Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと映画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2017*06*19(Mon)
リバース 最終回 号泣。
泣きっぱなしだ・・!前半は男の友情に心締め付けられ、後半は親の想いに胸を打たれ
最終的に湊かなえナイズの無常な時の余韻に抉られ
ボロ泣きしてた・・!

まさかこういうオチになるとは。
人情を描く、とても良いドラマだった。人を多面的に描く視点が独特で社会を見る視点は鋭利的だ。
綺麗事で済まさないところがほんと気に入った。


最終回。
多少不満も疑問も残りましたが、すべて広沢母役の片平なぎささんのシーンに軍配である。
母親の愛情故の叫びに泣けました。
そうか、彼女はこのための要員だったか。
すんごいシーンだった。

初めて愛息子の死の原因を告げられる母。
真っ赤な目で涙を零しショックを受ける表情が秀逸。
そしてうろたえ、取り乱し叫んだ言葉は
「あなた達の誰かが代わりに死ねば良かったのに!」

できればそんな真実なら聞きたくなかった。
そんな事実は嘘だと言ってほしかった。
彼女の想いが画面から滲み、胸にくる。
大切に育てた息子が、大事だと思っていた友人に邪険に扱われ、無残に死に追いやられた末路は
残酷すぎる。
そのうえ息子を偲んでくれたのかと仲良くし持て成し、可愛がっていたのに、この仕打ち。

絞り出すように吐き捨てた言葉は彼女の本音だろう。
人間の追い詰められた心を実に的確に表現していたと思った。

ここで広沢母に怒鳴られるのは想定範囲内だ。
が、去り際に広沢父からは「またおいで」の言葉。
いっそ、父からも「正直に告げてくれてありがとう。でももう二度と来ないでくれ」とか言わせたら
より鬼気迫るシーンが完成しただろう。

温厚な父親の「もう理由なんかいい。生きていた話をしてくれ」に号泣でした。
4人は少し気持ちが楽になっただろうか。
でも楽になりたくて告白しにきたわけじゃないという覚悟が、ドラマを通して切々と描かれてきたので
広沢両親がどう思おうが、そこは関係ないんだろうな。

だからこそ余計に、父親にも突き放してほしかった。
突き放すことで、俺らの背中を過去から押してくれたんだよ・・って若者たちは気付く。
そんなシーンの方が楽になれたと思った。


そんな贖罪をクライマックスに持ってきたこのドラマ。
だったら広沢が本当に死んだ理由を4人に聞かせるタイミング、間違えていないだろうか。
ここは編集にちょっと文句を言いたい。

そもそも贖罪を描きたいのだから、4人にとっても真実はもうどうだっていいのだ。
知りたいのは視聴者だけである。
だったら小笠原さんが4人を足止めしてまでこのタイミングで告げた意味ってなんだったんだ。

これって、原作は良くても脚本に起こした人がこの作品の真意を理解していないとしか思えないんですけど。

第三者の目からすれば、謝罪の直前で知らされるということは
4人の責任が相殺されたかのように見えてしまう。
それでも謝罪するイイコなボクら。
君らに非はないから謝罪しなくてもいいんじゃね?
同情票稼ぎですか?

運悪く窃盗団に遭遇して車奪われてたのなら仕方ない。
他の誰が迎えに行ったとしても同じ運命。
珈琲を飲んだかどうかも定かでないんだから、広沢は運が悪かっただけ。単なる事故。

もちろん、ドラマ序盤で、ああきっと広沢の死は事故だったんだろうなと私も予想は付いてましたが
それとこれとは別問題である。
加えて小笠原までわざわざ広沢母に会いに行くんだったら、そこで自分で告げればいい。
いっそ真実は4人には告げずに、母にだけ告げれば良い話だった。

「彼らにも言おうと思いました。でもちゃんと罪を償わせて再出発させてやりたいんです。
 ですからこのことは彼らはいまだに知りません」
・・・とかなんとか。

些細なことだがここってクライマックスだけでなくドラマを通じて描きたかった罪と再生という意味で
変な救いを付けて台無しにした感がある。


話はちょっと戻って。
順序が逆なのだが、広沢を殺したのが自分だと責める深瀬をみんなが心配し
それをスマホのラインで知るシーンに、まず号泣!
たぶん、ドラマはここが本当のクライマックスだったんだろうな~。

自分を責めて閉じこもっていた深瀬にみんなが連絡を取ろうとしていて
それを見た深瀬がすすり泣くように滂沱。
この泣き方に釣られて私も滂沱。

こんなダメな俺でも心配してくれる人がいるって、なんて恵まれているんだろうとか
心配してくれる人のありがたさとか。
そういうものが溢れていて、もう深瀬に羨ましさしか感じない。

それはドラマを通じて静かに描かれてきた繋がりというものであって
かつての深瀬なら誰も見向きもしなかったんだろうと思うと、随分と変わった。
これまで深瀬からベクトルが出てきたけど、前回から少しずつ、そして満を期して今ベクトルが深瀬へと戻る。
幸せが深瀬の周りにできていた。
こんな自分を受け入れられない時に自分を受け止め心配してくれる仲間がいるって幸せだ。
その勿体ないほどの情が静かに深瀬の部屋を舞台に一人崩れるシーンで描かれていて
胸が詰まった。
深瀬にうらやましさしかない。

浅見も村井も谷原も、気にかけてもらってそばにいてくれた深瀬に信頼とか恩もちゃんと感じていた。
その変化が瑞々しく、純粋で
そんなちょっとの優しさが広沢の時にあったなら。

号泣。


・・・・・その問題の蕎麦はちみつのシーン。
ここはちょっと、え?って感じなんですけど。

前回あれっだけ意味深に真実だとばかりにクローズアップした演出をし
美穂ちゃんにまで、ここぞというタイミングで赤いルージュの口元アップで「蕎麦のはちみつか~」なーんて言わせ
劇的に盛り上げたのに、あっさりスルー。
え、まじ?
肝心の深瀬が淹れた蕎麦はちみつのコーヒー、その結末が余りにもサラッと流されすぎないか?

