Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと映画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2016*09*25(Sun)
宮部みゆきサスペンス「模倣犯」 感想
ラスト橋爪功さんの演技にすべて持っていかれた・・・!老成の迫力。派手な役ではないのに若手を圧倒していた。
クライマックスで分かる模倣の意味もある意味台無しのレベルである。
悪の連鎖を断ち切ったのに残る遣り切れない苦しみは、胸が突き刺さる程苛烈な余韻を残していて
それが観る者の誰でも持つ過去の傷痕を抉り、衝動だけが残った。
序盤ではなく、敢えて収束後に見せる転げ回るような喪失の苦しみが壮絶。
この奪われた苦しみに比べたら模倣の意味も逆転もパッションな事件もどうでも良くなる。
凄い作品だった。


テレビ東京ドラマスペシャル 宮部みゆきサスペンス「模倣犯」
2016年9月21日22日放送
監督/松田秀知 脚本/森下直
 


原作未読。映画未視聴。
テレビ東京本社の六本木移転を記念したプロジェクト「六本木3丁目移転プロジェクト」の
ドラマスペシャル第1弾として制作されたらしい。二夜連続放送。

実は宮部みゆき作品は割と好きな方で、模倣犯は一度原作で読んでみたいと予てより思っていた作品。
つい疎遠になってしまっていて早十数年。そんな矢先のドラマ化。
内容を知りたい好奇心に勝てず、思いきって視聴。
いやはや、凄かった・・・!
物語がというよりは、劇場型に持っていくシチュとラストの終わらない不気味さがである。


ドラマの舞台は、テレ東としてはしっかりとしたロケ地で、丁寧に造られているという印象だ。
近代的な公園の現場、下町風情の故郷、山深い別荘地、主人公の住む古ぼけた工場、豆腐屋。
印象の異なるマッチしたロケ地が選定されていて、映像にも説得力がある。

台詞や思考、回想に昭和テイストを思わせるのは、この作品当時の時代を象徴しているのか。
価値観や登場人物観が古めかしいのに、冒頭きゃりーちゃんの映像っていうのは
後になって振り返れば違和感があるのかもしれない。

それでも凄惨な世界観を彩る背景として、壊さない美術背景で
原作を丁寧に熟読したのだろうと思わせられたし
本当に丁寧に大事に作ってみましたというスタッフの意気込みを感じさせられた。


出演者さんたちも違和感はないキャスティングである。
多少拙い人はいたが、全体的に、特に大御所の存在感は絶大だったため、ストーリーに素直に溶け込める。
俳優さんの底力を見せられた布陣。

◆主演、滋子役・中谷美紀さん。
主婦あがりの能力欠如な粗暴さが呆れるほど体現的で
クライマックスの綱渡りの賭けの際どさが熾烈に出ていた。
その分、前半は苛々させられることも多々あるが、それも演技力だろう。
この人は日常ほのぼのお気楽キャラよりも
後半の追い詰められた後のシビアな舞台で青筋立っているようなギスギスした雰囲気が似合う気がする。

◆ピースの網川浩一役・坂口健太郎さん。
一番重要な役どころですが、生々しく気持ち悪い感じはマッチしていると思った。
彼の笑顔と狂気の落差がドラマの肝となるが、それは少しあざと過ぎる気はした。
不気味さが露骨?というか。
最初の登場時点で、既に変人ナルシストオーラ全開でしたけど。
他人には好青年、でも、内なる狂気に呑み込まれている人。
そういう意味なら、可憐なビジュアルで、変貌後にもっと崩れる感じが欲しかったかも。
でもそれって逆にリアリティあったかも?

◆実行犯、ヒロミ役・山本裕典さん。
前半のダミーとしての犯人であったヒロミは、「ケケケ」の言い方が独特であり特徴的だったが、なーんか平凡。
良くあるイカれた犯人像だろうこれ。ベタだな・・・。だからこそ前半はなんらメリハリがない。
操り人形だったのだとしても、もっとラスボス感出ていても良かったかな。
こちらへのフェイクとして。
また、カズに説得されて絆される車のシーン。
ブレーキが効かない、カズごめんって言うシーンは結構キてしまったが
それでももっと切迫感あった方が絶望感出たと思った。

◆疑われて道連れにされてしまうカズ役・満島真之介さん。
少し知能が弱いという設定だからこそ、ピュアな感じを出したかったのだろう、悪くなかった。
平凡だったヒロミにカズが加わるタッグとしたことで、犯人像に足りないスパイスを補足した感じにもなっていて
死人に口なしとばかりに死後犯行を擦り付けられる後半の振り幅になってたのは面白かった。
難しい役どころであろうに、ヒロミを説得する別荘のシーン。
なんか健気で必死な感じ、声のトーンや抑揚が凄く良かったです。
変に感情移入しすぎてドラマティックに演じられると逆に萎えてしまう難しいシーンだったと思う。
さじ加減が適度だったと思えた。

◆同居する塚田真一役・濱田龍臣さん。
・・・・・こう言っちゃなんだが、宮部作品に必ずいそうなキャラ。(気のせい?)
女性の心を擽るような少年を出そうとして世相を何か作者が掴みきれていない感じの。
良く思うんだが、この作者さん、萌えという感覚を多分知らない。
だけど成長途中の色気ある瑞々しいキャラクターを編み出してみたい思考錯誤?
どこか足りなく、間違えている作者さんの妄想のズレにいつも微妙な感覚を抱く。・・・いえ、これは偏見ですけども。

そこはともかく。
棒読みなんだが濱田龍臣さんの拙い感じは凄く良かった。
平たい喜怒哀楽がどこか危うい感じを残していて、悪に引き摺りこまれる縁に立ちながら堪えている雰囲気を纏う。
ラストは彼だけが明るい方へと成長を遂げる。
唯一の救いであり、それはこの爽やかな彼とのイメージにも合っていた。

◆そしてそしてっっ。何と言ってもこのドラマの立役者。豆腐屋の有馬義男役・橋爪功さん。
もうこのドラマは彼に始まり彼に終わった・・!すんごい圧巻の存在感である。
一夜目は被害者の一部である地味なじぃちゃんだったのだが、その平凡さの非凡さが後半に連れ徐々に花開く。
特に二夜めの存在感は圧巻。
正直、タイトルにもなっている模倣の意味が小説のクライマックスであろうに
彼の、豆腐屋さんの苦悩で、ドラマの箔が最後に逆転した。
切々と静かに満ちるように余韻を引き摺り、もう全てが彼の想いに集約していた。
折角終わらせた悪夢の物語も、最初に巻き戻しである。

勿論それこそが言いたかったことなのだとすれば、このドラマは大成功である。
終わらない悲しみまで描き切り、一度発した殺人の取り返しのつかない重さを訴えてくる。
その何とも言えない苦い余韻。

ただ、それで良かったのか。
悲劇の後も続いていく日常の中で、豆腐屋が閉店することで、その日常の断裂は充分伝えられたのではないか。

同じように豆腐を買いに戻ってくる滋子の能天気な笑顔の奥で、ひっそりと消えて行く全てを奪われた孤独な老人。
世の流れに彼もまた消えて行くこの無常さ。
その何とも言えない余韻は、一方で、ドラマがここまで描いてきた結論を
最初から覆す。
四時間も付き合わせて振り出しか・・・。

え、それでいいのか・・・この嘆きがいらなくないか・・・・模倣犯とライターの影がまるでない。
滋子の逆転劇も、模倣犯の鮮烈な自己顕示も、派手な時代も、なんか、消えて行く。
そのくらい、「返してくれ」と泣き崩れるじぃちゃんの嘆きは、衝撃的なインパクトを残していた。



実際の物語。
粗筋は・・・公園で女性の切断された腕が見つかったところから発する連続殺人事件。
腕と一緒に身元が分かるようなもの(定期入れなど)を残すが
テレビ局に、遺留品はまちこのものだが、その腕の持ち主はまちこではないと一報が入る。
そこからマスコミが騒ぎだすことで世論が誘導され真実が有耶無耶になっていくという話。(主観)


構成は重厚で、スタッフ努力は伝わるのですがこの内容なら二時間サスペンスに纏められそうだった。
四時間の長丁場にするだけの説得力があったかどうかは少々疑問です。
原作には重厚感があるのなら、もっとエピを掘り下げるべきという疑問が残った。
そう思わせるのは、序盤、無駄なエピが多いことと、必要な説明がなされないこと。

一夜めは正直散漫としていて、事件が次々起こるのは目まぐるしいのだが
それをナビゲートする滋子に共感性がなく
ラストには真犯人のコンダクターがバラされ、滋子も被害者ぶっていて萎えてしまい
もういいかな・・・と思ってしまった。

事件の意図を主人公に絡ませないから、どうしてもそういう主観になってしまう。
原作を知っていたらまた違った感想を抱けるのだろう。
だが未読のまっさらな頭で観ると、沢山のファクターが散漫したまま、接点も焦点も暈したままの展開は
まるで、細切れのパーツをばらまいただけのような錯覚である。
事件が個別だと言いたいのではなく、パーツ同士を繋ぐ誘導がない。

滋子と義理の母親のシーンなど、無駄なカットも多かった。
専業主婦を否定し「嫁は子供を産んでこそ嫁」という時代錯誤な発言も、昭和を感じさせる辛辣な台詞で
世相は伝わるのだが、それが後半生きたとは思えない。
後半、夫に離婚を突き付けられ、夫の理解を得られない孤立無援の主人公という
それこそ背水の陣となるギリギリの設定での人間の強さを表現したかったのだろうが
その確執に、別に昭和色はいらないし、姑も必要なかった。
それは別にこんなシーンでなくても充分表わせたと思う。

それは後半にも言えて、被害者詐欺のシーンとかなんだったんだ。要らないだろう。


その尺を、もっと重要な真一との感覚の違いや距離感を伝える分に宛てて欲しかった。
或いは実行犯となるヒロミの苦悩とか。核なる部分がとことん中途半端だ。

姉の幽霊が見えるとかいきなり言われても、小学生なら怖いかなとは思うものの
それが動機となるのは根拠が薄い。
姉が表れるようになるまでのヒロミの家庭環境こそが重要事項だろうに
そこはスル―ってどういうことか。
同時に、救ってくれたヒロミのピースへの盲目的な信頼度も説明不足な気がした。
そういう基本設定が、そういう状況なんですよっていう前提条件だけになっていると
結局のところ、殺人という衝動に走るだけの重さも
比例してピースの恐さも、何も伝わらない。


滋子と真一の距離感も微妙。
滋子が血も繋がらない真一を預かると言い出す突飛さはこの際目を瞑っても良いが
その後、滋子が真一を本当はどう思っているのか、共感して同情しているのか
そこにある感情は肯定なのか否定なのか。
そもそもそこから滋子のスタンスが垣間見えない。

よって、真一と滋子の繋がりが本作に何かしらの影響を与えたとは思えず
なんかやっぱり補足が足りないというか。

失踪女性がかつての取材で出会った少女たちと知って、いきなり記事を書きたいと直談判。
再燃しちゃった熱き想いはいっそもうそれでいいけど
その後、事件に対する滋子のスタンスも曖昧過ぎる。
事件に対して憤っている熱い正義感があるのか、損ねた夢に生きたいだけなのか。
真実を知りたいだけなのか、事実を公表するべき使命感があるのか。
本当は熱い正義感があるのに、それが伝えられなくてもどかしいのか。

・・・・もうそういう基本スタンスが一切見えずに、なあなあで進んでいくなら
いっそ俯瞰視点で物語を構成してほしかった。
滋子もまた主人公でありながらドラマが客観視点で進むのであれば、これで良いのかもしれない。
中途半端に滋子視点で物語が進むから
滋子の主観が見えないストーリーはいっそ軸がないのと同じ浮遊感に付き纏われる。
滋子の理解は丁寧に描写してくれないと、ドラマ自体がコマ切れなのだ。

結局、台詞はいいんだけど、シチュが弱い。
一見人間的な良い台詞が挿入されようと、そこに至るまでの軌跡がないから
なんか台詞だけが飛んでいる。
シーンごとの滑らかな誘導がなくて、ぶつ切り状態。
つまりキャラクターの心情が突発的すぎて、こちらの感情が追い付かない。

悲劇における凄惨さとか、悪いがまったく伝わらなかった。見た目が派手なだけ。
各被害家族の苦悩とかも抽象的すぎる。

そのくせ、ジャーナリストなのに、犯人からの電話を豆腐屋で受け取って
煽られて挑発。
「次に男が死んだらお前のせいだ」と言われて、男が死んだから自分のせいだと街をふらふら。
はあぁあ????
付いていけない。

仮にもジャーナリストなら、その挑発で自責を負うってちょっと普通の感覚として疑問だ。
この線が、クライマックスにも引用されることから、とても重要な伏線だと思われるが
だったらもっと説得力と普遍的要素ある罪悪感を用意して欲しい。
「女ばかり狙って男を狙わない臆病者」だなんて煽り文句を言う前に
ジャーナリストの端くれなら他に言うことあるだろう・・・。

ジャーナリストに対する確固たる信念がある訳でもない、所詮主婦のお遊びな感覚も疑問。
そこに憤りを感じるアンタの方がおこがましいわという感覚だ。
キャラクター描写が稚拙すぎて、誘導が下手すぎである。



二夜め。
そういう前半の拙さが、なんと、後半に入ってギアを上げる。
特に複数の家族に焦点を当て、家族との在り方を描いてきた前半と違って
後半はメディアとの戦いだ。
こっちの方がよっぽど面白かった。

ネット社会は恐ろしいなんて、今でこそ陳腐なありふれた文句であるが
そんなことよりも、報道の自由に隠れるジャーナリズム批判ともとれる、二極構図が面白い。

実行犯が主犯であると主張する雑誌側と
煽りたて、背後に潜むもう一人の存在を仄めかし彼らもまた被害者であると訴える一般論。
その矛先が最後に殺人を煽った滋子へと向かい
実行犯が死んでしまったことへの怒りを集約して、追い詰めて行く。

真実など簡単に誘導できるジャーナリズムの愚かさとか、脆弱性を想わせつつ
ここまで来ると、滋子が主婦あがりで虚ろな存在であったことさえ
ジャーナリストの実態の希薄さを伝えてもいるような気さえしてくる。
ここで大した素材であることを視聴者に植え付けないために
だから前半あんなお馬鹿で平たいキャラな滋子で通してきたのかと思ったくらいだ。

一気に引き込まれてしまった。


また、そんな滋子を、外から追うような流れへとドラマの視点もシフトする。
滋子の感情がストーリーに影響を与えないので
滋子が何をしでかすかという面白味や、事件がどう決着付くのかという期待などが
摩擦なく調和していて、勢いを感じられた。
うん、やっぱりこの方が正解である。

そんな風に滋子の本音を暈したまま、傾れ込んでいくクライマックスは
どう出るかが視聴者としても読めないからこそ、実に緊張感溢れたサドンデスとなった。
テレビの生中継という緊張感だけではない、緊迫性が画面から出ていて
もう画面に喰いつくように見た。


反論もしないまま惨敗したような滋子に最後に何か言いたいことはないかと問うアナウンサー。
そっと手に持つ外国雑誌。(書籍?にしてはデカイ)

「つまりパクっちゃったんですよ~」
「違う!全部僕のオリジナルだ!!」

言っちゃったー!!!

