の声を
時に泣きながら時に落ち込みながら、時に一人ぼっちで
何度も何度も繰り返し聞いていくうちに、耳に残り、頭に残り、心に残り。
いつしか心の安定剤となっていって。

今日どんな辛いことがあっても、彼の声を聞くと不思議と落ち付いてきたものだ。


なんていうのかな、武田アナの声の特徴だと思う。
彼の人柄や思想なんかは全然知らないのだが、(見た目と違って兄貴分って噂ですがv)
この声がとにかく好きなのだ。

アナウンサーとしての安定感は誰もが認めるところだろうが
それだけでなく、ニュースを読む時のスピードや強さなどの加減が絶妙で、落ち付いた艶のある低めの声が
大変心地良く耳に響く。
それを最大限に生かす柔らかいトーン。
時々噛み締めるように読んでいたり、喉を詰まらせたりもしたけれど
全体的に民放や若手みたいな、わざとらしい幅がない。
一定のリズム感を持ち、その中で大袈裟にならない強弱で発声し、伝えてくる、その技術が
とにかく傷心した人間には、逆撫でることなく、心に沁み入るのだ。


昼間の番組ならともかく、ニュースを感情豊かに読まれても脂っこいだけなんですよ。
少なくとも午後7時には聞きたくない。
また、多くの人には理解されないだろうが、メンタル的に弱っている時って民放はキツイ。
抑揚の激しい声や感情豊かな表現が逆にウザくしんどい。

さっぱりとしながらも平たくない、その絶妙な、本当に絶妙としか言いようのない
見事な技術が本当に癒しだった。


これを聞くとささくれ立った心がなだらかになった。
声聞くと不思議と気持ちが落ち着いたものです。
映像に乗せ、加えるちょっとした一言に、どんなに救われたか。

ドラキュラのコスプレも素敵でした。
年末の紅白では、熊本出身ということで、震災復興を願う前振り、胸が詰まりました。

平日の夜、疲れて帰ってきた時、今日何あったのかなって聞くニュースとして、彼はぴったりだった。
毎晩この声を聞いて気分がなだらかになって、リラックスできていた。
それが明日の私を支えていた。
そうか・・・もう9年にもなるんですね。

もう来週からは聞けないんだなぁと思うと、私も一人で頑張らなきゃならない時期に来たのかも。
旅立ちだ旅立ち。
もう感謝しかない。


武田真一アナウンサー。9年間お疲れ様でした。
もう武田アナの届けるニュースを聞けないのかと思うと、一つの時代の節目を迎えたような
そんな壮大な気分にすらなってきます。
間違いなく日本の顔でした。
大好きでした。私の支えでした。
噛みしめるようなニュースの時間を本当にありがとうございました・・・!
それだけ言いたくて。

新天地(クロ現)でも応援してますvv でも時間的にほぼ見られない。
辛くなったら会いに行こう。
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2017*03*30(Thu)
金田一少年の事件簿R 聖恋島殺人事件第13話感想(週刊マガジン17号)
犯人こいつかー!!
面白いー。伊豆丸だったとは久しぶりに萎えない犯人でテンションあがりました!

みんな思ってたと思うけど、伊豆丸と鰐瀬は二人揃って風呂上がりのコマがあって
風呂に入っていると思わせて実は海にいた、なんて
金田一シリーズ定番というか、キバヤシがよくやる手だから、わざとらしかったんですよね。
やっぱりーwwって、思って、でも
影の薄い下っ端・鰐瀬ではなく派手なオヤジトリオだった伊豆丸の犯行としてくるから
ニヤリとさせられる。

いいね!キャラ的に!
論理的にはどうなんだろう。みんな矛盾点とか見つけられていたのかな。


そしてはじめちゃんによる種明かしが始まった!
伊豆丸さんの風呂上がりの顔に水中メガネの痕が付いてた・・・ってのが決め手だったらしい。

んなの分かるかーッ!!(大爆笑)

いや、うん、絵的な指摘は本誌だと良く分からないので、そうなんだ~って思うくらいなんだが
水中メガネの痕が残るなら、海釣りに行く時からかけておけば良かったのにねー。(棒読み)

でも海に潜って体温が下がった身体にはまだ症状は出ていないが
血の巡りが良くなると時間差で浮き上がってくるっていうのは面白かった!
医療関係者ならそのくらい知っていそうな感じだけど
だからこそ、警戒してチェックしてたのに、身体が予想を超える反応を見せたって想像すると
余計に皮肉だなと思える。


そして呼び出しに使われた手紙。
オッサンが指紋を調べたら、寒野美火の指紋がどれからも出なかったということだった。

そうか、そっちか。
私も美雪ちゃんと一緒で、指紋残すような犯人いないよな~とか考えてた。
犯人の指紋なんて残ってないよって前回美雪ちゃんが不思議がっていたけど
犯人ではなく、犯人とされる人物のある筈の指紋がないと。

いいですね、こういう追求。
つまりはこの手紙は予め真犯人が用意していたものだという推測が成り立つわけで
ついでに、前回はじめちゃんが
「犯人は後から思えば反抗やトリックに都合のいい発言や言動を幾つも繰り返していた」
って言ってたことも上手く繋げてきた。

「上手い言い訳だよな」

ゴマスリというキャラを演じることで、気を回している風を装って自在に現場を操れたわけか。
甲斐甲斐しく食事の世話をする振りをしてあの日睡眠薬などを仕込ませることも出来た筈だと。
正に不自然な動きも、周りは冷ややかにまたやってる・・・で流してくれるわけだ。
まさかこのゴマスリキャラがネタではなくヒントだったとは。
これは良い仕込み。


そしてセイレーンの鳴声のトリック。
やっぱり潮の流れを利用したものでしたね~。
ここまでは予想の範疇だったのだが、ボートに繋いだ糸で引き金を引くっていうのは
ちょっとチャチくて、意外っちゃ意外。

水の上を滑るように移動する光、とか、あんまり意味なかったよね。
これを説明するスピーディなコマは迫力あって、鋭さあって、まあ、満足しましたが。
それに海全体がトリック会場になっているわけで、壮大なアイディアでした。

撃った反動で柵が傷つき、凶器は落下。
糸は術用の溶けるタイプ。

ふーん、そのために病院関係者だったんだろうな~。
(この間見たドラマの昆布よりはずっと自然で納得。凶器隠滅に昆布だぜ。それを喰って消滅とか信じられるか?)


で。
鬼島が意味深な発言を。
「なんてこった・・・それじゃ、あれも殺人・・・・?」

もしかしてここへ呼び出した三人の他にもターゲットはいて
既に殺していたって話に繋がるのか?
でもそれは動機の線が見えて来ない今白状されても、何のインパクトもないよな。


さてそんな訳でメディア関係VS医療関係の犯人予想図は医療の方に軍配。
ってことはその動機とやらは、例の実験みたいな終末期医療を無理強いされたとかかな。
この島の歴史にも関わるようにしてくれないと話が通じなくなるから
戦争ネタはもういいから、なんか単なる個人的な恨みではない理由が語られそうだ。


次回は第一の殺人トリック解明ターン。
これも楽しみ!
美雪ちゃんのヒントだ!


ところでやっぱり鬼島のひょうきんなリアクションが悪くないんだが・・・w
この人の顔がウケる。髭が笑える。
そしてやっぱり犯人じゃなかった。
犯人当てクイズでさとうが好きなキャラ描いてくれるってイベント開催してるけど
誰でも描くぞって言ってるけど
はじめちゃんと美雪ちゃん以外なら、ワタシ、この人がいいな~v
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2017*03*27(Mon)
二夜連続ドラマスペシャル「そして誰もいなくなった」第一夜/二夜感想
めちゃめちゃ力入ってた!途中までは!
隅々まで高度なクオリティを結集した渋いドラマに仕上がっていて
見応えは充分どころか完璧すぎる。第一夜だけでこの完成度。素晴らしい!
取ってつけたような空とか背景に幾分手抜きな部分が見えたりしたものの、役者陣が一流で結集していて
恐いくらいに迫力があった。

冒頭で渡瀬恒彦さんの最後の遺作となったことをご紹介。
キャストは柳葉敏郎、大地真央、余貴美子、國村隼、藤真利子、橋爪功、津川雅彦・・・。
もうドラマ帝王ラッシュじゃないか。
こってりにも程がある。
気を抜く隙がない上に、二時間ドラマの底力を見せ付けた。金も掛けた。
テレビ朝日さんの本気を見た。

25日の第一夜の番組平均視聴率は15.7%、26日の第二夜は13.1%を記録。
当然の結果だろう。あらゆる意味で。
そして視聴者を一気にお通夜状態にしたに違いない第二夜。さすがテレ朝スタッフ。


物語は誰もが知る不朽の名作が原案。
1939年に刊行されたアガサ・クリスティの長編推理小説である。
孤島から出られなくなった10人の男女が1人ずつ殺されていく クローズド・サークルの代表作品だ。

勿論私ですら読んだことがある定番中の定番で
それをよく日本を舞台に組み立て治してあるなと感心した。
確かに物語的に多少の違和感はある。
今どきそんな手紙くらいで孤島に出向いたりしないし、スマホの時代に合わせることもなかったような。
キーワードとなる唄の歌詞や舞台となる洋館もイメージは大正か昭和な分、時系列だけ浮いている。
夕食が終わる頃スピーカーで店内放送。怪し過ぎる天の声。
わざとらしく置かれた人形と、招待者のアナグラム。

非現実にも程がある。
もう金田一(漫画)の世界じゃないか。いやちがう、金田一がこっちを模倣してるんだ。
・・・などと、訳のわからないことに笑っていられたのも、だが最初の10分くらいまでだ。

海外では馴染みの薄い、日本らしいおどろおどろしさを画面から漂わせ始めた辺りから
もう余計なことは考えられなくなった。
ホラーテイストが心臓に悪い。
肉の塊とか、そんな顔で切らないでください。

いやいや、実にいい!