もちろんここをカットしたということは物語として描きたいのは罪の理由ではなく
罪を犯した者の判断や後悔であることは
その後の流れを見ていれば理解できた。
美穂ちゃんが3人を前に謝罪したシーンでも省かれたことからも、それはわかる。

でもここまであれっだけミステリーとして引っ張ってきたんだから少しは触れようぜ。
ミステリーとして見てきた者にとっては外せなかった見せ場だろうに。

蕎麦はちみつからの深瀬本人からの告白。
それに対し美穂ちゃんはなんと言ったのか。その表情。
それを知った浅見・谷原・村井の返答。その表情。

今の彼らがその罪を改めてどう感じ取るかが、クライマックスだろう・・・。
また、これまで散々支えてもらった深瀬が主因だったと知る衝撃とか。
興味あったのにな。

また、合わせる顔がない、会う資格がない・・・そんな風に思ったのだろうと解釈できる美穂ちゃんの心境が
いきなり深瀬に向かい始めてなんだか適当な女に見えるのも問題。
もちろん事情が変わったからで、美穂ちゃんなりに心境も変化するんだろうけど
それが、あのはちみつの告白なわけなのだから
余計しっかりとそこを描かないとダメだったのではないだろうか。


ラスト。
「わからないんだよ・・・俺、失敗ばかりしているから」

そういって不安そうな顔をしていた深瀬の表情が印象的で
その後告白して、責められて、また東京へと戻って、新たな生活が始まって。

「一生懸命やりなおそうとしている奴が好きでさぁ・・・。放っておけないんだよ」
小笠原が深瀬にそういうセリフにまた号泣。

なんって優しさに満ちた言葉だろう。
何度でも傷つけても罪を犯しても、やり直そうとするその意識が尊いのだと
そう言っているかのようだ。
ああきっと、そういう人間のもがきを描きたかったのかなぁ、と思った。このドラマ。
そうやって罪を重ねたり、人生に傷をつけたりしても
命が続く限り人は生きていかなきゃならなくて
それは決してきれいな話ではないし、社会が好意的にとらえるとも限らない。

そういうメッセージがとてもピュアだった。
大人になるにつれ、誰もが汚れていくことに無傷なわけがなくて、その鬱憤を流してくれるかのよう。

反省したから良い人、という中学生みたいな理屈で終結させるのではなく
もっと人間味ある結末だったように思う。
広沢母を無残に傷つけた彼らがその後どんな歩みを見せるのか、それを描こうとした意義は
いっそ清々しい余韻があった。



浅見は部員全員の前で、或いはクラスで告白するのかと思いきや相良にだけかよ。

「自分が嘘ついて失敗したから、俺にもって?」
相良の反論ももっともだ。カチンと来るよな。
でもその思いが通じて、相良は復帰。
まあ逃げてても自分にいいことないしね。
一件落着で、また教師として生きていく。


谷原は誠意を出して提出した企画書を上司が受け取り、パワハラ上司は処分の模様。
これで本社復帰かな。
結局、妻にはこの異動などを話せなかったし、背負う男の背中とばかりに一人で解決しちゃった。
ここの夫婦間に変化を与えないことも、逆に4人の方の成長を浮き出していて私は満足。
まあ、ここから社会で生まれ変われるんじゃないだろうか。


村井には親子キャンプじゃないものが良かったなぁ。
親父の後は継がないと宣言だけで終わったのが残念。
むしろ、政治家に向いていると広沢が言ってくれたんだから
愛想を尽かさないで、自力で政治活動続けてほしかったかも。誰かに弟子入りするとかで。

さらに村井父。
某号泣議員に見えちゃった。けど、彼を早々に許して欲しくはなかった。
和解シーンは不要だった気がする。


そして深瀬くん。
内定で始まり内定で終わる・・・序盤との2つのシーンが重なって重たく感じる。
ということは、始まりは決して明るさを持つとは限らない。
深瀬の今度の未来は、何色なんだろう。

美穂ちゃんとの再会シーンは完全に蛇足。
恋愛要素はこのドラマには要らなかった。
セリフなしで無事再会できたことを匂わせるシーンだけで十分だった。
最後に二人で写っている写真アップとか。
一緒に珈琲をっていうセリフも使いまわししすぎ。
広沢は死んじゃったのに、自分は広沢の彼女とラブラブ未来かよって捻たくもなる。

美穂ちゃんも人殺ししそうになったのに、どういう心理変化があるのかちょっと雑だったから余計だ。
そうだよ、戸田恵梨香さんを起用しておいて、結局この程度?
もっとギスギスした女の執念みたいなものまで期待してたのに。なにこの青春ドラマ(笑)

大体、ちゃんと出来たらの「ちゃんと」が再就職って発想もなんか幼稚である。

村井父の和解といい、このラストの変なラブといい
原作が社会を穿って見ているのに、脚本家さんが夢想家で、安易な夢入れてみたかった的な
そんな奇妙なギャップを感じます(苦笑)


それでも生きている者の方が優遇される現実の無常さ?
そんな余韻を残し、また時は動いて行って、生きている者は誰もが幸せになろうと努力していて
なんだか私も我儘にでも生に強欲に生きようってメッセージを聞いた気がしました。
観終わった後しばらく放心状態でしたよ・・・。
なんって切なくじわりとエネルギーが満ちる物語。

ひっさびさに泣いたわ~・・・・。
初回で脱落しなくてよかった。見続けて良かったです。
非常で無情な社会の中で生きていく人間たちの中にじわりと湧いてくる温かい余韻がくっそたまらない。

