Like Sugar&bitter chocolate  邦ドラマと映画の甘くてちょっとほろ苦い感想雑記。けっこなんでも飛び出すごちゃまぜブログです。お暇つぶしになれば幸い。ヾ(≧∇≦)
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2017*04*09(Sun)
そこをなんとか12巻 感想
随分前に出てきたのに気付かなかった最新刊・・・間隔が空き過ぎ漫画って時々忘れるよ・・・(内容も)
でもらっこちゃんはらっこちゃんでした。
今回は中道先生のエピが冒頭に一話入っていて、あとはらっこちゃんサイド。
ようやく背景が動き出す理屈付けの巻であり読み応えはある。

出来ればホント、冒頭の中道エピは前巻に入れて欲しかったな~。


>中道母娘のお買いもの回

実家に帰った中道先生が母親が騙されて買ってしまった60万円強の補正下着を
クーリングオフするかどうかの回。
がーっと言っちゃう娘と女心を持ち合わせた母親のやり取りが味なお話だ。

麻生作品って必ずこういう大人になってもピュアな視点を入れてくるから好きだったりする。
親だし歳だし、それでも娘心を忘れていないお母さんが
とっても可愛かったです。

綺麗になりたかっただけなのに、娘にがーっと言われちゃってプチ家出。

転がりこんだ先が娘の嫁ぎ先ってのがらしいが
そこで距離感掴めなかった義理の息子と仲良くなっちゃうオチも、麻生作品らしいオチですよね。


「まったくこんな無駄なもの・・・」
クーリングオフは確かに正当な権利ではあるが
買おうと一瞬でも思った娘心を否定する娘の正しい態度が逆に冷徹に映る描き方が切ないです。
確かに無駄なものだけど、まるで捨てるかのように扱われたら
綺麗になりたいって思った自分の尊厳まで否定された気になっちゃう。

でもそうか、弁護士ってそういいう職業でもあるんだなっていう当たり前のことが面白い。

依頼人が望む対応をしても、依頼人がそういう状況に陥った理由を考えると
強ち、救世主でもない。
そこを否定させてくるわけだから。

「本当のことだからって言っちゃダメなこともある」ってテーマが見事。


そんな微妙な心理をバックに、期日を過ぎた下着をなんとか返品させ金額を取り戻そうと奮起する中道先生。
彼女の実力を持ってしても手強い販売会社w
どう攻めるか?という点を模索する思考回路が面白かったです。

強引な勧誘がなかったか、マルチじゃなかったか。
契約書の日付、警告文の文字サイズ。

そういうところしか攻めどころがないか。ベテランでも。
クーリングオフ。鉄壁だな!



>執事回
これが一番良かった・・!なんとも辛辣な恋絵巻!

執事が遺言状を破棄したと宣言し、遺産(億単位)の行方が悪戯に掻き回されてしまった依頼人の
寂しい半生が切ないです。
それよりも報われない恋に一生を捧げた執事さんの人生の方が重たいか。

冷めた愛情と情熱を伝えられない男女のありがちなんだけど見事な相関図が痛いお話でした。
夫婦や、兄の強欲な感じな側面と
一転、執事と娘、執事と奥さまの側面は伝わらない、伝えられない愛が直向きすぎて
それを同時に見せてくるから、重たかった。
嘘が切ない・・!

「あまりに深く愛されていたから直視できなかった」などと涙を誘うことで
父親をさっさと過去にさせた訳ですよね。
涙も流せない家族ではなかったと偽りの幸せと誇りを築き上げて、旅立たせた。

その娘愛も頭が下がるのに、
「私は報いることができただろうか。ただ一度の背信に」と来た。

くわーっ。くわーっ。
撃沈。
とても沁みる大人っぽいお話でした。



>慰謝料未払い回
らっこちゃんがうっかり窮地に陥る回。あまり同情はできなかったが。
いるだろうな、こういう奴。

慰謝料を払うことで示談に成功したのに、出たらそんな口約束は知らない、記憶にないと逃げる男と
その証明が出来ないらっこちゃんが赤星くんの助けを借りて乗り切るお話。

これはもう、そのままラストの爆弾告白に繋げる伏線だったんだろう。

赤星くん、ついにキメたーっ!

酔った勢いでなし崩しに奪われそうな隙を見せるも
らっこちゃん、呑み勝っちゃうw
さすがもとキャバ嬢。むしろこの時のための設定だったんではと思う程、痛恨な二人にウケた。
ウケすぎて、東海林先生派だったのに、このまま赤星くんでもいいやな気分にちょっとなった私・・・。

「お前がいい」にはストレートに漢を感じました~/////


さて、示談金の行方の方は、まさかのオレオレ詐欺ネタだった。
そうか、示談金、補償金・・・なんか詐欺まがいのような響きはある。
示談金を勝手に纏められた悪徳弁護士だと先に親に言いくるめておいて
でもおばあちゃんがそれを真に受けて通報しちゃっていたという。

良いこと何だか悪いこと何だか。
おばあちゃん、ナイスプレイ~。

まあ、口裏合わせは緻密に綿密にやらないとね!って話でした(違う)

こんだけ発売当日に買い損ねた巻でも次巻は2017年の秋か。まだまだ先じゃん。
勿論付き合いますとも!
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2016*11*15(Tue)
グッドモーニング・キス 15巻 感想
結婚に対する様々な視点が展開する15巻。
何が正解かを決めつけない視点は汎用的で何かもう少しインパクトが欲しかった15巻。
素材は面白く、そろそろ色んな意味でターニングポイントを迎えそうな感じでした。
表紙も下手くそになっている・・・。この作者さん、徐々に絵が下手になっていると思うのは私だけか。