滋子にしては嫌味の一つだったこの台詞。
小説家になりたかったという滋子の設定もこのためか。
彼女でなければ出なかった、プロとしてのプライドを逆なでする嫌味に、ざまあみろと思わせられたのも束の間
まさかの自白だー!

煽られたピースが著作権を主張するとまでは滋子にしても想像を越えた自白に
こっちもやったー!って心が湧き立つ。

証拠もなく、調子に乗った自己顕示欲強い男なだけに
警察も手も足も出ない不気味さの一角が、こんな形で白昼堂々と崩れるなんて!
前半からメディアの存在を匂わしていたのはこのためか。
だからテレビ中継だったのか。

色々とファクターが一気に繋がって、しかも、完璧だった男の自信が
まさか自分の性で足元を掬われる、この最高の一手。
ゾクゾクしました。

挿入されるテレビクルーたち、警察関係者たちの衝撃の表情を一瞬にして挿入する演出も見事。
カタルシスが煽られた。
爽快感だけでない、何とも核心的な心理的誘導を、じわじわと追い詰めていく滋子の声のトーンや
カメラインの角度など、もう最高だった。


そしてもう一つ。
模倣犯ってそういう意味かー!おおー!
でも、その後楽屋で、滋子は提示したその本は偽物であることを告げる。
模倣犯はこっちかー!

偽の証言で誘導なんて、確かに並みの度胸じゃ出来ない賭けで、それがまた観る者のカタルシスを深める。
そこには一切の人間感情の醍醐味だとか、深い心理描写なんかなくて
劇場型のパフォーマンスだ。
でも狡猾で神経質なまでに計画を立てたであろう、犯人の一角が
こんなもので、こんな見え透いた嘘で崩れるところがまた、皮肉でもあって、対比が極端だなと思った。


その真犯人、ピース。
「本当の悪の物語ですから。
 悪とは理不尽に理由もなく善良な人間の頭の上に突然打ち下される肉体的精神的な暴力。
 打ちおろされた人間が何でこんな目に合うのか分からず理解できないから苦しむ」

「理解とは打ちおろす側に観客が回ることなんですよ」

この発想が凄くそそられた。
成程なとなんとなく思った。
犯人にもそれなりの理由があるだろうと考えていく内に、やがて一つの辻褄を合せて
その瞬間、怒りや憤りを共感する。
そういうのは、分からなくもない。

勿論、そこから飛躍して、相手の鬱憤や悔恨に呑み込まれ、こちらが打ちおろす側に回るかどうかは
また乖離しすぎている気はするが
それでも協調性という言葉が馴染みの日本人には有り得そうな論理だった。
それを加害者の身内への二次被害への警鐘として主張していく本作は
止まない連鎖を確かに見せ付けてくる。

そういう独自の理論を声高らかに称賛する犯人ピースの狂気は
後編に入って早々に見られるが
バラされたことで、滋子との対話はなんか不気味な感じが出ていて会話の質が前半とまた
ガラリと変わる。
傍に近寄るたび、なんか不気味なオーラが出ていた。

その変化は面白いんですけど、もっとその変化を視聴者にも伝えるような造りにはできなかったのか
そこはちょっと残念だった。
真犯人が彼だとバラしたからこそ伝わる恐怖は
知らないからこそ視聴者自身が気付いていく恐怖とはまた別である。

また、彼がそうなってしまった出生の秘密は、もうちょっと時間割いて噛み砕いて欲しかった。
ほとんど棒読みというか、説明調で流されたため
彼の奥深い人格形成へ真摯に更けることは出来なかった。


で、その恐怖に、滋子が有馬さんにどうしてそんなに強くあれるのか?という問い。
こういう所でしっかりと社会の土台を支える大人の役割みたいなものが、もうグッとくる。

豆腐屋のじぃちゃんは「腹が立っても日常を繰り返す」と答える。
人は何処かで自分を護る術を持っていて、それは日常だと。
そこには言葉を告げない説得力があって、魅入ってしまったシーンだ。

繰り返される平凡な毎日の連続が、人を冷静にも平穏にもしていく。
それは分かる。
多大な悲しみを負った人間はその悲しみに呑み込まれるけれど時間が癒すと人はいう。
それは時間が癒してくれるのではなくて、長い時間が悲しみと同列に積もることで
大きな中の一つに埋もれることであり、悲しみが矮小になった訳ではないのだ。

橋爪さんのこの包容力は圧巻で言葉が響きました。
その余韻が冷めやらぬまま、犯人に脅される真一の変わりに啖呵も切って
護る大人の寛容。
「真実はブーメランみたいに自分へ帰ってくる」

強い。経験が裏打ちした大人の言葉だ。
みんなそんな馬鹿じゃない、必死に護って戦っているんだっていう、どこかで希望が残る意識こそが
眩しかった。

もう一々最高なのに、そのじぃちゃんが、事故で寝たきりの娘を見舞うラスト。

「まちこは何処?」

何も終わってないし、何も変わっていない現実が急速に襲いかかり
だけど、長い時間をかけてイーブンにされる長い時間とやらも彼の上には既になく。
彼の悲しみだけが都会の夜に木霊するラストはもう積もるのは苦痛だけだ。

公園で、酒を浴び、孫を返してくれと泣き咽ぶ。

ああぁあぁぁ~・・・・彼には救いはないのかよ・・・。
なんたる後味の悪さ。なんたる余韻。なんという時の無常さなんだ。
老いて朽ちていく終末と奪われた悲しみの重さが相まって、そこに彼が若者に残した光が力強く
苛まれる虚しさと無力感は、こちらに残された最後の良心なのか。


橋爪さんの演技が、こういう事件の物悲しさを全身で表しているようで、最高だった。
このシーンを見た後では、模倣犯のひっくり返しも、かすかな希望も霞んでいく。
全てが終わって新しい未来が見える筈が、やっぱり人を殺した先にその先なんかないのだという
何とも辛酸な現実を突き付けた。
殺人犯を捕まえたって、被害者の傷は変わらないという理屈は
復讐なんかしても変わらないというメッセージでもあるだろうか。
これで良かったんだろうか・・・。

被害者に起こる二次的な被害の連鎖は、本当に終わったんだろうか。
そんな一点の染みを残して、幕を閉じる。

タイムリミットが来たかのように、平穏のために店を開け続けると言っていた彼が
闘病のために店を閉めるラストは、壊れた日常そのものだった。

ここに挟む言葉はもうないです・・・・圧倒的な悲痛に言葉なんかなかった・・・・。
これ見れただけで、もう充分だよ・・・。じぃちゃん・・!


一方。
警察の動きも、別荘を別路線から突き止めて鉢合わせるクダリは中々見物だった。
「もうお前にはうんざりだ・・・!」
犯人に投げかけた最後のこの台詞がまた逮捕の爽快感を加速させていた。
確かにな・・!と思ってちょっと吹いてしまった。

全体的に、警察の威信をかけてと言いつつ犯人にもメディアにも後手に回る感じが
日本警察の限界を皮肉に描いている。
滋子の雑誌の立場、テレビ局や世論の立場、警察の立場と三方向から攻めた後半は
それでも見応えがあり
そんな彼らを出し抜いて、一人公開処刑に立ち向かった滋子と共に派手な劇場型の舞台で迎えるクライマックスは
盛り上がった。
前半で諦めずに付き合い続けて心底良かったと思えた秀作である。

でも、どうせやるなら一矢報いてやれと送り出した豆腐屋のじぃちゃんに持っていかれたけどな・・・。
豆腐屋のじぃちゃんの最後の悲痛な叫びに全て持っていかれるんだけどな・・・。
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2016*09*23(Fri)
東京喰種 第3巻 感想
衝撃だったー!両極端な主張が真っ向からぶつかり合う生命倫理はいっそ究極である。
かなりハードな命題を臨場感たっぷりに見せられました。
それ言っちゃおしまいでしょという大人の諦観で見過ごす生命の宿命を
嫌という程この漫画は抉りだしてくる。
読後感の鬱な気分はハンパないが、すっごいものを読んだ・・・!って気分である。

前巻までの温いジャブはなんだったんだろうか。
一巻は導入部だし人物設定とか世界観の説明とか色々あるから解説調になってしまうのはどの漫画も同じだが
正直二巻がどうもスピードダウンした気がして
もっと他にエピソードあったんじゃないかとか
もっと展開早めてもよかったんじゃないかとか
色々間延びした感じがとろくさく感じていた。

だがそれらが全て嵐の前の静けさであったかのように、三巻で一気に物語が白熱した・・・!
全てはこの前振りだったのかとようやく認識する。
(文句言ってゴメンナサイ)


この3巻分のボリュームを2巻程度に纏め上げられていたら
もっと熟成した重さを感じていたかもしれない。
それでも三巻で捕食者と駆除者を正面衝突させた惨劇は大きな節目となりそうだった。

生きるために食べるという一番根底の部分を罪かと問いかける。
命は尊いから奪うのは間違いだと主張する。
この問いに、はて、答えなんか出せるのか?とある意味不安にさえなってくるほど
そのままの命題で衝突させてきた。

前巻から捜査官として国というか公的な社会保障(保護?)が見えてきましたけど
まさかこれがヒナミの一件からこんな形で正面衝突させてくるとは。

何より好感持てるのは、使い古した正義感を一方向から押し付け合うような話ではないということだ。
主人公カネキの主観はどうしても入るから、多少こちら側、つまり捕食する方に意識が寄りがちで展開するが
相手側、つまり駆除する側の正当性の方が汎用性が高い言い回しを用いていて
正直この命題なら駆除側が正義のヒーローとして別漫画が描けそうなレベルである。
そういうハイレベルの倫理観の衝突を見せてくるから
ギリギリの攻防戦がより切迫感を炙り出してくる。


前巻で捜査官が一人トーカちゃんに殺される。
だからこそ、仲間を殺された捜査官は、弔いの意味も込めて
捜査に邁進することを誓う。

こんなの良くある刑事ものとか、ヒーローものの定番じゃないか。
だがそれが、この漫画では敵側というから、面白い。
それも適当ではなく、しっかりと捜査官の苦悩も描いてくるから
読者としてはいっそ不思議な矛盾の中に取り残される。

「草場さんが殺されていい理由なんてない・・・
 正義を貫こうとした男、大切な人を奪われた子供たち、誰かを護ろうと戦った人々
 何故彼らが命を落とさねばならない?」

だよなぁ、だよねぇ、ホントそう思うし、そこに疑問なんて普通は抱かない。

だけど、捕食者は人を食べなければ飢えに苦しみ死んでしまうのだ。
世の肉食動物だって、それこそ昆虫や細菌に至るまで、喰わなきゃ死ぬ。
止められない欲求というものを、殺人快楽みたいなサイコパスではなく
誰もが良く知る食欲という欲望に准えて描いてくるから、もう堪らない。だからもうミソ!
すんごいリアリティ連れて訴えかけてくる。

人殺しという究極の暴走を、食欲という生物の際限まで突き詰めた原始的な欲求と対峙させる
この構図が、もうものすごいと思った。
それは第一巻から感じていたことだが、その主張を社会的な構図にまで持ち込ませるから
要求の高尚さが他とは違う。
そもそも、動物が動物を殺すのは、縄張りだったり自己保身だったり
色々あるけど、その究極って、食事じゃないか、と、そう主張されてもいるようだ。
食事=殺害なんですよね。とどのつまり。

それを訴えているからこそ、より、生物同士の戦いが、生き残りというサバイバルゲームから
もっと崇高で源泉的なものに変化する。
何故食欲なのか、どうして食欲だったのか。
なにやら色々合点が行きました。

そうなると、ライオンが悪いのか牛が悪いのかという、食物連鎖的な命題が浮かび上がってきて
その倫理観が対立するラストは、壮絶。

どちらかに肩入れした押し付けの正義感でない描き方がより悲愴感と絶望感も露わしていて
相容れない悲劇に愕然でした。
すごい!すっごかったよ・・・!


また、今巻で面白いなと思ったのはトーカちゃんの不完全性。
ここまで実はヒロインにしてはあまり可愛さや魅力が感じられず、どういうポジなのかもあまり良く読み取れなかった。
ドジっ子でもサドッ子でもいいけど
なんかキャラが薄いというか、何かを必死に抱えているのは分かるのだが
共感できないんですよね。

だが、今回、「彼女もまた間違えた」というカネキの理解で
色々合点がいき、すごく納得が出来ました。
今まで彼女は先輩喰種として、ある意味完成体だと思っていたからどこか歪だったのだ。

だから「私は人殺しよ」って堂々と言い切るその態度も
共感というよりは、じゃあ勝手にすれば?って思わせられちゃう意地が見えて
ツンデレみたいな可愛さもない。

トーカちゃんはトーカちゃんで色々悟ってしまった部分はあるんだろうけど
やっぱりそれはどこか歪は悲観的思考であって、達観ではなかった。
ヒナミのために何をしてあげれば良いかと考えて、復讐と安寧しか浮かばなかった時点で
やはり経験者というよりは怯えた未成熟性があった。

そういう脆さの他に不完全さが見えた時、なんか彼女にも温もりが灯った感じで
どうにもならない現実に足掻く瑞々しい命が見えました。


届かなかったヒナミへの救済に、ヒナミが失踪。
それを追い掛け、その隙を突かれて、トーカVS捜査官・真戸。

・・・あのさぁ・・ビジュアル!ビジュアル!!
もうちょっと読者のシンパシーを得られるようなキャラデザなかったんだろうか・・・(笑)
でも一応敵役だからこれでいいのか?
ちょっとヤバイ感じでイっちゃってるオッサン。
妖怪に近いわっ。

しかし、中身は男前。
マジカッコイイ!
蛇のように隙のない不気味な千里眼で、トーカを追い詰めるだけでなく
戦闘能力も馬鹿みたいに高い。

「学習してないなラビット。相変わらず直情的で思考が短絡。果てしなく愚かで・・・それゆえ命を落とす」

分析能力も冷静だが、この真戸さんの台詞で
ああ、そうかトーカちゃんはそういう存在だったんだなとこっちが学習。
1.2巻と、どこか物足りなく愛嬌もなかった彼女のコンセプトは、つまりはこれだったんだな。
なんか上から目線のツンデレ台詞が多いから、つい勘違いしてしまっていた。
まるで野生の動物宛らに、身の危険を及ぼすものを切り裂いて生き抜いてきた
そういう文化的動物とはまた一線を画した存在だったんだろう。


そして、ここでのトーカちゃんと真戸さんのやり取りがまた、絶望的に対極的で
見事な論戦だった。

「一体貴様らは何故罪を犯してまで行きながら得ようとする?」

合わせて、カネキと亜門さんのバトル中のやり取りも並行で描かれ
より深みを増してくる。

「己の欲望のままに喰らう。残された者の気持ち、悲しみ、お前たちはそれを想像したことがあるか」

そもそも人間(捜査官)だって食物を摂取しなければ生きていけない動物なのに
そこに至らず、そこを見事に意識していない盲目差が残酷だ。
故に糾弾してくる言葉が非常に重たい。
それってつまり、人は食べ物に対し、命というものを意識してないってことである。

どこに彼らが殺される理由があったと、感情移入して涙を流す亜門さんの勝手な絶望は
まるで身勝手な論理のように聞こえながら、でも、多くの漫画やドラマで描かれてきた
普通のロジックであるという、この面白い矛盾はいっそ、他漫画への皮肉にすら思えた。