最後に一言いうとするなら、それでもやっぱり連日夏日の中で見るドラマではなかった・・・。
雪景色が見事に滑ってた。
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2017*06*18(Sun)
CRISIS 最終回
痛い痛い痛い!血を絞り出す効果音が痛すぎだよ!
あまりに迫真の画面に終盤は硬直してました。血糊もリアル!
そして最後までビターだった。すんげーラスト。

初回からここまであんな辛口ラスト見せられて、その回収もない放置プレイに付き合わされ
ここで稲見くんが過去に決着付けて理想論「俺が羨むくらいの未来を生きろ」なほんわかラストを持ってこられても
逆に萎えるし嘘くさい。だったらこれの方が良い。

色々悩んで、もがいて、命をかけて、任務を全うしたのに 結局現実は報われない。
救いがあることが唯一の結論と固定観念を持ちがちなこういう連ドラで
そこを避けてきた流れは私的にはやってくれたなという印象。
とても腑に落ちた着地点でした。
最終回まで観て格が上がったドラマだ。

そういやBORDERもこんなオチだったよ・・・。
あっちはギリギリで耐える男を丁寧に危うく描いていたので、より受け入れ難く
当時は、ああぁあぁぁ~・・・ってなった。
でもこっちは元々そういう世界観を一貫してきたのでブレがない。いっそ清々しい。
風変りといえばそうなんでしょうが、見続けてよかったなと思えました。



最終回。
結城さんとの一騎打ちがすべての回。
彼の正義とこちらの正義が真っ向からぶつかり合う・・・みたいな硬派で熱い感じかと思いきや
そこはあっさり違った。

前回あれだけ「この国を変えないか・・・」などと意味深に理想論言っていたのに
なんだよ、蓋を開けてみれば単なる個人的事情かよ!
恋人を殺された理由を総理の息子だからという理由で封じられ
その尻拭いを命じられたことでキレちゃったとか、結城のはテロでも何でも無く単なる個人的恨みである。

恋人を殺され、それでも尽くしてきたのに・・とか、もう少し本質に迫るような発展させてくれないと
感情移入が出来ない。
いやまあ。可哀そうでしたけど、だったら仇討しても良いという理屈にはならないだろう。
そこをマイナーチェンジしてしまったのが唯一の失敗であった。

おかげで集大成であるはずのラストもただの私怨で終わり、個人の終焉と再生にすり替わってしまった。
「俺が羨むくらい・・」と稲見くんに言わせるクライマックスが、まさに個人主観や人権の話になっちゃってて
なんかこっそり騙された感じである。

元々論じていたのは、国家のやり方と意義、集団論ではなかったのか。
そこに個人が殴り合う意義が繋がらない。


だったらキャラをもっと掘り下げてほしかった。
そうしたら感情論に訴えかけられ、クライマックスの迫真の激闘ももっと痛々しくなる。
世知辛い任務の中で空っぽになって、でも今の稲見くんが持ちこたえているような理由を絞り出す
結城への救いが、何とも言えない味わいだ。

それを効果的にカバーしたのが役者さんの技量!
もうこれに尽きる!
特に主役二人!!
ラストの圧巻の貫禄とカメラカットには鳥肌立った!!

もちろんアクションシーンもよく撮ったなぁという連打で細かなカメラカット演出や効果音も洗練され
とても見応えがあった。
小栗さんの倒れそうな瞬きとか、唸り声とかの挿入が絶妙。
二の腕をナイフで刺され、そこを血を絞るように攻める技とか、痛い痛い痛い!

ハラハラさせられる緊迫感と臨場感があった。

そこを超えての、ラストシーン!
西島さんはまるで違う濁った目と廃れた表情で、小栗さんは再び空疎な感じで。
無意味な戦いに意義を持ち出せないように見せかけるラストは、ゾッとさせられる。
ぞわ~ってくる。
この豹変が今までの持ちこたえていた姿とは雲泥の差を演じていてすごいと思った。

演技力ですよね。
言葉で語らせないスタッフセンスも納得である。


人のありえる心理の根源を浮彫りにし、脆弱さやそこに潜む善悪双方を持つ正直さを描きつつ
我々は特捜班のメンバーがテロリストに変貌する瞬間を見てしまったのだろうかと思わせる、ラストの一言の
「今入ってきたニュースです」

こっわ!!
ぎゃああぁぁー!!

あちら側に行くかいかないかの瀬戸際に立ち、彷徨う彼らがどう決着をつけるのかと思っていた。
決着は、己でつけるものではなく外から入ってくるものという感性もまた憎々しい。
あまりそういう風な見方をする切り口のドラマってないから新鮮でもある。

あちら側に行ったって仕方ないよね?と思わせぶりな演出をしつつ
性善説の人は、それもまた強かさを兼ね備えた手段、つまりこっちだって利用してやるって決意と取ればいいし
性悪説の人は、人間はそんなに強くないから自己防衛の意味をもって戦うって思えばいいし。



総理大臣もまたクソな男に輪をかけたこれでもかという描き方で
徹底していたのも、狙いだったんだろう。
「幸いにも僕には息子が二人いるから、一人いなくなってもどうにかなるよ」
出来の悪い息子を親は切り捨てたのに、しっかり助けちゃった。
そこはちょっとにやりである。

国家の体裁維持こそが正義の鍛冶さん。
「楽しくなってきたな」という彼もまた誰かの意に動かされる組織の定めがこのドラマらしいエッセンスだ。
どう伸し上がるか。どう地位を固辞するか。
そんな男の渋い戦いの物語は上ではなく下を蔑む法則論に徹底されている。