のっぺり。
顔だけ尖っててひょろ~ん。

もっとデッサンを確定してほしい。
中身よりも絵の崩れが今回気になって気になって。
可愛く描いてくださる時の可愛さが好みなので余計そう思うのかもしれない。(日本語崩壊)

特にメンズ・デッサン。
もう今回はひょろ長いやら顔だけ長いやら、妙に上原くんの顔が逆三角で笑っちゃう。
もうシリアス展開でも笑っちゃう。
顔の表情に特に技術がある作者さんじゃないから余計に、変化が乏しく、面白味が足りない。

色遣いもイマイチ。
表紙のパステルカラーとか。水色とピンクなのはいいんですけど、ちょう定番色すぎて。
なにその小学生が選びそうなカラーリング。
(それにやっぱり菜緒とまりながあんまり可愛くないし)

中の扉絵の中にはわりと印象的なものもあるのになぁ。ちょっとデッサン崩れているけど、まりな単品のとか。



そんな15巻。
絵が気合い入っていないと、中身も中途半端になりがちなのか。
正にそんな出来栄えで、生温い展開と共に特に進展もないまま終わった。

まりなの結婚報告は、なんていうか、ありがちなネタばれだった。
別れたいって言ったら、結婚しようって。
特にインパクトもないので、一巻分待たされた分だけ萎えも大きい。前回の末尾にこの一話も詰め
一冊にまとめてくれれば良かったのに。

ただ、そこから次のステップで模索していくまりなの思考が、色々グッとくるのだ。


物語は、まりなの結婚に合わせて菜緒も一緒に帰省して、そこから家族で温泉に行くというお話。
上原くんも合流。
何故か突然出てきた幼馴染の篠崎大地くんという一つ上の男性キャラ登場。

・・・だから絵がとんがり過ぎてて、すごく嫌。

へたくそだなぁ。なんでこんな顎が出る?そのくせ目だけが丸いから、どんな表情させてもなんか変。
妙に前頭葉だけが強調されているように見受けられる。
菜緒だって長い髪が可愛くはなくてぼさぼさにしか見えない。
もっとさ~、少女漫画の王道のようにキューティクルとふわふわにしてくれよ・・・。目の保養にもならない。

しかもだ。
彼、篠原大地くんをわざわざ出す意味があまりなかった。
菜緒に片恋をしていたという設定らしいが、特にそれが活かされることもなく、終了。
もっと拗れさせてくれても良かっただろう、ここは。

拗れさせるというのは別に嫉妬だけではないと思うんですよ昨今。
悪人にしなくても良いからなんかアクの強い人とか・・・で、巻き込まれる感じとか期待したのに。

或いは横恋慕させて、逆に菜緒と上原くんのラブラブ見せ付けるっていうのでもいい。
絵柄が劣化しているのもあるから、余計この二人にラブが感じられない。
コールからキスに入って、もっとえっちシーンとか艶かしい睦み愛を期待してたのに
これじゃーコールとなんら変わりないわっ。

絵柄で大人っぽさを出そうと、少々顔を丸顔から伸ばしたとしても
やっていることが一緒なら、成長や時間軸は読者は感じませんよね。

コール時代では出来なかった愛の語らいなど、別に直接的なシーンが欲しいわけでなくて
キス時代ならではの大人な付き合いというものを、もう少し匂わして欲しい。
それこそ事後とかでもいいのに。


そこへ出てきた新たなる男性キャラですよ。
なんか期待するでしょ。
なのに、なんか変化を与えなければ出した意味がないのに呆気なく退散。
ええぇええぇぇ~???

上原くんに対し、「ご両親って理解あるよね」って言わせるだけのキャラか。

でもこのクダリ、なんかデジャブなんですけど。
散々描いてきたテーマなだけに、新鮮味がない。

その結婚観を、とてもナイーブなことを堂々と突っ込んだ男・・・風に演出して描く漫画もまた、温度差を感じた。

今どき大学院までの学費を出す親って、そんな珍しいかな。
仮に珍しいとしても、「理解ある親・・」とか、わざわざ指摘するほどの非日常性ではないだろう。
営業マンなら尚更持ち上げて流すところが普通である。

いや、これが実は密かなヤキモチで~・・・とかになるんなら、反抗的な態度も分かるんですけど。


そもそもこの流れって、上原くんの贅沢な環境を妬むシーンではなく
ここで菜緒に、上原くんの進路に理解ある彼女という演出をしたいことは、続きを読めば理解出来る。
だとしたら、かつて使ったようなネタじゃなくて、もっとなんか別の指摘で持ち上げて欲しかった。

菜緒の上原くんに対する評価って、もうそこしかないのかよと少々失速気味。

当たり前のことを、やっぱり周りは色々言ってくる、というのは分かるが
読者としては同じネタで繰り返されても冷めるだけ。
切りかえしも同じなら、尚のこと。


そもそも、脚中でも「この辺の感覚だと早くもない」と指摘しているように
田舎の人って結婚にかなり重点を置いているけど
今の草食系の時代って、あんまり嫁き遅れに危機感持っていないよな~とかも、薄っすら考えた。
なので、二十代で結婚に踏み込まない男というのは、物語で色付けられるほど
繰り返される重要ファクターではない。
そこの部分から脱皮しない物語構造や世界観が、ちょっと浅く感じさせられる。

その辺の意識格差を論じるような展開にしてくれば、まだ面白いものを
あっさりスル―だもんな~。
折角良い素材を持たせても、料理が駄目じゃな。


菜緒が結婚を焦っているようで焦っていない女を演じるのであれば
前も書いた気がするが
それこそ子供を産みたいと本気で考えている、上原くんにたくさんの家族を作ってあげたい・・・とか
そういう下心、もとい、願望がリアルなら、まだ話は別になるんですけども。

漠然と、「結婚は上原くんがしたくなった時でいいよ」(にっこり)とか言われても
別に感動とかしないし、イイ女とも思えない・・・。致命的。

待っているだけの女って、そんな魅力的ですか?