この矛盾を真っ向から突き付けられたカネキくん。
矛盾だと気付けるのは、つまり自分が元人間だったからで
つまりは気付けるのは自分だけなんだと、己の役割に気付く。

そのシーンがもう衝撃的で・・・!
なんかこっちまでぐわーってきた。
人は誰かに肯定され理解されることで自己肯定感を掴んでいく。
ここまで自分を否定し続けて迷ってきたカネキが何か糸口を掴んだ感じは
生きていくそのものに思えて、そうか、全てはこのための伏線だったのかと思えたほど。

異生物と人間との融合で中間に立たされてしまった人物が主人公となり
物語の核を成すというのは、定石なわけで、そこに目新しさは感じないが
ここまで「何故」という個人と集合の問いを散々に突き付けてきたから、
カネキくんの行きついた結論というか光明の限界は、存在意義として、ガツンと感じられた。


だから、ここで負けてしまう訳にはいかない。

「せめて戦っている瞬間は、身体の中の喰種を受け容れるしかない」

そうして食欲を受け容れることで、獣のような闘争本能が解放される。
なんかそういう内なる潜在能力の開花に説得力があり過ぎて、いっそコワイ。
その食欲の暴走に止まらなくなり、自己制御できなくなるカネキ。
これも分かる。人って腹が減ると、どうにもならなくなるもんな・・・・。

答えを少し見つけ出したからこそ、ここで人殺しになるわけにもいかない訳で
必死に制御不能な力に抗う感じは少年漫画の初期王道って感じ。


そこで、トーカ戦の方で合わせてヒナミに言わせる言葉がまた、切なさを助長させてくる。

「わたしも、考えたんだ・・・このひとに仕返しすればこのモヤモヤも消えてくれるのかなって・・・
 でも違った・・・復讐なんてどうでもよかった・・・・わたし、かなしいだけなの
 おとうさんとおかあさんにあいたくて・・・かなしいだけだった・・・」

それはまるで、捜査官の理念への問いでもあるようで
彼らもまた喰種を狩るだけで平和は護れるのかと突き付けたようにも見えた。


このカネキとヒナミのそのそれぞれの結論が、この無残な戦いの中で導かれていって
ものすごいインパクトありました。

そして、真戸さん、戦死。
うわあぁぁぁぁ・・・・・・。

それに号泣する亜門さん。
うおおぅぅぅぅ・・・・・。

また一つ、ここに消えない憎悪を生んでしまっただけのようにも見える絶望的な展開の中
カネキとヒナミが訴えた答えは決して真戸さんにも亜門さんにも届かなかったけど
最後の強かな光のように思わせられる。
そうしてぶつかるだけの不器用な戦いが、なんとも痛い余韻である・・・。


・・・その余韻のままに描かれた、真戸&亜門の出会い編!!
これ反則でしょっっ。
余韻を更に抉ってきて、かなりしんどい。

新人の亜門くんにプロとしての知識を叩き込んだ真戸さん。
真戸さん、良い人じゃないか・・・・。それこそ、ただ正義を貫こうとしただけの普通の人間じゃないか。
亜門さんも、尊敬していた人を失ってまで、何故正義を貫くのかという哲学をこれから課せられる。
重たい・・・みんなが重たい・・・・。


こういうの、割と好みである。
こういうどうしようもない現実にもがき、だが打ちのめされ、そこから答えを導き出していく物語
かなり好きである。
しっかりとした展開をしてくれたので、この先ももう少し読み進めて行こうと言う気にさせられた。
でもこれ・・・・答えなんか出せないよな。
生物倫理に、捕食に上も下もあるか。喰うか喰われるかの命を賭けたサバイバルだろう。
多大な期待をして、安易な理想論で流されて終わってしまっては非常に裏切られた気になりそうだ。
どうしようかな・・・。


あ、興味深かったのは使用武器の特性。
「クインケは喰種の赫子から作るものだからなァァ」

これ、面白いアイディアだ。
なんか、とことん辛いネタを突きつめるのが上手い漫画だ。
弔いの意味の対極にある、死者への冒涜とも取れるその具現化が、武器にされてしまう、この不条理。
死者を冒涜しているのはむしろお前らだろうと見せ付けてくるかのような、精神的圧力が
凄まじい武器だ。

ってか、どういう原理で赫子だけ取り出せるんだ・・・。


唯一難点を挙げるとしたら、漫画技巧が独特で、それになれていないせいか
少し唐突感を感じてしまうところだ。
キャラの感情が丁寧に誘導されていく感じじゃないため、ああ、そうだったのね、と後で納得していく感じである。
どうせなら、キャラクターと一緒にシンクロして状況の緊張感とか世の無情感とかを感じていく骨格の方が
私は好きだし、テーマの奥行きも出ると思うのですが、どうだろう。

感受性が薄いのはキャラクターにも言えて
実はあまり萌えというか、入れ込みたいキャラが居ないことも難点。
今の時点でカネキやトーカちゃんの他の日常だとか、こうなってほしい妄想とか
こちらの空想を掻き立てられない。
もっと色んな顔が見たいという基本的な興味がキャラクターには湧かないところが勿体なくもある。

これはもう少し漫画の描き方として、なんか工夫があっても良さそうなところだよなと思う。
単なる個人的な好みというだけではない部分の課題だと思う。
表情や仕草、ちょっとした書き込みなんかで、色々付与できるファクターだと思うのですが、どうだろう。

その他、背景などはしっかりと描き込まれているし、勢いも感じられるし
そういう意味では期待大な印象でした。
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2016*09*20(Tue)
家売るオンナ 第10話 感想
「ちょ万智!・・・行くなよ・・・」
「後ろに立つなぁッ!!」
「は、はいぃ!」

どうしよう、暫くはこれで笑える・・・w
庭野・・・、おまえ・・・おまえw

最終回!めっちゃめちゃ面白かったです!!
前回前々回と失速気味だったので不安でしたが見事に大満足の最終回でした!
とにかくもうまっちーの勢いが気持ち良かった。
爽やかだけど鋭さもあるドラマで、やっぱドラマはこうでないととつくづく思わされました。



最終話。
最後はこころちゃんの〝ちちんぷい〟が対象物件。
粗筋を大雑把に纏めると
〝ちちんぷい〟の入るビルを取り壊すという計画が進んでいたらしく
いつの間にか立退きを命じられ、「屋代ちゃんどうしよう」と泣きついてくる。
テナントを埋め、ビルの資産価値を高めてそのビルごと売却にすれば、オーナーも納得するんじゃないか。
結果、店も護れると提案。
テイコ―不動産上げてそれを協力することになる。

ところが、その立退きは、そもそも本社側の大型土地開発地区の一環で
営業所は手を引いてくれと忠告が入る。
今なら処分もしないで済ませるからと、上司から高圧的に言われ、営業所として動くことが出来なくなった。
・・・・というお話だった。



既にビル内の他のテナントが空きになっている時点で色々気付くだろとか
いきなり立退きに泣き入れる前に通知に気付けとか
突っ込み所は多々あれど
本社と物件を争うことで立場を賭けることになる脚本は、有りがちながら面白い。

賃貸は専門外だけど、今回は特別だと(こころちゃんのためだと)テナントを探すクダリも
各々が動いていく構造が良かったし
こころちゃんの店を護りたいという越権行為にも、ドラマを通しての相関関係が伝わるので
思えば予想範囲内の物件でもあり
街に根付く営業所ならではの特異性があった。


ただテーマ的には
不動産に拘る生き方は自分を戒めるリスクもあると説いたあの第7話のテーマとは
真逆のロジックであり、そこの差分をなんら補足する注釈がなかったのがちょっと残念ではある。
あの素晴らしい白洲美加回でのまっちーの切なる願いが
不動産に対するまっちーなりの哲学であるとも捕えられるから
今回もまた同じように彼女を解き放つ方法もあっただろう。

だけどこころちゃんの地縛霊みたいな生き方を今回は推奨する。
こころちゃんもここで旅立つ生き方だって良かったんじゃないかという気はした。
(それを一生懸命伝える白洲美加っていう展開だって有りだった気がした)
第7話を越える説得力ある理屈はなんら提示されない。
母親の残してくれた遺産であるという考え方は、第7話を模倣したままだ。
まあ、人それぞれってことですか・・・。

まあ、軽いドラマだからそれはそれで良いが、そういう詰めの甘さはドラマの質の軽さを露呈してしまう。


今回はそこにバレエダンサーの母娘の家探しというネタを合わせてくる。
これで多少ロジックの不足分は補ってきたなと感じた。
この母娘に最終的にこのビルごと買い取って貰うことになるのだが
人生を賭けたその買い物に、シビアな現実論を入れてくるからこのドラマは一定の迫力がある。

一階と二階のフロアを売却したのは、バレエで挫折した母娘。
シンガポールに居る父親にいっそ買ってもらってしまえと提案。

シンガポールを拠点にして働いている父親は向こうに家庭もあって、金だけ出してくれるという。
なんともしんどい家庭環境。
なのに、そんなものからまっちーは母娘を解放させる。

「絞り取るなら、このビル一棟を、買って頂きましょう!」

すんげえ台詞!

「愛は言葉、愛は思いやりなど、人はあれこれ言いますが、愛はお金です」

今回はそう来たかーッ!
このドラマは顧客を落とすために、その場その場で最適な哲学を打ちたてるから
そこにまっちーの本音を探すよりも、ゲスト家族の闇がどこにあるのかを知らしめる瞬間がニヤッとする。
今回は愛を説きながら何とも生々しく来たな~w

買って頂きましょう!っていうのは、なんか、数話前の足立王子が不倫女にマンション買わせた文句を
ちょっと彷彿とさせる。
物件の価値を高く評価する職業だからこそ、手切れ金でもなんでも確かな証拠として
不動産を手に入れてしまえというスタンスは、なんか強かな生き方そのものにも思えてくる。

再開発が見込まれるからそれを承知で購入させたのか。
地価は上がるかもしれないが、再開発ということはここが住宅地になるという保証はなく色々不安材料はある。
大型道路や集客のせいで環境や治安の悪化もまた懸念される。
長期間の工事も予想されるし。

でも、資産価値が上がるなら、買って貰って損はない気はするし
浮気した夫に下す制裁としても10億円って気分が悪くはない。

そして。
「この世の大抵のことはお金で解決が出来ます」

何て言うか、お金じゃないよっていう反面的な説得の意味を窺わせる。
まだ社会を知らない未成年に向けて、大人が教えるべ確かな道標こそが愛情という見方も出来た。
愛はお金ですと言っておいて、お金で大体解決出来るという、なんとも弱肉強食の倫理観だ。
なんかそういうのがぐさっと胸にくるのだ。
だから自分で生きろと言うまっちーの凄いエネルギーが満ちている感じ。



一方、そこに行き着くまでの奮闘記。
各々がこころちゃんのためにテナント探しに躍起になるが
その中でどういうわけか「あのビルは私が売ります」と一人奮闘するまっちーだけ協調路線にしない。
少々疑問だ。
今回の舞台設定であるなら、本社VS営業所という構図が既にあるので
別にまっちーを対極にしなくても良かったのに
あくまでまっちーは余所者扱いなんだなぁと思う。

しかも結論として
他メンバーがテナントを確保しなくても、あの親子に売るだけでビルは売却出来たことになる。
イコール〝ちちんぷい〟も護れたことになるので
この流れだと、地下のテナントを埋めようがどうしようが、関係なくなるから
なんかちょっと他メンバー全ての努力無効が泣けてくる。

勿論展開としては、本社からの忠告が入った時点でテナント探しは中断されてしまうから
営業所の連帯責任にしないための展開だろう。
そこで皆は動けなくなるのに対し、まっちーだけは暴走するから
確かにVS構図は継続している。
その結末として、当然ながら
まっちーだけがその売り上げを独り占めすることと、まっちーだけが最後まで責任を負ったということにより
個人責任論の構図は色濃く浮かんだ。

まっちーが誰かの尻拭いで責任を取ったという形では
いつも一人突っ走るまっちーにさせるにはキャラ的に違和感ありますもんね。
これで良かったのかな。


しかし、それさえも前振りだった。・・・ということが、このドラマの恐ろしいところだ。

ここで他メンバーの努力が水の泡にさせたのは
本社じゃなくてまっちーとも言えるワンマンぶりが、ラストに更に鋭さを与えてくるから嘆息した。

努力っぽい意識を見せたって、本社の一言でみな動けなくなってしまう。
だが、手を引けという屋代課長にまっちーも引かない。

「会社の犬!」
「いぃぃ犬とはなんだ!」

自分の使命は家を売ることであって、会社に養って貰ううことではないという実に割り切った主張は
会社の方針で意見を変えねばならないサラリーマンの対極にあった。
売った後のことは知りませんと彼女は言うが
売るまでは顧客の人生に責任を持つという全力さが責任感と共に瑞々しく映る。

でもこんなの、普通は実力があったって言えない。
個人でやっていける業界だからこそ言えたとも言える。
また、会社に恩はないというが、それはちょっと独り善がりでもある。
会社に属しているからこそ与えられるステータスもあるだろう。

子供っぽく感じさせてしまうその一面を、顧客の人生を背負ったという理屈にドラマはすり替える。

「課長はこころさんの人生を背負ったのではないのですか」
「どうでもいいわけないだろ・・・!」
「でも、見放すのですね」


その決意を以って、最後はテイコ―不動産を自主退職。
屋代課長も責任を取って退職。
なんてシビアな現実だ。

ここで、なあなあな展開で、人情モノっぽく、再び営業所に戻れる裁量があった、だの
降格はしたけど、平社員としてまた一緒に頑張りましょう、だの
そんな幼稚な展開にはしてこない。

そのシビアさと覚悟が、ラストの二人で再出発するクオリティの高さを暗に高めてもいる。
職がなくなっちゃったから自営にしましたという訳でもなく
恋仲になっちゃったのでこの先も一緒ですということでもなく
実力と覚悟があるから仕事が出来るのだという、遊びじゃない部分が非常にシニカルだ。
そういう甘さの無い結論が私的にはすごく気に入りました。

情に深入りしすぎるだけでは人は生きていけない重さというものを
言葉ではなくそういう展開の中から何となく感じこさせてきていて
そういうシビアな世界観が、逆に人の生きる力を見せ付ける。
決してアットホームな仲良しこよしの流れにしてこないところが本当に好きだ。
こちとら遊びでやってんじゃねぇぞ!っていうドスの効いたまっちーの声が聞こえそうである。



更に更に!
そこに並行させ、まっちーが去る前になんとか一件売買を成立させたい白洲美加の奮闘が重ねられる。
これがもう痛いほど沁みた・・・!
シビアな現実を横から実に巧妙に補足してくる。

尊敬した上司のために何とか成長した姿を見せたくて
必死にこれまでのスキルを駆使して営業かける白洲美加。
売れそうな感じに進むが、結果は、他ライバルに捕られてしまう。
それで思い切り落ち込む彼女に、痛みを伴う言葉を告げるこのシーンが際立っていた。

「あなたは仕事を辞めなさい。あなたは仕事に向かない。自分の足で立つことは不可能です。
 守ってくれる人を見つけなさい。それが白洲美加の生きる道です」

これは正直、人間的に酷い台詞である。
ここの時点で、テナント探しをしている他メンバーの厚意も視聴者には潜在意識に残っている背景が
よりその非人情的な発言を強調してもいる。

あんなに一生懸命やってたのに
いじらしいほどの努力があった。言われたことをファイルに治めきちんとやっていた。
ちょっとゴミ出しの場所を調べてないとか、ちょっと抜けたところもあったけど
孫みたいでほっとけないわなんて言って貰えて
このまま成長していけば、いずれそれは彼女の利点や強みとなっていったのではないかとさえ思わせられた。
もう、サボっていただけの社員ではない。
きちんとではないか。