誰もが怪しく見える素振りやセリフも上手いし無駄がないし
何より役者さんがほんとに上手い。
表情がみんなハマっている。
照明の暗さとか独特で、画面の一環した少しの色素の薄さなども恐い恐い。
音響効果も王道で、引っ張る引っ張る。
プロの仕事だ。
雰囲気もあって、あっというまにこの非現実でリアリティの薄い世界に引き込まれました。


脚本の勿体ぶらずにさくさくと進めてくる潔さも好感度高かった。
特に会話を愉しむ余韻もそこそこに、さっさと発生する第一の殺人。

この最初の被害者が、向井理さんだったのだが
この人、顔は好きだし声も好きだし、でも演技はいまいちという印象だったのだが
中々どうして、いいじゃないか。ベテラン俳優さんに触発されたのか。
或いはこの人、優等生キャラではなく、こういうちょっと悪ぶったヤンキー系が似合うんじゃないか?
台詞回しとかも棒読みじゃない感じにリズム感があったし、油が乗っている感じだった。


人が一人死んだことで、旅行モードは一変。
その辺の不気味さも演出が上手い。
みんなで死体を運ぶシーンとか。
そうそう、こうやって丁寧に弔っていくから、余計ラストのホラーが完成するんですよね。

一人死んで、人形が一つ減って。
孤立した空間でどんどん追い詰められていく緊張感は絶品。
この辺の設定の良さは、そりゃ原作が素晴らしいからなのだが
でも役者さんのリアクションも絶対大きい。この面子ならではだって。

ベテラン俳優陣を揃えると、画ヅラはこうも違うのかという感嘆がある。

貫禄あったのはやはり橋爪さんか。
ベテラン俳優さんに感想なんておこがましいのだが、肝の小さくでも読めない表情が不気味だったな~。
彼の大人しく、でも少ない台詞故の、声の抑揚とか、聞いているこっちが痺れる。
存在感なさそうで、しっかりとある立ち位置が前半の緊張感を底上げしていたと思えた。

あと、ギバさんと國村さんのコンビが意外にウマがあってて良い。
静かな声の質とキャラの濃さが似合っているっていうのかな。
ここのコンビの妙は絶対ドラマの質に影響していると思った。
「さすがデカのだんな」「その言い方やめろ」の繰り返されるやりとりも、嫌味なくていい。

主演は仲間由紀恵ちゃんということだが
彼女の存在感は微妙。でも後半に期待。第一夜はただただ可愛かっただけ。


過去に犯した罪を各々長々と挟んで来ない脚本もこちらの集中力を持続させた。
10人もいますからね。全員やってたらダラダラしてしまったと思う。
そこに充ててきた内容もまあまあかな。
誰もが自分は悪くないと思うような、でも何処かにしこりとなってしまっているようなネタだった。
特に奇抜なものはなかったような。
次に誰が殺されるかという意味でも引っ張り方が上手すぎてハラハラしてた。

これはクオリティ高いぞ。明日第二夜見る。


>第二夜

・・・んじゃこりゃああ!!!

ありえない。
叫んだ。マジ叫んだ。第一夜のあの素晴らしさは何処へ行ったんだ。
前半と後半の途中までは面白かった。
正確には当事者となる10人サイドの方は圧巻の出来たっだ。
自家発電がなくなりランプという古風な映像になったことで、前半よりホラーテイストが増し
恐い恐い。

引っ張る尺の長さや音楽が絶妙で、日本的なホラーの恐さがたっぷりで
残された面子の堅い表情の具合も絶妙。
どんどん減っていく背筋の寒さというものもじっくりと伝えてくる間の取り方で文句なかった。

ギバさんと國村さんの残された者に宿る迫力というか、山場の緊張感はもう言葉もないくらいだった。
皆が相手を疑っていて、でも、仲間意識もあるアンバランスさが画面から滲み出ていた。
すごい画だった。

最後の仲間由紀恵ちゃん演じる白峰の恐怖が軸となるが
第一夜では多少心配もしたが、ここも悪くなかった。
脆さとか愚かさとか、そういったものがあって衝動的に首つりに走りそうな気配をきちんと感じさせていた。

「もう貴方しかいないじゃない・・っ」
「待て、俺はその時一緒に居たろう!」

ラストの海岸での一騎打ち。
仲間ちゃんとギバさんの海辺のやり取りもギスギスしてて良かった。


・・・のに、原作にはない刑事が出てきた辺りから様子がおかしくなった。
沢村一樹さんが悪かったわけではない(と思う)。

沢村さん演じる刑事はともかく、その周りに付いてくる男と女、これが邪魔。
リアクションもこれまでのドラマの質を目減りさせる下手さ加減でげんなりした。
もっと違う台詞あるでしょう。
もっと違う反応あるでしょう。
何この安っぽい若者向けドラマみたいな台詞とリアクション。
声の質や高さ、トーンにスピードまで拘っていた第一夜のベテランさんたちとの落差が激しい。
途端に陳腐なドラマに成り下がってしまった。

とにかく、あんなに洗練されていた精度高い台詞が一気に幼稚になり、無駄な尺が多すぎる。


そもそもこの解決編要らない。ここで台無しなった。
原作レイプと言われても文句出せないと思うぞ。

なんで時間軸を現代にしたのかと思っていたけど、そこは納得。そうかこのためか。
でも小型カメラは駄目だろう。
しかも幾つ仕込んだんだよw多すぎて失笑だ。

時系列で再現はご法度。残された遺体と物証で犯人を知るべきだ。
この脚本家の人、この作品の良さをまるでわかっていない。
カメラの映像で犯罪の復元とか、まるで作品を大切にしていない。
何故孤島で10人が死んだのか?最大のミステリーが台無しじゃないか。
どうして・・!っていう謎がゾクゾクさせる余韻を作るのに、映像で残っているとか、なにそれ。

しかも犯人がただの愉快犯に成り下がっている・・・・。
告白ビデオが一番萎えたよ、何この証言。
被害者の選出は長くなるから割愛、どんなトリックを使って殺したかの説明も無し。
青酸カリを混入する仕掛けも言わず、最後の方は運頼み。

人形を用いた理由もばっさり。
順番に殺したと思わせて実は逆っていうのをもっと捻ってくるかと思ったのに。
本当にただ一人真犯人が逃れていただけかよ。
トリックも何もない。

一応、途中で殺された人間の誰かがダミーであることは予想の範囲だが
だからこそ、そこのトリックのおどろおどろしさだの怨念染みた憎しみなんかがドラマの色合いを作ってこなくて
どうすんのか。
最後に、でも待てよ、じゃあ○○をしたのは誰だったんだ・・?みたいな謎を残してナンボでしょう。
センスないなぁ。

だったら解決編飛ばせよ。
そこが重要なんだよ!

