Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと映画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2016*05*31(Tue)
寄生獣 第8巻(文庫版) 感想
涙・腺・崩・壊。
なんたるラスト!なんて辛酸なラストなんだ!ミギーの想いが痛い!沁みる!こんなに号泣したのは久しぶりだ!!
文句ないラストでした。大満足である。


最終巻。
後藤との戦いを決意し、シンイチとミギーはひと気ない山奥で一対一の戦いを仕掛ける。
まともに戦っても勝てない。逃げても見つけられる。
だから戦いから逃げることは最早時間稼ぎでしかない。

誰にも相談出来ず、たった二人で向かうシーンは、この漫画らしい。
多くの人と関わってここまできたけど、その中で芽生えさせた仲間や連携は一切無視だ。
むしろ、シンイチがここまで孤独であったことの最たるものとも言える。

ここは、読み終えてから改めて振り返ると、色々疑問点は残る。
でもそれは後にして、まずはミギーとシンイチだ。


勝てない相手とどう戦えば良いというのか?
打つ手を奪われたラストの策は、正に破滅的な方法だった。
つまり、ミギーが足枷となるシンイチから離れるというもの。

今までずっとタッグで戦ってきたことからも、意表を付いているし
ここまでも、「お前らの戦い方を見せろ」「どうやって戦うんだ」などと敵に言わせ
二人が相談しながら戦闘方法を決めるというシーンを何度も描いてきている。
いわば、この漫画に於けるミギーとシンイチの特異性の具現化が
戦闘スタイルだったわけで、それを逆手にとってきた。

だからこそ、ここでの選択が、読者にも妙に切羽詰まった緊急性を演出しているし
禁じ手といいますか、奇抜さをまた描いてもいるわけで面白い。

それがまた、ここまで私の不安を煽ってきた頂点直撃ー!ってなわけで
もう、この一話だけで号泣したよ!

漫画を読みながら嗚咽上げてティッシュ片手に涙拭ったの、何年振りだろうか。
もうね、ミギーの気持ちが切なすぎる!!


シンイチが隙を作る役として背後に控え
ミギーが囮となっておびき寄せる。
シンイチが火を放った瞬間、ミギーが頭を切り離す!

後藤の弱点はやはり複数の寄生獣を取りこんだ故の統制力ということで
頭部を切り離したのだが、その一撃だけで後藤は倒れなかった。
触手を押さえ込み、シンイチに戻れないミギー。
寄生獣だからこその、寄生から逸れた者に訪れるリスクが、ここぞとばかりに投入されていて
その意味でも最終決戦という感じ。

同時にミギーに親和感を抱いているものとしては、はらはらはらはら・・・・ああぁぁぁ~・・・・。

寄生しなきゃ生きられない生物だから宿主から離れたら終わりなんだ。
それをシンイチも分かっているから、必死にミギーを戻そうとするけど
後藤を押さえ込んだミギーは戻れなくて。

「くるなシンイチ!失敗だ!」
「なっ!」
「はやく逃げろシンイチ!こいつはまだパワー充分だ!」
「でも・・・いま・・・すぐそっちへ・・・」
「くるな!2人共死ぬことはない!早く行け!」
「だってミギ・・・」
「なにやってる!!このまぬけ!!早く行け!!」

もうベタベタな展開なのに、ミギーの想いを考えると、胸が抉られるようだよ・・・!
そもそもミギーら寄生獣は感情がなく、情がない。
宿主を護るのは、自己防衛だからだ。
なのに、ここの一連の行動は、もう自分のためじゃなくなっている。
ただ単にシンイチを護ろうとしていて、自己犠牲だなんて、一番寄生獣に遠い感情だろうに。


そうして、去っていくシンイチの背中を見送りながらミギーが呟く言葉にまた絶叫。

「さようならシンイチ・・・これでお別れだ・・・
 一番最初にきみに出会って・・・きみの・・・脳を奪わなくて良かったよ・・・・
 おかげで友達として・・・いろいろな楽しい思い出を・・・・」

ミギーは人間を説得するにはどういう言い回しを使えば心理誘導出来るかも熟知していた。
だけど、ここでの台詞は全部ミギーの本音なんじゃないか。
なのにそれを、当のシンイチだけが知らないんだぜ・・・!

もうなんちゅー展開っっ。


2人を引き話すラストは嫌だなぁと何度も言ってきましたが
そう不安を煽るような2人の仲睦まじさがあって、だからこそのこのミギーのシンイチには伝わらない想いってのが
もう最高に泣ける。

田村玲子は、死が訪れても、「それもまたそうかと思うだけだ」と言って
ある意味穏やかに死んでいった。
だけど今、死を実感して受け止めるミギーと、ミギーを失くしたシンイチが感じる想いは同種だったと思われる。
それが何より号泣するシンイチの想いをまた切なく仕上げていて
貰い泣きした・・・。

し・か・も!!

崖から滑り川に落ち、ミギーを失ったシンイチが、昔の髪形に戻るんですよね。
もう、このセンスがさいっこーにクオリティ高くって!!
シンイチが強くあれたのは、ミギーの補完であるということを、視覚的に匂わせているこのテクニック。
野生染みていきり立っていた髪形。
でも今、ミギーを失ったただの人間であるシンイチは昔の大人しそうな坊ちゃんに戻っていて、
泣きべそ。
上手いっっ!上手すぎる・・・っっ!



んで。
いきなりひとりぼっちになってしまったシンイチ。右腕を失ったシンイチ。
ここで、いきなり新キャラ老婆・美津代さんが出てくるんですが
ぶっちゃけ、この展開、いる?

ここだけは、ラストシーンへの伏線と分かっていても、ちょっとこの作者にしては強引な気がした。
美津代さんをわざわざ出さなきゃ描けないことだっただろうか。
上記しましたように、そもそも、決戦の地へミギーとシンイチが二人だけで向かうことも
それまでの展開への否定を感じる。

平間刑事とか、力になってくれそうだったのに、あの市役所制圧でもう退場???
それだけ?って感じだ。
シンイチに何かある・・・!って仕掛けた人物なくせに、ここまで引っ張って、あれだけ?
ええぇえぇぇ????

なんっか納得いかない。中途半端過ぎるだろう。
田村玲子もまた、人間の恐ろしさは個ではなく集団になった時と言わせていたのに
最後は孤独に向かっちゃうの?
なんか、少し辻褄が合わない気がした。


でも、ここで出てきた美津代さんが、おちゃめキャラなので、まあ、文句はない。
そこで、少しずつ癒されて、落ち付いたシンイチが
ミギーを失ったことを少し受け止めて
「あいつがどんなにいいヤツだったか。あいつの知力、勇気、何を取っても俺は敵わない。
 あいつこそ本当のヒーローだ」

失ってその大きさに気が付いて、シンイチもまた、ミギーを偲ぶ。
だけど、同じくそれはミギーには届かない訳で。
(でもなんとなくミギーは知っていたかもしれないけど)

離れ離れにした2人がお互いにお互いに寄せる想いが、切ないです。



村へ逃げ込んだシンイチが休んでいる間、山奥で後藤が人を喰い殺す。
この山奥まで連れてきたのはシンイチたちなので、責任を感じたシンイチは
もう一度後藤と戦うことを決意する。

一人で向かう訳ですが、ここの気持ちの変化は不思議はなかった。
解説してありましたが、解説がなくとも、ミギーを失って少しヤケになって
せめて一撃だけでも喰らわせてやりたいって思い、理解出来る。

また、ここでごちゃごちゃ弱気なことを堂々巡りさせるんだけど
それもまた、理解出来るなぁ。

だけど、やらなきゃ可能性はゼロだ!と賭けるシーンに繋がり
くわーっ!しんいちー!って思ったよ。
がんばれがんばれ。

この時点で人類の希望だとか、未来のためとか、大層な理想論を取って付けてないのも
逆に親和性がある。
シンイチの彼の中だけで完結する、自己の戦いにしているんですよね。
その意味がラストに繋がるんですが、それがすごく気持ちが良いです。


「さっきのナタがそのまま・・・邪魔だよ!!」
やっぱりちょっとクスリとさせる台詞回し。



一撃だけ喰らわせることが出来て、死の覚悟を決めたシンイチ。
次の瞬間、なんと右手に残った僅かな目玉のミギーの片割れが後藤の一撃を防ぎ
その一撃は攻撃というよりは伸縮で。