でも遅すぎた。
会社は学校ではないのである。そんな人間の教育の場ではないということを
無言で切りつけてくる感じの展開が、胸に刺さる。

少し専業主婦や努力信仰を真っ向から否定した結論だが狙いはそこじゃない。
そもそも仕事をしていないという意味では、庭野だってなんもしていない。
だからこそ庭野も怒鳴られてばかりであった。

つまりは、働く男の能力や意識の高さと、庭野や白洲が
まっちーや屋代に負ける理由を暗に示していたと言える。

社会ってそんな甘くないということを訴えていた。
だからこそ、まっちーや課長のラストの進退を賭けた決断がリスキーなものであり
二人のサラリーマンとしての意識高さが反比例的に浮き上がる。
そこから繋がるラストのオチが、単なる脱サラ組ではないことを示し
社会で生き抜けるだけの能力があるからこそ船出できたハイクラスな選択であったことに
リアリティを持たせている。

やっぱりここも、二人で一緒で良かったね~などという、人情オチではないのだと考えられる。

言葉が酷いが酷くて良いのだと考える。
家を売った後のことは知らないと言い切るまっちーの言動や
客の人生を一度背負ったら売却まで手を抜かないといった職業精神を見せているドラマで
内輪向けのなあなあな人情ドラマなんか見たくもない。


だとしても、まっちーは別に白洲美加を叱った訳でも、人格否定をしたわけでも
ましてや鬱憤を晴らしただけでもないことが、また大人の情愛を滲ませる。

別に辞めさせられた訳じゃない。人格を否定したわけでも追い払った訳でもないとも言えるのは
まっちーの自分に厳しい生き方があるからだ。
そもそもまっちーのSっぷりは今に始まったことではなかった。

ここで、白洲美加には二つの選択肢があった。
まっちーに叱られ、なにくそと歯を食いしばって踏み応えるのもありだった。
キツイ言葉など庭野なんか日頃暴言のレベルである。庭野だって仕事していないのも同じだ。
でも彼は辞めなかった。

向いてないと言われ、白洲美加だけ真正面に受け止めてしまったが
最終的には白洲美加の決断だ。
・・・・昔、まっちーも一度だけ営業で敗れたことがあると語った回があった。
その悔しさ抱えて踏ん張っている。
庭野も、以前契約までこぎつけられそうで逃げられ屋上でたそがれていたら
「二枚目気取ってんじゃねぇ!」と怒鳴られていた。

そういうのを振り返ると、
尚更、まっちーは白洲美加にハッパを掛けただけだったのではないかとも後になって考えた。
まっちーは人格を否定したわけでも鬱憤を晴らした訳でもない。
導いたわけでも道を示したわけでもなく、やはり、ハッパであって
乗り越えてくるならそれでもよし。手折れるならそれでもよし。

となると、真正面から受け止めて辞めちゃった白洲美加の決断では
まっちーの心は白洲美加に通じなかったとも言える。

社会の人間関係なんて、そんなものだ。思うように人の心は人に通じない。
下手にほわほわした慣れ合いを見せられるより、なんだかよっぽど沁みるものを見せて貰った気になってくる。


そんな届かない想いの交差を巡って
また追い打ちをかけるように、白洲美加が足立王子にキスしてって縋り
それを足立王子がいつものように爽やかに交わせばいいのに
なんだかちょっと動揺して「ごめん」

もぉぉ、なにそれなにそれーッッ。

もう色々きつくて沁みる。
このドラマで描かれる社会のバックグランドが無情に包まれている。
玉砕してしまった上にダブルパンチの白洲美加の涙が、もうなんとも言えない余韻を伝えていて
そのカットの間や照明、街の風景。完璧だった・・・。

そして、弱っている女ほど、口説き易いものはない・・・。


大人の人間模様の描き方が、秀逸なドラマでした。
コメディ寄りとはいえ、そして不動産ドラマという新たな境地でしたが
その辺が掘り下げられたとは言い難いですが、しっかりとした背景があったと思う。

「昔のさ、我武者羅な働き方をさ、今の世の中はさ、馬鹿にするし否定するけどさ
 サンチーみたいに古き良き時代を肯定してくれる人間、尊いな・・・」

布施さんの言葉が重たい。
時々差し込まれるこういうジェネレーション的な部分が凄く好きで
働き方の違いをそれぞれ鑑みるに
一概にまっちーの生き方が正しいとは言えない難しさや世知辛さを、最悪な形で知らしめたようにも思う。
色んな角度があって、奥行きを感じられた。
不動産というモチーフを扱いながら、脚本家さんが描きたかったのはこういうことだったのかなと思う。


・足立王子
ヤケに強気になっちゃった足立王子。
だけど白洲美加にキスできないヘタレっぷり。どうしよう、株が上がった・・・!
これもう意味深である。
よっぽど生理的に受けつけない女性だったのか
それとも同僚として不本意にも認めてきた部分があったのか。
足立王子底知れない・・・・・。

でもまっちーとしっかり向き合い意見も言えたことで、俺もやれると自信が付いて
しかも占い師のおばあさんに唆されて
「僕がいるから大丈夫ですよ・・・・」(さっわやか~♫)
最後はイケイケであった。


・宅間さん
まさかのお前が白洲美加を攫って行くとは・・・!
デバガメするほど実は気になっていたのか。となるといつかの「あーん」の意味も変わってくるんだが。
何気にここも、あの雑誌の占いが当たってしまったというなんともはやなオチ。


・社員その2。
そうか、お前、一度もまっちーに「GO!]って言ってもらえなかったのか!!
ここは何気に見過ごせない台詞である。
まっちーにGOと言って貰える人間は、ある意味まっちーに意識してもらえている人材だ。

その意味で、「課長は好きです。庭野も好きです」の発言通り
足立王子が言うように「じゃあ多分僕のことも好きだな~」であっているんだろう。
きっとまっちーに聞けば素直に応えてくれるはずだ。
(くだらねぇこと聞いてんじゃねえ!って怒鳴られるかもだが)
まっちーは白洲美加のことも好きだ。


・庭野・・・W
最後までドヤ顔で笑わせてもらった・・・(大爆笑)
「ちょ万智!・・・行くなよ・・・」で後ろからハグをやろうとして
背後に立ったら
「後ろに立つなーッ!!」と怒鳴られる・・・ww

どうしよう、笑いが止まらない・・・w

「まさか病気で倒れているとか・・」
「病気で倒れる柄じゃないだろ・・・」
「自分、三軒家チーフの家に行ってきます・・・!」
「庭野、三軒家チーフの家、知ってるんだ・・・」

wwww

で、まっちーが心配で家まで追いかけようとして一目散に走る走る。
そこへまっちーからコール。

「今何処ですか」
「シンガポール」

追いかけられねぇ!!!爆笑!!
そんなのが庭野の人生・・・。

だけど犬なのはこいつ。しっかりとまっちーをアシスト。
バレエ母娘にシンガポールの父親からの電話を繋ぐシーン。庭野、黄門様かw(いや助さん格さん)
懐からドヤ顔で印籠・・・スマホ出してるぞww

「自分は三軒家チーフが辞めるなら付いていきます!三軒家チーフがいないと自分は駄目なんです!!」
「甘ったれんな!!」
ばっちーん!
平手打。
営業が出来なかった白洲美加と、一人で立てない庭野は同レベルであり
その二方向から、まっちーの高さを画描いていた構図は
平たい「すごいひと」で無くなっていて、まっちーの人柄を外から補足していた部分でした。


・屋代課長
なんとも爽やかラブ。
「仲良く二人で・・・辞表出そうか」
「仲良く・・・とは?」
「うぅん・・・仲良く・・・とは・・・」

なんちゅー可愛さんなんだ!課長!
ここの仲村トオルさんの口ぶりが本当に優しさと言うか愛らしさもあって、最高だった。
単にヘタレに見せない深みを出してくるところが、もうさすがであるvvv

中盤、ここちゃんのちちんぷいが効かないとことか、男の哀愁だったよ・・。

また、言うだけ言って自分の責任にしろっていう救いの手も、まっちーは毅然として受け取らず
それさえも、「君らしいな・・・」って言わんばかりの優しい目で受け止めて・・・・きゃーって感じ。


『サンチー不動産』
何て言って口説いたのか。興味津々である。
ってゆーか、そこ何処だよ!!
都会ではテイコ―不動産の反逆者としてテリトリー貰えなかったのか?
いやいや、のほほんとしてるが何気に奥がどす黒い・・・。

別に二人で仲良く再就職でも良かった気がするが、独立させたのはドラマの鋭さを補足していた。
その説得力も、単なるラブで終わらせていないのも
ここに至るまでのシビアな現実と戦いの覚悟があるからであって
私にはコメディとは取れなかった。グッときました。

最後の「イチ~ニィ~サンチ~GO!」には笑えた。



うもぉぉ////////大満足です。
変にラストでスカされても腹が立つし、だからといって人情ものに転がって仲良くされても興ざめだった。
予想外でしたが、とっても気に入ったラストです。
全体的に見ても、一部失速した部分はあれど、とても勢いのある奇抜なドラマでした。
久しぶりに興奮して観てました。

もし続編があるのなら。
旧体制陣は全て入れ替えて、まっちーと屋代くんの次ステージ挑戦話がいいかな。
謀反を起こして都内追放(大袈裟)となった彼女の力が欲しくて
仕方ない、呼び戻すか・・・みたいな感じで。新たなサクセスストーリーが始まる!・・・とか。

とっても気に入ったので久しぶりに私的ドラマランク更新となりました。
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2016*09*13(Tue)
SMAP「世界に一つ~」でリベンジ達成!
このニュースを知った時は思わず泣きそうになりました・・!
SMAPさん、25年越しに「SAY YES」超えで「世界に一つ~」が売上歴代6位だそうです!
ほんとかよ!まじかよ!うわー!!
おめでとうー!!!


SMAPがデビューシングルで初登場1位を取れなかった話は有名だ。
ご本人たちが自虐ネタ?で何度か口にしてましたからね。
「ジャニーズでデビューシングルで1位取れなかったの、俺たちだけなんだって~」

そんな感じ?(確か中居くん)
ネット情報によりますと
91年9月9日にシングル「Can’t Stop!!-LOVING-」でCDデビュー
初週売上8.1万枚で91年9/23付週間シングルランキング2位に初登場。


奇しくも、その同週付の1位がCHAGE&ASKAの「SAY YES」だったとか。なにそれ!!
(91年8/5付~10/28付まで13週連続1位、9/23付=週間売上14.6万枚)
あんまり意識してなかったし、SAY YESなら仕方ないよなとスル―していたのも確か。

でもでも今週。
解散報道を受け、購買運動が過熱し、遂に累積売上284.6万枚を達成。

それにより歴代売上6位に上っていた「SAY YES」を越えることになったらしい。
すごいすごい!
ただの6位浮上ではない。SMAPにとって意味ある相手を抜いての6位っていうことがすごいんだ。

デビュー時のライバルの顔ぶれが歴代ランクに残っている奇跡も素晴らしい偶然だし
その相手を今度はここで追い抜くという状況がすごい。
25年前デビュー1位を阻まれた“因縁”の「SAY YES」を抜いて25年を経て借りを返すことになるなんて
誰が想像しただろう。
ファンの力ってすごい。
ファンをそこまで動かしちゃうSMAPってもっとすごい。
なんか、泣けてきた。
今世紀はもうSMAP以上の国民的グループは出て来ない気がする・・・。

最後の最後に、こんな形で歴史を変えてくれましたねぇ。


勿論、ブームになって買い上げるとか、曲を求めて買いに行くとか
そういうのではないので、SAY YESファン(変な言い方・・)には微妙な気分になりますが
それでも売り上げは売り上げ。
曲も違いますけどさ。
おめでとー!!です!!

何気にこの曲がSMAPらしい歌詞であり、良い曲であることも、売り上げに貢献している一因だと思ってます。
また、震災などで募金や呼びかけなど、必死に支援してきたSMAPだからこそ
気持ちを返してくれるファンも多いんだろうな~。
なんだか素敵だ。

このフィナーレに便乗したくて密林にポチりに行ったら
コメの数にビビりました。
すげえ・・・。2000件のコメント・・値段と間違えたよ・・・。
やけに高いCDだなと思ったら、コメ数だった・・・。


ちなみに、歴代売上の5位は米米の「君がいるだけで」で、割と僅差なので
抜きそうだとのこと。(米米って言ったら浪漫飛行じゃないのかよ!)
ファンは目指せ300万枚なんて言っているようですが、はてさて。どこまで記録が伸びるでしょうね。
まあ、上位ランクは強敵ですけども。



≪歴代CDシングル売り上げランキング≫
1.およげ!たいやきくん 子門真人 454.8万枚 1975年12月25日
2.女のみち 宮史郎とぴんからトリオ 325.6万枚 1972年5月10日
3.TSUNAMI サザンオールスターズ 293.5万枚 2000年1月26日
4.だんご3兄弟 速水けんたろう、茂森あゆみ 291.8万枚 1999年3月3日
5.君がいるだけで 米米CLUB 289.5万枚 1992年5月4日
←いまここ
6.SAY YES CHAGE&ASKA 282.2万枚 1991年7月24日
7.Tomorrow never knows Mr.Children 276.6万枚 1994年11月10日
8.Oh!Yeah!/ラブストーリーは突然に 小田和正 258.8万枚 1991年2月6日
←ここだった
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2016*09*12(Mon)
金田一少年の事件簿R 10巻 感想
b-hajime13.jpg
表紙がクールな10巻でした。
はじめちゃん。茶色い服はどうかと思うんだがちょっと大人っぽい雰囲気でここ最近ではしっかりとしたタイプ。
かっこいいです~。
割とこういうベージュやブラウンを好むけど毎回センスをちょっと疑う。

収録作品は例の無闇にキラキラな明智さんのワイン話と、玲香ちゃんの話。
そして現在ハードに幕を閉じた白蛇蔵の冒頭。
盛り沢山です。贅沢を言うなら単行本派としてはワインの話は9巻に詰め込んで欲しいとか思う。

例えばワンピはそうやって必要な回まで入れて分厚い巻とかありますよね~。
ああいうの、ホント嬉しいし、物語に入り込めるし。


いつもの如く細かい感想は本誌の時にやっているので、割愛するとして
改めて気になったとこといえば。

>ワイン話
何度読んでもこの羊山さん(犯人)の無念さが衝撃的である。
無知って本当の罪だ。
世界遺産とか、歴史建造物とかを、平気で足蹴にする輩と同じですよね。
同情してくれた仲間たちがいることが羊山さんの財産だ・・・。

これ、充分裁判にして訴えて損害賠償今からでも起こしてみればいいのに。
金堂さん(被害者)に家族とかいないんだろうか。

なんかポップなテイストで短編らしく軽く終わっているが
実は私から見ると、長期シリーズよりも動機の線でショックな話である。



>映画撮影話
玲香ちゃん。久しぶりの登場です。
本誌の時にも思ったけど、単行本になっても金田一としては妙に女子力高い話である。
明智さんとは違った意味で妙にキラキラしている彼女が
幼い妹みたいにはじめちゃんと美雪ちゃんに甘えている感じが可愛い。