・・・・に、対し、まりなだよまりな!!
まりなの結婚観を平行させてくるから、この漫画は奥行きが出る。

もうはっきり言って菜緒だけの恋愛漫画ならとっくに捨てている。
でも、まりなが実に哲学的で、また感受性の高い瑞々しい感性を見せるから
菜緒との対比構造として、とても興味深く面白い。

勢いで結婚という形になっちゃったけど、その心が追い付いていない蒼さがありがちな結婚観の中
突出していて、心を惹いた。
とにかく眩しく可愛いっっ。

別れるくらいなら一緒にいるか、という、いきなり結婚で、まだ嬉しさよりも戸惑いを残していて
だけど、周りが「おめでとう」って言ってくれる中で、認められる歓びを知り
ちょっと泣けてくるまりなとか、かなりしっくりきた。

結婚って、カレシが出来たというだけではない付加価値があって
こうやって周囲やご近所、ご家族に認めて貰い、或いは大人として受け容れて貰い
社会で生きていくという大きな役割を負うんですよね。
そういう切り取りは、逆に結婚への責任とか重さを感じさせて、凄くいい。

結婚に浮かれていないまりなだからこそ、そういうアンニュイな部分が浮き立っていて
結婚の難しさが引き立っているのが良かったです。


更に更に!
そこに、菜緒のこのマイペースな恋愛観をぶつけあわせることで、より違和感を募らせる展開は
かなりヤられた感強い。

「あたしがしたい時じゃなくて、上原くんがしたいって思ってくれた時がいいって言っちゃったから
 まだ当分先だと思うよ~」

まりなは自分の気持ちが追い付いていなかった上に
自分がみっちゃんにそう決断させただけで、みっちゃんが自主的にしたいと思ってくれた訳じゃないっていう
その盲点に気付いてしまうんですよね。

ここもう、サイコー。

結婚出来るんだから、ゴールでしょという見方を以って
まだ彼の心を全部望むのかという、強欲な女心を刺激しつつ
でも満たされない女心の寂しさを含ませるっ。

菜緒がのほほんと幸せを感じている感じが、正にまりなの理想であると言っている訳で
なんか、結婚が決まっても、愛されていないかんじが切なくて可愛くて。
いいな~こういう女の子の揺れ動く繊細さ。


「あたしたちはあたしたちで、やってみようって思えたしね」

うをー!まりなー!幸せになってー!(とりあえず言ってみる)

幾つもの結婚の形があって、誰かの真似をすることはないという結論はシンプルだけど
どこか不安さを残す揺らぎがあって、人生って正に結婚に限らずそんなもんで。

そういうこと色々ふわぁ・・・って巡った。
うん。巡った。
あ~も~まりな、ほんっと好きだよ!めっちゃイイ女だよ!ちょー可愛いよ!!

そこに、冒頭の岡玉教授の、研究職など、最初はみんなヒモ男で妻に喰わせてもらっていた発言が
生きてくる。
丁度ノーベル賞シーズンということもあって、その信憑性は高く
確かに研究者って最初の頃は喰っていけないから、生活大変みたいですしね。
この対比は良かったです。

いやはや、結婚のスタイルは本当に人それぞれだな。
・・・・って、ワタシ独身ですけども。
人のこと、とやかく言える身分じゃないことを今悟った・・・・。


という、なんか良い余韻を残しつつ終わるのかと思いきや
また菜緒で爆弾だよ・・。

例の「いずれは地元に帰って両親の面倒を」っていうあの台詞をまた覆す・・・。
なんでこの作者、こういう良い設定を自分で消去しちゃうんだろうか。
そこは適当スル―で良かったじゃんか。

上原くんにとって、家族って篠崎大地が指摘するまでもなく、かなり大きなファクターだと思われる。
だからこそ、菜緒のこの台詞って上原くんにはかなりウェイト占めていたと思えるし
読者としても二人のカップルとしての色付けとして理解の範疇だったのに
何で簡単に覆しちゃうのか。
残念です。

というか、菜緒の台詞が全部信じられないってことになりますけど。


※グッド記事にぱちぱち頂きまして!
ぽつりぽつりと地味ながら増えてきて割とかなりの数になってることに気付きました。
ありがとうございます//////
同じファンがいるんだと思うと嬉しいです/////

何気に当サイトの代表格漫画レビューだよ・・・(笑)
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2016*09*23(Fri)
東京喰種 第3巻 感想
衝撃だったー!両極端な主張が真っ向からぶつかり合う生命倫理はいっそ究極である。
かなりハードな命題を臨場感たっぷりに見せられました。
それ言っちゃおしまいでしょという大人の諦観で見過ごす生命の宿命を
嫌という程この漫画は抉りだしてくる。
読後感の鬱な気分はハンパないが、すっごいものを読んだ・・・!って気分である。

前巻までの温いジャブはなんだったんだろうか。
一巻は導入部だし人物設定とか世界観の説明とか色々あるから解説調になってしまうのはどの漫画も同じだが
正直二巻がどうもスピードダウンした気がして
もっと他にエピソードあったんじゃないかとか
もっと展開早めてもよかったんじゃないかとか
色々間延びした感じがとろくさく感じていた。

だがそれらが全て嵐の前の静けさであったかのように、三巻で一気に物語が白熱した・・・!
全てはこの前振りだったのかとようやく認識する。
(文句言ってゴメンナサイ)


この3巻分のボリュームを2巻程度に纏め上げられていたら
もっと熟成した重さを感じていたかもしれない。
それでも三巻で捕食者と駆除者を正面衝突させた惨劇は大きな節目となりそうだった。