「やぁ・・・」

~~~っっ!!!!
もう言葉もないよ!!ミギー!!!
戻ってきたぁぁぁ!!!
号泣。(二度目)

生きてたよぅぅ。
シンイチの右手に戻り、スチャっとファイティングポーズ!
何だかサンライズロボットアニメのようなカタルシスを感じるが
そんなことよりくぅぅっとっくるのが、そこでミギーが後藤に言う台詞。

そもそも後藤は複数の寄生獣を取り込んだために、感情も複数あって
怒りもその数の分増殖する。
その怒りが後藤を作り上げているという設定。

そこでミギーが言う台詞。
「ヤツの体に充満する怒りの正体・・・それは脳を奪わなかった私には存在しない感情だ。
 すなわち『この種を喰い殺せ』」

くわぁぁぁ~!!!!
ここまで一貫してミギーが言ってきたのは「脳を奪えなかった」自分という表現。
だけどここで、「奪わなかった」と肯定した。
それが正解だったとシンイチと出会ってシンイチと別れて
そんな経験全てがミギーにそう言わせたのかと思うと、もう号泣。

もうそれに感動すらしてしまった。


「でも・・・まるでヤツの奴隷だったんだろ・・・・?」
「それがねぇ、意外なことにとても心地良かったんだよ」
「おいおい・・・俺ははぁ!お前が死んだと思って・・・・それがどんなに悲しかったか・・・!」
「あ、そう」
「あ、そうって・・・」

もうここの会話サイコーvvv
あんなにお互いの存在を大事に思い合ったのに、傍にいればこれかv


そして後藤編の結末もまた、グッときた。
ミギーが初めて、仲間だから殺せないと言い、シンイチに判断を委ねる。
シンイチは人間が正しいのか寄生獣が正しいのかという命題ではなく
必死に生きている者を殺したくはないと答える。

だけど、そのあと、ミギーが言う。
「地球で最初の生命体は煮えた硫化水素の中で生まれたんだそうだ」

なんてスゴイ台詞なんだろうか。
 

そもそも後藤に隙を作ったシンイチの攻撃は、産業廃棄物の不法投棄による人的被害とも言えて
ミギーは「要するに人間サマにゃかなわんってことさ」と呟いた。

この山林の廃棄物不法投棄を説明させるため美津代さんを出したのでしょうが
別にこれは、平間刑事でも充分だった気はする。
でもそれよりも、環境を破壊しているのは人間で、だから寄生獣も殺せるという方程式が
なんとも皮肉な余韻を残していて、勝利の感動を複雑にさせる。

人間こそ、声なき他者を喰い潰している生物ともいえるし
やり方が違うだけで同じだという作者の人間批判が痛烈だ。


その前提の上での、このミギーの台詞。
「地球で最初の生命体は煮えた硫化水素の中で生まれたんだそうだ」

結局、与えられた環境で生き残れるものは生き残るし、弱い者は死ぬ。
天に委ねるというのは、要は適応出来ない者は死んでいけという残酷さな訳で
そこに優しさなんか、生き残る者に失礼なんですよね。

人間一人が、善悪に考えあぐねたことなんて、そんなの塵にもならない。

なんていうか、生きてて良いのだという強烈なメッセージを言われた気がした。
もっと、自分が自分の命を尊重しても良いのだと。
同じ地球上で生きているライバルたちはみな、全力で命を鼓動させているから
生きているのだと。
手を抜くなんて失礼だし、手を抜けばこの勝ち残りに負けるだけで
だったら、思い切り生きて良いのだと、そう言われている気がして
なんだか自己を肯定されたような強烈なメッセージが温かくって、また号泣した。(三度目)

そしてシンイチは弱い者を潰す。地球上の生物だから。

その上でラストのミギーのラストメッセージ。
「だからなぁ・・・・いつまでもメソメソしてるんじゃない。疲れるから自分で持ちな」

大号泣。


人生を謳歌させるポジティブなメッセージ性を込める作品は多々あるし
命が素晴らしいと生命讃歌する作品はあるが
こんな形で背中を押す作品は初めてだった。
温かく力強い作品。

ならば全力で勢力つぎ込むとはどこまでのことを言うのか?

この作品では命を賭けているだけに、自分が生きるための殺人までを擁護してしまう危険性がある。
(そのための、浦上の存在なのだと思うが)
自分のルールを相手に押し付けても意味がないと物語は締めくくる。
生きるということについて、深く反省と熟考をさせられるテーマを綺麗に精査させてきたと思えた。
ブレない骨格は、清々しさすらある。

メソメソすんな。その言葉が胸の奥で木霊している。

生きていいんだ、もっと貪欲に、もっと全力で。
強烈なメッセージが胸に響いて、とにかく最高の結末でした。




ラストだけ。
少し気に喰わない。
だって、シンイチとミギーと別れさせる意味って何?
必要ないでしょ?
その意図が大分希薄で、ただ泣かせようとしただけなんじゃないかという打算が見える。

ここまでの展開で、最後に敢えて2人をもう一度意思疎通を阻害させることに
何の効果を狙ったというのか。
右手に遺し、後藤を殺した時点で、一人の人間が生き抜く未来を手に入れたのだ。
寄り添うという着地点を踏まえても、ここでミギーを眠らせる意図が不明瞭である。

・・・・ま、一緒ならいいんだけどさ。

宇田さんとジョーが仲良しさんでホッとした。


・・・・浦上・・・まさかラストにこんな出番とは。彼の立ち位置は一番意味深で面白いキャラだった。
でも確かに彼こそ人間である。
紛いものなく寄生獣でないという意味と、他者を簡単に蝕むという意味で、確かに人間である。
精神部分で述べるなら、彼こそが中間層なのではないか。

ラストの村野は高校時代よりはずっと可愛くなっていたけど
やっぱり最後まで好きになれないキャラなのであった。おしまい。


間違いなく、私的永久保存版作品。
中古の文庫版で揃えましたが通常版で揃えても後悔はなかったと思われる作品。
多少最後がもたついた気はしますが、ほぼ完全なる完成度でした~。
ああ、ひっさびさに漫画で泣いた。

泣ける漫画ってのは二種類ありまして、ストーリーの探知で泣かせるものと、種類で泣かせるものがある。
これは前者で、どうなるか分からないからこそ、シンイチとミギーの対峙に泣いた。
だから今はもう読んでも泣かないんですけどそれでも傑作作品。
良い漫画を読んだ。
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2016*05*29(Sun)
火の粉 最終話 感想
いや待て。スープひっぱりすぎだろ!大爆笑。笑わせてどうする。

総合評価としては大満足。スリルとは違うが、日常の中の人間性というものを色々考えさせられる作品でした。
冤罪から始まるドラマではありましたがその点よりも
特に、人への厚意って、利他的なものなのか利己的なものなのかについて、明確な線引のない曖昧さを
実に緻密に、悲観的側面から不気味に描いていたと思う。

棒読み演技のユースケさんがハマっているとは何度も絶賛してましたが
彼はある意味棒読みでもないとも思えた。
静かに生い立ちを語るシーンなど、彼にしか出せない一定のトーンと声の低さは
微妙な感情の階層を滲ませていた。
自分でも掴みきれていないのだろう解釈を、視聴者に含ませていたと思えた。

こういうのって、妙に饒舌に演じられても興ざめだし、抑揚がなさすぎでも、入らない。
そんなの、彼ならではだなと思った。

でもスープ引っ張りすぎでしょ。


最終回って、それまで引かれた伏線回収やオチをどう持ってくるかが非常に気になるところで
このドラマに於いても、前半、散々ミステリアスに描いてきた数々のファクターを
どう回収するのか、めっちゃ期待してたのに
いや、待て、スープはどうでもいいだろう、スタッフさん。

彼が殺すか、梶間家が殺すか。
いざ、激突!ってシーンなのだろうが、それにしたってそれで何分使ったよ。おいおいおい。

勿論、そのギリギリの感情の触れ合いに於いて
どちらも毒を使わず、相手を受け容れたという意味で
武内さんは初めて、人との付き合いに於いて報われたとも、捉えられる。
ギリギリの向き合い方をしても、壊れないものがあった。
それは、武内さんの人生に於いて、初めての救いだったようにも思う。

狙いは理解できたが、でも、だったら、前回の
自分たちも皆殺しにされるかもしれないといった恐怖、怒りはどこいった?
前回の流れは何だったのか。


映像的にも無駄なシーンが多々あり、例えば他にも、二人だけの裁判シーンとか。
あの。
仮にも一応法の世界で生きてきた男なら、個人的感情に因って制裁を加えることは
禁じられているのが、常識ですよね?

それを凌駕する感情というものが、池本さんの本当の死だとしたら
勲がまず考えるのは
「池本さんにどう償えば・・・・」じゃなくて、自分が見たスーツケースの中身は何だったのか?じゃないのか。
ならば、武内は池本さんをあの時は殺していなかった、ではないのか。
だとしたら、武内の罪はどこからどこまでで、彼の真実って何なのか。


ここで面白いのが、ここで、なんちゃって裁判官ごっこをし、勲は判決を死刑と下す。
でも、実際に池本を殺したのは琴音なのだから、この「裁判」は冤罪ということになる。

冤罪から始まったドラマが冤罪で終わる。
それもまた、面白いなとか思ってしまった。

冤罪で疎まれ、誰にも満たされず、そして本当の冤罪で死を遂げる。
そんな武内の貧しい人生を振り返る時
少しだけこのドラマの悲哀が裏側に見えた。


あの途中で出てきていきなり殺された弁護士さん。
彼は失踪ではなく本当に死んだのか、その辺を曖昧にしたままで流す展開は
事実がどうであれ、人を信じる根拠は何か?を最後まで問い掛けていたようで
私は割と気に入っている。

でも言わせてくれ。

スープ。この時間もっと他の事に使えただろ。あんなに思わせぶりにしなくても良かっただろうに。
しかも、辛すぎでオエッって、どこのコントだよ!
CM挟んでやる辺りも、狙ってたわけでしょ、ちょっと興ざめ。

ジュースのシーンもそう。
信じるといってあからさまにバウムクーヘンを食べた雪見が
娘に出したジュースだけは武内の目の前で毒見。おいおいおい。
最後まで矛盾した失礼な女だ。

母親らしい行動なのかもしれないが、だったら信頼している演技は何なのか。


雪見の琴音に対する態度も、失礼極まりなくって、琴音が可哀想に思えた。
「怖いよ・・」
でも一番琴音を傷つけたの、アンタじゃんと、思った。

そんな琴音を見て、恋が人を貪欲にさせ
「ただ振り向いて欲しかっただけなのに」という言葉を引き出させ
その言葉を持って、雪見が武内の気持ちに寄り添う流れは、しっくりきて、良かったかな。

その琴音。
彼女の存在は、武内の裏側とも言えて、これで武内が自分の行為を客観視できる切欠になるかもと思ったのに
その辺はそんな改心ありませんでしたね。
・・・・あったのかな?

「いい子にしてれば・・・」って別れ方は
なんだか武内みたいな大人が出来る芽がまた一つ始まったという、恐ろしいシーンに見えた。


武内が人の心が分からない、という流れにするならば
的場一家を含め、他人の微妙な感情変化を聡く悟れるとは思えないし