美雪ちゃんが可哀想に見えるのであんまり好きじゃないんだが
玲香ちゃんが出てくる話はそれほど嫌いじゃない。

物語は一気に読むと、何だか狭い世界観で煮詰まっちゃった監督もまた
ちょっと可哀想かなと思った。
復讐したことよりも、息子の本音を聞けたことが一番の救いになったよなとしんみりくるラストが好きです。
不器用な父親が無骨な愛すら注げず、昭和テイストに粋がっちゃう末のお話ってことか。


>白蛇蔵
そして今度はその親父がキーワードとなるこの間終わったばかりの白蛇蔵。
ある意味父親という視点で切り取ると、対称的なお話なんですね。
一生懸命愛そうとした前作の監督と異なり、こっちは愛を忘れた親父の末路ですからね。
面白い。


※ラクガキ
久しぶりにはじめちゃんと美雪ちゃん。
夏!・・・・っぽいの描いてみたかったです。もう秋っぽいですが。
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2016*09*09(Fri)
家売るオンナ 第9話 感想
古来より嫁姑の確執が壁一枚で甲斐性されるものか。
そのお綺麗な理想論を、異文化交流に絡ませラストに少し距離を取らせた結末が
凄く面白味を感じました。

前回より少し持ち直したかな?という印象の第9話。
今回は脚本の骨格がすっきりと見え、ちゃんと伝わってきました。分かり易い構造の上、とてもストレートである。
でもその分、パンチが弱くなったというか。
キャラの面白さが平面的になっちゃった気がします。

骨太に添えられる、ぶっちぎる勢いが好きだった。
まっちーの手腕に多種選択肢という含みが見えないことで、企みに捻りがなくなったこと
何故その道を選ぶのかという面白さが失われているのが敗因だと思っている。

例えば2話のひきこもりから始まりひきこもりで終わらせたあの奇抜さは
はっきり言って当ドラマの神回とも言える斬新な結末で
社会的になんら結論は出ていないものだ。
でももういいか~と視聴者を押し負けさせる何かがあった。

あと、OP変わった?変わってないですよね?カットされただけかな?なにかがいつもと違う気がした。



第9話。
家族ドラマでは王道・普遍的テ-マの嫁姑問題でした。
二世帯住宅のお話に、異文化理解の困難を重ね合わせてくることで得られるラストの結末は
ちょっと皮肉がある。

冒頭。
今日も元気な白洲美加。
「あれないと、気合い入らないんで。やって貰えます?」←頼んじゃうw
「・・・・」←無視かw
「じゃ、自分で」
ガニマタで、GO!髪吹いてるw

飛び出していく感じがうけた。
そのまま風のように去っていけばいいのに、なーんちゃってって戻ってくるカットはいらなかった。

で、如何にも問題ありそうな新聞記者に声を掛けられる。
そこでまっちーについて色々ぺらぺら喋ってしまう白洲美加。


でも、正直、嬉しそうに話す彼女よりも、そのあと、新聞社に乗り込んだ屋代課長の方に
私はイラッときました。
相手に喋らせる前にぺらぺら喋るなよ!
いいひとだったから良かったようなものの、これも利用されちゃうこと、分かるだろうに。
白洲美加のこと、責められないぞ、課長さん。

本当は、売り上げを独り占めする彼女に何か後ろ暗い裏があるのではないかと近付いたらしいが
客からのクレームは無く、記事にもならないので記事はボツとしたとのこと。

屋代課長と白洲美加がまっちーの天才肌を喋ってしまったことがメインなのではなく
この、巷でもその後クレーム一つない営業手腕であるということが言いたかったシーンだったんですね。

そして、この記者さん、家を売りたいとまで言ってきた。
それが今回のメイン物件となる。(長い前振りだ・・・)


足立王子が担当するアマミヤさま。
庭野が担当するアマミヤさま。
まっちーに賃貸を依頼してきたアマミヤさま。
全部が一家族だったという繋がりで、これをどう理解していくのかが、序盤のポイントだった。

足立&庭野の方は、何家下見しても、気に喰わないと夫が首を縦に振らない。
南向きの8畳が縁起が悪いとか聞いたことない言いがかりを双方が使うから
視聴者的には関係者だということが予め理解出来る。

その理由はどちらも本音は同居を希望しているからで、どちらも妻が怖くて言いだせなかったというもの。

そのことにいち早く気付いたまっちー、足立と庭野にこの件から手を引けと言う。
この時点で、この家族に巣食う課題と、依頼されていた例の物件がまっちーの頭の中で
パズルのように組み合わさったことは、確かだろう。

だが、今回、ここでいきなり手を引けの一点張りであること
その担当部下に気遣いもないこと。
先の件で、課長が新聞社に頭を下げに行ったのに、礼がなかったことを布施さんが指摘したことなど
まっちーの行きすぎの行動を諌める感じで描かれたことがちょっと目を引いた。
布施さん、やっぱり年の功。ちょっとかっこよかったです。
ちゃんと貫禄出してきましたね。

勿論、まっちーはそれに跪きさえもしませんでしたが、一方的にまっちー信仰とばかりに
まっちーを善として推してこなかった部分に、ドラマの深みを感じる。

そしてまた、譲れと言われて、はいそうですかと引き下がらないで
「嫌です。私は私のやり方でやりますので」と言い切った足立王子!!
痺れた~~~//////

これぞ、元営業トップ!!こうこなくっちゃ!!

足立王子も言っているが、きちんと尊敬していることと、盲目的に従うことは社会では別物だ。
「きちんと意見を言って議論してもいいんじゃないの?舐められちゃうよ?」
なんか目からうろこだよ!
その通りだよ!!って思いました。
くうぅ~vvv

・・・・という、社会的敵対関係という美しいパワー神話の向こう側で。
睨まれた庭野。
「ぼく・・・・ぼくは・・・・・僕はどうしたらいいのかわかりませぇん」

撃沈w
爆笑w
ある意味さすが庭野だ。強敵だ庭野。だから庭野は家が売れないんだ!!
・・・っていうまっちーの心の声が私には聞こえました。

足立の拒否に対して、庭野は当然まっちーに従うのかと思いきや、このセリフ。 予想外だ。

なのに、そんな足立に庭野、この間好きだと言われたと宣言。
「そんなに進んでるんだ~」
「違うよ~?サンチーさんは課長は好きです、庭野も好きですって言ったんだよ」
ちちんぷいのこころさん・・・見事な訂正だ。

っていうか、前回のこのシーン、まっちーのまくしたてたネガティブ解釈がおっかしくて
うっかりスル―してましたが
課長は好きです、庭野も好きです・・・・ちょっとニュアンスが違いますよね。
日本語ってすごい・・・・。

なのに庭野。
「自分と課長は、違うと思う」

庭野、ポジティブ~~~!!!すごいよ君!ある意味、一番強いかもしれん。
あくまで自分の優位性を主張できるその思考回路が羨まし過ぎる。

「じゃ~きっと僕のことも好きだよね~」
足立王子、容赦ない。でも、当たってると思うv


このドラマはこんな風に、台詞が本当におもしろい。
センスが光っている感じがします。
それがドラマを持たせてもいるので、キャラクターを光らせてもいるその勢いが低空飛行だと
ドラマの低迷を招く事態になってしまう。
前回、今回と、その弱さも敗因なんだろうな。・・・・面白いんですけど。
その面白さがストーリーと噛み合っていないんですよね。
取って付けた感じで。

相変わらず役者さんの熱演に助けられている節があるのは否めない。
新聞社で長い足を見せびらかしの足組み!屋代課長も突き抜けてきた~v



話を戻し、そんな雨宮さまの舅姑が来るというのを聞き齧ったまっちー。
庭野に息子夫婦も呼べと依頼。
まっちーは娘&彼氏も呼び出したんだろう、全員が一堂に会することとなる。

ここで、お互いの妻が同居を嫌がっていることが露呈する訳ですが
同時に娘がナイジェリア人の彼氏と結婚前提に付き合っていることも暴露させてしまう。


流れとしては余計な手間が省けて簡易的なのだが
面白いのは嫁姑問題に、ここから国際結婚問題を絡み合わせたことだ。

嫁姑をこんな形で鉢合わせにさせたら、普通は拗れる。
修復不可能なくらいになっちゃったらどうすんだ、という危惧を
娘の国際結婚という劇薬を加えることで、姑と嫁を一時的に協定関係を結ばせるという荒技。

姑は、娘をそんな知りもしない国へ出すのは嫌だし
嫁は、娘がいなくなったら自分に親の面倒の負担がかかるので嫌という利害が一致する。


一時休戦は、確かに面白いんだが、その描き方が不満。
嫁と姑がタッグを組むことを、予めまっちーと庭野で台詞で言わせてしまうという脚本だったのだが
ここは知らせない方が面白かった。

視聴者自身にそうか、という解釈をさせてから、後で庭野が気付いた風にすれば
丁寧なカタルシスが誘導されるのに
そういうことか!って自分で気付けることで視聴者は面白味を感じるものである。

なんでそんな下品に言っちゃうかな。
何でもかんでも台詞で説明すればいいってもんじゃないでしょう。


敵対の相手を見つけ、距離を縮めた嫁姑。
一方、決意は固い娘の雨宮波留とビクトル。
ビクトルが片言で「私ははるさんを愛してます」と何度も言うんだけど
ああ、ガイジンらしいな~と思っていると油断する。
これがラストに面白いスパイスとなって返ってくるからだ。

でもここ、まっちーも合わせてカタコトで語りかけるとか、ビクトルとまっちーのやり取りも面白かった。
まっちー、誰でも容赦ない。
あしらう、あしらう。


そして、娘らには小さなアパートを紹介し
雨宮一家には例の二世帯住宅を提案。
壁で間取りが区切られているから、同居という認識は薄いですし
でも遠くに住んでいたら、生きているか死んでいるかも分からないと。

ん~、説得力としては
生存確認ではなく、嫁が何故同居を嫌がったか?という所をそのまま引用してほしかったです。
例えば、介護などで疲れた時でも、個人空間が確保できる、とか。
お孫さんには毎日会えますよとか。

具体的じゃないんですよね、生存確認って。
そんなんで、世の嫁姑が解決するか。
理想論にもほどがある。


だが、ここで、例の国際結婚が出てくる。
ここまで物語は傍にあることを善とし、ドラマだって前回から同じ屋根の下で暮らせば家族などといって
不動産の与える家族への価値みたいなものを提唱してきていながら
ここで、共同生活への極論を、外国人であるビクトルに暴走させる。

ナイジェリアでは七家族一緒に住む。
壁などなくて、顔を見て過ごすことが、家族だと主張。
早く壁を取るべきだ。

だけどまっちーは
「日本の奥ゆかしさも理解してもらわないと困ります」と一刀両断。
ふわぁぁ~//////
きもちいい!

あれほど、醒めた嫁姑問題の最中で、ビクトルの真摯な愛情が救いのように純愛を見せておいて
それが最後になって、日本文化の中で逆転する。
「はるさんを愛しています」さえも、うざいほどの過度な愛情に変色してくるから面白い。

家に対し、求心力を強めていた主張が、ここにきて拡散(逆方向)へのベクトルを持たせてくる構想に
唸らされました。

たかが壁一枚。
されど壁一枚、ですよ。


全てに上手く行きすぎな感が出てしまうラストを、この一石が妙な距離感を造り出し
加熱しすぎた猛進を一歩押しとどめたかのような引力があったように思えました。

嫁姑なんて、ここまで数々の老舗のドラマが挑戦して応えの出ていない社会問題である手前
この安易な結論はそれこそ空論に感じてしまうし
彼氏ができ嬉しそうな娘の波留も、 ナイジェリアの国にいずれ付いていくって・・・・。
職も就いてなかった娘がいきなり初恋で一夫多妻の国なんて大丈夫とは思えない。

そんな批難がでそうなラストを、同居というキーワードで繋ぎ
複数の奥さんと同居してる彼の祖国への戒めとして描き
愛があるから大丈夫という安易な結論を、最後に知らしめて幕を閉じた。

ああ、なんか面白いって思えました。
「生き方を推奨している」とナレーションで言っていましたが
そこまでは大袈裟だとしても、人間の内側に入り込む物語は深さをかんじます。

手紙に『なんでもけん』を提案とか、それ、今どき通じるかな?と疑問に思う箇所もあったけど
このラストの求心力の変化に、軍配です。



で、次回。
予告に不覚にも燃えた・・・、じゃない、萌えた。
このドラマには、ここまできたら恋愛要素は一切いらないと思っているのが本音だが
ラストの課長と、庭野のハグにちょっとくらくらきた。
まさかラブモードですか。
そんなドラマですか。

前話で、二人から本気が伝わらないから本気にはならないと応えたまっちー。
だったらここで、二人が男モードになったら、いよいよここから三角関係勃発して
それで終了~とかだったりして。

どっちにもまっちーは応えないで、片想い推奨。

ここから先は、まっちーにそれぞれアプローチする課長と庭野。
それを、まっちーは聞かれたらあっけらかんとあの口調で答えちゃう。
「ハイ、昨日は課長と●●しました」とかw
それを後ろであっちゃー////って頭抱える屋代課長。
そんな二人に、庭野が「抜け駆けしないでくださいよ!!」なんて喰ってかかったりとかとかw
前途多難な、でもオープンなラブが似合いそうですv
そこまで妄想しました。あの予告だけで(笑)


私の拙い妄想なんかはほっといて、このドラマ『家売るオンナ』の非公式ファンサイトさま。
不動産についての色々や、最終回予想などもやってらっしゃるサイトさまです。
ブログの方ではお恥ずかしながら、拙宅の記事も紹介して頂きました/////わ~//////
その節はありがとうございましたーv

家売るオンナファンの方、御存知なかったら一度覗いてみてはいかがですか?

『家売るオンナの研究室』
『家売るオンナに学ぶ深イイ話』
管理人:ieurulabさま
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2016*09*07(Wed)
金田一少年の事件簿R 白蛇蔵殺人事件第11話感想(週刊マガジン41号)
面白かったー!ちょっと早送りというか掛け足だった気はしますけど、こうくるとは思っていなかったので
すっごく楽しかったです!
もっと呪術的な不気味さを増やしてくれたって良かったくらいだ。


最終話。
黄介の告白はついいに白蛇酒造の社員になったところから。

盗聴器やらなにやら使って探りを入れ、復讐の機会を狙っていた黄介が
偶然知ってしまった「事実」というのは
それこそが自らの手を汚さず上手い汁を吸うことになった、女将・鏡花の企みってことか。

だから容疑者一覧表に白ちゃんが入っていたのかー!
奥が深い!