生きるために食べるという一番根底の部分を罪かと問いかける。
命は尊いから奪うのは間違いだと主張する。
この問いに、はて、答えなんか出せるのか?とある意味不安にさえなってくるほど
そのままの命題で衝突させてきた。

前巻から捜査官として国というか公的な社会保障(保護?)が見えてきましたけど
まさかこれがヒナミの一件からこんな形で正面衝突させてくるとは。

何より好感持てるのは、使い古した正義感を一方向から押し付け合うような話ではないということだ。
主人公カネキの主観はどうしても入るから、多少こちら側、つまり捕食する方に意識が寄りがちで展開するが
相手側、つまり駆除する側の正当性の方が汎用性が高い言い回しを用いていて
正直この命題なら駆除側が正義のヒーローとして別漫画が描けそうなレベルである。
そういうハイレベルの倫理観の衝突を見せてくるから
ギリギリの攻防戦がより切迫感を炙り出してくる。


前巻で捜査官が一人トーカちゃんに殺される。
だからこそ、仲間を殺された捜査官は、弔いの意味も込めて
捜査に邁進することを誓う。

こんなの良くある刑事ものとか、ヒーローものの定番じゃないか。
だがそれが、この漫画では敵側というから、面白い。
それも適当ではなく、しっかりと捜査官の苦悩も描いてくるから
読者としてはいっそ不思議な矛盾の中に取り残される。

「草場さんが殺されていい理由なんてない・・・
 正義を貫こうとした男、大切な人を奪われた子供たち、誰かを護ろうと戦った人々
 何故彼らが命を落とさねばならない?」

だよなぁ、だよねぇ、ホントそう思うし、そこに疑問なんて普通は抱かない。

だけど、捕食者は人を食べなければ飢えに苦しみ死んでしまうのだ。
世の肉食動物だって、それこそ昆虫や細菌に至るまで、喰わなきゃ死ぬ。
止められない欲求というものを、殺人快楽みたいなサイコパスではなく
誰もが良く知る食欲という欲望に准えて描いてくるから、もう堪らない。だからもうミソ!
すんごいリアリティ連れて訴えかけてくる。

人殺しという究極の暴走を、食欲という生物の際限まで突き詰めた原始的な欲求と対峙させる
この構図が、もうものすごいと思った。
それは第一巻から感じていたことだが、その主張を社会的な構図にまで持ち込ませるから
要求の高尚さが他とは違う。
そもそも、動物が動物を殺すのは、縄張りだったり自己保身だったり
色々あるけど、その究極って、食事じゃないか、と、そう主張されてもいるようだ。
食事=殺害なんですよね。とどのつまり。

それを訴えているからこそ、より、生物同士の戦いが、生き残りというサバイバルゲームから
もっと崇高で源泉的なものに変化する。
何故食欲なのか、どうして食欲だったのか。
なにやら色々合点が行きました。

そうなると、ライオンが悪いのか牛が悪いのかという、食物連鎖的な命題が浮かび上がってきて
その倫理観が対立するラストは、壮絶。

どちらかに肩入れした押し付けの正義感でない描き方がより悲愴感と絶望感も露わしていて
相容れない悲劇に愕然でした。
すごい!すっごかったよ・・・!


また、今巻で面白いなと思ったのはトーカちゃんの不完全性。
ここまで実はヒロインにしてはあまり可愛さや魅力が感じられず、どういうポジなのかもあまり良く読み取れなかった。
ドジっ子でもサドッ子でもいいけど
なんかキャラが薄いというか、何かを必死に抱えているのは分かるのだが
共感できないんですよね。

だが、今回、「彼女もまた間違えた」というカネキの理解で
色々合点がいき、すごく納得が出来ました。
今まで彼女は先輩喰種として、ある意味完成体だと思っていたからどこか歪だったのだ。

だから「私は人殺しよ」って堂々と言い切るその態度も
共感というよりは、じゃあ勝手にすれば?って思わせられちゃう意地が見えて
ツンデレみたいな可愛さもない。

トーカちゃんはトーカちゃんで色々悟ってしまった部分はあるんだろうけど
やっぱりそれはどこか歪は悲観的思考であって、達観ではなかった。
ヒナミのために何をしてあげれば良いかと考えて、復讐と安寧しか浮かばなかった時点で
やはり経験者というよりは怯えた未成熟性があった。

そういう脆さの他に不完全さが見えた時、なんか彼女にも温もりが灯った感じで
どうにもならない現実に足掻く瑞々しい命が見えました。


届かなかったヒナミへの救済に、ヒナミが失踪。
それを追い掛け、その隙を突かれて、トーカVS捜査官・真戸。

・・・あのさぁ・・ビジュアル!ビジュアル!!
もうちょっと読者のシンパシーを得られるようなキャラデザなかったんだろうか・・・(笑)
でも一応敵役だからこれでいいのか?
ちょっとヤバイ感じでイっちゃってるオッサン。
妖怪に近いわっ。

しかし、中身は男前。
マジカッコイイ!
蛇のように隙のない不気味な千里眼で、トーカを追い詰めるだけでなく
戦闘能力も馬鹿みたいに高い。

「学習してないなラビット。相変わらず直情的で思考が短絡。果てしなく愚かで・・・それゆえ命を落とす」

分析能力も冷静だが、この真戸さんの台詞で
ああ、そうかトーカちゃんはそういう存在だったんだなとこっちが学習。
1.2巻と、どこか物足りなく愛嬌もなかった彼女のコンセプトは、つまりはこれだったんだな。
なんか上から目線のツンデレ台詞が多いから、つい勘違いしてしまっていた。
まるで野生の動物宛らに、身の危険を及ぼすものを切り裂いて生き抜いてきた
そういう文化的動物とはまた一線を画した存在だったんだろう。