ちょっとこの辺に詰めは甘い。

琴音が息子を放ったらかしにして恋に走った意味も
雪見だけを母親っぽく描いた比較も、なんだか中途半端で、消化不良。



そして、ラスト。
結局、梶間家と最後の晩餐をした武内さん。
琴音が余計なことをしたために、なんちゅーデスマッチ。
お互いに相手が毒を持っていると知っていて、入れたか入れないかを信じるか信じないかで乗り切らせる。

たが武内は入れなかったし、梶間家も入れなかった。

家族の馴れ初めなどを聞き、そのどれが欠けても家族は成り立たず
だからこそ、自分は家族にはなれなかったと悟る武内。

・・・・でもそうかな。
出会ったことがもう奇跡なら、武内さんとの出会いだって、奇跡だったんじゃないのか。
なのに、勲に最後は冤罪を疑われ
それを、勲にトドメを刺されるのなら本望だと泣き叫ぶ。

なんだか、彼の厚意はやはり純粋な厚意だったのだと、なんとなく思う。
それが、迷惑かどうかを決めるのは、武内じゃない。


・・・・んですけど、この流れだと、何故、的場一家は死ななければならず
梶間家は生き残れたのか?そこが割と曖昧だ。
それほど特別な家族ではなかった。
脚本家がなぜ、そこまでして梶間家を守りたかったのかが伝わり難い。

戦った、そして、獣のような野生的な感情で、向き合った。
それが人と人を繋げる魔法だというのか。
それとも、毒があっても使わなかったことが答えなのか。

「上出来」

そう言って、武内は失敗作のバウムクーヘンを口にする。

最後に並んで見つめる家族が、死んでくれて嬉しかったのか、情が湧いた相手への悲しみなのか。
呆然と立ち竦む家族の目には、死んだ武内の姿は、安堵なのか絶望なのか分からない。
或いは、彼ら自身も余りの事態に付いていけなかったのか。

ただこれで、梶間一家もまた、誰かを死に追いやった一家という過去を背負うことになる。
折角、武内を人として迎えたつもりなのに、この結末。
逃れようと思ってた時は逃げられなくて、腹を割ったらこの結末。
サディスティックな余韻は、悪くなかった。

また、自殺した武内さん。
「もう疲れちゃった」
最初にそう言ってましたが、彼にとってあの晩餐は毒を盛らない家族劇。
それが死に繋がるという意味は何だったんだろう。
満たされたから終わりにしたのか?
或いは、彼にとって支配していた時間が自己実現で、それがないならこの世に意味がないのか。

少なくとも、これまでのことを後悔して懺悔するという類の死ではなかった筈。

周りを信じさせる為に自らの体まで瀕死の状態に追い込む凶悪性。
家族に入り込もうとするいくつもの緻密な罠。
こういう異常性を持つ人間は逆に必ず明確な自己基準や自己ルールがあるので
その辺は何となく知ってみたかったです。


そんな訳で、充分楽しませてもらいましたー!わー!
肝心なとこを表面的な描き方しかしていなくて、スルーされているのは気にならなくはないし
もっと武内の心情や執着の怖さ表現してもらいたかったとは思う。
けれども、ガツンと魅させる、手応えのあるドラマでした!
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2016*05*28(Sat)
グッドパートナー 第6話 感想
打って変わってコンセプトが様変わり。いきなり人情ものになっていて、いきなり真面目な造りになっちゃった。
このドラマ、夫婦が絡まない方が面白いんじゃないのか。
謂わば王道のリーガルものになっていて、その完成度も素晴らしかったです。
ちょっと赤星くん役・山崎育三郎さんの迫真演技に呑まれそう。

ぶっちゃけ初めからこの路線で製作して欲しかったと心底思った中盤回でした!
一体どうしちゃったんだろうか。
ただ、プロットは深読みすると大分おかしい。



第6話。
個人経営の蕎麦屋さんが負債を抱えてやってきた。
個人企業なのに借入金が三億越えている・・・!
もうどうにもならないからとご夫婦で相談。
できれば社員にも取引先にも迷惑をかけたくない形で治めて欲しいという依頼。


今回は財務に詳しいということで、夏目先生のアシスタント赤星くんがサポートに加わってのタッグ。

扱う題材もですが、咲坂&熱海だけのタッグではなく
前回はここに夏目先生が入ったし、今回は赤星くんと、バリエーションがあっていいと思った。
案件をどういう立場で関わるかという意味に於いても
毎回スタンスを変えてあるし、そういう意味では色々プロット練られておられますよね。
一話完結モノの利点をこれでもかと活用した、良いコンセプトだと思いました。


また、前回セクハラ回もそうでしたが、ゲストさんがナイスチョイスですねぇ!
これでもかってほどのハマり役チョイス。

六平直政さんの演技もベテランらしく流石でした!
六平さんは、蕎麦屋のオヤジ・・・というか、こういう食堂オヤジ系を演じさせると
これほど似合う人はいませんよね。
頼りなく、人情脆く、下町系。切羽詰まった情けなさまで見事でした。


物語の下地も悪くない。
赤字を埋める為に更に新店舗開業し、借入が増える。
典型的な倒産経営者のよくある話で、さあ、これをどう治めるか!?というところが争点だ。

一般的法律論ならば、民事再生法で、事実上の倒産ってクダリだろう。

だが、倒産するにも金がいるんだよな。
『そこなん』で学んだ。たまげた記憶がある。

しかしドラマは、依頼人が店を再建させる方向性で経営プランを考えてほしいという依頼。
法的側面から、当事者が見えなくなっていることを、第三者がどう背中を押し出させるかが
最大の見所となった。

確かに、経営者であっても素人には何が問題か分からなくなる。
取引先に迷惑かけたくない。従業員を解雇させたくない。
甘っちょろいことを言って、雁字搦めになっている店主が
情けないですけど、追い詰められた人情深い人間こそこうなってくるんじゃないだろうか。

最終的には鬱っぽくなって、自分が死ねば治まるとか言いだす始末・・・。
そういう人間描写は、とてもリアリティがあったと思えた。
六平さんの表情が、また上手かった。


結局、店じまいをするという結論を採択。
一番利益率が高く営業成績のいい一店舗をひとつだけ残し、そこをリニューアル開拓することで銀行を説得。
土地柄、海外観光客をターゲットにしたプランを提案し
支援を取り付け、看板を守った。

何も捨てたくないと泣き崩れる店主を、そう説得したのは
実はかつて父親が似たような目に会い、死んでしまっていた赤星くんだった。

自分の生い立ちを話し、傷を深くして、しいては、倒産、自分の命まで奪われる、そこまですることか。
まず護るのは自分の命だと力説。
命よりも大切なものはないという赤星くんの話は、説得力がありました。


それをまた、赤星くん役の山崎さんが、涙目ででも激情せずに淡々と説得しておられて
シリアス感と緊張感が満ちていて、素晴らしいったら!

事務所の余計な人は一切関わらず、咲坂先生と熱海くんと赤星くんだけで仕上げた
狭い一室で繰り広げられた演出も、胸を打つ。

あれ、このドラマ、夫婦が絡まない方が面白いんじゃないのか。
ラストのオチも再出発という余韻が赤星くんの過去と共に沁みて、クオリティ高かったと思えました。


・・・うん、なかなかコンセプトとしては面白い。
弁護士らしい結末にも大満足。
満足なんですけど・・・・・。

なんかそもそもの弁護士スタンスがブレてんぞ?


あの。
咲坂先生は敏腕弁護士っていう設定なんですよねぇ?
それともそこそこ弁護士?

いやもう、どっちでも良いですが、序盤、赤星くんが客観的な法的措置を述べていましたが
それこそが、弁護士のノーマルな技術であり、別に冷徹でもなんでもないんですけど。
なんで、彼の言っていることが偏屈っぽい風な流れになってんの?

負債を抱えた債券は事実上、難しいと考えるのは当然。
銀行を説得するには、幾つかの店舗閉鎖は王道対応。
だって銀行だって、客商売なんですよ。

それを、倒産ありきで考えている無能みたいな言い方をする咲坂先生の口調が理解できん。

弁護士なんだから、そこは考えて当然のルートであり
むしろ、きちんとした教科書的な対応を取れる赤星くんを、先輩弁護士としてまずは褒めるべきでは。
その上で、依頼人の利益を優先する難しい案件であることを告げ
別な対応を考えるよう促すのが筋でしょう?

それを、意見が合わないとか、否定的な嫌悪感みたいなものを露わにして
挙句、ボスにチクるって、ほんと、何なの?
最低。

バッジが喋ってるだけのようだとかいう指摘は、まあ、新米には良いですが
「オレを普通の弁護士と一緒にするなよ」とか
赤星くんや夏目先生ではないですが、ホント、ケツの小さな男!

後輩を導く役目も受け持つ先輩として、最悪でした。
このドラマは、「咲坂先生はスゲー」を太柱に成り立っている筈なのに
彼の人間性を否定して、どうすんだろうか。

小さい男というのが、笑いのネタになるのなら、まだ分かるのですが
これは本当に人間性の浅い男に過ぎない。
尊敬もできないって。


しかもだ!
赤星くんと咲坂先生が、序盤その法的対処について熱く意見を言い合っているシーンを
熱海くんに「喧嘩している」だとか「勉強にならない」だとか言わせる意味もまた、疑問で稚拙。

え、嘘でしょ?耳を疑ったよ。
とても弁護士らしい、先輩と後輩らしい、ディベートでしたよね?
双方、異なる視点から依頼人のことを考えた発言であり、どちらも間違ってなかった。

とても勉強になるシーンでしょう。

これを喧嘩とか、相性の悪さとか表現する脚本家さんのセンスが最悪だ。
口論としたいなら、もっと内容を吟味してください。

仮に、依頼人の前で、店舗閉鎖以外の解決法を匂わすのだとしても
事務所内ではこうやって色んな意見をぶつけ合い、様々な対応を検討しているものだと思います。
咲坂先生に逆らいながらも、自分の意見を突き通すアシスタント赤星くん。

仮に彼が現実を知らない甘ちゃんだとしても
こうやって弁護士は成長していくんじゃないんですか?

それを新人の熱海くんに、議論を中断させたりとか
それを窘めるシーンもないとか
なんだか折角の蕎麦屋の店主の決断シーンが台無しでした。

なにそれ。


ラスト、ドラマはもう一回転。
赤星くんは夏目先生の前ではこんな涙も見せなかったし、激昂することもなかった。
咲坂先生の影響で、チャラ男の仮面が剥がれた?
むしろ、本気でぶつかりあえた?

「私の前ではそんなことなかったのに・・・」呟く夏目先生。
咲坂先生には、こうやって人の感情的な部分を引き出す才能があるのかも?
彼の人間性の奥深さを匂わせたかったのかと、ここは良かった!

・・・で、思う。

あぁあぁぁ~・・・・・、なーんとなく、言いたいことが見えたような・・・・。
ん~・・・、つまり、咲坂先生の言葉じゃない人間味が無自覚に人を開花させるような
そんなリスペクトさせる狙いがあったのかなぁと。

何となく最後の最後になって、脚本家さんの狙いが見えたような気にはなりました。