重要だからこそ敢えて触れなかったのだろうが、裏目に出ましたね。


判事のキャラも平たく、なんか台詞回しも下手だし、彼の想いもまるで伝わらない内容だし
冷めた~~~~~。
迫りくる死から生じる狂気だの鬼気迫る怨念だの、そういう様子も全くなく。
犯行に於けるどうしようもない遣り切れなさや、苦しみや悲しみなんかがまるでない。

勿体ない。非常に勿体ない。あれだけ重厚かつ硬派なクオリティを出せたのに、この自滅。
シンプルな快楽殺人でもいいけど、もっと何かあっただろう。


ただ、民放のスペシャルドラマとして考えれば、かなりの出来だったのは確かだった。
演出面の凝り具合は抜きんでていたし、事件編はここ数年で最高クラスと言っていい。
10人の俳優さん方も素晴らしかった。
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2017*03*26(Sun)
相棒season15最終回「悪魔の証明」感想
「自意識過剰なのかもしれません。或いは誇大妄想。しかしそれが僕の大いなる勘違いであったとしても
 真実に辿り着く切欠になるのであれば・・・ありですよ・・・」
「降参」

このやり取りを数回リピした。
右京さんの「ありですよ~」って言い方もニヤリとしたし、冠城さんの「降参」って諸手を上げる感じも良かった。
面白い相棒相関図ですよね。
歴代相棒にはない感じで右京さんに簡単に懐かない、手懐けられない感じは
かなり好みだったりします。
簡単に信者になって仲良しこよしされるよりずっと男らしくて私は好きだ。

その上でやはり右京さんの一番のメンタル的な相棒は亀ちゃんだったんだなぁと改めて認識させられる。

ただ右京さんにあれだけズバズバ言い切れるのは冠城さんだけかなとも思え
その緊張感が良い意味で続けばいいなと思いました。
相棒というタイトルである以上、二人の関係性を描いていくドラマであるべきで
そこに何らかの意味は欲しい。
特にギスギスしたいがみ合いを見せられても、それが何らかの功績を生みださない限り
気分も悪くなるだけだ。

最初に登場した頃とは別人のようなキャラクターの含みのなさが気になるというか。
軟派でふざけてばかりいる表の顔と、冷徹で強かな裏の顔のメリハリがもっとはっきりしていると、面白いのかも。
冠城さんのスイッチが入る瞬間はどこなのか?っていうのを
もっと視聴者に分かり易く描いてくれたら燃えるのに。
それが右京さんに対してばかりの内弁慶だと、ベクトルが内向きで面白くなくなる。
頭脳明晰な右京さんの対比として、もっと気を抜いたら寝首掻かれる感じは残して欲しいところだ。


その上で、今回の最終回は相棒というタイトルに相応しく、二人の関係性が肝だったようにも思った。

「想像が及ばないのなら・・・・、黙っていろ!」
「右京さん、あんた・・・何様だ」

すっごい、台詞と画ヅラの恐さがあった・・・!
ロマンチストな冠城さんが、立場の微妙さから、まさか右京さんのやり方にここまで言ってくるとは!

右京さんの強引なやり口は今に始まったことではなく
でも歴代相棒はそれを受け容れ味方となるばかりだったので、右京さんの信念に共感しているとはいえ
そういう意味では物足りなさがないわけではない。
なんかここ、痺れた。
(右京さんのキャラ違わね?とは思ったけど)


右京さんが強気に突き進む時、その先には謎を看破した後の真実が何らかの社会的意味を持つのであって
それを冠城さんがまだ理解していないとも取れるこのシーン。
「週刊誌の記事が自分宛の挑戦状に思えたから」詮索を始めたという右京さんの先見の目に
視聴者ともども冠城さんも騙されてしまっているという下地がちょっと面白かったです。

今回のお話ってサブタイトルが「悪魔の証明」であって
それは、潔白(やってない)と証明することはできないという意味である。
潔白に限らず、証拠のないもの、実態のないものは易々と証明できないものであり
ドラマ全体を通じて、そういう水掛け論に近い曖昧な雰囲気に統一感があったのが興味深かった。
ここまでもか、と思って。


更には、右京さんの最後の笑みの意図するところまでもが明確な判断を避けてくる脚本だった。
青木の醸し出す雰囲気とか、すっごく好きだったし、彼が最終的な黒幕だったら笑えたんだけど
何故パソコンに侵入したことはスル―なのかも、その意図を含めて
ドラマは結末を見せて来ない。

曖昧な中で暗躍する政治取引の不確かさやそこで勝ち残る強かさなど
一環性ある雰囲気に魅せられ、実は私的にはなかなか面白い最終回でした。



あらすじ。
あらすじ・・・・・・っていうか。なんと特に何も起こらない相棒スペシャルである。
びっくり。
しかもだ。今回のSPはseason13の初回SP「ファントム・アサシン」を見ていないといけない。
勿論シリーズものなのだから、そういうこともあるだろう。
それはいいんですけど、予め復習しておいてくださいって丸投げはどうか。

そーんな昔のこと普通とっくに忘れちゃっているよw

東京拘置所に拘禁されている元内閣情報調査室の室長・天野・・・なんて、出た瞬間、一瞬誰って思ったぜ。
SPだけ見ても話を通じるように作らないと意味がないのではないかと私は考える。
後半に入り、いたみんに冠城さんが当時のことを聞く・・・というシーンでようやく少しだけ過去回想が入ったが
これはもっと序盤に入れるべきだった。
しかも、言葉でダラダラと説明させるのではなく
もっと要点を掻い摘んで、尺も割いて、序盤で見せるべきだったなと感じた。

他に事件も起こり、その中でこのとっくに過去となった事件も関わってくるという流れならともかく
他に事件はなく、この話が本作でも軸なのであるから
視聴者置いてきぼりは・・・・駄目でしょう。

みっちりと作られた脚本で、そんな余白(尺)はなかったというのなら話は分かる。
でも振り返るとかなり無駄も多い。

例えば、今回のお話は社の過去をリークする暴露記事を発端に直接対峙する。
その記事を書いた週刊誌記者・風間に、警察関係者が
入れ替わり立ち替わり面会に行くのだが
実はそれはちょっと面白かったんだけど
その人物に右京さんが種まきをする。・・・・・と見せ掛けて、結局そこから何も出てきてませんよね。

普通に尾行していれば、彼氏の存在に気づけたのでは、と思う。

なのに思わせぶりに煽った様子とさも重要人物であるかのような演出。
勿論、彼氏が社の元彼でもあって、それを切欠に
このリーク事件は社の自作自演ということが分かるのだが、なーんか勿体ぶりすぎた。


冒頭、青木が、自身のスキルを悪用し社の私物のパソコンに進入。
これも結局プロローグ的に意味深に描いていたけど、スル―。
特に今回のリークには無関係だったというオチ。浅利陽介さんの怪演だけが光っていた。

ちょっと振り返っても、この辺り、もっと精査できた気がする。
その分、社の関わったロシアスパイの事件をもう一度復習させてくるくらいの尺は絶対捻出できたと思う。



前振りが長くなってしまった・・・。

でも、事件らしい事件は起こらなかったけど見応えある回だった。
社が何をしたかったのか?という一点にのみ焦点を置き
それを右京さんのナビゲートで彼女の策略を体感していくというスタイル。

右京さんが推理を展開し、論理付けていく中で
頭脳対決と言わんばかりに、社が不気味な落ち付きぶりでたじろがない。
そういう理論構成でじっくりと煮詰めていくので、真剣に聞いていないと
説明調な展開は置いていかれる。

そのしっかりとした解説がとても丁寧に造られていて、面白かったんです。
こういう論理思考なお話、大好きなので。
事件や情景を楽しみにしていた人には、場面も変わらないし動かないから
ちっとも面白くなかったかもしれないですね。


「彼女に全員返り討ちにあうかもしれませんよ」

社が自分で自分の首を締め、上層部の追及に最終的にどう乗り切るのかが最大の見どころ。

そもそも社は自分の秘密の危険性を強く認識していた。
今回の一件は
自分を陥れようとするかもしれない人物に、未婚の母であることや、娘の父がスパイのヤロポロクであることなど
国を裏切った女という事実を不利な状況で見つけられてしまうことを恐れたもの。
危惧を未然に防ぐために、自ら秘密を公にし、秘密を抹消させたわけである。
公然の事実となってしまえば、誰も脅すことは出来ないから。

ついでにその投石で警察幹部の反応から、誰が味方か敵かを見ることも出来る。

そういう下心いっぱいで自分で仕掛けたゲームなんだから
勝算はあるに決まっている。


その辺の展開が(上手くこじつけたなと)成程と思わせられ
つまりは週刊誌などの公衆的な反応などどうでも良く、狙いは警察上層部だったということが
自作自演と分かった所でこちらも想像が付く。

で、直接対決(二度目)ですよ。

満を期して、社は、同じく出世を目論む甲斐に証言を依頼。
証言という名の取引であり、勝負なわけだ。

娘は確かにロシアスパイであった、ヤロボロクの娘ではあるが
それは襲われた時に孕んでしまった子供だとぬけぬけと証言。
当時それを相談されたと、甲斐まで揃って嘘を演じる。


ここ、何で反撃するのかと思ったら、まさかの強姦ときたよ。
甲斐さんに証言を頼んだということよりも、その女性としての暗部を付いた嘘に
もう男社会である警察上層部のみなさんには、糾弾は出来ないでしょという女の強かさが
狡猾であったし、卑怯でもあったし、汚かった。
男の人の考えそうなこととか思ったり。

娘を護るためなら母は鬼にもなれるといった様相。

結末は勿論、嘘を最後まで付きとおせた社の戦略勝ちである。
そして甲斐を出してきたことで、一定の箔も付いていて、もう誰も表立って手を出せなくなってしまった。
思う壺か。
潔白の証明は出来ない、愛の証明も出来ない、って皮肉か。