そして、ここでのトーカちゃんと真戸さんのやり取りがまた、絶望的に対極的で
見事な論戦だった。

「一体貴様らは何故罪を犯してまで行きながら得ようとする?」

合わせて、カネキと亜門さんのバトル中のやり取りも並行で描かれ
より深みを増してくる。

「己の欲望のままに喰らう。残された者の気持ち、悲しみ、お前たちはそれを想像したことがあるか」

そもそも人間(捜査官)だって食物を摂取しなければ生きていけない動物なのに
そこに至らず、そこを見事に意識していない盲目差が残酷だ。
故に糾弾してくる言葉が非常に重たい。
それってつまり、人は食べ物に対し、命というものを意識してないってことである。

どこに彼らが殺される理由があったと、感情移入して涙を流す亜門さんの勝手な絶望は
まるで身勝手な論理のように聞こえながら、でも、多くの漫画やドラマで描かれてきた
普通のロジックであるという、この面白い矛盾はいっそ、他漫画への皮肉にすら思えた。


この矛盾を真っ向から突き付けられたカネキくん。
矛盾だと気付けるのは、つまり自分が元人間だったからで
つまりは気付けるのは自分だけなんだと、己の役割に気付く。

そのシーンがもう衝撃的で・・・!
なんかこっちまでぐわーってきた。
人は誰かに肯定され理解されることで自己肯定感を掴んでいく。
ここまで自分を否定し続けて迷ってきたカネキが何か糸口を掴んだ感じは
生きていくそのものに思えて、そうか、全てはこのための伏線だったのかと思えたほど。

異生物と人間との融合で中間に立たされてしまった人物が主人公となり
物語の核を成すというのは、定石なわけで、そこに目新しさは感じないが
ここまで「何故」という個人と集合の問いを散々に突き付けてきたから、
カネキくんの行きついた結論というか光明の限界は、存在意義として、ガツンと感じられた。


だから、ここで負けてしまう訳にはいかない。

「せめて戦っている瞬間は、身体の中の喰種を受け容れるしかない」

そうして食欲を受け容れることで、獣のような闘争本能が解放される。
なんかそういう内なる潜在能力の開花に説得力があり過ぎて、いっそコワイ。
その食欲の暴走に止まらなくなり、自己制御できなくなるカネキ。
これも分かる。人って腹が減ると、どうにもならなくなるもんな・・・・。

答えを少し見つけ出したからこそ、ここで人殺しになるわけにもいかない訳で
必死に制御不能な力に抗う感じは少年漫画の初期王道って感じ。


そこで、トーカ戦の方で合わせてヒナミに言わせる言葉がまた、切なさを助長させてくる。

「わたしも、考えたんだ・・・このひとに仕返しすればこのモヤモヤも消えてくれるのかなって・・・
 でも違った・・・復讐なんてどうでもよかった・・・・わたし、かなしいだけなの
 おとうさんとおかあさんにあいたくて・・・かなしいだけだった・・・」

それはまるで、捜査官の理念への問いでもあるようで
彼らもまた喰種を狩るだけで平和は護れるのかと突き付けたようにも見えた。


このカネキとヒナミのそのそれぞれの結論が、この無残な戦いの中で導かれていって
ものすごいインパクトありました。

そして、真戸さん、戦死。
うわあぁぁぁぁ・・・・・・。

それに号泣する亜門さん。
うおおぅぅぅぅ・・・・・。

また一つ、ここに消えない憎悪を生んでしまっただけのようにも見える絶望的な展開の中
カネキとヒナミが訴えた答えは決して真戸さんにも亜門さんにも届かなかったけど
最後の強かな光のように思わせられる。
そうしてぶつかるだけの不器用な戦いが、なんとも痛い余韻である・・・。


・・・その余韻のままに描かれた、真戸&亜門の出会い編!!
これ反則でしょっっ。
余韻を更に抉ってきて、かなりしんどい。

新人の亜門くんにプロとしての知識を叩き込んだ真戸さん。
真戸さん、良い人じゃないか・・・・。それこそ、ただ正義を貫こうとしただけの普通の人間じゃないか。
亜門さんも、尊敬していた人を失ってまで、何故正義を貫くのかという哲学をこれから課せられる。
重たい・・・みんなが重たい・・・・。


こういうの、割と好みである。
こういうどうしようもない現実にもがき、だが打ちのめされ、そこから答えを導き出していく物語
かなり好きである。
しっかりとした展開をしてくれたので、この先ももう少し読み進めて行こうと言う気にさせられた。
でもこれ・・・・答えなんか出せないよな。
生物倫理に、捕食に上も下もあるか。喰うか喰われるかの命を賭けたサバイバルだろう。
多大な期待をして、安易な理想論で流されて終わってしまっては非常に裏切られた気になりそうだ。
どうしようかな・・・。


あ、興味深かったのは使用武器の特性。
「クインケは喰種の赫子から作るものだからなァァ」

これ、面白いアイディアだ。
なんか、とことん辛いネタを突きつめるのが上手い漫画だ。
弔いの意味の対極にある、死者への冒涜とも取れるその具現化が、武器にされてしまう、この不条理。
死者を冒涜しているのはむしろお前らだろうと見せ付けてくるかのような、精神的圧力が
凄まじい武器だ。

ってか、どういう原理で赫子だけ取り出せるんだ・・・。


唯一難点を挙げるとしたら、漫画技巧が独特で、それになれていないせいか
少し唐突感を感じてしまうところだ。
キャラの感情が丁寧に誘導されていく感じじゃないため、ああ、そうだったのね、と後で納得していく感じである。
どうせなら、キャラクターと一緒にシンクロして状況の緊張感とか世の無情感とかを感じていく骨格の方が
私は好きだし、テーマの奥行きも出ると思うのですが、どうだろう。