でも下手くそか!
誘導も設定も下手くそすぎだ!
わっかりにくっっ。

だったら、咲坂先生と赤星くんの議論を、否定的な構成で見せたのは、何だったのか。
彼がムキになっても引けない、ということを表現したかったにしても
別に彼の弁護士的行為を否定することはないし
熱海くんの中断も、いらないでしょう。
咲坂先生の、態度も不透明です。

ここは、咲坂先生は無自覚ということにしないで、確信犯とした方がよっぽどコンセプトも明確。
分かってて、赤星くんを煽ったし、むしろ咲坂先生が誘導し引き出したと自覚していた方が
観ている方もよっぽど気持ち良かったと思うんですが。

赤星くんだけが男前だった回でした。

なんか、私、この脚本家さんとのセンスが合わないのだろうか・・・。


ああ、、脚本家さんとのセンスが合わないなと思うのはもう一カ所ありまして
娘のみずきと目黒くんが親離婚友達って言うシーン。
なんだか悲しいし、子供にこんな言葉言わせるなんて。

今までも、寂しさを隠しもせず親を拒絶ばかりしている我儘っぷりが鼻に付いてましたが
ここにきて最悪になった。
親に向かって、離婚を詰るような言葉を小学生に言わせるの?
何様なんだろう、この娘。わがままに育てられたのか。

高校生くらいの思春期ならまだ分かるんですよ。でも小学生で?

普通なら、今度は自分が親に捨てられないか、不安がったり怯えたりして
むしろ何も言い出せなくなるだろうに、なんでこんな自己主張強い?


まあそれでも、今までで一番面白い回でした!
こんな感じで巻き返すのなら、この先はちょっと期待したいです。
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2016*05*25(Wed)
僕のヤバイ妻 第6話 感想
なんじゃこの展開w
滅茶苦茶な展開でわけが分からなくなってきたが、エンターテインメント性としては今期群を抜いた。
色々な部分で単純過ぎて笑える!

別に深く高度な心理戦が繰り広げられている訳ではないのだが
皆が同じ舞台に正直に乗ってくれているので、正統な攻防が成立している状態といえ
それが、一定のルールでゲームを行っているような狡猾さと駆け引きを錯覚させる。
物語が進むにつれ、巧妙に視点が回っていく仕組みも斬新で、目新しく面白い。

それが同時にスピード感もあるように楽しませられ、こんな脚本技術は初めて見た。プロの技術力だ。


特に人間的に魅力的なキャラクターというのは一人もいないのに
ゲーム性として魅力あるキャラたちのおかげで、なんか、めっちゃ楽しいw 
スクリーンの向こう側の奔走する戦場を、傍観者として楽しませて貰っている。

まあ、その分、グッとくるようなシーンとか、こちらの胸を突くような感情的に煽られるシーンなどなく
どこか平たい世界だし
良いドラマか?と聞かれると、キャラ構成が平坦なため、何かが足りない印象だが
そーんなこと、もうこのドラマに求めてないし!
もうこのまま斜め上を突っ走ってくれ!!



第6話。
真理亜の2億円を奪い、離婚届まで突き出し、完全勝利を治めた幸平。
喜び勇んで杏南のところに行ったら、杏南と鯨井夫とのキスシーンを目撃。
「尻がる女!」
そんな幸平の元に、昨夜は泣いて叫んだ真理亜から、離婚に同意するという弁護士からの連絡。
「どうして急に・・・」
しかも、真理亜も不倫していたらしき事実を義理兄から取り付ける。
「裏切られていた・・・」
なのに杏南から状況説明されるとすんなり信じた。
「ほんと俺、どうしようかと思ったんだよ!」


↑以上、幸平サイドから見ると、ほんっと、馬鹿男の有り得ないくらいの振りまわされっぷりである。
これがも、ほんっと情けないほどで!!
ぶっちゃけ同情の余地もないので、すっきりと、可笑しい。
気の毒だなんて微塵も思わせない設定ぷりも、ナイス設定。

なるほど、こういう狙いだったか。

実はドラマ序盤、伊藤英明さん演じる幸平目線でのスタートでしたので
彼の棒読み演技がドラマの肝となってしまうだけに、その素人並みの実力が、非常に萎えた。
だがこのドラマは物語が進むにつれ、視点が回っていく仕掛けが何より巧妙で面白い。

回ごとに視点が変わり、中盤に差し掛かった今となっては誰に感情移入するわけではないドラマ骨格にスライドされ
なんたる効果。

伊藤英明さんの棒読み演劇部以下演技さえ、逆に彼のバカっぽさを露わしているように見えてきた。
特定の目線で描くものではなく、視聴者の心理はやはりあくまで傍観者というならば
そのスリルもハラハラも、意味合いが変わる。
キャラクターが個々に深くないのも、そのせいか。

杏南の浮気をスグに信じて「尻軽女!!」て罵ったくせに、もう信じちゃうんだぜ。
自分だって不倫してるのに真理亜にも杏南にも怒るのかよw
前回2億円を奪い合った義兄に、「どうしたらいいんだ俺・・」とか、普通相談しねぇよww
もうちょっと考えろw

どの人も裏がありすぎて豹変する劇中で一人、この幼稚さ!!
彼らに翻弄されっぱなしの幸平がなにより滑稽だった。
ああぁああ~男って本当に。



一方、杏南視点で見ると、このドラマ、また味が変わる。
ようやく2億手に入ると思っていた頃に鯨井夫がなぜか接近。
鯨井家の事情をあっさり放す鯨井夫の悪い男っぷりと杏南の強かな感じが妙にシンクロ。

「俺と組まない?」
「あたしが幸平くんよりアンタを信用すると思うの?」

だけどその直後、幸平を譲るわと言ってきた真理亜に幸平の殺人を持ちかけられる。
「私とあなたは共犯者になるの。悪い話じゃないと思うけど」

真理亜に承諾したと見せ掛けて、会話を録音し幸平に聞かせる。
「今、ゲームを支配しているのはこの私・・・」

一人ほくそ笑む杏奈の後頭部に鯨井夫人の鉄槌。
なかなかサスペンス染みている・・・。


今回の杏南のモノローグから始まりモノローグで終わる回という演出だと
杏南は きっと 真理亜と幸平のどちらについたら得か、考えてなくて、一人勝ち狙ってる印象だ。
特に、幸平への純愛を述べるのではなく
最初から真理亜への執着だったという裏が此処で分かった訳だが
そこに彼女の強かさと腹黒さと狙いがシンプルに見えて、上手い脚本だった。

杏南の女のプライドも経験も踏みにじるような妬み、悪くない。
幸平など、計画の手段に過ぎないというスタンスも、ぶっちゃけ好感を持った。


しかもしかも~!

杏南・・・相武紗季さんのアテレコ、上手い!
真理亜役の木村佳乃さんのナレーションも低い声でじわじわくる感じで上手かったが
それに引けを取らない女の強さを秘めた声。
上手い!

まるでこのドラマは雌豹の熾烈な生き残りドラマかと錯覚したくらいだ。

それに比べて、だから、伊藤英明さんのあのへったくそなナレーション・・・。
この落差が、もう今となっては、頭脳戦の落差にさえ見えてくる。


ただ、2億円をめぐる登場人物の心理戦は、今や、人生を陥れる生き残りの心理戦に様変わりした。
ようやく鯨井一家も絡んできて、戦況は分からなくなった。
真理亜が杏南にダイレクトに殺害を持ちかけるとは、予想外だった。

そもそも、こういった計画は利害関係がもっと一致してないと、足元掬われるだろう。
ちょっと安易すぎる。
ということは、やはり、毒を造らせる依頼もわざとと考えたいが、その狙いが分からない。

杏南にとっては真理亜は妬みの象徴かもしれないが
真理亜にとって、杏南はそこまで意識する存在じゃない筈。

ドラマ前半までの流れを踏むと、これらすべてが真理亜の計画の内というかんじがしている。
木暮との写真も真理亜の仕込みのような気がする。
あの完璧な妻が不倫相手の写真を写真立てに入れているなんて凡ミス、有り得ないだろう。
容易に証拠が残るような真似はしない筈。

多分、幸平にしろ杏南にしろ、誰かの強い執着が
やがて木暮に到達すると踏んで、仕込んでいたと考えた方が自然だったし
その方が気持ちが良い。

警察が真理亜と緒方の姿を捕えたしたあの監視カメラのシーンも
恐らく想定済みだった、って言う方がいいなぁ。

となると、真理亜が最終的に狙うものが、何か?という部分で興味を煽られ
先が楽しみになる。


・・・・あれ?そういえば、すっかり忘れていたけど、じゃ、緒方殺したのって、誰なんだ???
鯨井夫だと思ってたけど、杏南にあんな風に聞くってことはフェイクじゃないっぽい。


レンタル夫だった鯨井夫を演じる高橋一生さんの笑顔と真顔の切り替えが
わざとらしくなくて好感が持てる。
彼は冷徹な感じなので、馬鹿な計画は立てなさそうだ。
杏南は強かだが、裏の裏を掻くような頭が良さそうなタイプには思えないので
やはり最後は真理亜と鯨井夫の頭脳戦になりそう。


佐々木蔵之介さん演じる木暮。ぜんっぜん登場してなくてこの存在感。
おいしい役だ・・・。

緑子さん!やはり出てきましたね。この人が普通の役の訳がない。
もしかしてもしかして、大穴突いて、緒方殺したのってこの人だったりして。


曲者揃いで、形勢も状況も二転三転する化かし合いが面白すぎるドラマである。
最後に二億を手にして笑うのは誰なのか?って目線でいいのかな。
次が誰の視点になるのかも楽しみだ。
各目線での正義についてがこのドラマの論点なのか。

細かいこと考えないで楽しんでいる。
強いて言うなら、ヤバイの部分が、異常なヤバさになっちゃった部分を楽しみたいので
もっと妻にはダークヒーローであってほしいです。
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2016*05*22(Sun)
火の粉 第8話 感想
琴音に振りまわされている武内という構図が面白いなぁと思っていたら
まさかのラストに大仰天!!
「どういたしまして」
ええぇえぇぇ!
怖えぇ~!怖えぇ~!誰もありがとうとか言ってないし!!


琴音がまさかの武内側に堕ちてしまいました。
殺人までしでかすほど、病んでいたようには見えなかったのに。

琴音は武内の鏡像なんだろうか。
武内と繋がれる梶間家の人間が憎いと言っていたが
武内も、本当はそういう憎悪を世間に抱いていたのか。

梶間家に入り込み、厚意を無下にされると不機嫌になる武内と同じように
武内宅に入り込み、勝手に押し付ける世話を焼く琴音。
それを無下に出来ない武内。自分で言ったんだからな。そりゃそうだ。

ある意味、これが武内に一番効果的なんじゃないか。
彼の間違いを分からせるためにも、彼の言い分の説得力を落とすのも、これが一番手っ取り早い。
何で今まで誰もやらなかったんだ。


勝手に食事を造り、渡したパジャマを着てくれないんですねと琴音に言われて絶句する。
パジャマ、着替えてるよww
食事しましょうと言われ、あーんしてるシーンが、なんか不気味だがチョットかわいい。


しかし、これで武内にも被験者の立場が分かるようになるかという展開かと思ったら
そういう救世主ではなかった。
琴音は、武内を影とすれば光なのかと思ったのに、むしろシンパシー感じちゃったようである。


邪魔な池本を後ろから刺殺。