利害の一致した者同士、孤軍なのにあっさり勝ちな辺り、ちょっと幹部たちは敵として不服だが
なんていうか、その駆け引きの妙が面白くて、男連中が何も出来なくなってしまったのが滑稽で
一定の達成感はある。
何が真実かをまるで見せて来ない戦いも、手ごたえがないという感じはなかった。

正面から戦っても勝算はないから、女の武器を使ったという狙いは
なんかモヤモヤしたものは残させますが。

その上での最後の右京さんのニヤリとした笑みだから、余計、余韻は増大だ。
一見、愛と家族を護りきった社に、ロマンチストな冠城さんの勝ちと思わせて
もしかしたらそれさえもカードの一部で右京さんはそこまで見越していたのか?と連想させる小憎たらしさである。
真実って何だよ、まだ引っ張るのかよ。



まあそれでも。
オヤジだらけのドラマなんだし、そんなアクティブでなくても
そこそこ面白かったな~というのが正直なところである。
こういうのも好きだ。

国家とか絡ませると変なメッセージ性が入ってしまい、正義と悪との戦いになるが
それはそれで重厚感はありますが、なんか賛否でてしまう。
こういう取引と駆け引きメインもすっきりしていて私は集中できました。
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2017*03*24(Fri)
金田一少年の事件簿R 聖恋島殺人事件第12話感想(週刊マガジン16号)
あれほど仰々しく始まった戦争末期序章でしたが見る影もない。
単純に残骸が潮流を変えていた、もしかしたら何かを伝えたかったのかもしれない――・・・的な
そんなオチであっさりスル―されそうな気がしてきた。
戦争の匂いの欠片もしやがらねえ。


解決編!
今回尤も興味深かったのは、第二の殺人の時に潮さんを上手く誘導したっていう流れを
もう一度丁寧に説明し直したことですかね。
前回いっくらなんでもこの殺害ちょっと無理あるだろwなーんて笑っていましたが
なるほど、こうやってじっくり追ってくると、かなり不気味な殺人が海の中で繰り広げられていたことが分かります。
潮さんが感じた恐怖も相まって、重みがありました~。
人を引き摺りこむほどの動力を保てる接着剤ってなんだよ、とか思ってたのに。

「速い潮の流れに加えて水中スクーターのようなものを使えば
 丈夫な釣り糸を竿を介して人一人を生みに引き摺りこむのは難しくないんじゃないか」

確かに!
水中でスクーターでぐわーっと引き摺られたら、恐い恐い。
あっという間に窒息死しそう。


で。犯人はもうみなさん気が付いているんでしょうかね?すごいな~。
私はさっぱりなんですけど。
プロット的に誰がなってもおかしくないように進めているな~と感じています。
作家関係はカモフラとして、医療関係VSメディア関係の構図には見える。
だから私的にはここまでかなり高評価。

そこで、凪田や鬼島、あるいは、伊豆丸あたりの濃い目キャラを出しゃばらせておいて
鰐瀬が犯人だったらニヤリとするなぁ。
まあ、そうなると、母親の仇かよ!って話になって、イコール、戦争ネタはいっそ味付け程度になりますけど。
もっと戦時中の無残な現状と命を掛けて散った若者の志みたいなものと
それを踏みにじられたような犯罪ってのを期待してたんだが。
期待しすぎですか。


霧声さんはやっぱり地元解説者ポジ。
「島の住民がもう私一人だ」とここで触れ、今度はぺらぺら良く喋る喋る。
本当は話好きなばあちゃんなんでは。
何故事件前は黙ってたのか疑問だったのですが、そこら辺りの補足はちょっと弱い。
私だって、ん?って思ってたよ。

まあ、大人の事情でしかない。
つまりあそこで彼女に説明させるわけにはいかなかっただけという。
ワザとらしくて、ここだけちょっと不満だ。

セイレーンには5つの変化があるらしい。
つまり、そのうちの一つ、岸から左巻きに沖に流されていく現象。・・・・これだな。
これを使って例の光の現象も説明されるんだろう。


海星さんのビデオの中に答えがあったって宣言するはじめちゃん。
よしよし、来たー!

「・・・まあ、頭のいい犯人のことだから、そろそろ俺が正体に気付いていることくらいはわかっているよな・・・?」

うひょー!かーっこいいー!
この生意気な感じがめっちゃ好きだ!


解決編に入ったから台詞が多くなるのは当然として、でもいつぞやみたいにツマンナイ配置ではないし
とっても読み易く一気読みした。
緊迫感もあってワクワクしています~。
早く次回!

ちなみに鬼島のびっくり顔が超ブサイクでちょっと笑える。髭がね・・・w
このリアクション。こいつ、犯人だったら笑えるのにw
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2017*03*23(Thu)
カルテット 最終回 感想
なんかとっても爽やかに終わって気持ちの良いラストでした。
駄目な大人なままのカッコ良さだの強かさが画面から滲みでていたし
リアリティ薄い結論もこの童話のような寓話のような世界観だからこそとてもしっくりとマッチしている。
まるで軌道修正されたかのような、一貫性ある終幕に、こちらの方が一冬の恋をしたような気分にさせられました。

確かに詰めの甘い部分や雑な部分は最終回でも目に付きましたが
それでもこの世界観を崩さず最後まで走りきったのはすごい!
アンニュイで詩的な台詞回しや文学的な思考回路は見る人を選んだだろうけど
訴えたいことを見せ切ったラストには人生の美しさしかない。

もうみんなかっこいいよ!
愛しい駄目人間たちだった!

その結末すら理解する人は少ないのかもしれないけれど、私は好きだなと思いました。
4人の生き方を称賛するだけの勇気は私になくとも
こうであれたらいいなという夢を見させてもらった三ヶ月でした。



最終回。
裁判が終わって自由になったまきちゃんは帰ってこなかった。
週刊誌やマスコミに叩かれ、音楽をやるなと世間に批判されている自分では迷惑をかけると思ったから。
そんなまきちゃんを3人は一年後迎えに行く。
音楽で誘き出して再会。そのまま拉致(笑)

みんなが夢を諦めそれぞれの人生を歩みだしていたことを知ったまきちゃんは
だったら最後に夢だった大きなホールでコンサートをしようと提案。
「私有名人ですよ?このくらいの人、集められます」


なるほど、そう来るのかー!
そのための過分な事件要素だったのかと。
集客の説得性が高く、チケットさえ売れてしまえば確かにコンサートは開催できるよな。

そのための話題性ということで、すずめちゃんの過去設定、別府さんの出生なども利用され
ここに全てが繋がったと言う感じ。
人生って確かに何が幸いするか分からない。
勿論それは、幸いしたからといって救済になるなどという簡単な話ではないし
ここで彼らの過去がリセットされたとも私は思わない。
心の闇とか傷って、免責するのはそんな陳腐じゃない。

でも、そんな心の重荷があるからこそ歩める未来、そして誰かの役に立てる未来
それってほんの少しの癒しにはならないだろうか。
痛みを利用するのではなく、痛みを分かり合っているからこそ、今や成り立つこ4人の関係性こそが
とても優しく痛いと感じる。

そのラインを綺麗に浮き彫りにしてきた脚本が潔かった。
余計な要素は全部剥いで、まきちゃんが白か黒かとか、そんなことはどうでも良い要素な訳ですよ。
グレーであるという意味ではない。
そんなことは彼らにとって重要じゃないってことが、潔い。
そして見ているこっちも気持ちが良い。


ここで何故家森さんが入らないのかが疑問。
彼にもそれなりのゴシップ記事付けておいても違和感はなかった。
だが、敢えて一人だけクリーンってところが、脚本家さんのセンスなのかなと。
でも悪くない。
みんながみんな派手な過去を背負っているわけじゃないんですよね。


コンサートは満員。
もっと野次が飛んでも良かった気はするが、ゴミを投げ込まれたくらいで完走。

もうこれが何とも胸に来て!!

ずっとコンサートを夢見ていただの、音楽家にとって舞台は憧れだの
そういう立派な理由は付いていない4人なのだが
口約束で、いつか出来たらいいね~なんてずっと言っていて
4人揃う意味、そしてここに立てる意味。なにより自分たちが音楽をやる意味。

そういうものがぐわーっと画面から溢れてくる演出で、もう胸が詰まった。

ゴミとか野次とか、それこそ、どうでもいいわけですよ。これも。
そういう意地が見ていて感動する。
席を立つ人が多すぎたのがちょっと演出過剰な気はしたが(だってチケット代高いだろうに)
通り過ぎていく人は道端で立ち止まらない人だ。
どうってことない。
そしてこの強かさは、成功した道を歩いてきた人には出せっこない。

色々なことが頭を過ぎる回想の演出も巧みで乗せられた。


その主題を更に煽ったのが、いきなり出てきたピンチヒッターだというバイオリン代役の女の子と
いきなり届けられた嫌味だらけのファンレターの存在だった。
これこそがドラマを通して脚本家さんが言いたかった根幹なのではないかなと
何となく感じた。

コスプレさせられて、「恥ずかしくないんですか!」と詰め寄る若い女の子。
ああ若いよな~。
最初はそんな風にプライドもって誰もが戦おうとしている訳だし、彼らもそうだった。
でもそこで見せた一流ってなんだろうって問いは、彼女の台詞を未熟さに色付けさせる。

ここで序盤を視聴者に回想させることで、このバイオリン少女の稚拙さを促す、このプロット!