感受性が薄いのはキャラクターにも言えて
実はあまり萌えというか、入れ込みたいキャラが居ないことも難点。
今の時点でカネキやトーカちゃんの他の日常だとか、こうなってほしい妄想とか
こちらの空想を掻き立てられない。
もっと色んな顔が見たいという基本的な興味がキャラクターには湧かないところが勿体なくもある。

これはもう少し漫画の描き方として、なんか工夫があっても良さそうなところだよなと思う。
単なる個人的な好みというだけではない部分の課題だと思う。
表情や仕草、ちょっとした書き込みなんかで、色々付与できるファクターだと思うのですが、どうだろう。

その他、背景などはしっかりと描き込まれているし、勢いも感じられるし
そういう意味では期待大な印象でした。
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2016*06*26(Sun)
東京喰種 第2巻 感想
展開がトロイッッ!2巻を丸々使っても話がなんも進まない。
だが、描かれた非日常に変わっていく苦しみや外側から見る人間考察が、なんとも言えない余韻を残す第2巻。
何がすごいって、突如奪われた日常の稀有さを乞う視点がとても美しくささやかで
人間の何が幸せかを問い直させるから、言葉もない。

あんていくで働き始めたカネキくん。
人間社会に馴染む練習として、まず食事の仕方をお勉強。
サンドウィッチを一口大に齧り、味わう前に呑み込んでしまう。
咀嚼の演技をして、消化が始まる前に吐きだす。

そこまでするのか、と確かに私も思った。
でも、それが何のためなのかと考えると、別に、自分を普通に見せるための努力ではなく
友人たちと気の置けない時間を再び取り戻すためのツールであることに気付く。

自己保身だけを考えてたら、丸呑みして吐き出すとか、胃に悪いよとか、どうでも良いこと考えちゃう。
ただ、食事って、確かに栄養補給の意味合いだけじゃない。
誰かと共に行うことで幸せだとか協調だとかが、生まれるんだなとか気付くと
カネキくんが必死に食べる練習をする背中はとても切ない。

だけど繋がろうとする直向きさが美しくて、この漫画はそういう心理描写がとことん上手い。
前回、カネキに幸福はないのか、ということを書きましたが
正に、幸福を自力で求める人間の美しさだと思う。
異生物交流という意味で、この世界の巨頭『寄生獣』が挙げられるが
生活する上でのリアルな揺らぎや苦悩は、俄然こちらが上。
そりゃそうだ、カネキは生活から奪われたんだからな。

『寄生獣』は確かに異生物との共存に会話させることで議論させ、見事な結末を見せてくれたが
こちらは恨みや妬みと言った、人間感情が渦巻き、負荷の高いテイストに仕上がっていて
人間観察というよりは、社会に生きる人間側の視点っていうのを逆説的に描いているような気がする。

正直、ストーリー自体にはまだ然程魅力はなく、面白い話でもない。
ただ、時折組み込まれる、人間への愛着や社会への直向きさが、実に良いスパイスであって
グッとくるんだよな~。
今後、どういうテーマで進めるのかで、面白くなりそうだと思わせられる。


今回は食糧調達という側面に沿って話が進んでいく。
食糧調達=殺人な訳で
狩れない親子と、人間側の追手(捜査官)が登場。

二極化して描かれるので、世界観は深くなった。

まず食糧調達で、自殺者を頂くシーンは、なるほどと思った。
自分で殺さなくて済むし、社会システムに於ける失踪の手間も省けるし。
両手を合わせてお悔み申し上げてから拝借するシーンに
なんだか、人間が他の動植物を食べて生きる様子と、なんら変わりない気がした。
人間だって豚だの牛だの、殺して喰うし。
「いただきます」って、そういう意味の挨拶だし。

生かしてもらうファクターが人間だっていうだけなんですよね。でもそこが大問題。

サンドウィッチに対するカネキくんの表現とか、やっぱちょっと独特なのねって笑ったけど
人間だって、腐った肉は喰わん。


一方捜査官。
「倫理で悪は潰せません」という台詞が、いかにもこの漫画ならではの言葉だ。
人間が人間を喰うのも倫理的な問題がネックなわけだし
捜査側としても、人間を生死問わず捕えなきゃならないわけだし。

食べるものが違うだけで同じ生き物、だなんて理想論を述べられたって
人殺しされる以上、野放しにされることは社会不安を巻き起こす。
成敗してくれなきゃ困る。

中々に面白い展開。
この辺の命題を紺ん後掘り下げていってくれることを期待。


前巻では、喰種の方が、殺人マスターのような危険認識が強かったですけど
カネキがこちらで生きる決意をしたこともあって、2巻は喰種の視点で物語は進む。
だから、彼らの存在が出てきたことで今度はどれだけ喰種が社会的弱者であるかを訴えているわけですが
馴染もうとして、でも馴染めないカネキの姿は
変わろうとして変われない難しさでもあって、彼への感情移入は高いです。

人間と同じ生活、学校だとか食事だとか、関わりと持とうとするほどにリスキーであることも
切迫感が伝わって、その果てに、母親が殺される展開はちょっと悲劇的。
あんなに能力も力も高く、食物連鎖の頂点的な存在だったのに、社会という制限の中では
弱いんだなぁ。

その果てに、トーカちゃんが捜査官の首を跳ねる仇打ち。
なんかもう一気にギスギスした重さがクライマックス。
相容れるわけがないという現状が、当然とも思うし、どちらへの味方もできない。

だからこそ、戦わなければならないという結論へ向かいそうなラストは
融合しようとしながら相対するカネキや喰種の哀しさが出ていて
この漫画のそういうところが気に入ってます。
もうちょっと読んでみてもいい。