「どういたしまして」

私から武内を遠ざけるものは、容赦なく排除します、ってとこ?
うあぁぁ~・・・。
第二の武内じゃん!
自分の厚意を無下にするわけがないから、当然お礼を言われる筈であると、「どういたしまして」
うおぉぉ~・・・。

なんか、色々強烈。

武内の厚意が客観的にどう迷惑なのかを、言葉でなく説明するのに、とても良いポジションでしたし
その狭間で首を傾げてフリーズする武内のシーンとか、すごく興味深かったのだが
惜しいのは、琴音がそこまで狂気に支配されるような伏線がほとんどなかったということだ。

恋は盲目ってこと?

しかし、彼女は息子思いの〝母親〟であったし、長年苦しんだDVから逃れられ
ようやく解放できたばかりのエアスポットみたいな状態だったと認識している。
彼女にとって、元夫からのDVが単なる抑圧ではなく、もっと意味あるものだったとか
そういう丁寧な伏線、造りがないと、今回の変貌は少々突飛過ぎだ。

そんなに感情的なオンナノコだったかなぁ???というのが正直な印象。

ましてや息子放りだして恋に走るとか、有り得なそう。
だったら、DVの間、ずっと武内にギリギリのところで支えられていて
解放された途端に糸が切れてしまったとか、そういうクダリが欲しい。

或いは、息子も一緒に殺されて、一人取り残された琴音が
もう私には武内さんしかいないの!とか。

前回の長々としたマッサージチェアなんかいらないから、その辺の心の襞を
もっと時間とって描いて欲しかったです。

でも!ま!
同じ境遇の人間が犯した殺人を目の当たりにし、それが武内にどう映るのか
次回が楽しみになりました。
彼の変化に注目したい。



一方、梶間家。
なんだかもう勝手にしてくれな家族。

このままずっと虚構を演じるの?!そんな無理ぃ、じゃあどうする、という流れで
ついに戦うことを決断する流れだったが
何故そこで雪見が仕切る。

一家の主は勲だと言ってるんだから、勲に発言権もたせろよw
何真っ先に口開いてんだ。
琴音に対しても、酷い台詞を散々言っていて、今尚被害者顔するんだ~・・・。
ほんと、感情的に騒ぐだけの女は苛々する。


苛々するのは、旦那(息子)の俊郎。
ようやく開眼したかと思ったら、捨て身で浅はかな誘導作戦。
馬鹿か。
「それでも俺はどうなっても構わない・・・っ!」
馬鹿か。

こんなんで家族を護りたいとか容易く口にしてほしくない。
もっと考えて慎重に行動してほしい。
これでは、これまでの自分の言動も、雪見のことも家族のことも、武内のことも
何も考えてなかったんだぜ☆というのが丸出しだ。
自分の母親すらも巻き込んで、勝手に悦に浸る浅はかな言動に、心底大人としての領分に泥を塗っている。
ほんと、理知的思考を持たない男に描かれていて、面白いんだが、その狙いが分からない。

「それでも俺は後悔はしていない・・・!」

いやいやいや、ドヤ顔で言われてもw
むしろそこ、後悔して欲しいところなんですが・・・!


受け身だった家族が、真実を知ることで、拙いながらも個々に戦い始めたということを描写したかったのだろうか。
だとしても、もう少し様子みるとか、武内に理論的な反論をするとか
何かもう少し、大人が真剣になりました、というような変化を持たせて欲しかったです。

これなら確かに、ぐうの音も出ない行動にでた琴音の方が
よっぽど、よっぽどである。


なんだろう・・・ちっとも「愛情」が感じられないんですよね、この夫婦に。
所詮自分の中で浸っちゃっている感じで。

そんならまだ、「でも違ったわ。どんな理由があれ、私の息子を傷つける人は許しません」と
武内に正面から言い切った母親の方が、まだ理解の範疇である。

ここにきて、「真実の中で生きたい」だとか、浅い台詞で纏めに入る一家の主・勲。
彼にとって判決とは何だったのか。
また、裁判官という仕事は何だったのか?
その辺り、全く顧みることもしてないな。

その意味で、勲にもまた同情の余地はなく、共感が持てなかったが
戦うことを決めた家族が一つの利害共有した単位に変わっていった瞬間は、ちょっと気持ち良かった。
家族再生物語というわけではないが
曖昧な人間関係を構築する現代社会に於いて、目を開いた瞬間というのは、心地良い。
どんな機械的な社会でも、野生的に戦うことを忘れたら、こうやって喰われるものだと訴えているのか。

果たして、戦うためにどう結論付けるのか?結末を楽しみにしようと思います。
わりと悪くない出来のドラマでした。


・・・・ただあの。
殺した殺したと武内は口にして、それを自白証拠として池本は捕えようと仕掛けましたが
トランクに入れられていたと思った池本さん、やっぱり生きていたのね、ってことになると
んじゃ、殺してないんじゃん。

だったら、池本自身に対する武内の罪って、何もないってことになり
あれ?本当に的場一家も殺したの?っていう最初の疑問が。
そこ、蒸し返すのはもう野暮ですか。

そもそも、裁判官という、法的根拠に従事するような人間を描いたドラマなのに
何故かみんなが揃って水かけ論しかししないのが、このドラマ最大の違和感である。
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2016*05*22(Sun)
管理人なのに管理ページに入れない・・・忍者ツールズ
ある意味重要なお知らせです。

*:*:*:*:*
≪HPからここを覗いていらっしゃるお客様へ≫
もし、万が一、サイトの更新が変にストップしたりしたら、それは変更できなくなった可能性があります。
新サイトアドレスなど
最新情報はこちら(ブログ)にアナウンス致しますので、チェックしてやってください。
本当にお手数かけます。申し訳ないです。

*:*:*:*:*



忍者の管理ページに入れなくなってしまった・・・・。どうしよう。
そんなことでここずっと頭を悩ませている。

事の発端は、パスワードがやけに散在してきたので整理しようと思ったことだ。
ネットで色んなことしてると多くなってきませんか、パスとメアド。
サーチに登録の際には絶対必要だし、閲覧するだけで求められるニコ動とか、使用するだけで必要なIDとか。
大抵の登録にはメアドなどが聞かれ、パスを設定させられる。
場合によっては、変なニックネームさえ付けられる。

プライベート用やクレジット決済付きと、単なる入室用を一緒にするのは危険だなと思い
整理して纏め直したのだ。それがおよそ1.2カ月前。
その際、変更しなおした。・・・のもある。

そこで、忍者の登録メアドを変えたかどうかが、記憶にない・・・・。


レンタルホームページは昔から『忍者』さんというレンタルサーバを利用している。
ドメインが笑っちゃうのを選べるので割と気に入っている。

とにかく、ある日、登録IDとパスを入れて久しぶりに入室しようとしたら
弾かれた・・・。

慌てて、可能性のあるパスやメアドで再挑戦しても
弾かれた・・・。

え、どういうこと?
俺、パス、忘れちゃったのか?

一応、整理した時に一覧表を作成し、どのサイトにはどのメールを登録しどのパスにしたかを
一目で分かるようにしたんだ・・。
でも、そこに記載されているメアドとパスで入れないって、どういうことだよ!!
まあ、確かに、その作業中、最後の方は疲れてきちゃって、脳味噌動いてなかった記憶もあるが・・・。


そこで、申し訳ないが、忍者さんにパス再請求を行うことにした。


ところがだ!!

幾らやっても、そのメールが届かない。
忍者さんの方の不都合で・・とかではないと思う。パス請求メールは多分、自動送信だ。

あ、なら、このメアドじゃないものに変更してたのかも!と思い、持っている別のメアド全部で試したが
応答なし。

・・・・?
・・・・?

やばい・・・・、これは、多分
パスを忘れたんじゃなくて、メアドを変更した時にメアド入力をミスったんだ・・・・。
がーん。ガ━━Σ(゚Д゚|||)━━ン!!


え。どうしたらいいんだ。
管理人なのに管理ページに入れない。
いよいよ事態が切迫していることをここでようやく認識。

さてどうしよう。

忍者さんのヘルプなどを読んだのだが、やはりどうやらどうにもならないらしい。
メアドだけは個人情報の観点から、いかなる理由でも対応は不可能とのこと。


しかし、差し当たって、不都合はない。
サイトの更新などは、わざわざサイトにいかなくとも
アップロードソフトはFTPクライアントソフト(FFFTP)に元々入力してあるパスでアクセスできるから
差し迫った問題ではない。

じゃ、何が困るんだ?
このまま一生管理ページに入れないまま運営することで、いつ、どんな不都合が起きるんだ・・・。

管理ページで行ったのは、サイトを開設する作業だけだ。
閉鎖を考えた時に、放置プレイしか出来ないってことか・・・。
もしくは、何かしらのリニューアルとかあって、向こうでパスを再設定しろだとか言われたら終わりだな。
でもそのくらいか?

考えられる最悪の事態が想定つかない。
誰か教えてくれ。


一応、セキュリティの面から、引っ越しも考えたのだが
そうなると、登録しているサーチすべてに変更しにいかなきゃならないってことかと気づき
蒼白。

うっわ、めんどくせえ。


気が遠くなったので、しばらくこのまま様子を見ることにした。
幸い此処、ブログは忍者さんではなくFC2さんなので、問題ない。

つくづくHPとブログのレンタルサーバは別にしておいて良かった~~~~と心底思った一件であった。
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2016*05*21(Sat)
寄生獣 第7巻(文庫版) 感想
何か予想外の斜め上展開に、思考が付いていかなかった7巻。
軍隊出てきちゃったよ・・・。表紙まで血に染まったか。
これまで個人戦でミニマムに治まっていた話だったので、あまりの急展開の落差にクラクラだ。

そして漫画テンプレが某漫画とおんなじだ・・・(笑)
ん~いや、この作品が20年以上前のものと考えると、こっちがオリジナルか。
どうして男って、戦地に赴く前にはセックスに入るんだ。
そして晴れやかな気持ちで戦いの地へ向かう・・・。

複合要素を入れたキャラは何故か戦いの場に己の自己実現を求める・・・。
まあ、いいけどさ。

いよいよ最終決戦だ。ゾクゾクしてきた。程良い高揚感。


いよいよ事態が人間ターンになった第7巻です。
浦上という殺人犯絡みの件は、もっとこう・・・ミギーの存在を脅かすような展開を見せると思ってたから
斜め上展開に仰天した。
もっとシンイチの違和感を追求するような形で攻撃とかされ
それを庇うために止む無くミギーが姿を現して、それをまたシンイチが庇おうとして、二人が孤立する・・・とか。
親や周囲にもバレる切欠となって、それで周りの方がようやく意識を向け始める布石かなと。

「攻撃してみれば分かる!」
「な!しまった・・!」

「ミギー、待って、おれは大丈夫だから!」