手紙もそう。
お前ファンだろ、というような熱い批判意見はなんか逆説的な愛の告白のようでもあった。
「下手だし、才能もないのに、なんで意味もないのに音楽を続けるんですか?」

そんな所にカルテットとしては意味を見出していないわけで。
それが全話を通じて伝えられてきたことであるだけに、反論は強固だ。
言葉なんかいらない、
だたステージ上で楽しく弾ければそれが答えだ。

そういう潔さがもうカッコ良いやら泣けるやら。大人の強かさを見た。
以前まきちゃんが「捨てられた女、舐めんな!」って言い放ったけど、正にそれ。
底辺まで落ちた人間って、本当は強いんじゃないの?っていうメッセージが
私の心を勝手に抉る。


それって音楽に限らず誰にでも当てはまることでもある。

それは拡大解釈すると、この脚本家さんにまで言えて
こんなにも大多数の共感を得られなさそうなドラマを書いたけど
まあ、分かってくれる人が一人いればいいよっていう言い訳みたいなものにも聞こえて
・・・そこはちょっとげんなりした(笑)

うん、独特の世界観だったことは認めるけど
でもこのラストなら尚更、8話とか、マジいらなかった。(まだ言っている)
まるで恋愛ドラマじゃなくなってきたから局から不満が出て仕方なく一話割いて
それらしいエピソード捻じ込みました~って感じだった。

このドラマに恋愛要素は本当にいらなかった。
この結末になるなら、尚更無駄だった。

なくてもこんなに素晴らしい。


ラストに、車の中でエンディングをみんなで歌うシーン。
ああ、これからはまきちゃんはあの「の~ぼりざか~♪」ではなく、この歌を鼻歌すんのかな~と思った。
それってなんだか幸せだ。
みんなで歌うのだ。
幸せだ。
「手放してみたい、この両手塞いだ知識~どんなに軽いとかんじるだろうか~
 言葉の呪いも鎧も一切合切 脱いで剥いで僕らがもいちど出会えたら~」

結局定職につけていないいい歳した大人がまだ遊び続ける結論な訳で
健康保険は国保ですかとか、税金払ってんのとか、老後はどうすんのとか
現実を見たらそれこそ眉を顰めるしかないんだけど、駄目な大人の駄目な結末だけど
そこには無償の幸せが満ちていて
人生の謳歌が感じ取れて、褒められたもんじゃないけど、大切なものが見えた。

きっと彼らはあのポンコツ車で揃って死んでもこれが最高の幸せと思うんだろう。

堅実に生きていくのが正しいんだろうけど、大切なものを手に入れたら、それはそれで合格なんじゃないかと
そんな気にさせられる。
駄目な見本でありつつも、4人の強さはとても神聖だった。
人って実は大人になるほど、そういう傷や嘘や負い目を抱えて、カッコ良くなっていくのかなとか思う。
だとしたら、歳取るって、素敵だよな~。

老人になっていく方がカッコイイし、魅力的だと、声高に訴えていたドラマだと思う。
昨今の若いアイドルを湛える風潮の逆行を見せ、それも清々しい。


そこらあたりの主張を際立たせるため、或いは相殺してしまわないため
最終回は確かにその他の装飾部分は造りは雑で、さらっと流し過ぎな部分や、明らかにオカシイ流れも
あるにはあったんですけど、この際一切スル―です。

このクライマックスがあまりにあまりに綺麗だったので、余計な邪念はそれこそ消えました。
何か言う方が邪道でしょう。
言いたいことも文句もあるんだけど封印。

ラストはコンサートだろうなとは思っていましたけど、まさかこんな大ステージで観客満員にして
一切の邪念もなく没頭する時間というものを見せ付ける最高の演奏を披露するとは
想像もしていなかった。

こんな風に脚本が多少不完全でも、それを上回る何かがあれば
私は結構及第点超えちゃう方です。
その意味で8話は完全スル―した上で(しつこいな)、かなり出来の良いドラマであった。
後半のグデグデが実に惜しい。
でも満足だ。


最後に一つだけ言うとしたら、それこそ事件性やミステリーはあのコンサートのための種まきだった訳で
やはりそれ自体に意味はないのだろう。
だとしたら、夫さん回のアリスちゃんや、戸籍乗っ取りで義父殺しとか
二度も殺害容疑を掛けることはなかったかもしれない。
派手な要素を入れればそれだけドラマとしても収束するということは理解できるが
行きすぎた衝撃はきちんと回収しなければならないという責任を背負う。
また、どこがクライマックスだったかの意識も散漫としてしまった嫌いがある。
戸籍や人の命を軽々しく扱われた気がするだけだった。

それともこれも、社会風潮なんてそんなもんでしょって皮肉っているのだろうか。
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2017*03*18(Sat)
金田一少年の事件簿R 聖恋島殺人事件第11話(週刊マガジン15号)
はじめちゃんと美雪ちゃんのやりとりがとっても可愛い第11話。
頑張る美雪ちゃんを上から目線で微笑ましく見降ろすカレシ顔なはじめちゃんという構図が
実に大胆に採用されていて、正直こういう仲が私は好みで歓喜なんだが
ダイレクトにやりすぎてネタを使いきったような悲しさがある・・・。

もっとさり気なくて良かったのに。
極端なんだよな、空気みたいな時もあるのに、いきなりこんながっつり絡まれても。
いや、もう、めっちゃ可愛かったからそれでいいんですけども!!

美雪ちゃんの存在感はこの先もこんな感じがいいと思います。理想形かな。
でもあまりにダイレクトに使われすぎて、今回限りのオプションになりそうで悲しいです。
次回からもなんとなく協力させてあげてください・・・。


そんな11話。
そしていよいよ出ました決め台詞っ!
その推理編集大成に向けて、はじめちゃんと美雪ちゃんが二人でおさらいをする回でした。
事件の復習が出来て面白かったです。

特に動機の面で接点のなさそうだったイベント会社の鬼島が
積極的に関わっていそうなところは考えていなかったので、なるほどって感じ。

部屋割を決めた時点で殺害したい人物を狙いの部屋に宛がうことが出来たっていうのは、私でも考えてたけど
そんなのはすぐバレそうですからね。

第一の殺人の時から、全員現場にいると思っていたのにいなかった被害者に気付いていたかもな点とか。
これは意表を付かれた。
点呼を取らず、鬼島だけがライトで確認したあの朝の集合。
ここで影尾がいないことを鬼島も知っていたなら、それっていなくなるって連絡が行っていたってことですよね。
絶対揉めるのが嫌だからスル―したとかじゃないと思った・・・。

あ、だからそのことにみんなが気付かないように、照明がなかったのね、と繋がる。

ってことは、他にもいなかった人いたんじゃね?な想像に繋がる。
でも逃げる時は13人いたんですよね。合流したってことかな。


あと、この鬼島殺害時、展開がスピーディで誰が被害者かも分からなかったよ(笑)なーんて
私は笑っちゃいましたが、それ、正にそのまま現場もかよ!w

窓からのぞいた時と全く同じ角度で倒れた死体・・・ってこの表現。
まるで本当は違う場所で殺されたのに、そう見せ掛けるために
予め窓から様子を見せ、同じ方向に置いた・・・という二段階の作為が見えるのは私だけか。
金田一でやりそうなネタである。

血痕の量の指摘もありましたし、何かその線が濃くなってきた。

この鬼島は実行犯ではなさそうですけどね。
そうするように頼まれたとか金をもらったとか、なんらかの予防線を演じさせられたとか
計画には関わっていたのかも。


そういえば影尾殺害もやっぱり外から銛が飛んできたのかな。
それとも、寒野殺しの時にそう思わせるためのワンクッションなのかな。

後者っぽいな~。
ボートが潮の流れで戻ってきたことや糸が絡まっていた名残りから
寒野美火殺しについて「多少の綱渡り」「現場に同席していた方が勝算あり」というのが
はじめちゃんの結論でしたけど、どういう意味なんだろう?