特捜班がしっかり助けることと、恐らく結城まで始末してくれることで
ゴミを一層、借りを作るつもりなのが恐ろしい。
が、稲見くんが情を見せて殺せなかった。

その一瞬の足元を掬われ、それを利用して、上層部?(SAT?)が結城を射殺。

うっわあああぁぁ~!!!
下衆だ、下衆。
サイアクだ・・・。

折角助けさせたのに目の前で射殺。
すべては上の思惑通りに、事はきれいごとで収まった。


まるで人の深部を抉り、何をやっても仕方ないという正当性があるような下地を確固とさせた流れに
う~んって唸らせられました。
それでいて、結城の理由を個人事情にシフトさせたことで
テロなんかどんな正義感持っていたって結局個人的な欲望の象徴と言わせる
そのセンスがもう何とも言えない苦い味わいだ。

そうか、そうすることでテロを擁護しているようでテロを批判しているわけなのか。
くぅぅ~、やられた。
上手かった。

国家の危機が爆弾テロを計画した組織のほうじゃなく総理のバカ息子の尻拭いの方にさせたのも
個人対組織の意味で、国家の方じゃなくしたのも納得だ。
痛快なドラマだった。痛快の快の部分が少ないけど。


欲を言えば、田丸さんに「お前は俺だ。俺の目の前で死なすわけにはいかない」なーんて言わせたからには
きちんと稲見くんを護るシーンとかセリフとか、なんかもっと欲しかったです。
二人で現場視察とか、良いシーンはあったのに
潜入の回で任務における考察をしたような、あんな熱い会話をもっと入れてくれると思っていた。
ラストに結城との一騎打ちにもいつ駆けつけるか、割と期待してみてたのに。

もちろん、銃で救うシーンを思えば、ここに手出しは無用なのですが
なんかもっとチームとしての会話が欲しかった。
そういうとこ、手抜きなんだよな~このドラマ。
冒頭の変な回想シーンや繰り返しなんかいらないから、延長したからには
そういうシーンを増やしてほしかったよ。

倫理観を言い合うシーンでも大山の浅い理想論なんか子供臭いだけだった。
こういうテーマと題材だからこそ、そういう会話の高さというものも煮詰めてくれると良かった。
特に稲見くんと田丸さんで。


あと稲見くんと天使ちゃんのエピソードがまるでなかったのは何故だろうか。
最終的には彼女もまた護り切れずに稲見くんの傷跡になる、とか辛口な妄想をしていた。
下衆はどっちだ。

でも待てよ。
彼女が無傷なら、この話はハッピィエンドなのかもしれない。

彼女は稲見くんの癒しであり救いたっだ。
その彼女との連絡を絶つラストシーン。
男ならば彼女を利用して行き場のない憤りをぶつける捌け口にすることだってアリだろう。
彼女の向ける慕情を切り裂いて、利用してボロボロにさせることだってできたはずだ。

でも稲見くん、そんな下衆なことはしない、できない、つまり一線を越えていない。

自ら救いを求めることすら放棄する自暴自棄になるというのもありますけど
まさにそんな感じかな。
別にあっち側に落ちたとかではないと私は思った。

梶井さんは今の気持ちならばテロリストが警視庁に仕掛けるとすればどんな爆弾が効果的かシミュレート。
班長は昇進やコネをつなげることで国家への懐に入り込む。
大山はネットに張り巡らされた情報を収集するためリサーチ。
田丸さんは勧誘してきた悪巣の情報を得るため接触。
稲見くんは彼女を巻き込まない人としての在り方を捨てきれず、別れを決意、彼女を護る。
それは直前、結城を殺さなかった彼となんら遜色のない行動であって。

組織としてチームの誰かに頼るのではなく、自分で戦えるようにならないとという
それぞれの覚悟の表れだったのかなと後になって思いました。
梶井→班長→大山→田丸→稲見と様子見をさせて、最後にその稲見くんの図で閉めることで
みんなの屈しなかった本音を匂わせたのかも。などなど。
だってそうじゃないと、みんな叩くと埃の出るメンツだったという設定に意味がなくなっちゃうし。


全体的に見て、とても心をざわざわとさせられるドラマでした。
おかげで夏日であることも忘れるほど寒気がしたこともあった。アクションも型破りだった。
変な馴れ合いにもしてこない男くささもあったし、クールに統一されていた。
何より特筆すべきは小栗さんの危うく豊かな表情で。
西島さんとの対比も良く、西島さんもまた抑えた演技が絶妙なアシストだった。

なんか大仰な平成維新軍とかなかったかのようにスルーされているし
連ドラなのに各回の連続性が感じられない部分は不満でもありましたが
これはこれで良かった。面白かったです。
でも続編はいらないかな。キレイに纏められて終わったので蒸し返して欲しくない気がします。
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2017*06*11(Sun)
リバース 第9話 感想
うああぁあぁぁ~・・・!!!アナフィラキシーショックかぁぁ!!
確かにビン買ってた!あの珈琲も怪しいと思ってた!けどそれは後で友情を煽る悲話や感傷演出だと思ってた!
まさか殺人兵器にすり替わるなんてーッ!!
いっそこちらが心のアナフィラキシーショック起こしそうだ。


第9話。
小笠原があっさり生きてたよっていう何だったの?展開に肩透かしを食らわせられつつ
みんなが過去のケジメを思い、歩き出し、時間が動き出す9話。
村井の切なさと美穂ちゃんの心境にうわあぁぁってなっていた矢先
深瀬と美穂ちゃんが繋がることでそこから浮かび上がったラストのラストの真実!!に!驚・愕!!