「この人間を傷つけることは、わたしが許さん」
とかとかw

違った・・・。
二人の窮地を想像していたのだが、どうやらミギーの秘密は守られたようである。

少なくとも、平間刑事にミギーが知られる展開くらいは妄想してたので拍子抜けしたのも事実だ。
浦上が例え気付けなくても、平間刑事はシンイチに何らかの違和感を感じていたようだし
シンイチの秘密を知る、敵か味方か分からない存在的な。
ここから疑っていくのかな?と思ったら、無害と思われちゃった。

ミギーとシンイチのパターンが、人類にとって最後の希望と映るような理想論に繋げられた筈なのに
物語はそうはしてこない。
姿を現し、一旦拒絶されることで、理解と共存の道筋へのステップにも成り得たし
コロニー単位での集団的な理解への布石とも成り得た。或いはその逆も。

最後は人類VS寄生獣戦とまではならないだろうが
中間に立つ彼らが、何らかのヒントを人間に与えられるのではないかと思わせられるような展開だったので
これまでの過ごした時間が、それを証明できると思ったんだけど。
そういう期待を色々してたのだが。


そうしてこなかったということは、この作者さんはあくまでも寄生獣とは慣れ合う展開は求めていなさそうだ。
そういう温情展開にはしないということか。

うん、それはそれでいい。悪くない。
ここでバラさず、ラストに孤高に二人だけで戦いに向かったことを考えると
どうやらミギーの件は永遠に公にはならないんだろう。

そういうところ、すごく好きである。
勿論、平和的展開も時には良いんですけど
そういうのって、なんだかヒーローは選ばれた者だけの特権という自慢が鼻に付いて
救われた者もまた、一部の運の良い人たちと言う隔たりが残り
世の中そんなポジティブかなと違和感が残る。


浦上の視点はまたそんな中で興味深い切り口で目を引いた。

「未知の生物ってもんがどんなことするのか、多少期待してたのによ
 何のこたぁねぇ、おれのしてたこととたいして変わんねぇでやんの」

そうだよなぁ・・・。
人間を頭から齧り付く人間はいないかもしれないが
人間を殺す人間はいる。
目的と理由が違うだけで、果たしてそれは被害者にとって何の価値となるのか。

その辺のシビアな命題を打ち出し、田村玲子の遺した「我々はひとつの家族だ」という結論を
色々考えさせられる面白い展開であった。



事態はまさかの、市役所制圧。
探偵さんの遺したレポートがこんな大事になるなんてー!
なんて派手な展開。
正に軍圧する物々しさに、表紙まで紅く染まってるゼ・・・。

だがお陰で?というか幸いというか、シンイチ個人の問題などスル―されてしまった。
あれだけ6巻の終わりで、シンイチのピンチかと引っ張ったのに、この斜め展開。
ちょっとスカされた気分。

後一つ駒が足りない気がすると、戦争の場に高校生であるシンイチを呼びだす平間刑事。
それで後藤と再び再会するシンイチ。

コツンとゲンコツ入れるミギーが可愛い~vv

「ほらもうお前のせいでばれちゃったじゃないか」と言わんばかりの仕草。
でも怒ってなくって、きっと遅かれ早かれバレるという客観論と
シンイチなら止めてもここへは来ただろうなという相互理解と。
たったそれだけのシーンなのに、二人の関係が示されてて、悶える・・・。

ベッドの上で、ぐぅ~んと延びて顔を覗き込むコマとか、すごく好き。

ミギーとシンイチの関係は、最早お互いを護る理由がそれぞれ利害だけで成り立っているとは
もう思えないような繋がりが見えて、そこが凄く好きなんだ。
シンイチを必死の護るのは確かにミギー個人の自己防衛なのかもしれないけど
それだけじゃなく気遣っているとことか。

まあ、だからこそ、妙に仲睦まじいから、ラスト泣かすために別れられそうで嫌だよ・・。
死なないでー。


軍隊と寄生獣とのぶつかり合いは、確かにえげつない戦いではあったものの
攻撃事態に目新しいものはなかった。
シンイチが昔やったように、心臓を潰せば勝ち。

ただ、スキャナで分かるっていうのは面白いアイディアだ。
じゃ、こいつら、健康診断受けたら一発アウトなんだなw
そうか~頭部は骨格も透けているのか~。

確かに6巻で、田村玲子が顔を半分失った状態で街中を走りまわりパニックを起こしていたが
あれもシュールな絵だったが(笑)
笑いを取ること以外にも、そうか、頭部に骨はないという証明でもあったか。

この漫画の、こういうところが上手いんだよな~、ほんと。
事前に出した情報を後で応用してくる。嘆息しちゃう。


戦争の中で、目新しいことは、まさかの市長広川は人間・・・。
なんとまぁ。(@_@;)

寄生獣としてミギーのように勤勉家なのではなく、なんだよ、元々人間としての演説知識だったか。
極端な思想の持ち主だったがために、利用というか、奉られたということか。
ここは流石にちょっとびっくりだった。

となると、このクーデターも益々意味深になってきますよね。
そもそも純粋な人間VS寄生獣だったのかと。
主旨が微妙にスライドされている上手さが、この戦争の場で明らかになり
問い掛けていることが、これでもかと明確だ。


そして、強さに意味を見出した後藤と、ターゲットとなったシンイチ。
怯えるシンイチは村野に縋り、ここでついに二人は結ばれる。

これもまた、面白いシーン。
普通えっちなんて、らぶらぶ要素満載で心の一致を描くのが多いが、ここは違う。
男の傲慢さと、本能的な咆哮を、性行為で表わすのは、何、昔の漫画のテンプレなのか。
これまで、どうも村野にはイマイチ共感性がなかったのだが
それが返ってこのベッドシーンの温度差を生みだしていて、上手いと思った。

愛など、あるんだけど、ない。
二人の温度は同じじゃない。

それは、生きたいという本能的な衝動は、一人の人間の傲慢な自己主張に過ぎないのだと
冷たく言い放ってもいるように見える。

自分が生きるために周りを踏み潰すのは、果たして、罪なのか?

シンイチはミギーと生きるために出来ることを考えてはいるけど
まだ社会性とか、人としての常識とかに囚われていて、ミギーとは意見が擦れ違う。
だけど、考えているからシンイチに共感出来るんじゃなくて
やっぱり、個人感情を優先させることを、それほど否定することはないんだろうなっていう
多くの人の本音を引き摺り出しているから、シンイチに同情できるんだろうな。

ミギーの意見とシンイチの意見が、表向き擦れ違いながらも
こうして事件を通じて徐々に近づいていっているのも、興味深いところ。
それが決して、お互い歩み寄るという、理性的なものではなく
戦いを見ている内にお互いの意思が変化していくという、クールさがいいんだよ。
変にベタベタさせないというか。


それをまた、ミギーとの会話の中で悟らせるのではなく
村野とのえっちの中で分からせるから、読者に与えられるのは、内向きの自己完結だ。
なんか色々寂しいんですよねぇ。
上手い。

重たい葛藤を、世界大戦とか、そんな大事な世界観にしないでさらりと描いている
絶妙な逸品だ。
もうめっちゃ気に入っている。完璧に私的永久保存版入り決定作品。

もうラスト、二人が別れることにならないかだけがもう心の危惧である。
いやだよ~~~、君のために命を落とすとか、そういう犠牲展開・・・。


それからやっぱり村野うざい・・・。「負けない」とか、簡単に言うあたりがいらっとする。

さり気なく運転しちゃうミギーv
「シートベルト締めろよ、マジでな・・・」
「ミギーいつの間に車の運転なんか」
「わたしは一日で日本語をマスターしたんだぞ」

確かにwww
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2016*05*20(Fri)
グッドパートナー 第4話/5話 感想
そこそこ面白いんですけど、法的根拠にリアリティがないし仕事にプライベート持ち込み過ぎだしで
どうにも生温いドラマである。
温情解決出来ないからそもそも弁護士という職業が成り立つのだし、それを人情的に解決しようとするから
ドラマ内に論理矛盾が出るのが難点なんだと思う。

それでも役者さんたちの掛け合いはリズム感があり、流れも良くて、息も合っていて。
役者スキルを見せ付けられる印象。
一本調子の竹野内豊さんに落ち付いた安定感を持たせ
ふっと雰囲気をシーンに因ってトーンが変わる松雪さんがニュアンスを出し、大人なムードがある。
・・・・・内容が伴わないだけで。

これは、脚本がもっとしっかりとしたものであったならば、かなりハイスコア叩き出せた素材だったかも。


それにしても、どうしてこうも仮にも弁護士を目指そうとする人間にしてはえげつない会話で占めるのだろうか。
とてもリーガルに従事している人間とは思えない会話で、冷める。

事務所の会話で楽しげな雰囲気を作ろうとしているスタンスは、はやりHERO以来の伝統か。
HERO(一期)はいざって時のON/OFFのメリハリがあるからこその変人キャラも味になるのだが
今期はどれも変人パートだけが空回りしてスベっている印象で、社会人として疑問。
悪いがちっとも楽しくないんだが。

百歩譲って、会話そのものは、面白いノリとリズムがあるかもしれない。
だが、これを法律に携わる人間が言ったとするなら、また素質の低さを露呈するだけだ。
弁護士として頭脳が稚拙で疑問。

普通、こういうところに勤めている人たちって、職業病というか
必然的に思考が法律ナイズしちゃうものじゃないですか?


例えば、5話のセクハラ問題。
正直、女性陣が男性陣を追求するシーンなど、気分が悪かった。
はっきり言って、セクハラは何も女性だけの問題ではない。
今回の場合、女性陣の言っていること、最後にやったことの方が、全然セクハラだったと思う。
これを気持ち良いだとか、痛快だなんて思わせるスタッフの神経を疑う。
・・・いや、ギリギリ、他ドラマなら乾いた笑いで流せたかもしれない。
でもこれは、そこを重要視するリーガルドラマである。
彼女たちの言動こそ、パワハラとも言える、押し付けだった。

そんなことをしてしまえば、本編で描いた病院セクハラをモチーフにしたメインテーマさえ
主旨がぶれてしまう。
セクハラは、女性を特別扱いしろというルールではない筈である。



第4話 お家騒動
某家具店や某お菓子会社を彷彿とさせる家族経営権問題。
あの騒動以来、経営方針を巡る親子の対立をネタにされたリーガルものは何編か見たが
その中で一番つまらない出来だった。

私が記憶しているだけで父親と息子で経営権争いネタで燃えたのは他に二つあって
『そこなん』の和菓子屋さんのファンキー父ちゃんと
『リスクの神様』の第7話、呉服屋さんの渋い父ちゃん。
そのどちらも、成程と納得させるだけのオチを用意していたが
何この温情解決。

確かに家族経営ならば、親子の情というものは少なからずある訳で
そこにフューチャーしたのなら、それはそれでいい。
でも、経営者が最終的に護るべきものは、親子の慣れ合いじゃなくて、抱える何千という社員の家族でしょうが!