例の光で矢が飛んでくるんだろうから、種明かしがもうすっごく楽しみ!
いっそ、寒野美火殺しの時ももう矢は刺さっていて、現場では窓が割られただけとかだったら
めっちゃ驚く。



まあ、事件のおさらいで気になったのはそのくらいで
あとは美雪ちゃんだ!
今回は美雪ちゃんがめっちゃかわいいぞ。絵も。
はじめちゃんのアシスト頑張ろうと、図解付きでノートに纏めたり
「そっか!仮定を先に見つけてからその後で矛盾を解決するのね、探偵は!」なんておしゃまなことを言う。

ここでいきなり手品始めちゃうとか、無邪気過ぎてはじめちゃんでなくてもグリグリしたい。

「何お前!俺のマネして手品までやってんの?」
「いーから黙って見てて!」

ここで手品のプロの前でやれちゃう美雪ちゃんの子供が大人に褒めてもらいたがっている無垢さが
とっても嫌味がなくて良かったです。

「はいおしまーい!どう?上手くいったでしょ?」

手品で驚かそうというより、ネタはバレることは承知で及第点に届いたかな?って謙虚さも可愛い。
100%信頼置いている笑顔じゃんそれ・・・っ/////

「なんてこった・・!そんなことが・・・!?」
「え!?あたしの手品そんなにすごかったの?」

もう、このボケが許せる可愛さだよ!
可愛すぎて事件を違った視点で見ることは私には出来なかったよ!?

はあ・・、い~いやりとりだった。

絵もしっかりと戻っていたし、はじめちゃんは割とカッコ良く描いてくれてたし
出来ればはじめちゃんはもっとイケメンに描いてくれてもいいくらいだったけど
美雪ちゃんが可愛いからオールOK!

このくらいでラストまで頑張ってほしい。
でも相変わらず服装のセンスはないんだな、さとう・・・(泣)


気を取り直して。オッサンが集めている指紋。
手紙に指紋を残すなんてありえないと美雪ちゃんは言うが、その程度の発想力では迷探偵だと応戦。
指紋がある方が自然ということで、全部に指紋があるとか、そういうこと?
いずれにしても指紋なんか調べられるとは思わなかったというそういうミスなのか。

手品からヒントを見出したことでも、コテージで死体移動でもしたかのような口ぶり。
次回からのネタばれがめっちゃ楽しみで仕方がない。
今回はじっくり描いてくれたので、気持ちも追い付いていて、期待感でわくわくですよー!
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2017*03*17(Fri)
カルテット 第9話 感想
とっても綺麗な別れのシーンにぼろぼろ泣いた・・・!
不器用な大人なだけにみんな悟ったような顔をして笑顔張り付かせて最後の夜を楽しんで
優しい思い出だけを残して消えていった4人のカルテット。
一夏の思い出的なドラマになりました~。

「信じてほしい・・っ」

そう言うまきちゃんの悲痛な叫びがみんなの心にちゃんと届くだけの絆は
もう分かり過ぎるほど理屈じゃない部分で感じ取れ
確かに強固に感じられるからこそ、何も聞かない4人の最後の夜が沁みた。
いつもと変わらないように過ごすその気遣いが切ない。

不器用な大人って喚けないし、引き留める力もないし、こうするしかなくて、でも気持ちは追い付かなくて。

いつしか家族のように絆を持ち始めていた大人のじわじわとした感情を
とても丁寧に映していたと思いました。
部屋で一人涙するのも、バイオリンを抱き締めるのも。
「もうリセットボタンは押さないと思います」の台詞が未来を見ていて、また泣ける。

「奏者でしょ」という説得も、このドラマ、この関係性ならではで
また、昔優等生やっていた別府さんと悪ガキだった同期の比較もエグくて
カルテットの意味合いを濃く匂わせるストーリーだった。

冬の軽井沢が舞台ということで、多分最後は別々の道を行くんだろうとは予想してましたけど
まさかこんなお別れになるとは!
みんなが自由意思で旅立つのではなく、むしろ求心力を高めていて、一緒に居ることを選んだのに
限界が外からやってきた。

戸籍買い取りだけではそんな罪にはならないと思うけど。


そこは文句ないんですけど・・・・。
だけど、それだけなんですよね。惜しい。
はっきり言って、ネタ切れですかね、このドラマ。


役者さんも演出もとっても良かったのですが、まきちゃんの過去と偽名が明らかになり
それがカルテットの崩壊も呼び込むこの回。
失礼ですけどここをクライマックスに持ってきたいようなそんなドラマでしたっけ?
残念ながら1~8話との関連性がまるでないが致命的だ。

過去に虐待?
母親が目の前で事故死?
義理の父親が加害者遺族から賠償金を2億?20年間も?

戸籍を200万で買い取って逃げ出した、は良いとして
そういう過去をまきちゃんが少しでも匂わせたら駄目なのも承知として
物語の中で全く感じさせないってどういうこと?

まるで今突然取って付けたような継ぎ接ぎ。

そういう所が凄く嫌。
プロットが適当すぎる。
とても虐待を受けて育った娘には見えませんでしたけど?
母親の事故もなんか取って付けたようで。
偽善者ぶって加害者からお金貰うのに堪えられなくなったって?
まあ、いじめとかあったかもしれないけども。

こういういきなりの爆弾投下発言は、言われた後に、視聴者が
「つまり、あっ、そういうことか!」って気付くことで完成するものではないんですか。
何か色々と思わせぶりなドラマではありましたけど、虐待を匂わせるシーンとかありましたっけ?
精神不安定で不健全な精神状態だったりしましたっけ?

なんかちょっととある一線越えちゃったぞ的なまきちゃんの肝の据わり具合は、皆さん感じていたと思いますけど
どちらかというと強かに乗り越えてきたツワモノに見えてませんでしたか。
普通を装っていてもどこか空疎で現実感ない感じは受けていましたが
名前がないことだったのか~・・・いやでもなんか違う。

いや、それさえも強がりだったとしてもいい。

ここですずめちゃんに「好きは隠しても溢れてきちゃうものだから」

それをお前が言うのかよ!!

溢れても出てきちゃうような愛情の本質をくだらない我儘と独善で歪めようとしてたんだ?
愛情について、溢れてくる・・・・なーんて言わせるんだったら
前回の8話まるまる要りませんよね?
なんだったのあの茶番。

その台詞はすずめちゃん以外の人間に言わせた方がしっくりきたし
すずめちゃんがソレ言うんかいと失笑した。
この8話自体がまるでネタが切れて繋いだ別ドラマのようだし、そことの連結もなっていない。
正直、夫さん回もやっぱり不満だ。
でも、少なくとも夫さん回から続けてこの9話になれば、まだマシだった。


だがそうなると今度は、夫さんが、そんな風にやり直したかったまきちゃんを
自分が台無しにしてしまった・・・と涙している展開も疑問。

何、女の方は悪くなかった、夫が悪かったって結論なんですか。
夫婦のどちらが悪いとも言えない擦れ違いを2話も尺取って描いてきておきながら
むしろまきちゃんの無神経な態度が破滅を招いた自業自得な要素の方が強かったのに
いきなり夫さんが泣き出して同情しろと見せ付けられても。

そもそも意地悪な突っ込みを入れますと
夫さん回って男性陣が二人共蚊帳の外のままだったので、あの経験を経て絆だの居場所だのと
結びつけるのは少々無理があることになる。
ということは各々で個別に事情を解決して運命的にも居場所に此処が残っただけという
特に4人でいるメリットを感じさせるドラマではないことにもなっちゃうわけで。

駄目な大人の寄せ集まり・・・。

んん、社会的不適合者が集まっているからこそこの共同生活の味わいがあって
そこに心打たれる日常と切ない求心力があったのに
いきなり事件だの事故だの・・・。脚本が雰囲気をぶち壊しているよ。


連ドラって、前回までの話がその後どうなっていくのかを楽しみに見ているのに
各回が分離してたら意味ないでしょう。

本当に、各メンバーをフューチャーし終わった後からの無駄回ばかりが失速感と迷走感ハンパない。
ネタ切れなのかと疑いたくもなる。
だったら全6話とかでしっかりと濃密なまま終わらせてくれた方がよっぽど傑作となれたのに。


今回なんて特にそう思うよ!!
こんなにも綺麗な大人のお別れを見せられるんだったらそれこそどっぷりと浸りたかったよ!

松たか子さんの台詞の抑揚が、ああ、これは真実を言っているんだなって思わせられたし
この迫力、演技力はもう圧倒的だった。
それをただ黙って受け止める皆の表情も秀逸。
一切音楽を臭わせない演出も綺麗で、役者の醸しだすオーラが画面からビシビシ感じられて
クオリティとしてはかなりハイレベルでした。

なのに脚本が支離滅裂。

いきなり爆弾発言すれば視聴者が喜ぶと思っている安易さが腹立たしい。
加害者の自転車少年の家は、その事故後一家離散し、家も職も失った、とか、とってつけたような悲劇。
しかも夫さん回でアリスちゃんを殺したと思わせて、嘘でした、となって
また殺人容疑?
もういいよそれは。げんなり。

そうだ、そのアリスちゃん。
なんなの、この扱いは。最低だな。彼女の奇抜なキャラを使いこなせなかった印象しか残らない。
これで退場とか、馬鹿にしてませんか。

なんか泣ける映像だったのに内容が駄作で、なんとも微妙な後味である。
なのに綺麗な物語として終わらせようとしている意図が気持ち悪い。
派手な要素を入れれば悲劇になると思っているセンスが気持ち悪い。
もっと普通で良かった。
この不協和音、なんとかしてほしい・・・。
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2017*03*15(Wed)
嘘の戦争 最終回 感想
すっごく面白かった!!もう演技対決に圧倒されて!
嘘というテーマを多彩に考察したドラマは見たことなかったのもある。
浅い倫理観や理解し難い幼稚な主張をすることもなく、逃げることもなく
嘘を主軸に人の救済の在り方を示していた。
最終回は失速するドラマが多いがこのドラマはラストまで緊張感を持って作られていて見事だった。

王道をがっつりしっかりと描いてくれたので重量感もみっちり!
復讐が終わる爽快感と相まって清々しくも粋なラストに感動。
久々に最後まで楽しめたドラマでした~!