空いた口がふさがりません・・・・。

珈琲零れてるよ!私の!
まさかこうくるとは・・・!
深瀬は結局何も出来なかった傍観者だと思っていた。
だからこそ物語のナビゲート役を務められたのだと思っていたし
1話でやけに意味深な画だなとは思ったけど、あの珈琲だって友情演出だと思っていたよ。

なのにまさかの殺人装置である。
うわあぁぁ~・・・・。

しんどい、切ない、胸が抉られた・・・。
みんなが深瀬を中心に纏まり始めて、深瀬の不器用だしヘタレなんだけどイイ人な人柄に
視聴者としても魅せられてどっぷり浸かってしまったここにきて、この展開。
今なのか。今更そんなこと言うのか。

無自覚の親切ってタチワルイ。
気を利かせて入れたつもりのはちみつが、広沢にとっては蕎麦アレルギーというまさか命を奪う切欠だなんて。
広沢も言っておけよ~って感じだよ。

ああ~、びっくりした。


ただ、冷静に穿った見方をしますと、アナフィラキシーショックで出血なんて早々置きないだろうから
やっぱりこれも肩透かしで終わりそうな気はする。
珈琲に少しだけ入れた、しかも蜂蜜となった蕎麦なんて、ごく少量だろうから
いきなり心臓が止まるだの、意識を失うだの、そんなことにはならないと思う。
車止める時間はあっただろうし、ましてや吐血は疑問。

蜂蜜となることでアレルギー成分が凝縮され高濃度になるとかそういう話になるのか?
いーやーだー。

だって後味悪過ぎるし。
飲もうと思ったけど飲まずじまいだった、とか。そんなオチ。
或いは飲んだか飲まないかグレーゾーンなオチ。
希望している。

広沢が車を停車させ、珈琲を飲もうとしたその時、その第三者に何かされたとかじゃないかな?
全てが終わった後で遺品からあの水筒を手にして、広沢への割り切れぬ思いを抱く深瀬・・・とかで
カメライン。終幕。
或いは「広沢、苦しい思いをさせた?」とか天国になげかけるとか。どうよ。←どうよじゃねぇよ

確かに1話。伏線だらけでした。あのかったるい長々とした前振りがこんな伏線だったとは!
土産物屋ではちみつ選んでた。
蕎麦食べるとき、一人カレー屋に行った。
ずっとはちみつをキーワードに引っ張ってたよ、そういえばこのドラマ。
うわぁぁぁ・・・。


蜂蜜を銀のスプーンで垂らすだけの映像がもう、見事な画面で
回想する深瀬のアップからインして、琥珀色の蜂蜜の綺麗なこと。
そして商品ラベルをゆっくりと左から映す始めて、「国産はちみつ(蕎麦)」って出てきた時の衝撃!

♫とーおーりすぎ~た~時間だけを~ ただ懐かしむ~のは~すーきーじゃーなーい~♫

一瞬音楽が止まるこれでもかって煽りにこっちの心臓が止まりそうである。
で、「広沢良樹を殺したのは、俺だった」←この藤原竜也さんの言い方!!

真っ白。←雪ではなく



あの現場にもう一人いるということを小笠原が突き止めた。
小笠原さん、このため要員か。最後の詰めは素人じゃ出来ないですもんね。
グッジョブ。
で、誰。
でも村井関係者だとはまだ思っている。

その村井。
元妻へきちんとケジメをつけて自由にさせてあげたシーンに男を見ました。
思えばこの人が一番情けなくて、でも一番皮が向けた人かもしれない。見た目に騙された。

村井の政略結婚があの事故の隠蔽を図る目的もあったとは意外な繋がりでしたが
人生そのものが怨念に取り巻かれているかんじで、狂気的。
発想が下衆ですよ下衆。さすが湊作品。

みんながあの事件で狂わされてしまったんだなぁと改めて思わされます。
隠して逃げたつもりが全然逃げきれていなかったというね。

それをやったあの秘書さん。
くっそー!何か言い返してやりたかったっ!村井も!何か言い返せよ!


その中で、そんな悲劇にまだ気付けない若者を浅見の生徒が演じるこの巧みな構成。
もう言葉もないよ。

「インターハイに出れば最高の思い出になった筈だ。将来あの時嘘吐いておいて良かったなって思った筈だ」

きっとそれは、浅見、谷原、村井が10年前に思った事の代弁だ。
だけど現実はそうなっていない。

何この、説得したいんだけど時間の流れって説得できないもどかしさがある・・・!
大人にならなきゃ絶対分からないこととか
時を経なければ分からないことって絶対あるよね・・・!っていう。
その辺のえぐり方がもう容赦なかった。
見事すぎです。

ここまでアンニュイな雰囲気を漂わせつつ、まったりと地味な展開が続いてきたのに
ここにきて怒涛の衝撃ラッシュ。
目が覚めました。


深瀬の恋を心配し、みんながお節介焼くシーンだけほっこりする。ほのぼのシーン。
谷原の娘が「深瀬」って呼び捨てにして下僕扱いするのとか
深瀬だけイジメのように扱いが雑なデート風景が、もう微笑ましくて微笑ましくて!
深瀬だからな。
この年になって芽生えた友情がピュアすぎる。

でもそのお節介が真実に辿り着く切欠・・・にすり替わる・・・・うああぁぁぁ・・・・・(またも悶絶)
深瀬の温情だの人の良さを存分に見せ付けて置きながら最後のこの手のひら返しな現実だよ。
え。も、ちょっとどうしよう!本当に深瀬の淹れた珈琲飲んじゃったら!どうしよう!
いや多分飲んだんだろうが。
でも何故車が落下する?外に出て、誰かに襲われた?
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2017*06*07(Wed)
CRISIS 第9話 感想
稲見くんと結城が公園で話しているシーンがすっごく綺麗で芸術的だった。
このドラマはこういう背景の情緒的なセンスもすごく凝っていていい。
緑色のライトに浮かぶ二人のショットが絶妙な色加減で、ライトの位置も絶妙で
そこに佇む二人の雰囲気が台詞以上に物語るものを出している。
今回は展開がスローテンポで、じわじわと追い詰めてくる手法だったので息苦しいまでの緊張感が出てました。
こういう画を楽しませてくれるというのも、ドラマに必要ですよね。