「そんな会社が作っている靴を、誰が履きたいと思いますか?」

いやいやいや、消費者はそこまで意識してないし。良い商品なら買うし。
そこはどうでもいいし!
そんなことより納得しないのは株主さんたちの方でしょう。

親子愛で経営方針を決められても。
こっちはそんな生半可な気持ちで投資してる訳じゃないんですよ!!儲からなきゃ意味ないんですよ!!
愛情如きで経営が傾いて、そんな君たち家族の運命と道連れにしろと?
馬鹿にすんなよ!!
冗談じゃねーよっ!

このドラマらしく、咲坂夫婦の犬も喰わない夫婦喧嘩と重ね合わせたのかもしれないが
親子の和解の人情話にしてしまったのにはがっかりである。
もっと弁護士本来の法律論で責めて欲しかった。

何より経営問題を扱っておきながら
(私の好物の)株主総会にならないってどうゆうことだよ!!
めっちゃ期待したのに!!
ここが一番納得いかないよ!!なんだよ記者会見て!!
一般に周知(告知)させる前に株主さんに事前説明するのが普通でしょうがー!!!


『そこなん』の方は、株主総会のカッコ良さを私に知らしめた話であったし
『リスク~』は、経営争いに於いての年長者の決断のカッコ良さを知らしめた。
ある意味、会社を護ることが先決でそこの親子の情など関係ないと、矜持も捨てた父親の決断こそが
経営者たるものなのだと思えた。

だからこのお友達ごっこをしているような温情解決は未来を息子に託したと綺麗事を言えば言うだけ
求心力を損なっていく。
それでも、現実とはかけ離れていても、お家騒動なんてどれも一家族の恥晒し以外の何ものでもないという
非常に冷めた目線で解析し、醜態さらけ出した親子喧嘩ならこう収まれば良いんじゃないという
一つの違ったシナリオとして、一案は提示出来たかもしれない・・・?
いやどうだろう・・・・・(-"-)


第5話 セクハラ騒動
顧問をしている病院内でセクハラされていると訴える看護師。
これまでも同じことが何度も繰り返され
しかし相手の男は病院きってのエースドクターで稼ぎ頭だから病院長も強く言えず
いつもうやむやにされ、看護師が泣き寝入りしていたという現状。

設定としてはよくあるセクハラ問題で、悪くない。
上記したように、事務所内のジェンダーをテーマに雑談する職員を
面白い風に演出しているスタッフのセンスの悪さを疑うが
それでも、男性陣に揃って頭下げさせた夏目先生のシーンとか、不覚にも吹いたw


テンポも悪くなかったですし、何より役者さんの抜擢が今回は絶妙!
病院長役とセクハラ医者役が本当に憎たらしく感じさせる上手さで
しかもそれなりのイケメン医者なので説得力もあったし
事務長役も誠実な感じが出て良かった。
被害者役の看護師さんの儚そうな可憐さとか。

役者の雰囲気でのインパクトは絶対大きい。

しかも、夏目先生も交えての熱海くんと咲坂先生のスリ―タッグ!
夏目先生が女性だからこそ、被害女性たちがこれまで告げられなかった本音を口にし
目を背けられない問題とする事案であることを付きとめる!

条件としては燃える。
しかも今回は変な夫婦漫談は入らず、割と会話がジェンダーに留まっていたので
真面目感もあった。


けど、それを踏まえての結末にはちょっと疑問符が付く。

セクハラ問題は病院経営として、欠員が出ればまた補充するという安易なものではないと
病院長に理解させるため、夏目先生は看護師全員に面談し、結果、全員の辞表を取り付けた。
それを見て、病院長は、そのエースドクターを切ることを決断する。

・・・・・?
あの、何の問題も解決してませんが。

良かった良かったと、良い話風に纏められてますけど、彼を辞めさせることが目的だったのですか?
全員の退職届けを集めた辺りも、さすがというより稚拙である。
そんな方法しかなかったの?彼女たちの職を失わせるんですよ?

何より、看護師を切って解決しようとしたことは、セクハラを泣き寝入りさせてきた現状と
なんら差異はないんですが。
辞めさせるってこういうことよって見せ締めたのか?

看護師全員に辞められたら困るから病院長も折れたけど
根本原理を変えないとこの病院、同じこと繰り返しそうである。
セクハラがどう犯罪で、どう罪深いのか。
病院として今後はどういう具体策を講じ、経営として生かしていくか。

そこまでちゃんと理解させた結末を用意してくれないと、本当の意味での解決にはなっていないし
何より、視聴者として真のカタルシスが得られない。

病院経営判断が正しいかというより
そういう角度でしかこの事件を切れない視点が稚拙である。少女漫画か!

こんな中途半端でなく、もっとガツンとやって欲しかったです。
セクハラという問題を、この脚本家さんこそ、軽視してませんか。


また、医療ミスになりかけた案件について、看護師はちゃんと伝えたのに
面倒くさがっていかなかったそのドクター。
その点についてもスル―だったのが、脚本の詰めとして甘すぎ。

その辺の論理展開もなく、法的な詰めもなく、ただ病院経営とか大きなこと言ってるけど
結局は悪い者を追いやっただけのような展開を
「すまない、辞めてくれ」で済ませちゃう結末に、唖然。

なんかが違うっっ。


大体、病院長が会合を打ち切ろうとした時のシーン。
咲坂先生が引き留めるタイミングもなんかピシッとこない。
演出下手くそか!

もっと、皆が立ち上がった直後に声を張り上げるとか、空気の緊迫感を出して欲しい・・・。
病院の一方的な展開を遮断する効果が薄い薄い、ダラダラとした印象。


それから、今更なんですが
最後の咲坂先生による「弁護士とではなく人間として」のフレーズがこのドラマの肝のようですが
あの、いつも言っている内容はともかく
彼が幾ら人として~と言ったって、ここにいる以上、弁護士としての責務からは逃れられないのでは。

そんなどうでもいいことを毎回考えるんだが。

しかも、言っていることは別にバッジ付けて言っても問題ないようなことじゃね?
勿論、付けないからこそ、相手も腹を割る、というシチュを作り上げるんだろうが
それ、別にそこまで効果的になっているシーンとは思えないんだが。

むしろ、弁護士としてびしっと決めてくれた方がなんぼか素敵だと思う。
そこまでのトークスキル持ってこそビジネスロイヤーだと思いたい。


あと、咲坂先生と夏目先生の離婚問題。
これはドラマの最後の一角となるのだろう。
徐々に明らかになってくる理由が、事件と合わせて出てくるのは面白いですけど
咲坂先生は夏目先生に「妻はこうあるべき」と役割を重視
それが自己尊厳を傷つけられたように感じたということか。

男にはありがちで、よくある夫婦間の温度差という感じ。
でもそれを、今回の病院案件となんらリンクできない脚本のこの未熟さ。情けない・・・。
これがもっと事件が補足するような骨格だったら、面白そうだったのにな~。
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2016*05*20(Fri)
僕のヤバイ妻 第5話 感想
真理亜に振りまわされる男二人がバカっぽく子供騙しな誘拐劇は楽しかったが、思ったより爽快感はなかった。
その後の幸平の離婚届だとか、杏南に接近したお隣さんとか、余計なタグが多くて
物語が散漫としてしまった感じ。
もっと、1話に入れるネタを絞り、1話完結っぽい構成にした方が、このドラマに合っていたのでは。


第5話。
2億を奪われた真理亜が、それを取り戻しに仕掛ける回。
・・・で終われば良いものを、取り戻したが、心は完全に見切られ、同時に2億も結局幸平に奪われ、散々。
杏南には隣人の鯨井夫が接近。
色々回りも動き出した回である。


細かい部分・・・リアクションとか演技のわざとらしさとか、その辺はもう流す。
逃げ出そうとするのに、お店の中であんな動揺しないだろ、とか、もう突っ込まない。
幸平役・伊藤英明さんの棒読み演技ももうスル―。
このドラマはとにかくイっちゃってる妻の規格外の変人ぶりを楽しみたい。
だったら、もっとストーリー的に熱を持たせたスピード感が重要だ。

その意味で、スッと表情を変え、ガニマタで準備に走る木村佳乃さん、サイコーだ。
能面のような声色の七変化も見事すぎる。

「ほら、早く」

お金をダスターシュートに入れるよう告げる、少し目を見開いて。華が恐怖になるなんて。
何そんなにのんびりしてるの?と無邪気に問い掛ける仕草とか声とか、もう気持ち良くなってきた・・・・。


ホント、人を殺すのも虫を殺すのと同じくらいのレベルで考えている、イっちゃってる女である。
お嬢様だから、余計社会の脅しも威嚇も効かないとことか、ニヤリとさせられた。
義兄との応酬。

「返して。今なら許してあげる」
「君には無理だ」
「・・・・残念だわ」

でもなぁ、ここまでは完璧で、どう攻め込むのか?って期待値上げられていたのに
狂言誘拐だけか~。
確かにお金、取り戻せましたけどね。
幸平にはしてやられたし。
幸平がこう来ると分かっていて次の手を打っておくと、より一層カタルシスが増したのに。

第一、騙されていた、金だけが目当て・・・色々言い分はあるんだろうが、この男
それでも最初の誘拐劇の時に、妻の厚意に感動したんじゃなかったのかよ。
あれだけ涙流して愛してると言ったくせに。

それも嘘だったと否定するなら、それは男の身勝手だ。

ラスト、離婚届で決定打を下した幸平に、その上2億まで奪われるなんて、ちょっと悔しい。
ここまで予想していて、2億が既に消えていた方が真理亜的な用意周到性があった。
いっそあの喫茶店オーナーとかが、助けに入ってお金を回収するとか。

第一楓ちゃんを使った狂言誘拐は、確か自分に対して行った初っ端の騒動と同じで
いい加減気付けよ、男ども。


そんな水面下の攻防戦など知る由もない警察。
警察は緒方殺害時の女の逃走をカメラから見つけていて
また、その二時間前に女と喫茶店で合っている目撃情報も入手していた。

前者が杏南で、後者が真理亜というのが面白い。
恐らく、真理亜が緒方に逃亡を依頼した直後、部屋に来た杏南に殺された?

・・・ってか、杏南が犯人だとしたら、この女もまた喰わせ者である。
その後、何食わぬ顔をして、幸平に現場に行かせたことになるぞ。

あんまり杏南に豹変してほしくはないが、女の本性的なミステリアスさがこのドラマの売りなので
ここで裏の顔があるっていうのは大いにアリだ。
離婚届を提出し、晴れて自由だと咆哮する幸平。
意気揚々と杏南のところへ行ったら、杏南にも裏切られるとか、男のバカさが出て良いな。


警察が真実に辿り着くのはまだ先の話になりそうである。あまり切迫感はない。
だが、こちらの綱引きの方が、今回の義兄と真理亜の戦いよりもよっぽどクール。
事実が部分的にピックアップされ、思いもしない推理を導き出されそうだ。
杏南の近辺は慌ただしくなり、警察と鯨井夫の双方に追い込まれる感じが緊張感出ていて
全体的な重さはまあまあであった。


鯨井夫。
いやぁ~突出してきましたねぇ!
奥さんの方に何かあると思っていたのに、こっちか!