いやぁ、観終わったばかりでちょっと思考が散漫としておりますが、とっても楽しかった!

前回ラストで、確定的な証拠を奪われ
だったら三瓶の所持しているラストカードと共に親子二代による因縁対決かー!・・と思わせて
まさかの嘘対決。
タイトルらしい拘りに、逆に感動した。
そう来るとは!

嘘から始まった復讐が嘘で閉じるこのセンスの良さ。
もう何も言うことないよ!すっごかったよ!めっちゃ楽しかったよ!!


何につけても隆である。
二科隆役の藤木直人さんの演技が全てでした・・・!
倫理観と経営責任の間で揺れ動く微妙な感情が滲み出ていて一番共感できた。
ラストの好敵手として空港で向き合う男のかっこよさ・・・!
うぎゃあぁぁ・・・・!!!ステキ!

勿論主演草薙さんを筆頭に、ラスボス二科興三役の市村正親さんとか、迫真で
脇が重厚に固めていたのも厚みを感じさせていましたが
物語の肝となるのは、相手役となる役者の反応の仕方である。
ここで、どれだけの衝撃やインパクトを狙っているのか、スタッフの意図も測れる。

そういう意味で、ラストの廃小屋での直接対決シーン。
「会長・・!」とか「一ノ瀬ッ!」とか
名前を連呼するだけの言葉しかないのに、見せる演技がもう秀逸。
目の見開き方、台詞のトーン、掠れたような声や太い声。
使い分けてくるこの技術力の高さ・・・!(そしてスーツの似合い具合)

そこに息を合わせてくるカメラさんのアップの仕方の巧みさと言ったら・・・っっ。

もう盛り上げ方のレベル高すぎたよ・・・!!

プロの仕事を見た。
一連のもがきから伝わる隆の葛藤というか、微妙な立ち位置が何とも言えない深みを出していて
浩一の復讐劇を間接的により悲しく重たいものに仕上げていたと思う。
ドラマ序盤は単なる排除すべき災厄程度にしか認識していなかったのに
隆にここまで入り込んだだけでも浩一の努力は実っている。
序盤までの彼と違い、ちょっと浩一への同情というか、理解も見え隠れしているところなんか、堪らなかった。


その意味では、ラストに娘を失ったと勘違いし泣き崩れる興三のリアクションは
もっと明暗付けてくれても良かったくらいだ。
この期に及んでまで、「部下が勝手にやったことだ」なんて、更に傷口を広げる言い方をし
視聴者ともども、苛立ちをマックスとさせたんだから
もっと見開いた目だけのアップとかで、浩一が本当にヤったのか!っていう衝撃と
娘を失う絶望を、ガツンと見せてほしかった。

でも一人小屋に残され、おいおいと崩れる姿は中々に余韻があって気に入っている。


浩一は少し泣き過ぎな気はした。
出来れば涙は効果的に一回だけに絞りガツンと悲しみと憤りを表現してほしかった。
ハルカが「殺さないって言ったじゃん!」を画面の向こうで叫んだ時
それを言っちゃダメじゃんと思って、あ、つまり演技か、と、ここで嘘に私は勘付いたのですが

「これが30年前にお前らが俺にしたことだ」
その時の浩一の涙に見せた隆の表情は逸品。

「あんたでも泣くんだな」って最後の捨て台詞は復讐を遂げ終えた節目を感じさせてきた。

浩一を、草薙さんのちょっと悪ぶった荒廃的な風貌が似合う似合う!
本当に似合っていた。(ちょっとカッコイイし)
エリートに扮装している時と、素のギャップを分かり易く画面に出してくれたので
多少棒読み演技で感情があからさまでなくても、それが逆に廃れた雰囲気を加えていた。


楓役、山本美月さんも、最後に化けたな~って印象だった。
少々目が寄ってて棒読みなのでつい冷めてしまっていたが
「うん・・・憎み続ける・・・」は良かった。

「憎むって結構疲れるんだよね」って言っている傍から
「憎んでくれた方がよっぽど楽だ」と言って、楓の救済を浩一が図るシーン。

恋心は嘘だったけど、楓の恋心は本物で
その分この先も一人の男を憎み続けるっていうのは、一生心に消えない存在になるということで
とても文学的な告白シーンでしたよね。
そこで嗚咽と共に流れる涙も綺麗だった。


あとはもう、嘘が二転三転していく目まぐるしい展開で、それも圧巻だ。
喫茶店マスターの裏切りはなんかお茶目な感じだったが
騙され、騙して、あとは水に流すって関係はブレがなくて好感がある。

警察を誘導して六車を排除。
誰がどの場面でどう味方であり、敵なのかを転換させていくのが特徴的で
人の繋がりの面白さも見えた。

病んだ様子の晃、テープを失くしハッタリをかます浩一。

二科コーポレーションの新作データを盗んで首元を抑え
隠しカメラで殺人まがい。

嘘対決に徹底した脚本も潔くて私は好感持っている。
復讐だの詐欺だの、色々な装飾をされてはいたが、嘘というワードから連想される人の心理を
色々描いて見れてくれて、興味深かったのも確か。
下手に善悪付けて、嘘を吐くのは良くないだの、復讐は駄目だの、そんな理屈で締められたら
マジ投げてたところだ。

嘘は悪いことなのか、嘘に救われる、嘘に護られる、嘘に涙する。
嘘を善悪の一線で描かなかったのが良かったな~と。
素直にそう思わせるだけの勢いと迫力がありました。


ここにきて、会社を護るためは勿論、真実を共有することで、どこか隆にも変化が出ているのも面白い結末だ。
浩一の復讐心に同調するような空港の表情が
嘘を単純な善悪で区切らなかったラストの余韻を高めている印象でした。

そして隆もまた、嘘を吐いて護りたいものを受け止めていく、その男の覚悟!
背負うものは決して綺麗じゃないという社会描写がもろ好み。
なんかもう痺れる男の生き様を見せられた感じだ。

空港の二人のやり取りも粋で
真剣勝負、ギリギリの駆け引きを越えた二人だからこそ
認めあう部分もあり、だけど慣れ合うこともなく、強い絆は生まれたかもしれないまま、とりあえず背を向ける。

~~っっ!!!

どこかでもう一度出会うことがあったら、今度は誰よりも信頼出来る相手になっていそうだ。

「探した。協力してほしい」
「懲りない人だね、あんたも」・・・なーんて。誰か続編・・・!


ラスト。
留置所での晃を交えたやり取りも良かった。
「大丈夫だ。一ノ瀬は生きている」
分かっちゃってる様子の隆が一皮むけた漢になってて、ニヤリとした。

確かに晃の最後の暴走は、見ている私も騙された。
折角ここで一件落着したと思ったのに、お前、またぶり返すのかよ・・・!

でもそれも策略かと分かった瞬間のこのハラハラ感!
なかなかスピーディな中で一気に騙してくれた、躍動感もあった派手なラストである。

二科家に乗り込んだ時もプールで同じ角度で落ちて
デジャブのような美しい飛び込みで退場かよー!
また同じシーンを再現させたようなお別れシーンのセンスもいい。

隆を信用してなかった訳ではなく、興三とその周囲を信じていなかったんだろう。

父親の不始末に振りまわされた実子が顔を突き合わせるこのラストも
今は心が一致していて、あれ、これ楓が願っていたことなんじゃないかと思えば
もう大ハッピィエンドである。

興三を確実に失脚させなかったラストは意外ではあるのだが
そんなことよりも嘘で勝てたラストは圧倒的で、充分。
そうか、だから「嘘の」戦争なのか。
正直行き先も教えて貰えない女が相棒かどうかはともかく
ラストは爽やかな後味を残して終幕していた。
こういう物語、大好きである。