第9話。
稲見くんの元同僚の登場でした。

物語は自衛隊時代の同期である結城が二週間前に突然姿を消し
捜査対象になっていると稲見くんが聞かされることから始まった。
接触してきたら連絡を入れろと鍛治さん相変わらず高飛車。
事情も説明しない彼に不信感を募らせる中、結城は本当に稲見くんに接触してくる。

この公園で話す二人のシーンが、さっきも言いましたが、とにかく芸術的で!
歪んだ理想主義者に変わってしまっていた元友人との無情な再会に
悲哀と哀愁を漂わせた、時間軸を交差させたような邂逅を回送シーンなく回したカメラさんにGJ。

このドラマはどんな事件が起きてどう解決するかという部分は装飾で
重要なのは事件の中で稲見くんが何を感じ何を喋るかに重点が置かれていると思っているが
その意味で、この会話もまた達観した感じでエネルギー高く
二人の似通った思想のぶつかり合いは地味だけど逸品。
多分、脚本家さんもこういうドラマを造りたかったんだなと納得させられるほどだった。

それを不安定なメンタルのまま現状を受け入れようとする稲見くんの繊細さを
小栗さんが表情ひとつで、声色ひとつで、丁寧に演じられていてー!
間の取り方とか、もう溜息が出る!
画面からでる迫力ばりばりである。
ぶっちゃけラストの衝撃爆発より私はここに役者さんの魂が出ていたと思った。


・・・・・でもだったらもう少し具体的な台詞を言わせてほしかった・・・

すっごい良いシーンなのに、どうも言わせている台詞が抽象的で。
ここ、もっと突っ込んだ観念論でも良かったと思うんですけど。
或いはもっと個人的な事情にシフトさせるとか。

「おまえはあれで国家に尽くすことに凝りたと思っていたよ。なのに、どうしてまだそっち側にいる?」
「俺の力で・・・国家を変えられると信じているからさ」
「昔と何にも変わってないな。相変わらずまっとうな理想主義者だ」

国家を個人の力で変えられると信じている中年男って・・・・。

ここで理想だの理念だの抽象論掛け合わせて男のロマン語らせる意図は分かったが
更に踏み込んでくるかと思ったよ。
大体、日本で「国家が腐っている、世界を変えよう」って発想が浮いているんだから
ここを暈してどうするのか。

テロを一人で起こす気なのかよ結城さん、それ正義じゃなくて逆恨み・・・というのは置いておいて
その対象が政治家ばっかりなのも脚本家さんの固定観念?
日本じゃ政治家が何人変わろうとも政治が極端に変わったりしないって誰もが経験則なのに
総理大臣狙う意味が分からん。
政権交代しても野党が弱いから余計、そこ狙っても大した影響はないって子供でも分かってるよ。

「俺と二人で世界をより良い場所へと変えよう」・・・いやいや、そこまで愛着持ってる人いるかなぁ。
いっそ不気味というか、ヤバイ人だと思われるよね!?
そうまでして周りを変えたいと思う精力的思考がちょっとズレているというか。

脚本家さんの世の中を見る目が現代日本的じゃないんですよね。
こういうのはお隣さんとかアメリカさんとかなら、まだ嚥下できるところ。

現在の国家に不満と不安と疑問を持つ人間たちの立ち上がる姿はいっそ時代錯誤的になってしまう。
どうもその隙間風が強くて。
私だけですかね?

「おまえは言ったよな、理想主義者に世界は変えられないと」
だとか
「ここら辺であいつと過去を向き合わせるのも悪くないだろう」
だの。
言っていることはちょっとカッコイイし、面白いし、う~んって思わせられるんですけどね。
そこを肉付けした物語がテロじゃなぁ・・・。
もっと大人のドラマが見たい。


そこを割り切って見なきゃ駄目なドラマだとは分かっていますけど
だったらここまでの連続ドラマとしての話がここへ繋がっているようにも見えないのが不満で!
いやもう、こっちの方が重要だった!

稲見くんと田丸さん、ほとんど話さなかったよ!?
どうなの、それ!?

前回あれだけ一致団結して運命背負ったのに、この温度差。
まるでこの話だけ浮いているようである。
それがクライマックスとか言われても何この盛り上げに欠けるかんじ・・・・。
いや、話も面白かったし、個別的には悪くないんですけど、連ドラなら流れってものがあるでしょうが・・・。

稲見くんの過去もみんなまだ知らなくて「任務の性質上、話したくても話せないのかもしれない」なんて言わせて
ちょっと稲見くんの弱さをカバーするニュアンスを醸し出していたけど
前回田丸さんに女に弱いというウィークポイントを見せて彼の過去を決着させたから
なーんか被っていてキャラの掘り下げが弱くなっている。


大山の親子関係を樫井に聞かせるとか、そんな話はどうでもいいからもっと会話させてほしかったです。

大山は今回セキュリティ突破のための人質となって足を引っ張りましたが
そもそも大山の存在がこのドラマの精神年齢を下げている。
チームを子供のお守にしちゃっているので、危機意識が薄れてしまうんですよね。

そんなので国家の危機とか言われても。

子供向けのおもちゃに誇大な装置が付いているような素材の不具合感に違和感が無視できません。
もう少しセンスを匂わせてくれたら良かったのに。

今のチームが下手と言っているわけではなくて
これはこれで可愛いメンバーだし、それなりの輪が出来上がっているのかなと思います。
でもこのチームが扱う事件はもっと他に相応しい形があるだろうと思うんですよ。