彼の動向が注目である。というか、もう彼の動向くらいしか注目点がない。

彼は駐車場で盗み聞きしてから、緒方を付けたのか。
杏南が来たことを知っているんだから、現場近くにいたのは確かだろう。
2億を狙っていたのか。

緒方の部屋から聞こえた揉み合う声って、もしかしてこの人だったり?
ん~、いやぁ、接触したとは思えないか。そんな幸平みたいな安易さはなさそう。
だったらやっぱり杏南か。


なんか2億を軸に色んな人間がカードを奪いあっていく感じがババ抜きみたいで
単純なゲームプレイを想起させる楽しさがあります。
しょうもない夫婦漫才を見せられると思っていただけに、想定外の娯楽に楽しんでます。
悪趣味?
ええ、ええ、人間、こういう少しアンモラルな方が非日常を感じて楽しめるのだ。
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2016*05*19(Thu)
火の粉 第7話 感想
マッサージチェアが怖い。安楽死用電気椅子を模しているのか。まるで拷問道具のようである。
だがしかし。
武内の寡黙で沸々と滾る復讐心のリミッターや秘めた不気味さがとても味だったのだが
ちょっとサディスティックな陶酔となってしまった。
これまでの実績と画面の明度が辛うじてシリアス感を出しているが、ネタとしてはちょっと首を捻る。
役者の表情もイマイチだった回だった。

「反省文を書けー!」なんて、冷静に聞けば少々笑っちゃう台詞である。もうちょっと何かなかったのか。
この作者さんにしてはちょっと適当・・・と思ったらここはオリジナルか。なるほど。



ついに豹変した武内の本性に梶間家が慄く回。
武内が海外出張へ行くと告げ、これはチャンスだと作戦を一致させる勲と雪見。
だが、真実を遂に告げた二人に対し、旦那と母親はうんざりとした諦観の目を返し、家族内に亀裂が。
家族崩壊し、それが切欠で当然バレ、武内が遂に梶間家の主導権を握る。
一人一人説教されることで、真実を理解するという内容。

調教され、洗脳され、呆然と事実を受け止めきれない梶間家の面々。
母親と旦那が、武内ははやり殺人犯であるということを理解するということは
同時に、これが決して逃れられない状況に陥っているという最悪の事態を認識することだった。
二重の悲劇が、重さを与えている。
単なる嘘や偽りという問題じゃない辺りが、このドラマ独特の恐怖だ。

事態は何も変わっていないのに、知っているか知らないかで、こんなにも人間変わる。
スライドがとても見事。コンセプトは明確で、分かり易い。


いよいよ本性を剥き出しにしてくるだろうなとは思っていたから
武内の本性を曝した豹変ぷりは、こんな演技で、まあ、いいのか。な?
分かり易くはあるが、今までは武内の静かな不気味さが臨場感出してたのになとは思った。
これじゃ唯のヘンタイ。・・・いやいや何でもない。


真実を告げた時の母親の切り返しも、興味深かった。

「待って。今はそれよりも大事なことがあるでしょう?あなたは家族をずっと騙してきたの?」
「・・・そうだ、すまなかった」

真実を告げた時、確かにそれは突拍子もないことで、信じがたいことかもしれない。
親切な隣人さんは家族を殺そうとしているから逃げましょう?
白昼で聞くと、滑稽な言葉だ。

また、彼女にとって、一番大事なことは真実よりも自己投資してきた時間の長さだ。
武内さんはそれを示してくれた指標であって、その根源を否定されては
益々反発の方が強くなる。
リアクションは悪くない。

しかも、さり気なくその辺をうやむやにしたままいきなり殺人犯だなんて言い出す夫・勲の無神経さは
確かに、みっともなかった。
検事だったのなら、尚更、もっと要領良く説明することも可能だったと思うのに。
自分のことばかりだ。

対比して、それでも勲は家族を護ろうと必死な訳で、それを理解しない妻は人でなしなのか?

それは同時に、この長年の月日にも言えて、妻はずっと家族を護り支えてきたのに
それを理解しなかったのは勲の方であった。
尊厳を否定しているのは、さて、どちらなのか?
深読みさせられる面白い命題提示してますよね。

いずれにしても、両方に同情出来ない人物設定・・・・。
ただし問題は、それが効果的に演出されていたかというと、割とそうでもない事実・・・。

まず、身の危険が迫っていると言うのなら、議論は後にして、差し迫った問題を先送りにしないのが普通。
次に、騙してきたと言っているが、具体的にどの部分を指しているのか?
この場合、武内氏への判決を指していると捉えられるが
それを妻が口出しするのは、可笑しいでしょう。
仕事の内容を黙っていることを、騙していると評するのは歪。

ましてや、あの判決は、法律上はシロで合っている。
彼一人の独断で決められるものでもない。控訴しなかった時点で武内の勝ちなのも事実。
そのことと、真実を混同した挙句、公私混同して、家族を騙していたという論理展開が不明瞭。

ってか、普通に守秘義務あるだろう・・・・。


ならば、武内が殺人犯だと知ってからの時間を騙していたと罵ったのか。
だとするのなら、通常の人の反応として、夫を責める前に、事態の重さを把握するのが、人間というもの。
自分の身に被害が降りかかるからね。

なのに、敢えて嘘を吐いていると責めたということは、勲の言葉を信じてないという理屈になり
だとしたら、今度は何故、私は裏切られたと泣き崩れるのかの理由が不透明になる。
なんか、ロジックがもの凄く下手になってて、浸れなかった。


息子。というか雪見の旦那。
彼の文句は脚本的には筋が通っていて、納得だった。
コイツなら言いそうと思っていたら、案の定、「元はといえばオヤジが判決間違ったからだろう!」

あっはっは。お前、本当に弁護士になる素質ない。

しかも、面白いのはこうなることを予想していたのであろう武内が
この俊郎にだけは事前にもう一度「ネタ」を仕込んでいた所が用意周到。
すっかり腐抜けな俊郎。
雪見を責めちゃう。

「お前、反省したんじゃなかったのかよ!母親の資格ねぇよ!」

確かに!

怯えるだけの平たい雪見には終始苛々させられた。
そもそも、盗撮カメラなんて分かり易いものを仕込んだり、会話を盗聴しようとしたり
一生懸命戦ってます~的なアピールがうざい。

「私は子供のためを思って!」

本当にそうとは思えない稚拙な行動。
不安だけでヒステリックに騒ぎ立て、義父の意見よりも、私は被害者的な顔をするのが
本当に自分のことしか考えてないんだなという印象。

琴音にも、真実言っちゃったのかな。最低だな。

この物語は、真実を視聴者は知っているという前提だから雪見の行為は正当化されるだけで
グレーの状況だとしたら、単なる冷徹で利己的な女である。
演じている優香さんが愛らしい表情で、その辺をカバーされているのも、良いキャスティングでした。


じゃあ、旦那の肩入れするのか?というとそんなことはない。
このドラマは誰にも同情も肩入れも出来ない所が、面白い人物描写だと思う。
みんなが少しずつ歪んでいて、全体として物凄く狂った世界観が構築されている。

旦那には客観視点というものがないんだろうか。
彼の言い分は尤もで、恐らく多くの一般男性の方たちが起こしそうな台詞である。
世の夫は、こんなもんでしょう。この状況では。
その意味でリアリティあって良いんだが
弁護士目指すなら、もう少し何か具体的な証拠をお前も集めろw


武内に言葉巧みに言いくるめられ、自分は被害者同然だということで罪人だと擦り変えて
それを信じ込まされた。
でも、そんな設定あっという間に、武内自身によって強制終了。

「俺、夢でも見てんのかな・・・・」

ここ!
もっと絶望に歪む、もっと違う台詞と表情で見せてほしかったです~!!
だって、ドラマのクライマックスみたいなもんじゃないか!
ここまで騙されていた日常が覆るんですよ!!

母親は呆然と扉を出てくる。
だけど、旦那は妻を信じ切れなかった遣り切れなさや不甲斐なさを噛み締めて
絶望して出てきてほしかったですよ・・・!

そんな軽いものじゃないだろう。


故に、ここで梶間一家の恐怖というものが、あまり伝わってこず、ちょっと消化不良でした。
演出のメリハリが足りない。
何簡単に呑気に「俺夢でも見てんのかな?」なにそれ?

呆然自失とさせるのなら、もっと別な台詞を。
この台詞を使うのなら、もっと苦悶に歪んだ表情を。
なーんか演出のセンス悪い気はする。

だが、ちょっと非常識なんじゃないかと思わせる血縁のない家族の墓参りを
ラストには、その非常識が非常識じゃなくなる武内の世界観にどっぷり浸かる誘導が
とても素晴らしく、唸りました。

あれほど、通常に見てたら違和感感じる家族総出の墓参りが
別に不自然じゃなくなっている。
むしろ参加しないことが不自然であることが、つまりは武内の世界観な訳ですよね。

それをマッサージチェアで強権政治を行った。


家出した奥さんを武内が連れ帰るところから始まった梶間家の悪夢。

話を1人1人聞くから来い!って言われ、大人しく彼に従ったのは
勲が逆らうなと言ったのか、或いはもう本能的に恐怖を感じていたからか。
奥部屋のマッサージチェアONの状況で言葉責め。
うぃーんうぃーん。


武内にとっては、家族の諍いなんてものも、受容できない状況らしく、母親から事情を聞くなり
「先生の妻でいろー!」

雪見さんには「反省文を書けー!」
書けば満足なのかよw

・・・・・なーんか、少しだけチープ感が節々に感じたのは何故なんだろう・・・。
内容もだが、ここはちょっと演出面で色々疑問が残った。

ただ、その後、武内と梶間一家で墓参りする、この自然な不自然なシーン。
そうか、ここへの出席を、こういう支配下に置かれた象徴として、使いたかった訳か。
と納得しました。

隣人とは云え、赤の他人の母親の墓に家族を紹介?
梶間母曰く、「待たせちゃ悪いわよ」

もうその辺で充分変だし、普通は嫌悪感抱くレベルである。
どう考えてもそのことについて家族会議をしてることが尋常ではないのに、そこでは感じない不自然さ。
真剣に見舞いたいと思っている不自然さ。

そういう違和感を演出しながら、マッサージチェアを越えると洗脳された世界観へとすり替わる。

不自然だと分かった途端に、揃って墓参りする、こちらの気持ちは伴わないこの自然さが異様で異様で。
揃って家族ごっこに付き合う不自然さがなんともいえなかった。
少し影掛かった画面も喪服の黒も、なんてシチュ。

鏡像の様に引っくり返った日常が、お墓と言うシチュの前で演じられる不気味さは
中々でした。


細部は不満もありますが、まあ、家族の擦れ違いの視点を浮き上がらせた内容は面白かったです。
そして、予告に池本さんが生きてたことにびっくり!
そうか、あのマネキンみたいな死体はやっぱりマネキンか。
・・・・あれ?だったらそもそも武内が殺したという自白をそのまま信じてしまう理由って何?
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