ある意味犯人当てクイズは、白ちゃんで正解だったとも言える。
本当の主犯を成敗したのは白ちゃんだからだ。


そして、前回とは打って変わって性格激変の鬼門さん。
鬼門自ら、兄貴・蓮月のフリをしてこの蔵に忍びこんできたのか。
黄介が計画のために呼んだんじゃなかったんだ。
で、鬼門に唆され、この蔵を乗っ取る計画に乗ったフリをした。

出た!乗っ取り来たー!・・・それでテンション上がっているのは、恐らく私だけだろう・・・(;一_一)

DNA鑑定は、そういう利害関係を組んだために黄介が提供したもの。
白頭巾を被った男が、蓮月なのか鬼門なのか分からないような流れにして
その上で結託していた黄介の存在で、DNA鑑定という一見確かな科学証拠を出させる流れは
今振り返ってみてもやっぱり謎に満ちていて面白かったです。
本当は鬼門と蓮月が同一人物なのか?っていう仮説も立てられるし、なかなかにミステリーな設定だった。

あの時、美雪ちゃんが、「三男・黄介さんだったりして!」って言ったのも、何気に当たってましたね。


そして事件決行の夜。
普通の呼び出して殴って薬を嗅がせて・・・。スムーズすぎだ。
・・・て思ったら、黄介自身も言っている・・・「恐いぐらい計画通りにすいすい進んだよ」

左紺を殺すシーン。
「俺だよ!左紺兄さん!あんたが殺したと思ってる黄介だ!」って告白は
もっと左紺の驚愕のカットとか入れて欲しかった。
このたった一言が黄介の最大の復讐劇になる訳で、もっとドラマティックも盛り上げてくれても良かった。

・・・って、敢えてここで重さを持たせなかった理由がページを捲ると表れる。

恐いくらいに計画通りに進み
「そして極めつけは、鬼門をタンクの放りこんで溺死させた時だ。
 タンクの酒を抜いて溺死させた鬼門を見た時、その様に俺は驚いたよ。
 まるで白蛇が纏わり付いているように・・・
 アア―――ソウイウコトカ・・・・!」

ここまで一気に持ってきた頂点はこっちだということだ。

白蛇の呪いに導かれる様子を頂点としたかったんですね。
ここ、すっごく良かったです。
自分が行ったことに対し、超越的な力が認めてくれたような感覚って、なんか分かる。
酒粕が白蛇のように見えただけなんて、偶然だろと流す人もいるだろうけど
この時の黄介には、蛇のご加護に見えた。
何かもっと超自然的な力が働いていると匂わせる力があって
もしかしたら本当に偶然じゃないのかもしれないし
そういう不気味さが面白かったです。

キバヤシが途中の巻末コメントで、そういう超常現象みたいなこと言ってましたけど
このことだったのかな。


それをまた、そんな訳あるわけないだろとばかりに
黄介の告白を中断させる親父の叫び。

なんか胸が苦しくなったー・・・・。
前回まで親父・音松には感情移入出来ないと残念に思っていたのだが
何がどうして!畳みかけられるように息子たちが狂っていく様に、流石に哀れな想いが湧き
同情を呼ぶ。

職人気質で、ただ仕事に邁進していただけの田舎の朴訥な男だっただけなのに
その無機質な一面が最悪の形で表れてしまった。
これでもかと連打される重い鉄槌は、身に余る罰だった気もして、無念さが痛い。

無心に仕事だけに生きてきて、何も悪いことしていないのに、何故こんな仕打ちを受けるのか。
それもまた、白蛇の呪いとは別に
人生ってそういう不運というには語りきれない遣り切れなさってありますよね。


そんな終焉の後味悪い余韻を引っ張って・・・・補足が描かれる。
そこで黄介が言っていた恐ろしい事実が破裂する。

「まぁ・・・結果オーライ・・・ってとこかしら」

「あの黄介が生きてたのはびっくりしたけど」

ええぇえぇぇー!!!そっちィ!!??

ここ、マジびっくりした!
鏡花も黄介の存在に気付いていなかったの?!
え?嘘でしょ!
じゃ、何であんなナチュラルにプライベート部屋の掃除を頼んだんだ。
そうなの!?いやなんかオカシイよ!

鏡花は2人目の鞠乃を殺した人間だった訳か。事故にしても。
それを左紺に見られていて、左紺と結託していた・・・。

ええぇぇえぇぇー!そっちィ!!?

いやいや、面白い。
黄介と結託して、蔵に邪魔な左紺を消したのではなく
左紺と結託して、音松に邪魔な兄弟を消したかったとは。


鏡花については鞠乃殺害時における、呵責や偶発性を匂わせる部分があり
はじめちゃんも、そんな罪の意識から娘には正確な殺害現場を伝えなかったとした。
でもこれも、高校生のはじめちゃんの理解であって
鏡花はもっと強かで、嘘を教えたのは、娘から真実がばれることを恐れた計画の一部という
完全に徹してくれてても良かった。


それも、つまりは音松がいつまでも鞠乃以降、結婚に踏み切ってくれないことへ業を煮やし
前妻の痕跡を消していったわけで
結局、妻の座を射止めたい想いって、イコール、資産・遺産的なものなわけでもある。
だから遺産相続継承順位のある三兄弟は邪魔なわけでもある。

また、音松、ですよ・・・!

恐えぇぇ~。
やっぱり無害な顔をして、事は全て音松を巡る悪意から発生している不気味さ。
だけど当の音松は直接何か誰かを恨んだ訳でも憎んだ訳でも、ましてや具体的な殺意を抱いた訳でもないという
この奇妙な人間関係の闇。

上手く繋げられて描かれていて、他シリーズにはなかったとても目を引くシーンでした~。


そして、鏡花のこの思いもまた、白蛇蔵に巣食う私利私欲になる。
恐らく娘の蒼葉との会話の中から血清のない白蛇を飼っていることを知った黄介が
シャワールームに白蛇を放っておいた。
黄介にとっては、鏡花が実の母親の仇でもあり、この蔵を乗っ取ろうとしている他人でもある。

白蛇様の怒りに触れるのであれば、当然制裁は下される。
そして、勿論、制裁は下された。

うおおぅ。
ちゃんと白蛇様は見て下さったという認識になりそう。黄介にとっては。

オールヌードの濡れた熟女っていうのもまたなんとも言えないシーンですね・・・。
もっと色気があったら良かったのに。
そしてかぷりと噛みつく白ちゃん。
可愛いのに、日本には血清がない。それを理由にターゲットの死を待つばかりにする計画だったんだろう。
まさか自分の身の上に降りかかるとは思いもせずに。
皮肉だ。


更に物語は、ここまでまるで左紺が異常な執念に支配され
親父への憤りから兄弟を殺したように進められてきていたのに
ここで、全てのコンダクターが鏡花だったことが分かることで
左紺の本音って、実は違ったかもしれないって疑惑を抱かせる。
実はそこまで根深くなかったんじゃないかとか。

鏡花さんに言葉巧みに悪意を植え付けられ、乗せられ
だからあんな稚拙発言だったんだったりして。
親父への鬱憤で「やっぱり鞠乃さんが好きで~」なんて台詞、マザコンにしたって
ちょっと的外れな気がしたんだよ。
妙に怒りが浅いというか、一辺倒っていうか、絵に描いたような怒りだった疑問が
鏡花の存在で、逆転する。

くっそー!やられたー!

今シリーズはなんか、さとうの作画力を逆手にとって利用された部分が多々あって
もう何とも言えない説得力が出ている気がする。


左紺もただ操られた可哀想な人形だったとして、それら全ての元凶が
辿れば、親父の朴訥な性格である。
三人の女に魅入られ、取り込まれているうちに、二人の息子たちを失った。

何て後味悪い重たい余韻を響かせるんだ。
まるで口辺りの良い酒を呑んだ後からアルコールが回るかのようである。

狂わされたのは、誰なのか。
明確に誰が悪かったのか。
いつもみたいに型に嵌めた勧善懲悪ではなく、大人テイストの人物模様にしてきた物語は
事件物も謎よりで、人間描写でした。
壊れてしまった蔵で、それでも最後の息子を待つ音松さんの心境が最後に重たく残りました~。


「待ってるってさ!」

音松さんの伝言を黄介に伝えるはじめちゃんもまた、いつになく鬱とした感情を抑えきれない感じで
怒鳴っているのがまた、妙に生々しかったです。
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2016*09*04(Sun)
映画「秘密-THE TOP SECRET」感想前半
すんげえグロイ・・・!ここまでエグイ映画初めて見た・・・・!

観に行ってきましたー!評価がこれほどまでに真っ二つになっている映画である。
見て色々納得です。
こりゃ地上波放送はないな。ヤバイシーンをカットするのは大変難しそう。
至るところがエグすぎて、ある意味R-12で大丈夫なんかと思ってしまった。
R-15くらいにはしておいた方が良さそうな画ヅラの数珠繋ぎ。
映像がとにかく奇天烈な映画で色々容赦ない。


秘密 -トップ・シークレット- 2016年公開
監督/大友啓史 脚本/高橋泉、大友啓史、LEE SORK JUN、KIM SUN MEE
原作/清水玲子「秘密 -トップ・シークレット-」(白泉社)



原作既読。アニメ未視聴。
原作単行本派なので基本原作を知っている作品はドラマ化されようが映画化されようがアニメ化されようが
観に行かないのだが、あまりに評価が割れ過ぎてて何をしでかしたんだと興味を持った。


まずは大枠からの感想です。
(拝見してませんが多分多くの秘密ファンとは全然違う視点なので、ファンの方は読まない方がいいです…)


◆演出面
全体的な印象としては、統一された少し暗めの画面と、やけに真っ白なMRIの対比が凄まじく
メリハリのある映像に仕上がっていた。
赤を差し色にしていて、冒頭、第九とは何かをブラック画面に赤字で説明する箇所からして
もう象徴的だ。

グロイところには必ず赤が差し込まれている気さえした。
血の色とか。幻覚の赤い波とか。

画面も大半は明度を落としたブルー系で統一され、陰湿な雰囲気が大仰なほど漂っている。
遊び心など一切感じさせない。
クッションとして空や風景といった閑話カットもなく一気に畳み掛けてくる気負いのようなものは圧倒的だ。
男くさい造りになっていて、硬派な警察ドラマを作ろうとした意思が伺える。
観客に媚びた部分がないのも、そのせいだろう。

そうやって徹底的に辛口のスパイスを詰め込んだ味付けになっているのにも関わらず
通常の刑事ドラマや警察映画にある、あのどこか高尚で厳格な犯しがたい権力の象徴というか
人智の及ばぬノーブルな気高さという雰囲気はあまりないんですよね。
よくある警察ものっぽくない。
出てくる人物たちに気品がないからか、どちらかというともっと下々の庶民的な切り口で
エリートさを一切感じさせてこない。

残忍な世界観とあの高潔な権力を同居させると
確かに法の中で固定された突き抜けられない世界になるので、敢えてこうしているんだろう。
興味深いところだ。


画面が多々に揺れるのも、しんどい世界観で、とにかく疲れる。負荷が高い完成度だ。
激しく揺さぶられ、恐ろしいものに踠く世界観がそういう息苦しさ、見難さからも無意識に伝わってきて
台詞やシーンでは伝えて来ない造りに、ちょっと面白いなと思った。

あと音でけえ。

ここは監督さんの意見を聞いてみたいところだが、音を大きくする箇所がやたら多い。
それも負荷を高める一環になっているのだが、その意味で全体的にギスギス感が漂う反面
音としてのインパクトは逆に薄くなっていた気がする。
車や生活音だけでなく、普通に効果音なども、観客の心を動揺させるかのように無駄にデカイ。

やたら多い音は、一貫性もなかった気がするので(この人物のときだけとか、このシーンのときとか)
ちょっと作為が汲み取れなかったのは不覚。


カットの繋ぎ方が、これまた荒削りだ。
時間軸などを丁寧に追ってくれないため、シーンが飛んだことも時間軸の変化が汲み取れない。
そこに幻覚も入るから、もうこちらの脳が現実と夢の境を失っていく。
青木がMRIを受けていて、でももうその映像分析結果報告とか、え、いつ終わったの?という感じ。
いきなりかなり時関経過があっただろうシーンが普通に繋げられてくる。

幻覚に入ったシーンを予め説明しては確かに幻覚としての効果は薄れてしまうんだが
そうじゃなくて、何故ここでいきなりそいつの幻覚シーンに繋がるんだよっていう幅広い世界の同時進行。
物語の進め方も乱暴である。

そんな風にガンガン進めてくる流れはスピード感というよりは、もう勢いという感じ。
男の力でガツンと引っ張られる印象に近いものがある。


また、直接的にかなりガツンとビビらせる挿入も多く、事件の凄惨さをインパクトで表現していたことも
特徴的だった。
あの少年が7名一斉に自殺するシーンとか。そこに繋がると思っていなかった所に、いきなり落下してきたよ。
ヒュッという音がしそうな勢いで挟み込み、そして一時停止させる、
そのしっかりと恐怖を観客の網膜に映し込ませる意地の悪い手法。


『幻覚を見る=それも視覚情報として記録される』
ここの再現も当然の如く、色々と衝撃的。
まあ、ここはここぞとばかりにホラーテイストで作れる箇所だからこそ、CGもメイクも凝っていた。
気持ち悪さもあるが、おぞましいというか、禍々しさを感じさせる他人の闇は
いっそ貞子が可愛く見えてくるレベルで
忌々しさなどが詰め込まれたビジュアルに、一貫してこの映画の世界観を象徴している。

それを派手な効果音と共に見せられるのだから
確かに何かのトラウマになりそうだ。こっちが。


それだけ、人の脳を見るということは、衝撃的であるということ
それを快楽を持って遂行した貝沼の脳は比較対象としての高さを容易に想像させ
つまりは、台詞やシーンなどなく、貝沼の脳映像の破壊的影響力を暗示しているものと解釈した。
他人の脳に衝撃を与える演出でなければ、そもそもこの映画の根幹が揺らぐんですよね。

いっそ、もう観ている方としては、無感情な感覚に陥ってしまう。
多様な衝撃的事象が積み重なり、脳が思考停止してくるような。
どうにもならないことに、もう成す術をなくしてしまうような。
連打される映像に、非常に精神が、確かに消耗させられる。

そうやって描く真意こそが、容易に触れる事件の凄惨さや、人の脳内を覗いてまで炙り出した他人の世界であり
監督が描きたかったのは、人物描写やキャラへの共感性ではなく
こうした脳を見ることの禁忌的な圧力みたいなもので
倫理を犯す行為に対する罪深さを、台詞ではなく感覚として観客に植え付けたかったのかなと思う。



次に映像化において特に目を引いたのが
MRI捜査という奇抜なアイディアを映画の中だけで理解させようという涙ぐましい発想力だ。
実際のMRI捜査ってぶっちゃけデスクワークで、それこそ動きもなにもないんですよね。
脳スキャンも、チューニングしていくことで探っていく面白さは、脳の広さや奥深さを感じさせるアイディアだし
漫画なら面白味もあるものだが、実写となると、そうはいかない。
画面に動きがないシーンを延々と流したら、ダレる。

ここまで積み上げた折角のハードな世界観も台無しである。

それを補うためであろう、脳と脳を直接シンクロさせていた。
なるほど、これは面白い。
あの無数の配線はそのための装置か!