ってだから、それだけの内容で2巻を終わらせる展開の遅さだけが気に掛かる。
そりゃ10巻越えもするだろう。

悲惨な展開はいっそグロさを忘れるほどで、そういえば、ヒナミちゃんが食事しているシーンなんか
ちょっとグロすぎなんだが、割と慣れてきた。
でも皿に指が乗ってる・・・・そこは調理しようよ・・・・爪ごと喰うんだろうか・・・。


一方、ヒス女なだけだったトーカちゃんが、だんだん本性が透けてきて、感情が見えてきた。
仲間を殺されて悔しがるままに捜査官に奇襲をかけて敗れるシーンは
まるで思春期の若者が社会に踠く姿と重なる。
上から目線で、下や部外者を蔑む意味も、威嚇と怯えの表れだと思うと
なんだかちょっと可愛くもある。

今後、カネキくんがどんどん少年漫画並みに成長を遂げ、頼れる男になったら
トーカちゃんがツンデレ風味で甘えて認めるとかになると
めっちゃ可愛いじゃなかった、イイコンビになるかもしれない。

ただやはり少しキャラクターが弱いというか、平たいというか、なんか魅力足りない気がする。

その他で気が付いたことは
この作者さんって、影の描き方がちょっと独特で、目を引いた。
トーンを使ってもやもやと描くのは、なんだか雰囲気に合ってて、ホラーなテイスト。
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2016*06*05(Sun)
3×3EYES 幻獣の森の遭難者 第3巻 感想
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やーっと三只眼が出てきたぁぁ~と思ったらカーリーに全て持っていかれました!
なんって可愛いんだ!
寄ると触るとぎゃあぎゃあ弾く狂犬みたいだった子が乙女に成長してる!
あまりの可愛さに、超主役の三只眼が霞んでたよ・・・。あんなに焦らして待機してたのに。


カーリー。
第一期では実はそんな好きになれなかったキャラでした。
彼女なりの思う所はあるんだろうし、ある意味棘棘しくて強烈ではあったのだが
なーんかすぐ破壊衝動に出るところがイラッとくるとか。
ストーリー的にはオイシかったんでしょうけど。
何分、描き切れていなかったというか、彼女の心の深さを堪能するまでには至らなかった。

それよりもカーリーが出てきたころの一期本編って、もっと世紀末風の荒廃した背景がどす黒く
打つ手なしと追い込まれた八雲くんの方に集中しちゃってて
別段意識してなかったというか、呑まれていたというか。

もっと、八雲くんに心開くような展開とか、彼女なりの共闘意識とか
そういう常識的な価値観の上での擦れ違いとか、深みを込めた展開があったら別だったんだろう。
あの頃のカーリーって生まれたばかりの教育水準の低い赤子で
それ以上でも以下でもなく終わってしまったという感じ。

その希薄さをカバーしようと、自己主張しているかのように本人もただ何でも怒り狂って破壊しまくるので
感情的な面で共感というより、ほんと迷惑キャラで・・・(笑)

ただ、鬼眼王のために造られ、ただ彼を想い焦がれ、まるで恋してたかのような盲目さで
最終的にサンハーラの中で彼と融合したのは
ある意味彼女にはハッピィエンド?と思えて、結末としては気に入っていた方。


ところがところが。

時は流れ、12年後、そんな小娘がまさかまさかに、ここまで可愛い乙女に成長してようとは!!
二期で登場した時も、八雲くんが溜息ついてたから、あのまんまか!と思ってたのに
いつの間に!
ベナレス!何をした!ベタぼれじゃないかvvv

一端の思考能力も備わり、これなら共感も出来そう。
ベナレスを自分のために呼ぶことに堪えるシーンなんて、可愛すぎてグリグリしたくなったよ!


それに、気のせいか作者さんも一番気合い入れて描いていないか?

なんか一番可愛く見えるんだが。
棘棘した性格のままにピンピン跳ねてた剛毛っぽい髪形も、今となっては可愛さでしかないv

パイちゃんより可愛い。
なんかパイちゃんは目と目が離れすぎな気がして、顔がのっぺり見えるから
いじらしい仕草も萌え度半減。
八雲くんはオヤジみたいだし・・・。顔が伸びた感じ・・・・?それにもっと糸目でいい・・・。


絵柄も変わってて、このシリーズはぶっちゃけ全体的にそれほど可愛くないので、ちょっと微妙である。
綺麗な絵なんですけどね。
とても丁寧に描き込まれているのも好感持てるのですが。

その分、キャラの内面が事細かに人情的に描かれているので、プラマイゼロって感じです。

けどカーリー、めっちゃ可愛く描かれてるぞ!!
なんでだ!

衣装のセンスだが目下の悩みどころである。
前巻で「なんだその服」と八雲くんに突っ込ませていたところからしても、わざとなんだろうが。

前巻から、舞鬼の心理描写といい、この第二シリーズは旧キャラを更に掘り下げているのが特徴的に見えます。
しかも、そのセンスがとても可愛い系なので、読んでいてニマニマしてしまう。
大作と呼ばれた前シリーズを、キャラを発展させることで広げる手法で来たということか。
中々センスが光るところだ。


ハーンの「俺は藤井に命を賭けている」

かーっこいい!
彼の八雲くんに対するスタンスは凄く好きで、ブレてないところもおいしーv

それにずっきゅーんとスーパー乙女星人になっちゃう葉子ちん。
そうだよね~たしかハーンにハートを打ち抜かれたのが
粉々になった八雲くんを見つけた時だって番外編で言ってましたもんね。