もしこれが強面の肉食系熟女で演じて貰っていたらもっと印象は変わっていただろう。
言いたくはないが、また突入の時に何で4人そろって突入するかな。とか。
一人外で待機しておくのは常識。みんなで入ってみんなで全滅してたら世話ないわw
その辺の脇の緩さも、もし大山がこんな幼くなかったら、何となくスル―出来たと思うんですよね。
役者さんの出すイメージって大事。


まあ、ともかく。
結城さん。
冒頭の一年前の回想シーンが事件が関係していることに違いないだろう。
がれきの山の中にいくつもの死体が転がっている地獄絵図。
死体が埋まっている中に指輪の女性の遺体があった。
彼の婚約者もしくは妻、娘?・・・・だったのだと推測できる。

大事な人を報復されて、プッツン来ちゃった系ですか。

「目の前の現実に堪え切れずに逃げ出した臆病者だと思っていた。でも今はおまえの気持ちが良く分かる・・・
 俺はこの国と・・・国民を護っているつもりだった。でも実際は国家を護っていただけだった。
 権力者の尻拭いをしていただけだった」

切り口は一環していて、ブレがない。
尽くす組織に絶望した人間が取るべき道を冷静に考察している気がする。
そこに関わる人の利権がまたその正義を曇らせているのも、悪くない。
そういう、地味に組織図だけで勝負すれば良かったのに。

それでテロを起こすって発想もちょっと飛躍し過ぎているというか、イっちゃってる感じで
ちっとも同情も何も感じさせてこない辺り、不思議なドラマである。
きっと、大事な人を殺されて、そこに忠誠を誓う自分に矛盾を感じて存在価値を失ってしまったんだろうなって
分かるんですけど、行動が行き過ぎだ。
その信念の理由が所詮愛しい女を奪われた愛情の欠落となるなら
ギャップが大き過ぎて、なんかロマンというより幼稚である。

面白いんですけどね。
楽しんではいるので、続きも気になります。


次回が最終回。
嘘でしょ!
ものたりない。ものたりない。
物凄く物足りないと思ったのは私だけですか。え、だって散りばめられた糸が何も収束してないよ!

めっちゃ散漫したまま終わるんかい。前半あれだけ後味悪い思いをさせて、何のメンタル的回収もなしかい。
こんなとっ散らかって、最後はラスボスですらなく、友情の掃き違えで相撃ち?
ちょっと待てよオイ。
めちゃめちゃ映画告知される予感が高まってきたことだけは言える。
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2017*06*03(Sat)
リバース 第8話 感想
純粋な恋の感情がやがて歪んだ脅威に変わる過程を切々と言葉で綴る人の感情の危うさみたいなものが
もう柔らかくて脆くて切なくて息苦しいほどだった。
喫茶店と回想だけで語り、タクシーで滂沱する結末が痛々しさに素晴らしい。
人間感情の脆さみたいなものの描き方がもう秀逸すぎる。

・・・と浸っていた矢先
ラストの衝撃殺人に全て持っていかれました・・・。

ええぇえぇぇー!刺されたよー!?
このドラマではもう殺人という事件は起きないまま終わるんだと思ってたー!

凄く面白いけど生温い展開・・だと思っていた矢先のこの投下である。
やってくれる・・・。



第8話。
美穂ちゃんの告白ターンでした。
美穂ちゃんとはもっと擦れ違って焦れされて中々逢えないのかと思ったら意外と簡単に再会。
ちょっと拍子抜けしていた所に、この告白である。

高校時代の青春ラブストーリーかと思いきや、東京ラブストーリーでした。(笑)

こっちに出てきて再会して、広沢からの告白で付き合うようになって
これからもずっと一緒だ思っていたら、広沢は卒業後海外を放浪したいと告白。
まるで友人に告げるかのような口ぶりで外国へ行くなんて言われたら
そりゃまぁ、唖然としてしまって無理もない。
あたしのこと、どうでもいいの?とか疑うよな。

ところがそんな小さな行き違いで擦れ違っているうちに恋人が死んでいた。(正確には行方不明か)

現場に駆け付けることも出来ないまま送られてきたお土産を前にTVで知る。
TVで知るこのショック!

うわぁぁ・・・・・。
美穂ちゃんの過去もかなりヘヴィだ。
もっとピュアラブからの、奪われて怒り、とかの簡単な復讐を想像してた。

そんな美穂ちゃんに募る自責の念と未練がじわじわくる。

初めに4人に接触したのは、そんな彼女の弔いの意味もあったのかもしれない。
広沢との思い出話を聞き、彼を偲びたいと思ったからで、もっと内向きで自己完結していたケジメだった。
偶然を装って、会話の流れで話が聞けたらと、それぞれに接触。
「みんなイイ人で」と表現する美穂ちゃんに、彼女の真っ直ぐで素直な心を見ました。

ここって、どういう言葉を使って彼女の心境を暴露させるかで受け手の心境って変わるから
とても洗練され選別された精度高い台詞だった気がする。


その中で、実際逢ってみたくなって。
そして深瀬と喫茶店で会ってみる。
広沢が大学時代に心を許していたこともあり、何度もデートする中で深瀬自身に惹かれて行ったから。
素直に好きになってベッドを共にしたあの夜。

そうか、前回1話のやけに長々とした美穂ちゃんと深瀬の馴れ初めシーンは
美穂ちゃんがどれほど自然に4人に接触してきたかの手口を描いていた意味もあったのではと思ったが
同時に、手口でありながら、美穂ちゃんの恋の深さを表わしていたんですね。
つまり、後ろめたい理由はあったのは事実でも、心惹かれていったのも、事実だと。

しかし付き合って欲しいと言われOKしたその朝に
人殺しと書かれた紙をゴミ袋で見つけてしまい~~・・・・ああぁぁ・・・・・。

なんたる運命の・・・いや、間の悪さ。

広沢との過去からようやく一歩踏み出せたと思ったその翌朝に、ちっとも踏み出せていなかったことを知る。
その時の美穂ちゃんの心境や如何に。
あれを殺人だと思っている人がいる。
本当はどうだったのだろうか。
そこから美穂ちゃんの疑惑の気持ちが芽生えてしまった。