死んだ脳を取り出さず、そこに電流を繋ぎ、それを生きている人間の脳波と波長を合わせる。
このシーンは数字を読み上げてチューニングし、徐々に合わせていく感じがちょっとアクティブで
ドキドキさせられる。
どんな映像が見れるのか?というキャラ視点の期待感もあって、中々切迫感ある映像となっていた。


また、作中でさり気なく言われるが、脳の映像は主観的なものであるということを
人の脳を通すことで、つまりモニタという客観的な媒体に直接映し出さないことで
その主観性(偏り)を伝えていたのかなぁとも邪推しました。

原作では、脳を見ることの難しさ、客観性をどこに求めるかとか危険性などを
長いページを割いて丁寧に描写してましたが、流石に映画でそこまでは出来ませんからね。


そのスキャンシーン。
だがエグイ・・・!
脳を髪の毛ごとメス入れるわ、ベリベリと肉を剥ぐわ、骸骨を切断するわ・・・。
音もリアルっていうか、わざと他の音を削除し強調させている。
ここまであれだけ派手な効果音立てていたくせに、ここだけ肉の剥ぐ音だけかよ!
いいんだけど・・・。キモチワルイ。

まさか、そこまでやっちゃう?と思っていたら、本当に肉を剥いで、切り取って脳をリアルに出してきたよ・・・。

漫画では脳だけがキャリーケースに入れられて送られてくるけど
死体ごと搬送だよ・・・!
その場で臓器切除だよ・・・!ぎゃあぁあぁぁぁ・・・・。
どんな猟奇技術だ。

原作者・清水玲子さんの美麗イラストではそういうグロさは、あるにはあるんだけどどこか神聖的なものもあって
大して気にしていなかったのですが
そうだよな、実際はこんな感じだよなと妙に納得してしまった。

綺麗すぎるから、意識させられなかった別の側面を、この映画は怖じ気ずに暴いてくる。


漫画では第九は一定の存在感を主張している組織で、作業もシステム化されてスマートに行われているが
映画では泥臭く、アナログ的に、具体性があって、よりリアルに感じられる。
実際はこうなんだろうなと、至る所で思わせられる造りなのが、いちいち面白かった。

なんか、映画設定では、第九が正式機関として認められるかどうかの最終試験段階ということで
そういうこともこういう泥臭い部分で表わしていたのかもしれない。


不満なのはセット。
第九のセットは白でしょう!!ここ譲れない!!

なんだあの、新聞社とか雑誌編集部みたいなデスク!ブルーがかった暗い室内であるのも疑問。
第九と言ったらあのだだっ広い空間に、無機質な病院みたいな殺風景さでしょう!
最先端技術を駆使した世界観を映像化しているのにも関わらず
第九セットに近未来感がなかったのは、尽く残念だ。

ましてや茶色・・・!くぅぅ、泣けてくる入り口。

パソコンモニタが殺伐と並んでいるのを想像しているのに、寄せ集まって書類に埋もれたような美術セット。
確かに警察仕事ともなれば、先入観としてそうなるのだろうし
白というのは、その後のMRI捜査で象徴的に使用したいカラ―だったのだろうから
使う訳には行かなかったのだろう。

でももうちょっと、配置とか・・・何かセンスを見せて欲しかった所だ。
昭和の叩き上げ刑事の吹き溜めじゃないんだ。発想が昭和なんだよ。
いっそスペース(宇宙)チックにしてくれた方が、まだ納得できた。
普通のオフィスワークより古臭く使用感があるセットに、ちょっと拘りは感じられない。
薪さんの上のあの巨大モニタ。スクリーンは良い感じ。



◆ストーリーというか世界観
テンポ良く、無駄なことは一切省いた流れは個人的には好感触だった。
特に、キャラクター描写を一切する気はない、事件だけに特化した造りは潔く、気持ち良い。
その証拠に、終始遊びの台詞が一個もない。
キャラクターが日常生活に関わる上で普通に発する、好みやぼやき、それこそ挨拶すら、ほとんどない。
役者さんに与えられているのは、事件や捜査に関することだけ。

そのことからも、描きたいのは第九の人間関係ではなく事件を通じた人の抱える秘密の部分なのだろうと
感じ取れる。


秘密という漫画の面白いところは
漫画で描かれる第九の人間性が、同時に描かれる事件性になんら関与しないことである。
このキャラクターだからこの事件を掘り下げたとかはない。

別に薪さんでなくても、一つの事件が訴える重さや深みはちゃんと独立した物語性を持っている。
そこが清水玲子先生の凄いところなのですが
だからこそ、事件を描くならキャラクターは誰でも良いわけで
事件性の方にシフトした造りはこの世界観で生きる男社会を真っ向から描いていたとも感じられた。

清水玲子先生のデッサンが綺麗なだけで、本当はこれ、美談でも美麗でもないんじゃなかとか
人物の優しさに隠されて、切なく終わっているけど、本当はそれで終わらせては駄目なんじゃないかとか
そういう、事件に対するリアルに事件の描写を求めた監督の解釈があって
第九らしい資質が分かるエピを幾つか取り出し描くことで
素通り出来ない事件への真面目な追及、覚悟が見える気がした。

本当はもっとエグイよねっていう、読者たちが見て見ぬふりした側面の切り取りみたいなものを
あからさまに突き付けることで
この作品が提唱する、尤も見難く根深い人間の抱える秘匿部分を抉りだして見せたのではないだろうか。
その上で原作者の巧妙に推し隠そうとした、綺麗なものや切なく美しい世界観の内側の
本当は隠し持っている無意識の醜い部分をも指摘し
原作者さんまでをも含む人間の汚い部分を見せ付けられたような、そんな気もする。
少なくとも、綺麗事を一刀両断した監督の皮肉みたいな叫びは受け取れた。

なんか色々凄いなぁと感嘆する方が大きい。


秘密という原作で描かれる、他人の秘密を暴くリスクや重さは
シリーズの中で人物を通してじっくりと描かれる大切な軸だが、映画では事件を通して描こうとする。

事件に向かい暴く刑事たちの行動には、秘密を暴くリスクへの恐れなど
綺麗事を言っていて真実へ辿り着けるのかという鬼気迫る強迫観念すら感じさせてくる。
確かにそこに記憶へのリスペクトはないかもしれないが、薪さんが克洋くんの脳を最終的に見る決断も
逃げていては何も解決しないのだという人生の覚悟さえ伺わせる。
刑事としての在り方もまた、男の生き様だ。

ツッコミたい箇所も私にだってあるにはあるが、あの勢いと映像の悪しきさと禍々しさの前に迫力負けだ。
生理的嫌悪感に訴えてくる気持ち悪さや禍々しさには手抜きがない。
そこに、監督の作品への誠実さと提唱は感じました。

訴えたいのは、人の秘密を覗き込むリスクだとか重さな訳で、そこは対面鏡な気がする。
清水玲子先生も優しく切ない世界観の中で描いてきたのはやはりそういう人の惨さやグロさであって
それを言えたなら、この映画は成功である。(気がする)



◆キャラクター
雪子さんかっわいーvvv
ちょっとウケた。

キャスティングもあまり把握しない、事前情報もほとんどなしで観に行ったので
彼女が雪子さんだとはちょっと思えなかったくらいである。
栗山千明さんの女性的な部分も相まって、なんだか線の細ささえ感じられてしまった。
こういう女性なら、可愛げがある。

ショートカットの栗山千明さんの雰囲気がそれに華奢さも加わった感じで
かなり良かった。似合ってるよー!

漫画の雪子さんは、私はそんな嫌いじゃないが、なんていうか、もっとガサツでゾウ足みたいな無神経さというか
なんかもっと根太い何かがある人なのにね。(偏見)


青木。
そっっくりー!!
いやいやいや。そっくりー!!性格はともかく、一番似てると思ったキャスティングである。
まんまじゃん!
よくもまあ、こんなイケメン&髪質までそっくりな人を見つけてきたもんだ。
岡田将生さん。

彼をイケメンと思ったことはこれまで一度もなかったのだが、細眼鏡まで青木で
むしろ漫画よりカッコイイ男に仕上がっていた。
髪形も良く似せたなぁ。
いやもう、クリソツ!笑っちゃうくらい!

ただ性格はかなりのイケイケくんで、野性味あふれる野心家風味。
漫画の青木ってどちらかというとおっとり系であるので、かなり男臭いテイストは違和感感じる人はいそう。

でも、主役というか話のナビゲーターでもある青木をおっとりに描いたら
この映画の質が落ち、台無しだ。
先にも触れたが、この映画で描かれるのは、事件を通じて人の秘密を模索する危機溢れる世界観である。
おっとり系では相殺されちゃうんですよね。
青木だって普通に男で刑事なんだから、一部はまあこんなもんもあるかもしれない。

むしろ漫画でもこのくらいの気概があった方が、いずれ薪さんの最高の部下と成長した暁には
頼れる中堅へとなれるのになぁと妄想してしまったくらいだ。
性格が違うと異論を唱えるひとはいるだろうが
漫画みたいなままに映画の短時間であんな風貌だったら、気持ち悪いだけになると思う。
ここは男の戦場だ。

新人なのに物怖じしない物言いだとか、生意気な感じが出ていて、無鉄砲な部分は良く描写されていたと思う。
彼の不完全さが物語の危うさとなり、先走る人間の浅はかさは物語に良く組み込まれていたと思う。
本当は薪さんを盲目的に慕う忠誠の部下に成長するのだが
まだ新人設定だったし、この映画にそんな裏情報は不要だろう。

事件にひたすら邁進する熱血刑事って感じでした。
でもなんで両親まで既に死亡設定なんだろう。別に彼の背後は暗くしなくても話に矛盾は出なかった。
というか、活かし切れていなかった気がする設定。


オリジナルキャラ。
何故こいつが居る?何でこんなオリジナルを入れたのか。
後から考えると、青木では不十分だと考えられたためだろう。
この映画にこそマッチした一課の刑事・真鍋。
大森南朋さん。

彼の存在感が映画への切迫感だとかざわつきだとか、不安感だとか焦燥だとか
そういう負の感情を全て体現されていた気がする。
彼の存在はデカイ。
青木では改変しきれなかった雰囲気の補佐的存在なんだろうと思われる。
恐らく監督は、この物語の構想を得た時、こんな人物にナビゲートしてほしかったのでは。
そういう世界観である。

ただ、それだと第九メンバーに熱い男はいないので、苦肉の策で、青木と半分こってことになった辺りか。
っていうか、彼視点で物語を進めた方が余程すっきりしていた気がした。



本命・薪さん。
生田斗真さん。
横カットで上目遣いでモニタを眺めるシーンとか、ちょっと目の見開き加減などがそっくりに見えた。
でも彼はイケメンじゃないんですよね。
目の雰囲気は似ているんだけど、鼻が団子でちょっとオタフク顔なので、美しくない。

美しさはこの映画には不要である。
不要であるが――・・・・・もうちょっと綺麗な人でやってほしかった。

また、彼が貝沼の脳を見た唯一の生き残りということで、精神を少し病んでいる感じを出したいのか
時々発作を起こすんですが・・・
何故太腿注射???
なんかアナフィラキシーショックとか糖尿病とかの類の持病に見えてしまった。
普通に安定剤を腕に注射では駄目だったのか。吸入器とかさ。

彼の特異な役作りはあまり造り込まれていなかったなという印象である。
いっちばん重要なのに!

・・・と思ったが、よくよく考えたら、この映画は青木と真鍋の物語が軸となっている。


事件性の方にシフトしたこの物語構造は、男社会を真っ向から描いていて
そうであるならば、いっそ、薪さんの優しさだとか青木のいずれの忠誠だとかは
事件の殺伐さや悲観性を排除するものでしかなく
潔くキャラクター視点にしなかった監督の采配は、悪くなかったと私は思う。

清水玲子先生の作品が訴えている素晴らしさはキャラクターだけでないと、声高に叫んでもいるようだ。
キャラクターが織り成す人間模様は
いずれ克洋くんを巡る愛情交錯に向かうが、それさえも、事件の前には私的事項である。



露口絹子。
父親の方は違和感なかったです。あんな感じで良かった。
でもまさかのセリフなし!椎名桔平さん!
娘の絹子。蛙みたいな少し目が離れている顔なのであまり美人ではない。
敢えて色気もない、美人ではない女性にこそ男は群がるという、男女格差を主張している印象だ。
返って異様さや不気味さが増していたように思う。
声は可愛い。
舌ったらずな感じが、私の中の何かのスイッチを押しそう。

でも、なーんか、彼女じゃ役不足というか。
少なくとも雪子さん役の栗山千明さんの方がインパクト濃く
同じ女性である雪子さんに画面で負けていては駄目でしょ。話のキーマンなんだから。
他に適任いなかったのか。



第九研究員。
何故女性がいる・・・!
いやもう、キャラよりもストーリーよりも、私はこういう部分が違和感。
映画として、ここに女性がいないと確かにもう男だらけで花も瑞々しさもない潤いのなさが画面に出てしまう。
分かる。分かるんだが・・・!

第九はその捜査の困窮さから、何人もの人間が耐えられず辞めていった場所であり
作中でもそう触れられるし
なのに何故名もないコイツが生き残れる・・・!

確かに天地は生き残ろうと模索できた唯一の女であったが、この映画には不要だろう。
第九で生き残るハードルの高さが示されなくなるからだ。


そして一番ツッコミたいのが、何故岡部さんより今井がでしゃばる・・・!(爆笑)

今井。何気に良いポジションであった。
岡部さんなんて台詞ほぼなしだぜ!まともなことしゃべったの、たぶん開始一時間過ぎてからだぜ!
すげえよ!あの岡部さんの存在をここまで邪険に出来る監督・・・!
似合っていたのかどうかすら判別する隙すらなかったよ!

だが、今井はもっと爽やかイケメンの印象が濃く、なんでこんな蛇みたいなネクラ系なのか。
理系オタクの偏見が形になっている印象だった。
ここまででしゃばるのならそれこそもっと、薄いイケメンで良かったのに。


んで・・・・・実際のストーリーなんですが。
すいません・・・・ここまで偉そうに書いておきながら、後日とさせてください・・・。
理由は折りたたみで。
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2016*09*02(Fri)
家売るオンナ 第8話 感想
これはないと思った回。
7話であれだけ変化球を加えてコメディながら人情深いしっかりとしたものを見せ深めてきたドラマを
後は加速して最終回へと躍動付ける筈なのに何この失速。
脚本家さん、変わったの?
投げたの?
って疑うくらい酷いです。

色んな意味で泣けてきた。
いや、笑えたよ?いつものように面白かったですし、もうね、キャラの行動がツボってツボって!
課長まで「売れない家はない」なんてまっちーに染められてるわ
前回で解き放たれた白洲美加はまさかの一人GO!
髪自分で吹かせているよw 爆笑w
成長したというか、信者になったというかw

でも、割とアリだなと思う。
社会に出て、尊敬する上司や憧れの先輩上司なんかとの出会いが
社会人スキルを高めるなんて良くあることだし
白洲美加がまっちーみたいになりたいとまでは思わなくても
素晴らしい人だと人柄に惚れ、認められたいとか、憧れとか
評価されたいという気持ちや思いに変わり、仕事に向かわせるって、素敵な人生模様である。
なんか爽やかに素敵だし、微笑ましいエピだ。
この変化はとても気に入りました。

しかも、クッキーでいちゃつきたい相手(足立王子)といちゃつけないで、宅間さんにあーんされちゃうとか
屋代課長の元妻を覗き見る堂々とした覗き見(笑)とか
不細工で不躾な感じも、上手いなぁと。
細かい所で笑える。


足立&庭野のコミカルなやり取りも良かった。
「庭野、足はっや!」っていうツッコミもw それぞれのキャラの特徴が表れてて好感触。
眼鏡男子は密かに画面的に萌えましたし
尾行のやり取りや、まっちーが依頼者に不倫を追求する喫茶店で
背後に姿勢良く並んで座ってる二人とか、とにかく演出と演技に、今回は笑わせてもらった。
そしてここでも見る目がある足立と、まるでいいとこない庭野w


ちちんぷいマスターに「どっちが好きなの?」と聞かれ
どっちも好きだと答えたまっちーの、その断り分析がネガティブ過ぎて、精巧すぎるのも
まっちーらしくて爆笑。
ってか、まっちー、そこもばっさりか!w


・・・・・でもこれら諸々は、ここまで見てきたらから面白いだけであって、話が面白いわけじゃない。

課長が「私に売れない家はないです」っていうおかしみも
白洲美加が自分で自分の髪を靡かせる意味も
足立&庭野がまっちーのいいなりになる面白さも
全部、ここまでの経過を知っている人間が脳内で組み合わせる含みとして可笑しいのであって
一話完結として今回だけ見た人にその面白さは伝わらない。
それは物語が面白いとは言わない。

ましてや、連続ものならまだしも、完結型でそういうネタだけで笑わせようとしているのは
やはりちょっと脚本家さんの才能のなさを疑っちゃいます。

事実、面白いからと私も周りに薦めていたが、この回を初見した人間は
「面白かったけど・・・。北川景子もキツイ感じが逆に面白くもあったけど・・・」と言葉尻を濁す。

そう!このドラマの本当の面白さってこうじゃないですよね!?
もっと別な部分でしたよね!
もっと破天荒に突き抜けるまっちーの突飛さとか、ゲストさんの思わぬオチと人生岐路だとか
重さと深さがコメディに描かれる所に、まっちーの強引さが面白可笑しく映る、そういうところですよね!