八雲くんが大好きなハーンが好きっていう恋の形、すごく気に入ってます。
そういうのもあって良いと思う。


セっちゃんはベナレスを間近に見て、怖くなって戦えないって泣き出して。

「無理・・・セツには出来ない・・・怖い・・・」

ここも可愛かった。
小さな子だからまだ戦うこと、巻き込まれている己の育った環境などの意味が
ここまで大事になっていることの補足説明にもなっていたし、葉子ちゃんとハーンの夫婦喧嘩も
きちんと意味あるものになってて、良かった。

セっちゃんが戦えるかという過酷な決断ネタで、ここまで持って来られると
もう前作ファンとしてはごちそうさまとしか言えない(大満足)


ただ、そんな横軸が豪華な分、メインキャラ、八雲くんとパイちゃんの変化は乏しく
まだ然程、二人の絆な部分も見えない。
これからってところでしょうか。

三只眼。
やーっと出てきた舞台は、まあまあのドラマ性でしたが、それでも、もう少しなんか・・・特別感が欲しかったなぁ。
みちるが戦う決意をして、それに合わせて出てきた様子で
周りにとっては初めて見る人なんだから、その変化とか衝撃とか、特別感をもっとページ割いて描いて欲しかった。
台詞とかももっと増やして・・・。

私のカタルシスも低いよ・・・。

ま、すべてカーリーに持っていかれたんですけどね!



そうして、最終的にカーリーの危機で无であるベナレスがついに登場!
ほぼ、それがこの巻のメインでした~。

ベナレスを滅多なことでは呼びたくない意地っ張りさん。
でも窮地に追い込まれて、まずは自分から「ベナレスを呼ぶぞ!」

ここから分かるのは、そうか~なんか天に呼んだら舞い降りてきてくれんのか?
なんだそのロボットアニメのような設定。
ちょっと燃える。


んで、ベナレスに
「お前を護るためならば地獄へ落ちるも厭わぬ!」
なーんて言われてまっかっか/////

かーわーいーvvv
もうこのシーンだけで大満足でした。



ストーリー的にはまあまあのテンポ。
ぶっちゃけ、面白くなくはない。
一期を知っている人間としては、いつ挽回するかという期待と共に、八雲くんの欠けた部分が不安定要素となって
今後に興味を抱かせる。

また、ついにベナレスと再会した八雲くんと、その会話とか、バトルとかは
異常に燃えたーっっ。
かーぁぁっけぇぇぇ!!!!
やーっぱ、こうこなくっちゃねぇ。

ゲゲネイスで歯が立たない相手に、身体の小ささを物ともせず
見開きで正面衝突!
獣魔合戦だった一期と違って、少しシールドを使いながらの接近戦は
勢いもあるし、焼けつくようで、熱かった。

ガンガン攻めてる感じがたまんなかった。
(その横で応援しているカーリーがまた可愛くてくっそたまらん//////)

スピード感とか、バトルセンスとか、やっぱりこの作者さん、上手い。
凄く迫力あって、かつての大戦を彷彿とさせなければならないだけのスケールもあって
ここも大満足。

それに、ベナレスの台詞が、やっぱり八雲くんにだけは昔馴染みの慣れがあって
そこもニヤリ。
そうそう、ひょっとこ出のゲゲネイスなんか目じゃないっての!


でもねぇ・・・・。
ぶっちゃけ、これを新規として見ると、そこまで面白いかなぁ?
客観視すると大分疑問が残るのも、残念ながら事実だ。

さっきも言ったように、旧キャラを発展させて深みを出している面白さがある一方
主役級と、新キャラには然程魅力が備わっておらず
ゲゲネイスがベナレスを担ぎ出したまではいいんだが
「そして、アンタの配下、新しい九頭龍将にノルマルテを使え!」とか言われても。

別にこっちはそこまで衝撃はない。ってか、どうでもいい。


新キャラとしては、みちるはまあまあ可愛いからいいんですけど
ノルマルテとか、あまり魅力なくて、むしろ流し読みで良いキャラな気がして
ストーリーに入り込めないんだが。
私だけだろうか。


そもそも、最初に言ったけど
新シリーズをまだベナレスで引っ張るの?って辺りも、そろそろお腹いっぱいなので
出来れば新たな敵を出してほしかったところなのに。

ベナレスには、もう八雲と戦うつもりはない、くらいの潔さで敗北を勲章のように抱き
一歩引いた中立層として存在してほしかった。

カーリーの存在が今後なんらかの副作用になってくるとしたら、面白い。
例えば、旧鬼眼王は破壊神であったけど、恋したカーリーは存在意義を別な所に求めそう。
そんなカーリーに従うことで、心が変わっていく・・・とか。

ちょっと乙女チックすぎですかね。(まあ、言ってみたかった)


三只眼の非凡さもあまり出ていないことも、このシリーズの目的ってなんだろうとか思う。
最終的な狙いは、八雲くんの完全復活への軌跡だと思うんだが
それをベナレスとの戦いをクッションとして導くのだとしても
脇役がここまで魅力感じないと、クライマックスが盛り上がらない・・・。

ん~、今後、もうひと筆、なんらかの起爆剤を期待したいところである。


*:*:*:*

番外編が二つ付いてた。
お得感満載。

特にバイキングの同窓会の話は良い。
夏子とか懐かしのキャラとの成長の比較とかは、正にこの漫画の根幹でもあるから
時が流れる程に開く差が、八雲くんの悲哀を露わしていて
そうだよ、昔はこんな孤独と葛藤もあったんだよな~とか思い出した。

ちょっとしんみりして、でもほんのり温かい良品だった。



※時間切れでラクガキ。
カーリーが乙女になっていたので。こういう元気娘は大好き。
あの服、ベナレスの趣味とかだったらどうしようvvv
もっと可愛い格好をさせてツンデレするベナレスとか見たいような見たくないような。

後日ちゃんとペン入れして仕上げたいです。こっそり変えておきます~。
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