せめて最後の時をどう過ごしたか聞き思い出を語りたかっただけなのに
それを狂気におとしたのは深瀬の
「だけど人殺し呼ばわりされることじゃない」って一言だったのか。

確かにあの台詞を深瀬視点で、過去を終わらせたい男のぼやきと捉えるか
美穂ちゃん視点で恋人を見殺した男の言い訳と捉えるかでは
全然鋭利さが違う。

美穂ちゃんにも罪悪感があって、だからこそその気持ちは増幅しやすかったのかも。
あたしはこんなに苦しんでいたのに、直接手を下したあんたたちは救われるの?みたいな。
やることが極端に悪質だったことにもその破裂した感情の強さが今となって伺える。
美穂ちゃん役の戸田さんが淡々と話す口調とのそのギャップが凄まじくて。

これだけ全員が上手いと引き込まれます。
戸田恵梨香さんのわずかな表情変化で自然体に表現するのが秀逸だった。

「○○は人殺し」の紙を選挙事務所に貼るとか職場に送るとか、車に貼り付けるとか。
どれも思い出して欲しかったの域を超えていっているのが、止められない憎悪の狂気を描いているようで
どんどんエスカレートして気持ちが止められなくなっちゃった?


美穂ちゃんの心情の描き方が大人っぽく凄く良かったです。
また、谷原のちょっと軽薄なんだけど、決して嫌なやつじゃないんだよなーという感じもうまい。
前回深瀬も勘違いしたように、勘違いされちゃう人なんだよ、飄々とおちゃらけていて。
本音を隠してしまう人。
深瀬も本当はアルコールを飲んでいないって気付いて慌てて後を追ったシーンが
こんなところで繋がってくるその巧妙さ。
美穂ちゃんはそこまで見えなかったということですね。

「それで気は済んだの」と問いかける深瀬の言葉もまた深くて。
一度は逃げていて、広沢のこと何も知らなかったって認めている深瀬だからこそ
美穂ちゃんの聞き役に相応しく、美穂ちゃんの心境が丁寧に補完されてて
二人だけのこの画の迫力。緊迫感、すげぇです。


あれ、ということは「人殺し」は美穂ちゃん以外の人。
「○○は人殺し」が美穂ちゃん
更に10年前を深追いするなというメールがもう一人。

この最後の一人が、小笠原を刺した人かー!
っていうか、一つめの人は誰だ。
まさかもう殺人は起きないなと思っていたし、起きるならメイン4人の誰かに報復として降りかかる・・・
と睨んでいたので、まさかのダークホースに目玉飛び出ます。

死んじゃうの!?
ここまで来て?
何か情報得たんですよね。調べられて困るネタ。それがあのキーホルダーか。
市販品じゃなくて限定モノって言っていたから、簡単に身許が割れそう。
ってゆーか、もう犯人ってどうみても村井関係者だよね!?

美穂ちゃんの告白に全て持っていかれていましたが
村井もさり気なく衝撃告白。
・・や、村井の父親の発言が衝撃的だった。
あの夜、村井は広沢を見殺しにしようとしたのか。
パパに電話したら友達を助ける方法ではなく、めんどうな事実を消そうとする方法=車を爆破しろと命令。

うわーサイアクだ。

でも胡散臭いものから身を護るため政治家さんは平気でそういうことしそうな説得力がコワイ。
「出来ない・・!」と泣き叫ぶ村井の目の前で、車は引火。

じゃあ広沢は自分で事故ったのか?
「本当に車に乗っていたのか?」なんてミスリード促すから事件性はあったのかと思ったが
やっぱりただの事故か。
で、川に落ちて、ガス爆発したと。村井の目の前で。

村井もなんかのトラウマになりそうだ・・・。
電話なんかしてないで早く助ければ、と村井妹が詰っていたけど、それはどうかな。
このタイミングなら、助け出そうとしてたら一緒にドカンだったかもしれん。

浅見も谷原も周囲をうろついていただけで、罪悪感は残るけど、ほぼ無関係。
それが真相かな。
・・・・あ、キーホルダーの謎が残っちゃった。

事故をぶり返して欲しくない事務所の誰かが美穂ちゃんの挑発以降疎ましく思っていて
4人を見張っていたってところか。
ちょっと弱いか?

大体の人物相関図に視聴者が想像付く頃に新たな謎をひとつ残して引き付けておく
この脚本の狡猾さ。
くそぅ~見事だ。


その美穂ちゃん。
軽い気持ちで近付いたのに、谷原が軽率な発言をしたことでホームから突き落としてしまって。
そんな自分を許せなくて
「全部嘘だった?ほんとのこと、一つもなかった?」
「全部うそ!あなたのこと好きでもなんでもなかった・・・!」

タクシーに乗って滂沱する美穂ちゃん。
その泣き方がッ!泣き顔がもぅぅ~!うますぎて!
号泣するでもない。涙を堪えるでもない。じわじわと溢れてくる後悔と
こんな運命になってしまった恋を憐れむ、なんとも言えない表情を横からイン。

煽られた~~~~。(爆涙)



深瀬の部屋で美穂ちゃんがカノジョと知って傷ついて自暴自棄になってく深瀬に
3人が慌てて慰めるシーンには本当にほのぼのとした。
こんな風に失恋のたびに慰めてくれる友情が温かい。
そういう仲になれたんだなぁと。大学時代は無理だった壁がなくなり心開いているんだなぁと。
大人になってから分かる真の友情って、こういうものだよねって夢もあって癒される。
この4人が集まってるシーン好き。
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