大体、不動産ネタはもうネタ切れですか?嘘でしょ!
きちんと取材すれば、まだまだ、あるあるが出てくるもんなんじゃないのか。
一人暮らしとなった妙齢の独女に五人のルームシェアを提案するとか、ないわ~。
ちょっと現実味薄すぎで、勿論リアリティをそこまで求めている訳ではないが
共感性が生じないからラストに感動も開眼もない。

冗談半分かもしれないとはいえ、結婚という安定を希望していた女である。
将来の人生をそんな風に割り切れるとは一般的ではないでしょう。


また、何故か今話は二重路線。
もう一つ物件売買が絡ませられている。

お天気お姉さんは、キャラの二重人格が後の復帰に繋がるというオチで
こっちは幾分すっきりしていたかな。
彼がいなくなってしまうことを実感したら仕事が出来なくなっちゃうとか、可愛いけどちょっとコドモ。
それまで仕事とプライベートをきっぱり割り切っていたんだから
強がって平気なフリをテレビの前でも見せて欲しかった。

「アンタが不倫してたとかよりも、こっちは結婚してたことがばれて大変なんだよ!」
これもツンデレな台詞だったんでしょうが
ちょっと分かりづらかったかな。

愛があろうがなかろうが、お互いを補完しあっているんだからと
まっちーに背中を押されて、天窓がある家で元サヤ。
二人でこうして昔は空を見上げてたね・・・。って。

「あんたがいないと文句言う人もいなくて困る」
「文句も言えばいいよ・・・」

う、う~ん・・・流石サディスティックなマリコさま(違)
可愛いんですけど、お天気お姉さんとその夫の不倫でこんなにももたつかせるのなら
それに見合うラストを持って来ないと。
尺の長さと内容が合わない。
ちょっと子供向けなイザコザで、大人が耐え得るドラマ性ではなかった。


それが、もう一つの路線となんら関わらないからラストが更に散漫となる。

その、もう一つの屋代課長の元妻との復縁騒動。
離婚しちゃったから、もう一度こっちと復縁しようとする屋代課長の元妻。おおぅ、肉食系熟女。
はっきり言わないから押せば落とせると睨み、まったく引かない。
そんな彼女に、屋代は最終的に今も交流があるバツイチ仲間と共にルームシェアをすることを提案。
「一緒に住めば、愛が無くても家族である」

もうここは屋代課長役の仲村トオルさんの演技力の賜物!
とにかくヘタレな感じの口ぶりとか言い方とか台詞とかが絶妙に可愛かった!!
文句を言いながらも、仲良くノリの良い会話しちゃったり。

同時に、昭和のあの頃の年代は結婚に理想を抱き、ステータスを求めるが如く
好きでなくても結婚に踏み切ったという昭和解釈も興味深い。
このドラマは、ちょくちょくそういうジェネレーションギャップを挟みこんでくるから
妙な哀愁が出ている。

この流れで、まっちーとの間も、愛情云々ではなく何らかの情による「好き」が生まれていたと
繋がるのかなとか思ったら、違った・・・。



二つの物件売買を同時に描いたこの意図も薄い。
ロジックも弱い。
双方に相関関係があるならまだしも、私の理解力が弱いのか、接点が見当たらない。

きちんとした夫婦に戻った家族と、夫婦に戻れなかった家族を描いたのは分かるが
それと戸建て不動産がどう繋がったのか。
愛がなくても一緒に住めば家族という結論にしたいのなら
お天気お姉さんの方も、夫は花屋の娘と関係を継続させるべきだ。

その上で、仕事では補完しあっている理想的な関係なのだから
割り切って仮面夫婦を演じる意味がある・・・とかにするなら、倫理的にはどうかと思うが
結末の筋として理解も出来る。
お天気お姉さん夫婦に愛があるのなら、両方同時に描かなければ伝わらなかったテーマは?
家族という言葉を使いながら
愛がある方は夫婦になれたけど、愛がない方は離婚のままでしょ。
何かがすっきりとしない。

違う結末を選んだ、愛があるのとない対称像であるのなら、同じ戸建てで逆の未来を歩き出す選択は
確かに色々な人生を示唆しているとは思えた。
でも、リンクさせる意味が分かんないっていうか、だから結局何が言いたいんだと。


スピード感ある仕上がりが味のドラマだったのに、中盤のこのダレ。
ルームシェアと半分にされ、不倫ネタもまっちーに誤解されるという逃げ技でかわされ
なんだったのか?

いや、もう、勢いで面白いんだけどさ・・・。
なんか違うでしょと。

布施さんが持っていた案件がまさかの早業でまっちーが売ってきたとなるのかと思いきや
ここもスル―か。

どうしちゃったのか。
前回までのあのクオリティはどこ行っちゃったのか。非常に裏切られ残念です。
第7話、8話なんて、製作陣がクールの中で一番力を入れてくる場所だろうに。酷過ぎる・・・。
これが、SPかなんかのネタだったら、まだ許せた。
しかしまだ最終回を迎えていないドラマ終盤ですよ?ありえない・・・。
ほんともう、どうしちゃったの。


足立王子がお天気お姉さんに入れ上げて、そのギャップに動揺し、庭野と同レベルだったことも
実は少々違和感が残った。
そんな足立が・・・ってところが面白いのだろうし、実際表情が固まってる感じとか、目の見開きとか
もう正直かなり笑ったのですが
しかし冷静に見直せば、ここまで完璧王子であり、その能力の高さを示してきたのだから
ここはそれでも冷静に仕事を完遂してほしかったところであるし、ドラマとしてはそうするべきだった。

たかがこの程度ででペースを乱されているようでは、営業として無能なのだと示したも同然だし
若いなって感じ?
それではまっちーに負けて当然であり、まっちーの凄さも半減。
まっちーの凄さは確かに成績ではなくあの強引さとSっ気たっぷりの口調にあり
それは視聴者的には充分過ぎるくらい分かっているんだけど
ドラマ内での明確な凄さというのは、赴任以来トップの足立を抜いて棒グラフを一人かっ飛ばしていることにある。

それまで営業成績取れてきたのも、別にまっちーが赴任してきたからではなく
足立は別営業所に行ったって大した成果は出せなかったよって話になってしまう。

そうなると、数話前の引き抜き話のクオリティから下げることにも繋がり
全ての流れが澱んでしまうんですよね。
ここはやっぱり、この程度で動揺とかはしてほしくなかったです。
キャラ改変しすぎ・・・・。


まっちーの「好きです」発言もどこへ繋げたつもりなのか。
二人の欠点をまくしたてる面白さは格別で、そんな目でいるからまっちー男掴めないんだよv
んもう、かわいいなっ。//////

これで本気の愛を感じてしまった課長が本気になっちゃったら、おっと思う。

けど、この三角関係がこの回に挿入される理由は希薄だ。
今回の流れで、愛があろうとなかろうと、家族と言わしめたことからして
まっちーにとって、恋愛ではなく、営業所は初めて手に入れた居場所?という結論に持ち込まれそう。

一人で立ち去っていくまっちーの背中がカッコイイんだけど、妙に心許なさそうに映す画面が凄い。


ここまで楽しく見てきた手前、それなりに面白さや言いたいことは伝わったが
それに頼ったような脚本はやはり駄目だと言える。
キャラで笑わせて貰えたから、楽しかったけど、物語としては最悪。
この話でその魅力を伝えるには色々と不十分な荒削りが目立った。
今回は演出さんと役者さんの熱演に助けられた印象。
私の中では申し訳ないが、なかったことになりそうな一話である。

好きなドラマだから色々褒めたかったんだけど、盲目的に讃えてしまってはファンではなくなるので
否定的な記事になっちゃいました。すいません・・・。
折角まっちーと課長と庭野の三角関係も表面化した重要ターンだったのにな~。
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2016*09*01(Thu)
金田一少年の事件簿R 白蛇蔵殺人事件第10話感想(週刊マガジン40号)
白神黄介による告白編!左紺が思った以上にサイテーで幼稚だったのが印象的だが
全体としては想定範囲内の過去。
左紺が発起人であり、親父から後継ぎを断念させられてから、執拗に蓮月を恨んでしまった。
ただそれだけのお話。
その病み方が尋常じゃないだけで。

だったらせめて、もっと人間感情を詳細に描写してほしかったんだけど
黄介視点だからか、どうも一方通行で。
この悲劇は左紺の心理描写が事件性そのものとなるのだから
もっと左紺の感情の起伏などを、台詞とか周囲の視点とかで、もっと掘り下げて描写してほしかったです。

狂っていく過程が極端すぎて、ちょっと浅はかなだけな気がして不満である。
壮絶な過去も、左紺の心の襞が足りないと、親父の判断が何故こんなにも受け容れられなかったのか
付いていけない。


また、鷺森の変化こそが、白蛇の祟りと相まって、不気味さを演出するのだと思うし
今回の事件はそういう哀しみに暮れて、とか、遣り切れない想いが、という愛情の交差ではなく
鬼気迫る怒りが突き動かしている事件であるのが特徴で
だからこそ、数カット入れられたはじめちゃんたちのゾクっとするような展開は
それを象徴していると思うんだけど
その辺の重さがないんですよね~。左紺の変化が弱いから。むぅ。


そもそも経営権は必ず長男に継がせると思いこませていた親父がすべて悪い気がした。
普段から才能ないなと言われてて、だからこそ経営学をしっかり学ぶことで
不足分を補おうとしたんだろうか。
だとしたら、その努力を鑑みない親父の不始末はあると思うし
だとしても、親父がはっきりと、酒造りの心構えみたいなものを説き
普段からその才能がある者にのみ相続させると宣言していれば
左紺もこんな間違い犯さなかっただろうに。

というか、男として、カッコ良くない~。
必死で努力し敗れたなら潔く認めろよ。男気の足りない長男である。
酒の才能がないことを分かっていたなら、学ぶのは発酵学とか微生物学とか。
経営学やってる時点で自分も投げてんじゃん。


親父もだ。
その後、左紺さんだけが残った老舗蔵で、多少味が落ちても売り方が上手くて人気だせるのなら
左紺は経営手腕はあったことは確かだと言える。
だったら、男は味で勝負だなんて古臭い理念は捨て
長男・左紺にもそれなりのポストでも用意してやれば良かったのに。
これからのグローバル化時代は、質が良くても売れないんだからさ。戦略は大事だろ。

左紺も科学や生物学ではなく、経営学を学んだんなら、その辺をもっと専門的に親父を説得するぐらいの
甲斐性というか、意地を見せて欲しいところである。

更に「親父、本当は鞠乃さんのことが大事なんだろ!だから俺を切り捨てようと・・・!」

はい?
なんて子供発言・・・!
それをまた暴力で制する親父。
親子喧嘩。・・・いやもう、よくある話?どうなん?
なんか浅はかな人間の下らない争いに見えてしまって、なんだかなぁ。

さり気なく出てきた蓮月兄さんがイケメンだった・・・。



そして出てきました!黄介が送ったとされていたあの怪しげなメール!
左紺自身がその場で打ったものだった。
あ~。

ホント、こいつしょーもないな。

でもこの事件って、焼失現場に蓮月の死体も黄介の死体もなかったってことにならないか?
蓮月が帰ってきた時点で、じゃああの死体は誰だったんだとか、どうして誰も疑問に思わなかったんだろう。
それでよく蓮月は死亡したとか思いこんだよな。
死んでたのが、じゃあ黄介ってことになると思うんだけど。
それでよく黄介失踪とか思いこんだよな。

この辺の感覚的な人間行動がイマイチ不自然である。


その後の、命からがら逃げ切った黄介のその後の状況の方は面白かった。(面白いって言うのもどうか)
記憶を失くし、火傷を負っていたのは黄介の方で
頭巾被ってバイトとか、涙ぐましい・・・。
お陰で指名手配されていることにも気付かず生活出来たという話。

記憶を失くし、個人情報を失った状態ではダークサイドとの関わりを持ち易く
容易く扉が開いていく感じ。
さら~っと流されていますが、ここら辺の方が余程ドラマティックでありリアルでもある。
数コマでさらりと流されていても、有り得そうと思わせられる日本社会のこの説得力が怖い。
黄介に同情させたいのなら、ここ、もっと深入りして描いて良かったのになぁ。
少年漫画だから駄目か。

日本社会では一旦道を外れた人間や、素性や資格の知れない人間は
中々表舞台に復帰は出来ない闇がさり気なく匂わされてて、怖い。
ここは本筋じゃないけど、必死のアルバイトの末にも抜け出せない感じが、哀愁あって良かったです。
鬼門と出会った流れもとても自然でした。

しかも何気にいいやつー!

そんな協力者であった鬼門を、何故黄介は殺すことになったんだろうか。
仲間割れ?或いは知っている者は邪魔者だった?

また、記憶が戻る切欠というもののキーワードもまたお酒!
ふと入ったお店で出会った白蛇という名の自分ちの酒で、記憶が戻るなんて
なかなか良い展開。
まるで、使命というか導かれていくみたい。

白蛇に導かれることで、更なる悪夢を見せられたのかもしれない。
思えば、復讐という人間への憎悪よりも、自分へ下された仕打ちよりも
そして蓮月兄さんを殺された怒りなどの自己感情に埋もれてしまっているのではなく
もっと壮大な野心で「蔵を護る」って言い切るところに不気味さを感じる。
嫉妬などで盲目的に幼稚だった左紺とのスケールの差が歴然とした、黄介の描写が
対称的で面白い。
そこに白蛇にまつわる運命的な連鎖がさり気なく入れられていて、グッときました。

何気に思うのは
裏社会でもそれなりの地位に付けるし、酒の味を呑めば魂が震えるし
左紺よりも蓮月よりも、この黄介が一番、当主として才能あったんじゃ・・・!(爆)

親父・・・!見る目ない・・・!


全てを思い出し、左紺の企みを知った黄介は、ついに蔵を取り戻すことを決意。
モグリの医者に整形して顔を綺麗にしてもらって
「包帯が取れた時、俺はもう白神黄介でも鷺森弦でもなかった」

うおおぅー!
なんかかっこいい!行っけぇ!・・・って、だから行っちゃ駄目なんだって。

黄介が深みに落ちていく感じは、とてもスムーズな誘導で、見事な過去編でした!
次号、いよいよ最終回!

考えてみれば黄介もまた、親父に信じられなかった人間で
三兄弟、誰にもに救いがない。
今となっては舌も勘も駄目になった親父さんが、今後どう対応するかが注目点である。
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