実は「銭の戦争」の方は最後、金に対する掘り下げが不十分な上、くだらない理想論を押し付けられて
逃げられたようで不満だった。
だけどこっちは大満足。

一人一人を成敗していく中盤戦までは、楽しいんだけど中途半端で、どうなることかと思ったけど
最後まで付き合って良かった!
脚本に一貫性があっただけでなく、スタッフを含め関係者のセンスが抜群に良いのがにくい。
特に嘘を三兄弟にバラした終盤戦からはもう圧巻の出来映えだった。
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2017*03*10(Fri)
カルテット 第8話 感想
良い歳した女が今更他人のキューピッドをしてすずめちゃんは切ない恋をしてるのね~なんて
思わせようというスタッフのセンスが気持ち悪いわ。
中高生の恋愛じゃないんだから、大人の恋がこんなその場凌ぎの他人の介入で
何とかなると思っているのが幼稚である。
恋はなるようにしかならないと悟って然るべき歳である筈だ。
一気に最悪なドラマに成り下がってしまった。

就職先のオジサンが「すずめちゃん」呼ばわりするのも気持ち悪かった。
それ、アットホームじゃなくてセクハラですから。
その辺を不思議に思わないスタッフの無神経さが非現実だ。
ここは親戚のオジサンかなんかの身内事務所だったの?そんなこと一言も説明されてませんけど。
職場ならキチンと名字で呼ぶべき。

最悪、地方の田舎都市はこういう規範が緩いという描写だったのだとしても
恋愛相談はないわ~~~~。
気持ち悪いを通り越して、もう振られて当然とか思った。

ましてやすずめちゃんは過去、職場で父親の噂からかなりのダメージを受けてきたという設定なんですよ。
あの時の心の傷痕とか、受けた誹謗中傷など、あんなに丁寧に描いてきた前半部が台無しにされた。
加えて、自分で別府さんとまきちゃんをデートに誘いだしておきながら
それを影で見て泣くとか、同情するわけないだろ!
気持ち悪いわっ。

長々とカメラアップで回して、はらはら涙流させて、満島ひかりさんになんっってことさせるんだよ!!

何、え、ちょっと待って。この茶番と、前半のお父さん回の涙が同列なの。
最悪だ。

父親の死に目にどうしても許せなくていけなくて、あんなに感情豊かに表現し
車の中で静かに涙して来たシーンをぶち壊しだった。
その中高生の寸劇でまるまる一話使いきったよ!!げええ。
別ドラマ感ハンパない。

恋の橋渡しを本気で出来ると思っていたとか、思いたくもない。
夫さん回から脚本家さん変わったのだろうか。台詞も今一つ味わいがなくて。


冒頭の、待てが出来ない大人たちがこぞって皿から食べていくシーンも正直笑えなかった。
今までのクスリとさせるようなエッジが足りない。
氷の魚釣りシーンからは、ああ、このドラマらしい会話になってきたな~と思ったかな。


夫さんの母親とのお別れシーンもいっそ蛇足。
本当に、あれだけのまきちゃんの告白で許しちゃったんだ。可愛い嫁なんだ。
だったらなんで赤の他人雇ってまで盗聴させたの。
初めから単刀直入に聞けば良かったじゃん。そんなんで許せるくらいならさ。

描き方が本当に中途半端で幻滅。
多少のボロはスル―出来ますが、この姑の策略は一話からドラマの基礎を築いてきた重要ファクターでしょ。
何簡単にスル―しちゃっているのか。
挙句すずめちゃんに謝罪もなし?それで嫁とふわふわじゃ、見ていて萎えた。


そのすずめちゃんが、また私辛い恋してます~に浸っちゃってる系で
それを延々一時間見せられて尽く気持ち悪い。
中高生の恋愛じゃないんですから。

家森さんが自虐的に「分かっているからこそ、この性格です」と言ったように
何でも挑戦する若い時代を経て己のことや世界を客観的に、或いは斜めに見る視点が養われ
そんな中途半端で微妙な年齢の人間たちが織り成すドラマだったんじゃないんですか。

「協力してください、ふたりが上手くいくように」などと言わせて
これで、健気で一生懸命な女の子~なんて思うのは中学生まででしょ。
それで二人がコンサート行っている間、同じピアノソロをPCで聞いて涙とか
そんなみっともないだけのシーンを延々と繋いでくるスタッフの倒錯感。

これで何を感じ取ってほしいというんだ、言ってみろ。

折角のここまでの妙齢の大人の人生岐路やEDの雰囲気、ぶち壊しだ。


唯一褒められるとすれば、まきちゃんサイドとすずめちゃんサイドを交互に描くことで
お互いがお互いを補足していく後半の演出は面白かった。
このドラマ、そういう直接的な説明はしないで周りが伝えるって手法好きですよね。
面白いし、嫌いじゃないです。
夢と現実の違いを表現する画面も面白かった。
ナポリタンと蕎麦の組み合わせもいい。カラーのある食材とダークな食材の対比。


別府さんの別荘売却で家族と揉めている件。
中々みんなに出ていけと言い出せない気持ちや、この家族ごっこを続けたい想いは切々と伝わるが
弟さんを悪者に描く神経が分からない。

「おまえ、人を査定に来たの」

まるで切り返したかのように別府さん言っていたけど
それより前に言うことあるでしょ。
自分が大好きな人たちだとか、ちゃんと説明しないから不安になるんじゃん。
それを何上から目線で「人を査定」とか言っちゃってんの。
別府さんに同情出来ないし、良い男にもみえない。

そんな別府くんが好きとか言い出してもまきちゃんとくっついて欲しいとか思う訳がないし
そんな人間たちの恋愛模様に興味無いってのが率直なところである。


あと、単純に疑問だったのが、突然発情しちゃって、そこも違和感。
男性陣は夫さん回を外野観戦だったから、別府さんの再告白はまだ分かる。

でも視聴者はこの間の騒動が記憶に新しく
また、すずめちゃんは、まきちゃんに嘘がバレ、家出をして追い詰められ
しかも戻ってとあんなに願ったのにまきちゃんから手を離されて・・・。

そういう危機意識を体験した人間は、いっそ恋愛感情とは乖離した心境を抱くのが普通である。
人間愛に目覚め、今ある存在に感謝を抱いちゃったり・・・とか。

何突然発情してんのか。
何突然貴方のために出て行こう発言してんのか。
1話くらい抜けている気さえしますよ、これじゃ。


その上、いきなり恋愛ドラマにシフトされてもな~。
確かにドラマは四角関係だと最初から銘打っていたし、恋愛ドラマだと匂わせてもいた。
その割には伏線に尺取り過ぎでしょ。
正直、多少のキスなどの描写はあれど、ここまで恋愛ドラマとして見てきた人は少ないんじゃないだろうか。
同僚を見送った別府さん回
父親の死に目に恨みを残したすずめちゃん回
妻と息子への不器用な愛情の家森さん回。

早くこんなの終わらせてくっつかないかなとか期待して見ていた人いないでしょ。
恋愛じゃなくてもっと別なところに意識向けて見てませんでしたか。

人生を選択する重さだとか、上手くいかない人生のそれでも生きる意味だとか。

いきなり恋愛にシフトされてもって感じである。別ドラマ感ハンパない。
そんな重たいテーマを彷彿とさせておきながらこんなチープな恋愛茶番見せられて、残念感ハンパない。

あまりにあまりな出来栄えで、ホントもう文句しか出て来ない。
愛ある文句ではなくてもういっそ苦情だ苦情。


それでいて、また最後にまきちゃんが偽名というか別人格を乗っ取っていた件の爆弾投下。

あざとすぎて萎えた。
こうすれば喜ぶでしょっていうスタッフのドヤ顔が見える。
もっと真面目にもう若くない大人の生きざまを丁寧に描いてくれればそれで良かった。

戸籍乗っ取りとか思わせて、大体前回もアリスが死んだと思わせる過剰な描写をしたし
今更名前が嘘でしたとか言われてもインパクト弱いのが正直な所。
そもそも「最後の嘘吐きは誰だ」なんて番組は煽っているけど
嘘というテーマに対し、それほど丁寧に描いてきたドラマという印象はここまでなかったですよ。

じゃーまきちゃんも逮捕されて留置所で夫さんと再会して仲良くやってれば。
馬鹿馬鹿しすぎた。
いっそ泣きたい。私こそ泣きたい。

本作は脚本家さんの代表作になるだろうと多大な期待を寄せていただけに
裏切られた感覚にも近く残念です。
まあマスコミは代表作に加えるんでしょうけど、評価は出来ません。



ただひとつ。
家森さんがめっちゃ可愛くってツボった・・・っっ///////
何この飄々とした男のツッコミ。それをまた高橋一生さんが見事に愛嬌ある男に演じられていて
嫌味のひとつもないという。
口調がユーモラスで軽いタッチだから、笑いだけが残るのだろうか。
言っていることは重たくても、人に感じさせない何かがある。

「僕は女性を好きにならないようにしているんで」
「なんで?」
「向こうが僕を好きになる確率が極めて低いからです」←
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「行った旅行も思い出になるけど、行かなかった旅行も思い出になります」
「意味が分からないね」←
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耳に残って離れないんですけど!この絶妙な間と突っ込みがもう悶絶級なんですけど!
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